わたし、宮田由紀。２６才。結婚２年目の主婦。
　夫が東京の本社に転勤になったので、自分の仕事は辞めて、社宅に引っ越すことになった。東京（って言っても社宅は隣の県なんだけど）の暮らしも専業主婦も初めてなのでドキドキしてた。
　で、引っ越し当日の日曜日。夫に案内された建物を見てびっくり。
「あなた、これってほんとに社宅なの？　すっごくおしゃれだし、やっぱり東京って違うわね」
「ああ。ただ、社宅用に建てたんじゃなくて、マンションをそのまま買い取ったんだってさ。ほら、一階が事務所みたいになってるだろ。そこにいた持ち主が経営難になって売りに出してたらしい。我が社は景気がいいしね」
「すてき‥‥」
「ほんとは役職じゃないと入れない部屋らしいんだけど、ここしか空いてなかったみたいなんだ。いい部屋だろ」
　夫に連れてこられたのは最上階の２ＬＤＫ。
　広いリビングには引っ越し屋さんが運び込んだ段ボール箱が積み上げられている。
「すっごーい‥‥」
　すごくゆったりした造りで、なんだか、ファッション誌の世界みたいなオシャレなリビングなの。うれしくなって、新婚時代に戻ったみたいな気分になっちゃって‥‥
「あなた‥‥」
　わたし、夫に抱きついておねだりしちゃった。
「あっ‥‥こら‥‥ダメだったら‥‥これから、お隣に挨拶に行かなきゃならないし‥‥」
「ねえ‥‥ちょっとだけ‥‥」
「しょうがねえなぁ‥‥」
　夫はそう言って、わたしの求めに応じてキスをしてくれた。そして、スカートの下から手を入れてお尻の方からショーツを脱がせたんです。
「んっ‥‥んっ‥‥」
　夫の指が後ろからエッチなところを這い回るとジュンと溢れてくる感覚があって、わたしは唇をふさがれたまま喘いじゃった。
　いつもより感じちゃうんです。
　しばらくすると、下半身が溶けたみたいになって身体の力が抜けてきた。
　夫は積み重ねた段ボール箱にわたしの手をつかせてお尻を突き出すような格好にさせるとスカートをまくり上げ、あわただしく身体を重ねてきました。
「ああっ、いいっ！」
　夫のものが入ってくるのを感じて思わず叫んじゃった。
　だって、まだ家具も置いていない部屋で、それも明るいうちにされてるなんて、とっても刺激的だったんです。服も着たままだし、膝のあたりにまとわりついてるショーツを意識するとレイプされてるみたいで、よけい感じちゃった。
「あなたっ‥‥あなたっ！」
　わたしってマゾかも、なんて思いながら自分からお尻を振っていました。
　服の上からおっぱいが乱暴に揉まれる。
「ああっ‥‥もう‥‥来るわっ‥‥あっ‥‥ああ〜んっ！」
　あっという間にアクメが‥‥たまには、こんなふうにされるのもいいかも‥‥
　気持ちよさに震えてると、あそこの中に夫の熱いものが出されて目の前が真っ白。
　引き抜かれた後も、身体の中で溶岩が暴れ回っている感じで、わたし、倒れたまま動けなくなっちゃった。
　それなのに、夫ったら、すっきりした顔をして
「おい、挨拶に行くぞ」
　ですって。
　ズボンのベルトを締めながら言うんです。
　あ、もう玄関にいる‥‥
　わたしはもっと余韻に浸ってまったりしていたかったのに‥‥でも、仕方ないから急いでティッシュであそこを拭いて、それでもちょっと不安だったからナプキンをあててショーツを履いたんです。だって、まだ、夫のものが流れ出してきそうだったから‥‥ばか‥‥

　ピンポーン
「はい‥‥どなた？」
　隣のチャイムを鳴らすとハスキーな声がインターホンから響いてきた。
「あっ、今日、隣に越してきた宮田と申します。引っ越しのご挨拶にうかがいました」
