| 47 一週間が経った。 その間の大きな出来事は、あいつの転院だった。あるとき水島先生がやって来て、あいつの意識が戻ったから実家に近い病院へ転院させると言った。それは先生の気遣いなのだとわかった。意識が戻ったのなら他へ行ってくれた方が気が楽だ。 水島先生は、こちらにもやり残したことがあるので必ず帰ってきて見舞いに来ると言ってくれた。その顔には少しだけ元気が戻っていた。 そして、医者の回診のとき、そろそろ立つ練習をしてもいいと言われた。ベッドごと理学療法室へ連れて行かれて訓練がはじまった。最初は起こしてもらわないと立てなかったし、立ちくらみで目眩がしたが、直っていく身体が実感できてうれしかった。 そんな進歩を瞳と亜理咲はよろこんでくれた。もちろん母さんもだ。 さらに三日後、そろそろカテーテルを外してもいいと医者が言った。自分で排尿ができるようになれば回復も早くなる、ただし不安があったら無理をしないでこのままでもいいと言われた。すぐに結論を出すのではなく自分で決断できたら知らせるようにとも言われた。 その日の夜、美菜子さんが見回りにやってきた。 「ずいぶんよくなってきたみたいね」 笑顔で僕に言う。 「うん。カテーテルを外してもいいって」 「外す？」 「うん。そうしようかと思って」 「じゃあ準備するから待ってて」 「いいの？」 「指示はもらっているから大丈夫よ」 そう言って美菜子さんは病室を出て行った。 戻ってきたときにはゴム手袋をしていた。 「痛かったら言ってね」 「あのさ・・・」 「なあに？」 「これって、どういう仕組みで止まってるの？」 「バルーンカテーテルっていって、膀胱の中で蒸留水が入った風船が膨らんでいるの。だから水を抜けば管も抜ける仕組み。ほら、もう抜けかけてる・・・」 そう言って美菜子さんは僕のものをつまんだ。 なんとも言えない奇妙な感覚だった。 痛くはないけど染みるような感じがした。 「もうすぐだから我慢してね」 「うん・・・聞きたいことがあるんだけど・・・」 「はい。抜けたわよ。もし立てないようだったら尿瓶もあるし、遠慮しないでナースコール押してね。で・・・聞きたいことってなに？」 美菜子さんは僕のものを消毒しながら言う。 「あのさ・・・これしてるとインポになることってある？」 「えっ？」 「いや・・・そういうことってあるのかなって・・・」 「う〜ん・・・看護師としては答えられないのよ・・・」 「やっぱり、お医者さんに聞かなきゃだめなんだ・・・」 「そうねぇ・・・」 「じつは・・・けっこう深刻に考えちゃってて・・・」 「わかった。じゃあ勤務が終わったら相談に乗ってあげる。そうすれば看護師の仕事じゃないから。準夜勤だから1時間くらい待っててね」 「うん・・・」 病院で悩みを打ち明けられるのは美菜子さんしかいなかった。だいたい医者にインポじゃないかって聞く高校生なんておかしい。 消灯時間が過ぎて、しばらくしてから美菜子さんはやって来た。 チェニックって言うんだろうか、ふんわりした上着にスカートで女っぽい格好だった。 「で・・・モテ男君はどうしたの？」 僕の耳元でささやくように言う。 「やだなあ・・・そんなふうに言わないでよ」 「インポって言ってたけど・・・」 「そうなんだ。ちっともエッチな気持ちになれないし・・・もしかしたらカテーテルのせいかと思って・・・」 「それは聞いたことないなぁ・・・反対はあるけど・・・」 「反対って？」 「カテーテルが入っているのに勃起しちゃう患者さんがいるの。すごく痛いみたい」 「そうなんだ・・・じゃあ、やっぱり怪我の後遺症なのかな？」 「モテ男君は脊髄とかに損傷はないし、前立腺は関係ないし・・・きっと精神的なものだと思うわ」 「そうなんだ・・・」 「そんなことは看護師としては言えないから、勤務時間が終わってから来たのよ」 美菜子さんは笑いながら言った。 「これは看護師としてじゃなく、モテ男君のファンとして・・・」 「あっ・・・」 美菜子さんは毛布の中に手を滑り込ませた。そして僕のものをやさしく握った。 「これでもエッチな気持ちにはなれない？」 美菜子さんはそう言って妖しい微笑みを浮かべた。 「びっくりして・・・でも美菜子さんの手は気持ちいいよ。やさしくて」 美菜子さんの手はゆっくりと僕のものをしごいていた。 「やっぱりオバサンじゃいや？」 「そんなんじゃない。美菜子さんはすてきだよ。けど・・・」 しばらく、そうされても僕のものは反応しなかった。 