狙われていた身体：8


　夫はまだ帰って来る時間ではありません。私は安心したと同時に、空腹感を感じました。昼間はワインを飲んだだけだったし、朝はまだ眠っている間に彼らに襲われたのですから、今日一日、何も食べていなかったのです。
　私一人ですから、軽い食事で済ませるつもりでパスタを茹でます。そして何とか空腹を満たすと、今度は眠気が襲ってきます。
　私は夫には悪いと思いながら、キッチンのホワイトボードにメッセージだけを残して寝ることにしました。それに、帰って来た夫の顔をまともに見られる自信もありませんでしたから・・・・。
　下着を替え、ネグリジェに着替えると、そのままベッドに倒れこむように寝転びます。幸い、肉他的にも精神的にも疲れていたのか、何も考える暇も無く、すぐに眠りに就くことができました。
　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「歩け！」
　井上の突然の声に、私は怯えます。そして逃げようと思ったのですが、逃げることができません。
　私の姿は悲惨なものでした。
　後ろ手に縛られ、乳房の上下に縄がきつく巻かれています。乳首は細い麻縄できつく縛られ、その麻縄の先端には鈴がぶら下がっています。そしてお尻の穴には、あのイボイボのついたバイブが突っ込まれていたのです。そのバイブには、あの媚薬がたっぷりと塗られていて・・・・・。
　私たちがいる場所は、覗きが出没するとある公園でした。今は木の陰にいて、誰にも見られてはいませんが、カップルが大勢いますし、それを覗く男たちもあちこちにいるのです！
「どうしようと・・・言うの？」
　私は震えながら井上に尋ねます。
「奥さんが、縛られて犯されるのが大好きな変態女だということを、大勢の人に知ってもらおうと思ってね。」
「そんな・・・・・！」
　バイブがアナルの奥へと突き入れられる！
「さあ。歩け！変態女！！」
「あぁぁぁっ！！」
　私は無理矢理歩かされます。しかし、まともには歩けません。足を閉じ合わせれば、強くバイブを締め付けてしまうので、足を開かざるを得ません。真っ直ぐに立とうとすると、これもアナルを締め付けてしまうので、少し前屈みになってしまいます。
　私は惨めな姿で光の中に進み出ます。
　歩き始めて十秒もしない間に、あるカップルに姿を見られ、それからはあっと言う間に周りの男女に私の存在が知られてしまいます。
　二人だけの行為に耽っていたはずの男女が、私を食い入るように見つめる。男は好奇の目で、女は軽蔑した眼差しで・・・。そして隠れて覗き見をしていた男たちまで、木陰の影から身を乗り出して、私を見ています。
「お願いだから・・・許して・・・。」
　勿論、井上が許してくれるはずもありません。
　バイブを動かされなくても、歩くだけでバイブが擦れて感じてしまう。そして、感じているからこそ歩けなくなってしまうのに、井上は私が歩みを止めるとバイブを強くアナルに突き立てます。
　身悶えながら一歩一歩足を運び、遂に公園の中央にある大木の所まで連れ出されてしまいます。そこにはすでに、大きな枝からロープが下がっていて、背中に結ばれている縄と繋がれてしまいます。
「素敵なステージだろう。・・・さあ、遠慮なく逝くといい。」
　井上はそう言うとバイブのスイッチを入れます。
「うぐぅぅぅっ！」
　バイブがゆっくりと出し入れされ、やがてその動きが速くなっていきます。
　遠くから見ている人達からは、私のおま○こにバイブが入れられているのだと思っているかもしれません。でも、実際にはお尻の穴を犯されているのです！こんな姿を見られるだけでも、気が狂いそうなほど恥ずかしいのに、アナルを犯されて感じているなんて知られて、蔑んだ目で見られてしまったら、生きていけません！