　夫の声が仕事モードになる。
　ガチャッとドアが開いて顔を出したのはストレートのロングヘアーが印象的な女の人。甘い香水の香りが漂う。これってエルメスの「ナイルの庭」だったかしら？　そんなことを、ぼんやり考えていると隣の奥さんが値踏みするような目でわたしを見ていた。なんか顔についているかしら？　あんなことをした後、鏡も見ずに外へ出ちゃったから‥‥
「開発二課の宮田と申します。つまらないものですが挨拶代わりにお納めください」
「片岡です。ご丁寧にどうも。あいにく、主人は留守ですのよ。よろしくお願いしますね」
　夫の言葉に答えているはずなのに、片岡さんの奥さんはお辞儀をし終えたわたしを見ながら言った。最初は、ちょっと怖い感じだったけど、目が微笑んでいるので安心した。それに、けっこう若いみたい。３０才くらいかしら。
「えっ、そうすると片岡部長の奥様ですか。いつもお世話になっています。何分、田舎者でして不調法もあるかと存じますが、よろしくお願いします」
「そんなに気になさらないで。それより、かわいい奥様ですわね。新婚さんかしら？」
「いや、もうすぐ２年経つので‥‥でも、東京は二人とも初めてですので、いろいろとご鞭撻いただければ‥‥」
　夫の額に汗が滲んでいた。この人ったら、仕事場ではこんな感じなのかと思ったらおかしかった。

「いやぁ、まいったなぁ。よりによって片岡部長の隣とはな。おまえ、失礼のないようにしろよ」
「あなたの上司？」
「いや、直接じゃないんだが、すごいやり手で４０になったばかりなのに役員兼部長に大抜擢された人なんだ。社内では次期社長候補ナンバーワンって言われてるくらいだ。それにしても、奥さんって若いよなぁ」
「あなたと、いくつも違わないんじゃないかしら‥‥」
「そうだよなぁ。それに、なんだか妖艶っていうか‥‥」
「あら、あなた、あんな感じが好みなの？」
「おい、おい」
　部屋の片づけをしながら、やっぱり社宅の生活って気を遣って大変そう、なんて思っていた。

　翌朝、夫が出勤した後、荷物を整理しているとチャイムが鳴った。
「は〜い」
　まだインターホンに慣れてないのでドアミラーを覗くと片岡さんがいた。
　ドアを開ける。
「お邪魔じゃない？」
「あっ、いえ、大丈夫です」
「あのね、この社宅にいる奥さん、って言っても仲のいい人たちだけなんだけど、よければ紹介しようと思って。午後にみんなで集まってお茶でも飲もうかと思うんだけど、ご都合はいかが？」
「だ、大丈夫です」
　わたし、昨日の夫の言葉を思い出してどもってしまった。偉い人の奥さんってこともあったけど、妖艶な美女って言葉も気になっていた。やっぱり、不思議な魅力というか雰囲気のある人。なんていうのかなあ、魔女までは行かないけど神秘的な占星術師ってところかしら。黒く艶やかなロングへアーがよく似合ってる。
「そう。じゃあ、２時にうちに来てね。待ってるわ」
　片岡さんはニッコリ笑って、そう言った。なんだか意外に気さくな感じ。ホッとすると同時に、夫の会社のこともあるから、ちゃんとしたお付き合いしないといけないと思って、駅に近いお菓子屋さんでケーキを買って行くことにした。

　お隣を訪ねると、もう二人お客さんが来ていた。
「紹介するわね。３階の中島さんと６階の佐藤さん。この社宅の遊び友達よ。だからご主人の所属は言いっこなし。こんなところまで会社での立場を持ってくることないでしょ。こちらはお隣に越してきた宮田さん」
「よろしくお願いします。まだ越してきたばかりで、何も分からないことだらけで、いろいろ教えてください」
