第10章 たくらみ

　頭の中が爆発しちゃったみたい。息ができなかった。真っ白になったの。
　マッサージさんの前で、カエルのような格好のまま、私は逝ってしまった。
　指だけでこんなになっちゃうなんて信じられない。
　ぼーっとなってた。
　でも、私って、こんなエッチだったのって、思っちゃう。
　だって、身体が全然落ち着かないんだもの。
　いつもだったら、いっぺん逝っちゃえば、それで、とにかく、満足なのに。
　どうしちゃったんだろ。
「ずいぶん、すごい感じ方でしたね」
「あ〜ん、だめ、言わないでぇ」
　なんだか、甘えた感じになっちゃうのは仕方ないよね。だって、あんなすごい感じ方させてくれた相手だもの。
　一度、恥ずかしい瞬間を見られたら、女は弱いのよ。こんな瞬間を見たら、夫はどう思うかしら。
　それに、今も、胸をもまれているの。
　今度は、表面だけじゃなくて、ときどき、グッと力が入るの。ホント、揉まれてるって感じ。
　それが、また、腰の奥にズーンと響いてくる感じでいい。
　もうやめてって、喉まで出かかるのだけど、なんだか、けだるいのと、身体の奥から、なんだか、気持ちいい泉がくみ上げられちゃうみたいで言えない。
　今、手が無くなったら、きっと、狂っちゃうわ。だから、ほんのちょっと、あとちょっとだけ、落ち着いたらやめてもらおうって思うけど、ちっとも落ち着かないの。
「気持ち良かったですか」　
　もう、今さら、嘘付けないわよね。
　私は、コクってするしかない。でも、恥ずかしいから、別の話をしちゃうのよ。
「ねえ、あの」
「何か？」
「あの、もう、これ、外してくれないかしら」
　だって、一方的に見られながら、灯りだってついてるのよ。
　自分の今の格好を考えてだけだって赤面ものよ。
　それなのに、私は見えないんだもの。自分で取ってしまえばいいのだろうけど、なんとなく、怖いような気がするし。
　一瞬、間が開くから、なんだか、怒ったのかな、でも、何で？
「まだ、だめですよ」
　相変わらず優しい声。怒ったわけではないみたい。でも、まだダメなの？
「旦那様が、もうすぐ来ますよ。そしたら、外してもらいましょうね」
　諭すような口調。
「そんなあ」
　じゃあ、もうすぐやめてくれるのよね。だって、夫が来て、目の前で奥さんを弄ったりしないでしょ。
　あれ、でも、確か、これって夫が頼んで…
「旦那様は、奥さんがいっぱい感じるとこをご覧になりたいそうですよ。何度も感じて、エッチになるところが見たいんだそうです」
「そんなあ、もう、そんなことなら、あ、あうう」
　油断したの。だって、さっきみたいに、アソコの方はじらすだけだって思ってたのに。
　また、クリを、なんだか分からない、すっごいさわり方で。
　だって、クリちゃんから、ビ、ビ、ビって衝撃が連続で来るのだもの。おまけに胸だって、先端まで、ギュって絞り上げるようにされちゃう。
　なんだかさっきより、過激なさわり方な気がする。
「ああ、あう、だめぇ、もう、しないの、しないんだから、いやあぁ」
　あ〜ん、私の身体が裏切ってるぅ。何でこうなっちゃうんだろ。
　だって、嫌って言いながら、しっかり、足を広げたまんまなんだもの。ううん、さっき、広げられちゃった膝が、もっと広がっちゃったみたい。
「奥さん」
「ああ、あうう
「奥さん」
「な、あう、なに」
「すっごい濡れてますけど、舐めてみましょうか」
「ダメ、絶対ダメぇ、だって、いやあ、だめぇ！恥ずかしいもの、だめえ！」
「でも、ほら、奥さん、こんなになっちゃって」
「あうう、あう、あうぅ！」
　軽く、また、波が来ちゃった。さっきよりは小さいけど。
　だって、さっき逝く瞬間以外、絶対触ってこなかった入り口に、また、グッて感じで指が、たぶんだけど、指が入ってきたの。
　その指がグルって中をかき回したんだもの。
　もう、それだけで、ビーンって、背中から、津波が来ちゃって。
「ほら、この、おくさんのオ○ン○、もう、ビショビショですよ。チ○ポを欲しがってパクパクしてる」
「いや、だめぇ、見ないでぇ」
「見ないでって言っても、奥さんがこんなに足をおっぴろげてるんだから。ほら、チ○ポにしますか？それとも、舐める方がいい？」
「いや〜、恥ずかしいもの、どっちもダメぇ！」
「どのみち、ほら、目の前でこんなになっちゃってるんですよ。ほら、オ○○コなんて」
「あう！」
　また、ピチャって音をさせながら、指が入ってくる。
