「次の人どうぞ。」と係員が言った。
　健一は、かったるそうに席についた。

　ここは、とある職業安定所。健一はリストラされ職探し中であったがなかなか見つからずイライラしていた。そして今日も・・・。
「いい仕事見つからねぇな」健一はぼやいた。

「お帰りなさい、どうたった？」妻の恭子は聞いた。
　健一は首を横に振るだけだった。

　次の日、健一は電柱に貼ってある広告を見た。
「スワッピングの相手募集、高収入待遇」
「スワッピングか、相手してどれくらいもらえるのかな？」と健一は考えていた。
　その夜、久しぶりに健一は誘った。仕事が見つからず焦っていた健一には夜を誘う元気などなかったのだ。

　ベットでパジャマを脱がせる。
　恭子の胸は決して大きいとは言えなかったがその分、形は崩れておらず張りがある。乳首は薄いピンク色をしていた。全体的に線は細見だ。
　健一は恭子の乳房をゆっくりと撫で揉んだ。乳首をそっと口に含む。
「あぁぁ。」恭子は久しぶりのせいか、すぐに反応し始めた。
　下半身に手を伸ばしてみるとパンティには染みがついていた。パンティ越しに秘部をなぞる。
「はぁぁいぃぃ。」恭子はあっという間にイッてしまった。
　しかしそれとは裏腹に健一は職探しのプレッシャーのせいか不能であった。
　そんな健一に恭子は肉棒をやさしく撫で舌で先をなめ回し、口に含む。
　舌で雁首をなぞったかと思えば、吸い込む。
　普段の健一ならとっくに放出をしたか、恭子の中に挿入しているところだが。
「恭子、ありがとう。もういいよ。」健一は恭子の顔をあげさせた。
　しばらく沈黙の後、健一が紙切れを机に置いた。
「スワッピングの相手募集」
「何これ？」恭子はわからなかった。
「簡単に言うとカップル同士がお互いにセックスすること。」
「！」恭子は驚いた。
「仕事がなかなか見つからなくて収入がないだろ。そんなこと考えていたら、こんなのが貼ってあったんだ。興味本位で電話をしてみたら相手は初老の人でしかもインポらしいんだよ。」
「インポだからってセックスじみたことはするんでしょ。私が他の男の人とそうなって平気なの？」
　恭子は怒り口調だ。
　恭子自身、健一以外にセックスをしていないわけではない。しかし経験があったのは健一と結婚前のことだ。
「すまん、軽率だった。また明日から仕事探すよ。」そう言って健一は寝てしまった。
　しかし家計のことを考えると恭子も考えざるを得なかった。なんと言っても一回のセックスで一千万円、しかも相手はインポ。考えているうちに朝になってしまった。

　恭子は決心した。
「健一、昨日の話だけど。」
「昨日の話？」
「ほら、スワッピングの話よ。」
「あぁ、あれか。それがどうした？」
「私やってもいいと思って。どうせ本番はないんだし、健一の見ている前だし、なによりもお金がもらえるしね。」
　健一は恭子の行動に少々驚いたが恭子の気が変わらないようにと、早速先方に連絡を取り面接に行くことにした。

　出迎えたのはシルバーグレーの髪形をした初老の男性であった。なかなかのダンディで好感の持てる雰囲気を漂わせていた。
「やぁいらっしゃい。」木村昌樹が言った。
「どうも連絡をした太田です。」
　二人はリビングに通され、そこで面接が始まった。
　まず、木村自身の紹介。結婚はしていたが妻とは数年前に死別、大恋愛の末に結婚をしたため、その死別はかなりのショックを与え現在のようなインポ状態になったらしい。
　そしていつしか他人の妻と交わることに興奮を覚える性癖がついてしまい、今回の募集となった。
　木村は恭子を気に入った。こちらの条件に合えば契約を交わしたいと言った。
「どんな条件ですか？」健一は質問した。
「プレイのスタイルですが、基本的にはスワッピングなのでご主人にも他の女性とセックスをしていただく。もちろん、その相手は私が探してきます。」
「ただ、」木村は言葉を濁らせた。
「ただ？」二人は聞きなおした。
「ご主人が私と奥様のプレイを見ているだけなら、あと五百万上乗せします。ただしご主人には別室で観賞していただく。」
「もちろん、奥様の嫌がることは絶対にすることはありません」と断言をした。
　恭子は健一を見た。健一は少し考え、恭子に「大丈夫かい」と声をかけた。
　そして恭子は頷いた。
「どうでしょう、後日ということになるとお二人の気が変わってしまうので今日というのは」木村は提案した。
「き、今日ですか？」少々、恭子は戸惑った。