　わたしは丁寧に頭を下げた。
「あら、そんなに緊張しなくってもいいのよ。女同士なんだから。でも、宮田さんって呼ぶのも堅苦しいわね。下の名前はなんていうの？」
「由紀です」
「うわぁ、かわいい名前。わたしは真由美っていうの。マミって呼んで」
　片岡さん、いや、マミさんが笑いながら言う。
「マ、マミさん‥‥ですか‥‥」
「そう。いやかしら？」
「ううん。そ、そんなことありません」
　やっぱり、けっこう緊張する。
　マミさんの後ろにいた背の高い女性、中島さんだったわよね、が片手を差し出しながら
「こんにちは、よろしくね由紀さん。わたしは良子」
　と笑顔で言った。良子さんはショートカットが似合うスポーツウーマンって感じ。小顔でスタイルがすごくいい。
「わたしは恵、メグって呼んで。ねえ、由紀さんっていくつ？」
　と、こんどは派手な感じの佐藤さん。
「えっと、２６です」
「やっぱり、一番年下なんだ。でも、わたしなんかより落ち着いた感じよねぇ。おしとやかなお嬢さんタイプだからかしら。で、わたしと良子は２８、ここにいるマミの姉御はこう見えても２９なんだぞ。びっくりしちゃうでしょ。みんな年が近いから話が合うのよ。由紀さんみたいな仲間が増えてうれしいわ」
　そう言うメグさんは、ロキシーの服を着ていて髪はかなり茶髪だし遊んでるって感じかな。ちょっとロリの入った顔がすごくキュートだしグラマーなの。
　それぞれが個性的な美人だし、明るくていい雰囲気。これならうまくやっていけそう。マミさんがまだ２０代だっていうのは驚いたけど‥‥だって、フェロモンとかオーラみたいなものに圧倒されちゃって、年が分からないんだもん。
「あの‥‥これ‥‥」
　買ってきたケーキを差し出すと
「わぁ、デフェールのケーキじゃない。ここの美味しいのよねぇ」
　とマミさん。
「えっ、そうなんですか。きれいなお店なんで、つい、いっぱい買っちゃったんですけど‥‥」
「すごく有名なお店なのよ。これなら、みんな大満足よ。ねえ」
　他の二人もうなずいている。偶然だったけどよかったみたい。
　甘いものがあれば女は幸せになれるし。
　マミさんが淹れてくれたお茶を飲みながら、気さくな雰囲気のおかげもあって、わたしはすっかりくつろいでしまった。
　ダイニングからリビングに移って、わたしとマミさんは長いソファーに並んで座り、他の二人と向かい合った。
　女同士のとりとめのないおしゃべり‥‥

　あっ、あれっ？
　いつの間にか身体が火照って目の前に霞がかかったみたいに。なにかしら。風邪を引いたときみたいだけど、不快じゃないし、ふんわりとした気分。
　おしゃべりも忘れてボウッとしてた。
「そろそろかしら」
　マミさんが二人に目配せをしている。
　えっ‥‥なんのこと‥‥？
「この娘ったら、引っ越し早々ご主人とエッチしてたのよ。ね、どんなふうにしてたのか教えて」
「えっ！？」
　最初は何を言われてるか分からなかった。けど、それって‥‥
「ベランダの窓を開けっぱなしで、とってもいい声が聞こえてきたわ」
「‥‥うそ‥‥」
　いやっ、窓が開いてて聞かれていたなんて‥‥
　恥ずかしさで身体がどんどん熱くなってくる。それに、どうした訳か、昨日のことを思い出してあそこがジンジン疼いてきた。わたしったら、どうしちゃったのかしら？
「そんなにいい声だったなら、わたしも聞きたかったわ。呼んでくれたらよかったのに。マミばっかりずるい」
　メグさんがクスクス笑いながら言う。
「ね、どんなふうにされたら、あんな声が出るの？　教えて」
