洋子はＨ学院高等部に勤務する英語教師・・・その若さと美貌、抜群のスタイルで生徒からも他の教師からも憧れの眼差しで見られている。
　清楚で上品な美人教師・・・そんな表の顔とは別に、実は穢れた裏の顔を洋子が持っていることを誰も知らない。

幸夫　part１

　洋子がその遊戯に取りつかれてしまったのは、この学校に勤務して２年目の、去年の
夏のことだった。
　放課後の英語科教官室・・・その日洋子は一人の男子生徒を呼び出していた。
　夏休みも近づいた午後、冷房の入っていない教官室は窓を開け放っていても蒸し風呂のように暑い。
　他の教師は部活動の指導などで出払っており、教官室には洋子とその生徒の２人きりだった。
　生徒の名前は幸夫・・・国公立大を目指している３年生だったが、英語が苦手で成績が伸び悩んでいた。
　無口で存在感の薄い少年であったが、どこか洋子の女心をくすぐる可愛さがあり、何とか力を付けさせてやろう・・・という純粋な気持ちから、教官室へ呼んだのだった。
「まずはこの模擬試験をやってみようか・・・幸夫君が苦手な分野を確かめたいから・・・」
　幸夫は
「はい・・・」
　と素直に頷くと、洋子のデスクの隣の空いていたデスクに腰掛け黙々と問題に取り組み始めた。
　しばらくして、洋子は幸夫の進み具合を確かめようと、立ち上がって腰掛けた幸夫の傍らから問題用紙を覗き込んだ。
　その時になって、洋子は自分の犯した間違いに気付いたのだった。
　洋子はあまりの暑さに耐えかねて、ブラウスを第２ボタンまで外していた。
　それは全く無意識のうちにしたことだったが、傍らから覗き込む洋子の胸元をしきりに幸夫が盗み見るのだ。
　後になって考えてみると、洋子はその時の自分の心理状態がおもしろくも不思議である。
　心の中で、ハッと慌てたものの、外したボタンを閉めようとはしなかったのだ。
　幸夫の刺すような視線を意識しながら、恥ずかしさと同時にマゾヒスティックな感覚が洋子を突き上げていた。
「もう少しね・・・頑張って・・・」
　心なしか震える声で言いながら、自分のデスクに座り直し自らの胸元を確かめると、白いブラジャーや、そこから少し盛り上がった乳房の柔肉までもが、丸見えであった。
　さりげなく幸夫の様子を盗み見ると、顔を赤らめながら怒ったような表情で問題に集中しようとしている。
　そして幸夫の股間へと視線を移すと、グレーの夏ズボンの前が、モッコリと膨らんでいるのが分かった。
　それを目にした瞬間、洋子は自分の恥ずかしい割れ目がじっとりと潤むのを感じた。
　デスクの上に広げていた仕事を続けようとしたが、妖しい官能に苛まれ集中することができなかった。
「先生・・・できました・・・」
　やがて問題を解き終えた幸夫が言って、洋子の方へプリントを差し出した。
　洋子は幸夫に向き合う形に椅子を回転させると、今度は高々と足を組んだ。
　短めのタイトスカートのサイドスリットが広がり、太腿のかなり上の部分までが露わになる。
　幸夫は目の前に突きつけられた美人女教師の悩ましい脚線美に、明らかに狼狽している。
　視線がギクシャクと、あっちへ飛んだりこっちへ飛んだりして定まらない。
　そんな幸夫の白い開襟シャツに汗が染み出ていた。
　１７歳なのに・・・顔は美少年なのに、やけに男臭い匂いがした。
　洋子は酔ったように、頭がボーっとしてくるのを感じた。
　と同時に、今度はサディスティックな快感に浸っている自分にも気付いていた。
　まるで身動きのできなくなったネズミを弄ぶ猫のような気分だった。
　洋子はまた、上半身を前傾させて幸夫からプリントを受け取ろうとした。
　もちろん自分の胸の谷間が、幸夫の目に触れることを意識した仕草だった。
　プリントを持つ幸夫の手が心なしか震えているのが分かった。
「今、採点するわね・・・」
　洋子は言って、受け取ったプリントをデスクに置き採点を始めた。
　幸夫はしばらくモジモジしていたが、
「先生・・・ちょっとトイレに行って来ます・・・」
　と赤い顔で早口に言うと、席を立った。
　その姿をちらっと見やりながら、洋子は幸夫のズボンが相変わらずテントを張ったように膨らんでいることを確かめていた。