　それでは緊張をほぐすために少しアルコールでも飲んで、それから返事をいただくということでよろしいでしょうか」さらに木村が提案をした。
　二人は戸惑いながらも了承した。
　木村は饒舌であった。アルコールの力も効いてきて、たちまち二人が納得をする状況を作り上げてしまった。
「じゃあ、そろそろ始めましょうか」木村が立ち上がり、二人をベットルームに案内した。
「ご主人にはベットの前にあるガラス張りの小部屋に移っていただきます。ここからはプレイの状態は全てご覧になれるし安心です。」木村は説明した。
「それでは、ご主人様にはお部屋に入っていただき、奥様にはシャワーを浴びていただきましょうか」
　木村の言葉に二人はお互い抱きしめキスをし、別れた。
　健一が小部屋でアルコールを飲んでいると、恭子がシャワーを浴びて出てきた。一方、木村も他のシャワールームから出てきた。
　いよいよ、プレイの始まりであった。

　木村と恭子はバスローブに身を包み、ベットルームのサイドテーブルで乾杯をした。
「あなたのような素敵な女性がお相手をしてくれるなんて夢のようです。」木村は恭子に囁いた。
「・・・。」恭子はまだ緊張していた。
　二人の会話は健一にはちゃんと聞こえるようになっていたが健一の声は二人には聞こえないという部屋の作りであった。
　木村は恭子の緊張を解くように多愛もない話を始め、アルコールを勧めた。
　１０分程話しをし、ワインボトルが半分になりかけた時、木村は恭子の髪をなでた。
　その行動に一瞬驚いた恭子であったが、そのまま木村にされるままであった。
　木村は恭子の手をとり手のひらにそっとキスをする。
　そして木村は恭子の隣に座り、肩に手を回した。
　耳元で木村は甘い言葉を囁き、そっと耳たぶを噛んだ。
「あっ」思わず恭子は声を出し健一の方を見てしまった。
　健一はワイングラスを握り締め、二人を直視していた。
　木村は首筋に唇を沿わせ、恭子にキスをしようとした。
　思わず恭子は横を向いてしまった。
「す、すいません。」恭子は俯いた。
「ごめん、ごめん。ちょっと慌てちゃったかな。」木村は笑った。
　健一は木村の紳士的な態度に嫌な感じを覚えた。自信たっぷりに見えたのであった。

　木村はワインを注ぎ恭子に渡し恭子の腰に手を回した。
　健一は二人の雰囲気に嫉妬した。
　そうこうしているうちにワインボトルが空いた。最後のワインをつぎ終わると木村は恭子をそっと抱き寄せた。
　そして二人は見つめ合いキスをした。
「くそっ」健一は無性に腹が立ちグラスを投げつけた。しかし割れる音は二人には届かなかった。