「はぁぁっ！」
　井上が私の髪の毛を乱暴に掴み、顔を上げさせます。そしてバイブで感じている私の顔が晒されてしまいます。私は感じていることを気づかれないように、口を大きく開けて喘ぎ声を消そうとします。しかし誰が見ても、私が感じていることは分かっているはずです。
　一人の女性が私に近づいてきます。その後ろからは、彼女の彼が目を輝かせて歩いてきます。
　こ・・・来ないでっ！！
　私は固く目を瞑ります。
「変態！・・・感じているみたいね。凄くいやらしい顔・・・。」
　ピシャッ！！
　彼女は私の頬を平手で強く叩きます。
「辱められたり、蔑まれたりすると感じるんでしょ。あなた。」
　冷たい視線を感じて、身震いします。
「あぁぁっ！！はぁぁぁぁっ！！あぁぁっ！！・・」
　井上がバイブを一層速く動かし、私に淫らな声を上げさせます。
「お尻の穴を犯されて、そんなに嬉しいの？それとも、こんな場所で辱められているから感じているのかしら？ほんと、・・・あなたって、汚らわしい最低の女ね！！」
　ピシャッ！！ピシャッ！！ピシャッ！！
　女性は私の顔に三発のビンタをくらわします。
「行きましょ！」
　女性は彼の腕を掴んで、私から離れて行きます。
「うぅぅぅぅ・・・・・。」
　自然と涙が溢れてきます。
　と・・・、それまで激しくアナルを犯していたバイブが抜かれます。そして、暫く何もされません。でも、こんな中途半端な責めで終わるはずがありません！！
　耳を澄ませて井上の様子を伺う。しかし・・・、何の気配もありません。その代わり、大勢の人が近づいてくる気配が感じられるのです！
　でも、私は顔や身体を隠す為、前屈みのポーズになったまま、動くこともできません。
　お願い・・・だめっっ！！来ないでっ！！
「面白いショーを見せてもらったお礼をしてあげようかな！」
　一人の男がそう言うと、私の髪を掴んで顔を上げさせます。全身黒ずくめの衣装を着た男が黒のジャージをずり下げ、固くなったチ○ポを突き出しています。そしてこの時、十数人の男女が私を取り囲んでいることに気づいたのです。
　チリンッ・・・！
　いつの間にか私の下に潜り込んでいた男が、乳首からぶら下がっている鈴を鳴らす。そして別の男が、後ろから濡れたおま○この縦筋に沿ってチ○ポを擦り付ける。
　井上は私一人を残して、どこかに行ってしまったようです！！
「バイブなんかよりも、本物が欲しいだろう。」
　目の前の男が、自分のモノを掴んで私の頬をピタピタと叩きます。
「うぐぅぅぅっ！！」
　後ろにいた男が、いきなり私のおま○こにチ○ポを突き立てます！私は口を開けてしまえば、そこにもチ○ポを入れられてしまうと思い、唇を噛み締めて快感に堪えます。しかし、私に大きな声を上げさせようとでも言うのか、後ろの男は最初から腰を激しく振っておま○こを犯します。
「光彦。・・・どうやら、おま○こよりもケツの穴の方が感じるようだ。」
「そうかもな・・・！」
　チ○ポがおま○こから引き抜かれ、アナルにチ○ポが押し当てられる。そして、お尻の穴を無理矢理押し開くように亀頭を押し入れてきます！
「いやぁぁぁっっ！！！」
　その瞬間、私の口にチ○ポが捻じ込まれる！
　絶望感に目の前が真っ暗になり、一瞬、身体の力が抜けてしまう。その時を待っていたかのように、アナルにチ○ポが力強く押し入ってくる！！
「ここには、哀れな独身男だけで七人いる。あんたの三つの穴を、最低二回ずつは犯せる人数だ。・・・今夜は、お互いに忘れられない夜になりそうだな！ははははは・・・・」
　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おぉぉぉぉぉっ！！！」
　私は息苦しさに目を覚ます。