「くやしい・・・」 美菜子さんは僕の左手を握ってチェニックの下から自分の胸へ誘導した。 なつかしい感触。柔らかくて滑らかで弾力がある肌の感触にうっとりしていると、美菜子さんはブラジャーのフロントフックを外した。 「私って女として魅力ない？」 「そんなことない。すごくきれいだし・・・やわらかくて気持ちいい・・・」 僕は美菜子さんのバストを持ち上げるようにしながら乳首を人差し指と中指の間に挟んだ。エッチな気持ちからじゃなかった。なんていうか条件反射みたいにそうしていた。 「あっ・・・ん・・・」 美菜子さんがピクンと身体を震わせて熱い吐息を漏らす。 はさんだ乳首が硬くなったのがわかった。 「あん・・・じょう・・・ず・・・」 美菜子さんが身体をくねらせながら言った。 その声を聞いたとき、股間にかすかな変化が訪れた。それは小さな炎のように感じた。 「あれ・・・」 「どうしたの？」 「美菜子さんの声を聞いたら・・・ちょっと興奮してきた・・・」 「そう・・・でも・・・まだみたいね・・・」 美菜子さんは僕のものをしごいている。 「うん・・・でも・・・美菜子さんが感じていると・・・気分が伝わってくるような気がする。試すわけじゃないけど・・・お願いしていいかな？」 「いいわよ・・・どうしたいの？」 「美菜子さんのあそこ、触ってもいい？ 僕より美菜子さんに感じて欲しい」 「あん・・・ばか・・・どうして、そんなキュンってしちゃうこと言うの？」 「じゃあ、いいんだね？」 僕がそう言うと、美菜子さんは立ち上がってパンティを脱いで僕の枕元に置いた。女子高生だったら持てないようなレースの色っぽいパンティだった。 僕は美菜子さんのふとももに手を伸ばす。 「もっと・・・こっちへ来て・・・」 そう言いながら手の位置を上へと移動させていく。 「はぁんっ・・・」 美菜子さんが身体を震わせたときには指先が秘肉に届いていた。 そこは驚くほど濡れていた。 「あっ・・・だめ・・・じょうず・・・すぎる・・・」 硬くなったクリトリスを探り当て、蜜を塗るように撫でると美菜子さんは甘い声で喘いだ。消灯後の病室だということを意識しているらしく抑えているのがわかる。 その声を聞いて、僕はちょっと意地悪がしたくなった。 中指で入り口の方からたっぷりと蜜をすくうようにしてクリトリスに塗り拡げてから、中指と人差し指の先で挟んで細かく震わせる。以前、瞳が亜理咲にやっていた方法を真似してみたんだ。 「あんっ・・・だめ・・・ああん・・・」 美菜子さんの息が荒くなる。 美菜子さんが悶える姿が亜理咲のイメージと重なったとき、あそこが火のように熱くなった。 「み・・・美菜子さん・・・ありがとう。復活したみたい」 僕はそう言っていた。 そのときには美菜子さんは僕の愛撫を受け入れるだけになっていたんだ。 「あ・・・ほんとう・・・すごい・・・」 ふたたび美菜子さんの手が僕のものに触れたときには痛いほど勃起していた。 「お礼だよ」 僕は指の動きを早める。 「あっ！ くっ・・・だめぇっ！」 美菜子さんは身をよじらせている。どうせなら最後までしてあげたいと思った。それに、美菜子さんが悶える様子はすごく色っぽかった。 「あんっ・・・どうして・・・ああんっ！ もう・・・もう・・・」 美菜子さんは立ったままブルブルと震え出す。 「だめ・・・だめぇっ！」 そう言ったときには自分で腰を動かしていた。 「ああっ！ ああんっ！！」 身体を大きく震わせながら声を絞り出す美菜子さんは絶頂を迎えた。 そして、立っていられないらしく両手をベッドについて息を荒げた。 「もう・・・こんなにされちゃうなんて・・・くやしい・・・」 そう言って美菜子さんは僕を睨んだ。 「ありがとう・・・おかげで元に戻った」 「じゃあ私もスーパーフィンガーのお礼・・・こんなになったら辛いでしょ」 美菜子さんは僕のものを口にふくんだ。 それは久しぶりの天国だった。 おまけに美菜子さんはすごく上手い。舌先があそこを這いまわる感触に痺れた。 僕はあっという間に登り詰めた。 「美菜子さん・・・もう・・・出ちゃうよ・・・」 僕がそう言っても美菜子さんは舌を這わせている。むしろ、その動きが速くなった。 「うっ！ ううっ！」 僕は思いきり美菜子さんの口の中で放出してしまっていた。 |
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| 2012.9.15掲載 |
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