　マミさんの手が、膝に置いたわたしの手に重ねられ、すべるように上がってきて肘の部分を握られた。たったそれだけなのに、全身に電気が走ったみたいになって身体が震える。
「由紀さんの、あのときの声ってとっても素敵だったわ」
「いやっ‥‥は‥‥恥ずかしい‥‥」
「ご主人にどうされてたの？」
　みんなの眼が妖しく光ってわたしのことを見つめている。恥ずかしくて、両手で顔を覆っていると、マミさんの手がスカートの中に入ってきた。
「だ、だめっ‥‥やめてください‥‥」
　驚いて抵抗したんだけど、腕を触られたときより何倍も感じちゃって濡れてくるのが分かった。なんだか、うまく考えがまとまらない。
「まずは、みんなにいい声を聞かせてもらいましょうか。二人でこの娘を押さえて」
　えっ、なに？　そう思う暇もなく、メグさんがわたしを押し倒し、良子さんは両手首を持ってソファーの端に固定してしまった。その間に、マミさんの指がわたしの一番敏感な部分に‥‥
「やっ‥‥やめてください‥‥おねがい‥‥ああっ‥‥」
　どうしちゃったんだろう。すごく感じちゃう。
「どう？　感じるでしょ。あなたの飲んだお茶には媚薬がいっぱい入ってたのよ」
　身体が熱くなったのは、そのせいだったのかしら。それに、こんなに感じちゃうのも。ほんとは、もっと触って欲しくて、あそこがピリピリする。
「あら、もうこんなに濡れてるわ」
　クロッチの部分を指でなぞりながらマミさんが言う。
「い、いやぁ‥‥あっ！　ああんっ！」
　脇の方から指が入ってきて優しくクリトリスを撫でられると、どうしても甘い声が出ちゃう。マミさんの指、ひんやりしていて気持ちいいの。
「ね。いい声でしょ」
　そう言いながら、マミさんの指はますます動きが速くなって、もう、わたし、何がなんだか分からなくなってきた。
「ああっ‥‥いやぁ‥‥あっ‥‥あっ‥‥はぁん‥‥ゆ、ゆるして‥‥」
「旦那さんに、どうされてたか教えてくれたら許してあげる」
「い‥‥いや‥‥」
「これならどう？」
　マミさんがクリトリスをつまむようにして‥‥
　だめっ‥‥すごく感じちゃう。
　あそこの中がジンジン熱くなって‥‥あ‥‥もうすぐ‥‥
「あっ、ああんっ‥‥立ったまま‥‥後ろから‥‥あんっ‥‥」
　すぐそこにまで来ているオルガスムスを前に、もうどうなってもいいと思うようになって質問に答えてしまった。しゃべったら恥ずかしくなって、よけい感じちゃって‥‥
「いやぁ〜っ！」
　大きな声を出して、目の前が真っ白になって、身体が痙攣していた。
　登り詰めた感覚が長持ちするのは媚薬のせい？　熱くてむず痒い感じが続いて、だんだん意識が‥‥

「きれいな肌ねぇ」
「かわいいおっぱい」
「ふわふわ。気持ちいい」
「見てよ。毛が薄くってあそこの色もきれいよ」
　そんなことを言われながら、一枚一枚着ている服を脱がされて‥‥ああ、そんなとこ触らないで。でも、ぜんぜん抵抗できない。
　生まれたままの姿になって、良子さんとメグさんに押さえつけられていると、なんだか自分が童話に出てくる「囚われのお姫様」になっちゃった気がして、それだけでヘンに感じちゃう。わたしったら、ちょっとアブが入ってたのかしら。
　マミさんも服を脱いでる。
「きゃっ‥‥」
　マミさんが腰にコルセットみたいなものを‥‥股の間に男の人のに模したディルドゥっていうのかしら、が付いてて‥‥すごく大きいのが‥‥
　こっちを見てニッコリ笑った。
「ゆ、ゆるして‥‥」
　あんなのが入ったら壊れちゃう。
「メグ、良子、この娘を立たせて。後ろからが好きみたいだから」
「い、いやぁ‥‥」
　まだ、あそこに疼きが残っていて、抵抗もできずに両脇を抱えられて‥‥