　とっても、感じるけど、すっごく頼りない感覚。
　もっと、グッと広げてほしい。そうよ、もっと太いので、グッと来てほしいの。
　ああ、だめよ、だって、マッサージさんしかいないんだもの。
　他の人はダメ。
「ほら、ここ舐めてあげますよ。それとも、ホンモノが良いですか」
　だって、入り口を、そんなエッチな言葉で言いながら、かき回すんだもの。
　夫がいたら、夫のモノを受け入れたいって。もう、この人がいたって、かまわないから、早く夫が来て、入れてほしいって思っちゃう。
　もう、自分で分かるくらい、アソコから、なんだかトロって濡れちゃったの。
「ほら、どうします。じゃ、俺のを」
「ダメ、それだけはダメ！」
「じゃ、舐めましょうね。言ってください。舐めてって」
「そんなあ、あう、恥ずか、あう、しくって、言えない」
「さっき、言えたでしょ。それとも、やっぱり奥さんは俺のチ○ポを入れたいのかなあ。旦那さんが来たらびっくりしますよ。奥さんのセックスシーンを見たら」
「ああ、そんな、あん、こと、しないぃ、あうう」
「だって、奥さんがおねだりしてるんでしょ、旦那さんの前でセックスしてあげますよ」
「そんなこと、あうう、言わないもん、あん、あうう、もうだめぇ」
「ほら、奥さん、ここ、ヒクヒクして、指だと物足りないでしょ」
　あ〜ん、見抜かれてるぅ。
　でもダメ。そんなことしたらダメなの。
　ああ、どうしよ。だって、舐めてって言わないと入れられちゃうんだし。それに、さっきから微妙に、強く触ってくれなくなっちゃって。逝きそうなのに、また、逝けないの。
　ぜぇったい、イジワルだと思う。
　だけど、さっきから、全然身体が我慢できなくなっちゃってるみたい。
　今、この人が入れてきたらきっと拒めない。だから、舐めてもらった方が良いわ。一度、また逝けば大丈夫よ…　かな。
　そうよ。恥ずかしいけど、舐めてもらうくらいなら良いわよ。他の人のアレを入れられちゃうより、よっぽどマシよ。
　もう、そう決心したら、迷ってる余裕なんて無かった。もう、身体が勝手に喋っちゃう感じ。
「なめてぇ、ああう、恥ずかしい！」
「そうですよ、ふふ、我慢なんてする必要ないんですよ。さ、舐めてあげましょうね」
　そのまま、なめてくるのかと思ったのに。そうよ、だって、アソコのあたりから声がしてたもの。そのまま、舌が伸ばされてって、誰だって思うじゃない。
　それなのに、一瞬、私からマッサージさんが離れたの。
「え？何？何？」
　で、よく分からないけど、急に、身体の上に、グッと重みがかかってきたの。
「奥さん、あんまりエッチだから、こうなりましたよ」
　あ〜ん、それって、さっきのおじいちゃん達にも言われたセリフじゃないの。男の人ってどうして、そういう風に思うのよ。
　私の唇に、なんだか、ヌルってするものがあたるの。もちろん、それがなんだか分かってる。
　だから、私は口をゼッタイに開けないってつもりで、ぐっと閉じてるんだけど。
　頭を横に向ければいいのかな。でも、それだと、マッサージさんに悪いかな、だって、私の唇にくっついてくるのは、もう、本当に硬くって。
　さっきのおじいちゃん達と思わず比べちゃうのは、私ってミダラナ女になってしまったのかしら。
　あん、でも、唇ならいいかなあ。だって、こんな風にさわられているんだし。
「ほら、奥さん、ちゃんと口を開けて」
「あうんぐ、ばうぅぐ」
　だって、急に、クリちゃんを舐めるんだもの。で、つい声が出ちゃったら、ヌルって感じで中に入っちゃうんだもの。
　あ〜ん、もう、仕方ないわ。入っちゃったんだもの。
　さっきのおじいちゃん達の方が大きいかナ、でも、こっちの方が断然硬いし、なんて、ああ、私としたことが、オ○ン○ンを比べられるようになっちゃった。
　だって、貞淑な奥さんのはずなのに、１日で３人ものオ○ン○ンをしゃぶっちゃったんだも。　　　
　あう、うう、それに、あん、なんだか、この人、舐めるのも上手なの。
　それなのに「もう逝っちゃいそう」って感じになると、肝心なときに、ツイって離れて。
　あ〜ん、またじらす気なの。
　それに、この人、どうしてるのかわかんないけど、私の胸を、それも、両方をよ、一度に、上手に揉んでくるの。
　たぶん、体重を私にかけないようにしてくれてるのに、どうやって、両手が使えるの？
　あ〜ん、それに、さすが、プロよね。だって、私の夫そっくりの手つき。だから、すっごく胸も感じちゃって。