　木村はキスをしながらバスローブの上から恭子の胸を触った。手のひらで乳首を撫でるとたちまち堅くなった。
「あぁ。」恭子は思わず声を出してしまった。
　恭子は視線を感じた。目の前で妻の喘ぎを凝視している健一が目にうつった。
　健一は拳を握り、窓を叩いているが防音されているため音は全く聞こえない。
　木村は健一に見せつけるように愛撫を始めた。
「ふふふ、その嫉妬が私の特効薬なのだよ。」木村はつぶやいた。
　乳首を転がし、つまむ。バスローブの上からなのに恭子は痛いほど敏感になっていた。
「うぅぅぅ。」健一に悟られまいと必死にこらえる恭子だった。
　木村はキスをし、バスローブの襟から手を差し入れた。あまりに自然な仕草だったので恭子はわからなかった。
「！」固くなっている乳首に木村の愛撫をうけて胸元に気が付いた。
　ボリュームのある胸を揉まれる。
「とても形が良い胸だ。」木村は褒めた。
　また感じ始めた恭子には、声を出さないようにするのが精一杯であった。
　木村は肩を抱きキスをし、胸を丹念に愛撫する。
　バスローブが徐々にはだけるが巧みな胸の愛撫は恭子に気が付かせない。
　キスはソフトなものから、いつしか舌を絡ませ合うディープなものになっていた。
「舌を絡め合っている。」健一は驚いた。
　木村は恭子の上半身をあらわにしてしまった。
　そして乳首を吸った。
「あ、あぁぁぁ。」
　たまらず恭子は喘いだ。
　木村は乳首を吸い、くわえ、舌でころがす。
「あ、あ、あぁぁぁ。」もはや堪えることが恭子にはできなかった。
「恭子。」変わり果てた妻に沈黙する健一。
　充分に愛撫を受け、快楽に溺れた牝になっている恭子を木村は抱えベットに運んだ。
　そして恭子のバスローブを脱がせにかかった。
　さすがに恭子も抵抗をした。
　しかし半分以上バスローブは、はだけ、覆っているのは下半身だけであった。
　木村は恭子のそばに横たわりキスをした。
　同時に胸を愛撫された。
「あぁぁぁ。」恭子はたちまち喘ぎ始めた。
　元々、感じやすい体質、健一とのセックスレス、そして何よりも木村のテクニックが快楽を引き出したのだ。
　木村はバスローブをとった、なんの抵抗も受けずに。
　恭子は快楽に溺れる牝と成りはてていた。
　自分の妻は夫が見ている前で、自分を見失い快楽を味わっている。
　目の前で繰り広げられる、戯れ。健一には耐えられない光景であった。
　そんな光景を目の辺りにして後悔している健一だった。

　露わになった恭子の下半身はたっぷりと濡れ、蜜が溢れていた。
　木村がそっと恭子の秘部に触れてみる。
「はっ！」と恭子の腰が動いた。
　木村はさらに指で秘部をなぞった。
「あ、ぁぁぁぁ。ごめんなさい、あなた。」恭子は耐え切れず一気に昇りつめてしまった。
　あっさりと木村に気を許してしまった恭子に健一は唖然とし、がっくりと肩を落とした。
「恭子・・・。」妻が他人に盗られた瞬間であった。

　木村は恭子がイった後も執拗に責めた。
　秘部をなぞっていたかと思うと、拡げてクリトリスをつまんだ。
　そのひとつひとつの愛撫に恭子の体は惜しみなく反応をした。
　そしてその間、幾度となく昇りつめていた。
　木村が秘部に舌を使った愛撫を始めた。それは指での愛撫よりも更に刺激的なものだった。
　舌先でクリトリスを突っつくようにしたり、クリトリスを歯に噛む。時には恭子の蜜を飲み干したりもした。
「はぁはぁはぁ、あぁぁぁ〜。」恭子は訳がわからなくなっていた。これほどまで自分を狂わすセックスなどしたことがなかったからであった。

　そして二人のセックスは健一が予想もしなかった展開を見せた。
　すでに木村の舌は恭子のアナルへの愛撫に移っていた。
　そして強烈な愛撫を受け続けているうちに恭子は木村のペニスを手に取り、しごき始めた。
「恭子が自分から木村のペニスをしごき始めた。」健一はショックを受けた。他人の愛撫にあれほどまでに応えていた、それだけでもショックだったが、まさか自分から愛撫を始めるなんて思っても見なかった。
　さらに恭子は、木村のペニスを咥え始めてしまった。
　口一杯に頬張り、舌先で亀頭をなぞったり、木村に負けじとアナルへの愛撫も始めた。「恭子がアナルまで・・・。」自分にもやってもらったことがないアナルへの愛撫、健一の嫉妬、怒りは頂点に達した。
　二人はお互いの性器を懸命に愛撫しあい、相変わらず恭子は昇りつめた。
　そんな戯れがしばらく続き、信じられない奇跡が起こった。
　健一の嫉妬のエネルギーと恭子の執拗な奉公によって、木村のペニスが甦ったのであった。
　木村のペニスは充分すぎるほどの太さと硬さを持っていた。
　いつしか木村が下になり、恭子はフェラチオに励んでいた。
「恭子！！」健一は叫んだ。声が枯れるくらいに泣き叫んだ。
　恭子は自ら木村のペニスに跨り、迎え入れてしまったのだった。
　恭子は精一杯、腰を振り続けた。
　そして木村は体位を入れ替え後ろから貫いた。
「あぁぁぁぁぁぁぁ。」獣のような恭子の叫び。
「い、いくぞ〜。」と木村は叫んだ。
　その瞬間、恭子の中は木村のエキスで充満した。

END