　ソファーの背もたれに手をついて昨日みたいな格好になったとき、マミさんに腰をつかまれて大きなディルドゥがあてがわれた。良子さんがわたしの前にひざまずいて、ディルドゥに手を添え位置を定めている。ひどい、こんなのって‥‥涙が出そうだった。
「マミ、すこし滑りをよくしてあげたいの。いい？」
　えっ、どういうこと‥‥
「いいわよ。もう大丈夫だと思うけど、あなた、したいんでしょ」
「へへへ、あたり」
　そう言って良子さんの舌がわたしのあそこへ‥‥
「ああっ‥‥だめぇ！」
　女の人にあそこを舐められるなんて‥‥それが、こんなに感じるなんて、すごいショック‥‥でもたまらない‥‥
「ああっ‥‥おねがい‥‥やめてぇ‥‥そんなにしたら‥‥ああんっ！」
　良子さんの長い舌がクリトリスとあそこの穴を行ったり来たり‥‥どうしても甘い声が漏れちゃう。それに、この人すごく上手。
　いままで、女同士でこんなことをするなんて想像したこともなかったし、ヘンタイっぽくて抵抗があったけど、もう、身体が宙に浮くようで良子さんにもっとして欲しいって思うようになっていた。だって、いままで付き合った男の人よりずっと上手いんだもん。
「だめぇ‥‥もう、だめぇ‥‥」
　いくら我慢しても身体がブルブル震えちゃう。
　そのとき、あの大っきいのが、ズッ、ズッて入ってきた。
「やっ‥‥いやぁ‥‥死ぬぅ‥‥死んじゃう‥‥」
　ディルドゥを使われたのなんて生まれて初めて。とってもきつかったけど、痛くはなかった。いえ、すごくいっぱいになってる感じがして身体の奥がジンジンきちゃって、もう好きにしてって感じ。それに、良子さんったら、まだあそこを舐めてるし、気が付いたらメグさんもわたしのおっぱいを舐めてるの。みんな、とっても上手で身体がドロドロに溶けていくみたい。
　奥まで届いた感じがしたと思ったら、マミさん、こんどはお腹側の壁に擦りつけるようにしてディルドゥを何度も動かすの。
「ああっ！　そこは‥‥」
　いままで、こんな感じになったことはなかったっていうくらいエッチな気持ちになって泣きたくなっちゃった。
「もうすぐよ」
　マミさんは言うけど、何がもうすぐなんだろう？
　あそこの奥で熱いかたまりみたいなものが‥‥
「あっ！　いやぁっ！」
　身体が痙攣して、そのたびに熱いものが吹き出すような感じがした。
「すっごい。溢れてきちゃった」
　良子さんが言う。
　おねがい‥‥恥ずかしいから言わないで‥‥
　でも、こんなになったの初めて‥‥
「ね。ここがＧスポットなのよ。いい気持ちでしょ？」
「あ‥‥あうっ‥‥」
　言葉にならない。もう、立っているのがやっとで、腰のあたりは溶けてなくなっちゃったみたい。最後は我慢できなくて、しゃがみたかったんだけどディルドゥが入ったままだから、それも叶わなかった。
「お、おねがいします‥‥も、もう‥‥堪忍して‥‥こわい‥‥こわいの‥‥」
　やっと波が引いて落ち着いてきたから涙まじりにお願いしたの。これ以上責められたら、どうなるかわからなかったから。
「まだよ。わたしも感じさせてくれなきゃ。メグ、あれ持ってきて」
　チェストの中から、メグさんが恐ろしく長いディルドゥを持って来た。両端が男の人の格好をしている。
「こんどはこれ」
　マミさんは、そう言って腰を引いた。ディルドゥが抜ける。支えが無くなったわたしは崩れ落ちるようにして床に倒れ込んだ。
「ソファーの上に運んで」
　マミさんは、まるで女王様のように振る舞ってる。身体が動かないわたしは、メグさんと良子さんに持ち上げられて、脚を開かれた。すごく恥ずかしい格好で、ますます「囚われのお姫様」になった気がして目を閉じたんだけど‥‥しばらくは、何にも起きなかった。