　口の中、あん、もう、奥まで入れてくるから、かえって動かせない。だから、一生懸命、舌を動かそうとしてるけど、あんまり動かない。
　ごめんなさいね、マッサージさん。
　あうう。もう、口がふさがれてなかったら、きっと、もう逝かせてって言っちゃうわ。だって、こんな風にされてたら、仕方ないだもの。
　ああ、もうだめ、逝かせてって言わなきゃ。もう苦しくて、我慢できない。
　ううん、ホントは奥に、アソコの奥に、硬いのがほしくなってしまったんだけど。ゼッタイ、そんなこと、言えないもの。
『あ、でも、もうだめ、逝かせてぇ』
　私は、思わず、そう言っちゃいそうになって。上になってる身体を、どかそうとしたの。一度口から抜いてもらおうと思って。
「むぐう！！」　
　だって、いたの、もう一人。
　びっくりしたなんてモンじゃないわ。とっさに、よく、噛まなかったって思う。　左手が、別の人の身体にぶつかったんだもの。私は、あわてて、マスクを引きちぎるようにして外したの。
　もちろん、ちょっと乱暴だけど、マッサージさんのも、口から抜いちゃったわ。ちょっと乱暴だったから痛かったかも。ごめんなさいね。
　まぶしい！って思ったけど、もう、見間違いようのない、見慣れた影。
「あなた！」
「はは、ばれちゃった」
「ばれちゃったじゃないわよ！」
「え、なんで？」
「だって、だって、あの、あうう、あん、そんなあ」
　思いっきり怒ってたはずなのに、また、マッサージさんが舐めるから。
　逝きそうだったんだもの。それに、夫まで、調子に乗って、私の胸を触ってくるから。
　あうう、どうりで、胸、私のことを知ってるさわり方だったんだわ。
「あう、あん、いつから、見、い、いたのよ」
　見てたって言いたくないカンジ。もちろん、見てたんだろうけど。
「ああ、マスクしてすぐ。ずっと見てたよ。もちろん逝くところも」
　ニヤって、うれしそうにするんだもの。あなた、だって、奥さんが他の人にエッチなコトされてるのにうれしいなんて。
　絶対、ヘンよ。
「あうう、あ、あ、あ、だめえ、あなた、やめて、あん、もう」
　あう、頭と身体が、バラバラになっちゃってて。やめてほしいのに、足をうんと開いちゃってて。
　気がついたら、マッサージさんの腰にしがみつくようにしちゃってた。だから、ホッペに、まだ硬いままのマッサージさんのアレがあたるんだけど、そんなの気にしてられなかったんだもの。
「あうう、はう！　あ、あ、あ、だめぇ」
「ほら、みき、感じるだろ、逝っちゃえ、ほら、これで」
「あ〜ん、いやあ、だめ、もう、やめて」
「あれ、逝きたいんでしょ？ほら、どう、逝くって言ってごらん」
「あん、だめ、だめ、あ、あ、あ、だめ！いく、く逝っちゃうから、だめ、え！ウソ、そんなあ〜」
　ひどい。だって、もう、目の奥に白い火花が散ってたのに。もう逝っちゃうつもりだったのに。
「ほら、逝かせてっていうんだろ。美樹。ほら、言わないと、胸だけで、ほら、ほら」
「あう、いじわるぅ」
　ひどい。もう少しだったから、もう、すっかり逝っちゃうつもりで、それなのに、肝心なときに、舌が離れちゃうんだもの。
「あれ、美樹。腰が動いてるよ。逝きたいの？」
　私はもう、何にも考えられない。だって、もう頭の中がグラグラ沸騰しちゃって爆発しそう。
　それに、身体だって、シュワシュワって、なんだか中が泡だってる感じなの。「お願い何とかしてぇ」
　あ〜ん、涙が出てきた。だって、だって、ひどいんだもの。
「美樹、ほら、無理しないで良いんだよ。言ってごらん。逝かせてって。ほら」
「あ〜ん、もう、逝かせてぇ！逝かせて、早く！」
「美樹」
「もう、いじわる！早く！お願い！逝かせてぇ」
「じゃあ、逝っちゃったら、次はホンモノを入れてもらうんだよ。約束する？」
「するからあ、何でもするから、お願い、もうダメなの、狂っちゃうから、お願い、早くぅ！」
「よし、じゃあ、ほら、お望み通り、僕以外の人に舐められて、逝ってごらん」
「意地悪う、あう、あ、あなたの、あう、せい、あうう、いくっ！いく、あ、あ、あっ、ぁあーあ、ぃ、っくう〜、と、とけるぅ〜」
　私は、身体が爆発しちゃったのかと思った。腰から身体が溶け出しちゃって。
　お義兄さんの時みたいに、何かが私のあそこから出ちゃってる。
　きっと、マッサージさんにかかっちゃってる。ごめんなさいって思う余裕もないの。
　体中が白い光に包まれちゃったみたいになってしまった。