　ふふ・・・この子・・・きっとオナニーするんだわ・・・

　洋子は何となくそう感じた。
　そして、言いようもないほど体内の血が騒ぎ下腹部が熱く疼いた。
　ちょうど採点が終わる頃、教官室の扉を開けて幸夫が戻ってきた。
　見ると、ズボンの膨らみはなくなっている。

　やっぱり・・・

「採点・・・できたわよ・・・。」
　幸夫が隣に腰を下ろすと、洋子はプリントを渡しながら言った。
「基本文型の理解が不足してるわね。それと単語の知識も今一歩・・・」
　心なしかスッキリした感じに見える幸夫の顔を見つめながら、洋子は再び足を組んだ。　幸夫の喉仏が動いて、ごくっと生唾を呑み込むのが分かった。
　そんな幸夫の反応に、洋子自身もまた疼くのを感じる。
「この問題集を貸してあげるから・・・明日までに１０ページやってらっしゃい。
明日は単語のテストをするわ・・・。」
「はい・・・」
　幸夫は素直に答えると、再び顔を上気させながら教官室を出て行った。
　その幸夫の後ろ姿を見送ると、洋子はスカートの奥にそっと指を這わせた。
　果たして、パンティの股布がグッチョリと濡れていた。

　やだ・・・こんなに濡れてるなんて・・・

　洋子は慌てて立ち上がると教官室を飛び出し、廊下を小走りに抜けて職員トイレに駆け込んだ。
　個室の扉を閉め、便器に座るのももどかしく下着を引き下ろすと自ら剥き出しにした秘肉の割れ目に指を這わせた。
「あううう・・・」
　蓄積されていた性感が一気に解放されて、思わず呻きが口をついて出てしまった。
　左手で柔肉の重なりを広げ、右手でブラウスの上から乳房を揉んだ。
　熱く潤った蜜壺に中指を潜らせ、勝手知ったるＧスポットを押し廻す。
　掌の腹では鼠蹊部から割れ目の付け根当たりを押し揉みながら、充血して硬くなったクリトリスを掘り起こす。
　ブラの下で硬い尖りを呈した乳首を指に摘み、クリクリとよじる。
「あッ・・・うううッ・・・」
　鋭い快感が突き上げてきて、軽い悲鳴が出てしまう。
　先程の幸夫は、やはりトイレでオナニーをしたに違いない。

　ああ・・・あのズボンの下から怒張した肉棒を引き出し・・・わたしの肉体を思い浮かべて・・・しこしこ擦り立てたんだわ・・・

　洋子の頭の中に、そんな幸夫の姿が浮かんでくる。
　思わず洋子自身も、蜜壺に潜らせた中指を出し入れする。
「あ・・・はああッ・・・」
　高まる快感・・・
　頭に浮かぶ幸夫の手の動き・・・次第に動きを速め、端正な顔に苦しげな表情を浮かべる。
　洋子の指の動きも速くなり、乳房を揉みしだく手にもついつい力が入る。
「あああ・・・幸夫君・・・」
　教え子の名前をつい呼んでしまう。
　淫らな妄想の中でその教え子は、やがてウウッ・・・と呻いて勢いよく若い精液を迸らせる・・・
　その瞬間、洋子にもクライマックスが訪れた。
　体が震え、蜜壺が収縮し、愛液がジュン・・・と溢れ出した。
「ううう・・・」
　歯を食いしばり、そのめくるめく絶頂感に洋子は耐えた。
　ボーっとしばらくトイレで過ごした後、洋子は身仕舞いをした。
　放課後の学校でオナニーなどしたのは、教師になって初めての経験であった。
　いけない、情けないことだとは分かっていたが、そうして自分の火照りを癒さずにはいられなかったのだ。
　暮れなずむ校門に立ったとき、オナニーに耽った後に味わう虚脱感や不快感を感じないのが不思議だった。
　そして・・・洋子の心の中に、ある一つのたくらみが浮かび上がったのだった。