　恐る恐る目を開けると、メグさんがあのディルドゥを持って自分のあそこへ挿すところ。すこし顔をしかめて、太いディルドゥが飲み込まれていく眺めは、なんだか自分がされてるみたいで‥‥それに、きれいなマミさんのあそこにグロテスクなディルドゥが入ってる眺めは女のわたしから見てもエロティックで、疼いてきちゃったんです。
　マミさんがこっちを見て微笑んだ。ゾッとするくらいきれい。その笑顔が合図のように、良子さんがディルドゥのもう片方を持って、わたしのあそこへあてがった‥‥次の瞬間、ものすごい圧迫感があってディルドゥが入ってきたんです。
「やっ‥‥やんっ‥‥」
　そう言っても、マミさんのあそこと繋がっていると思うと、それだけで感じちゃって‥‥おまけに、マミさんの喘ぎが直接伝わって来るみたい。
　わたしは夢中になって腰を動かしていました。
　そうやって悶えていると、こんどは裸になったメグさんがわたしに覆い被さってきて‥‥キスしたり、おっぱいを舐めたりするんです。マミさんの上には良子さんがいるみたい。ちょっと下に目を向けると、良子さんの形のいいお尻が見えた。
　女同士だから当たり前かもしれないけど、触ったり舐めたりするやり方がとっても上手いの。それに、男の人の無骨な手じゃなくて、女のしなやかな指先ってすごく感じちゃう。
　乳首を軽く吸われたら、もう全身が震えちゃって、思わずメグさんの身体を抱きしめてたの。
　女の人の肌がこんなに気持ちいいなんて‥‥知らなかった‥‥
　メグさんのおっぱいって、すごく大きくて柔らかくて‥‥すてき‥‥
　気が付くと、メグさんがわたしの顔に跨って‥‥わたしは、メグさんのあそこを舐めていたんです。だって、わたしばっかり感じてるんじゃ悪いし、してあげたかった。ごく自然に指をあそこに入れて、メグさんの高い喘ぎ声が聞こえたとき、わたしも感じちゃった。
　マミさんの動きがあそこに伝わってくるし、もう誰が何をしてるなんて関係なくなっちゃったんです。
　ついに、わたしも何度目かの絶頂を感じて、なんにも分からなくなっちゃった。それなのに、太いディルドゥは挿さったまま‥‥女の悦びがこんなに深いものだったなんて初めて知ったんです。意識はあるんだけど身体が動かないの。ときどき、ピクッ、ピクッって痙攣して、そのたびにまた感じちゃう。
　マミさんと良子さんは、まだ愛し合ってるみたい。

　最後は四人とも、ぐったりとして、お部屋は薄暗くなっていました。
　最初に起きあがったのはメグさん。
「やっぱりマミの目は確かね。これからが楽しみ」
「百点以上かも」
　良子さんがそう言った。
　マミさんも立ち上がって、こっちを見てる。
　でも、わたしは痺れたみたいになって足腰が立たない。まだディルドゥが挿さったままだし‥‥
「美味しかったわ。由紀ちゃん。もう、あなたはわたし達の仲間。いいわね」
　マミさんがそう言った。
　わたしったら、無意識のうちにうなずいてた。
「いい娘ね。もっともっと教えてあげる。道具だっていろいろあるのよ」
　良子さんもメグさんも笑っている。

　やっぱり、東京は怖いところ。
　きっと、またマミさんに誘われたら身体を許しちゃうと思う。
　ううん、誘って欲しいの。ずっと‥‥
　みんな大好き‥‥
　でも、これって浮気じゃないわよね。だって、女同士なんだもん。
　自分でも流されやすい性格だって思ってたけど、まさか、女同士の悦びに目覚めるなんて‥‥
　あなた、許してね。