　真っ暗な寝室の中、私は口に指を三本押し込んで苦しんでいたのです。そして・・・恥ずかしいことに、私のもう一方の指はアナルに入っていました！！
　悪夢を見てしまったとはいえ、なんてことをしてしまったのだろう・・・！！
　私は自己嫌悪で狂いそうでした！
　時計を見ると朝方の四時半です。
　この時間なら、夫が隣で寝ているはず・・・・！！
　私は恐る恐る横を見ます。
　いない・・・・！
　とんでもないオナニーをしている姿を見られなかっただけでも幸いです。・・・でも、こんな時間に、何で夫が寝ていないのだろう・・・？
　私は大きく一度深呼吸をすると、ベッドから抜け出し、ベッドルームのドアを恐る恐る開けてみます。
　廊下には電気が点いているのですから、夫はいるはずです。私は忍び足で廊下を歩いていくと、居間から光が漏れています。様子を伺ってみると、そこには酔っ払ってソファーで寝ている夫の姿がありました。
　私の身体は汗でベトベトでしたから、シャワーを浴びたかったのですが、とりあえず寝室に戻ってから軽く身体を拭き、下着を着替え、Ｔシャツとスカートを着ます。そして携帯と財布を持ってから、夫に気づかれないように、そっと外に出ました。
　夜の風に当たりながら近くのコンビニに行き、冷たいお茶とおにぎりを一つ買って、コンビニ近くの公園に行きます。
　これから夫の隣では寝られないかもしれない・・・。お酒さえ飲んでしまえば、なかなか起きない夫ですが、眠りの浅い時に私が苦しんでいる声を上げてしまえば、さすがに起きてしまうでしょうから・・・。
　私は気持ちを落ち着ける為にお茶を飲み、おにぎりを一口齧ります。
　井上は、これから私をどうしようと思っているのでしょう・・・。まさか、夢の中でしたようなことは、考えていないでしょうね・・・！
　私は恐々、携帯を開きます。
　メールが三件。一件は夫からで・・・
『今夜はいつもより早く帰れそうだ。お酒の用意を頼む。できれば、何か摘む物を用意しておいてくれ。』
　残りの二つは井上からでした！
『奥さん。バイブで楽しんでもらえたかな？近いうちに、また犯してやるから、楽しみにしていろ！！』
『そうそう・・・。バイブの他にもプレゼントがある。例の媚薬だ。それは、すぐには見つからないだろう。宝探しのつもりで見つけるんだな。あれをケツの穴に塗れば、奥さんだってアナル好きのド変態になれるさ。』
　あの薬が隠してある・・・？！そんな物を、先に夫に見つかってしまったら・・・？！でも、確かあれには何の表示もしていない無地の瓶だったはず・・・。きっと、夫だって何の薬か分からないわ。・・・もしかしたら、あの瓶が箱に入った状態で隠してあって、それが何であるか分かるようになっていたら・・・？！！
　想像するだけで恐ろしくなります。
　少し冷たい風が頬を撫でる。
　誰もいない小さな公園。でも・・・、もしもここにある木に全裸で吊られ、放置されてしまったら・・・・？！！
　馬鹿なことが頭の隅を過ぎる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　例の瓶は、郵便受けに入っていました。これは、夫が朝起きて一番にすることが、朝刊を取ることだと言うことを、井上が知っていたからこそそこに置いておいたのでしょう。恐ろしい男です！
　しかし・・・。あれから一切、連絡がありません。
　一週間が経ち、二週間が経ちます。その間、私はメールの着信がある毎に神経をすり減らし、玄関のチャイムがなる度に怯えていました。
　私は井上のことが気になり、それとなく夫に尋ねます。すると・・・。
「あいつか・・・。今は行方不明だ。」
　私は何で行方不明になっているのかを尋ねると、「本当は、こんな話はしたくはないけれど・・・」と言った重い口調で話をしてくれました。
　井上は、あの日から数日後に出張命令を受けて、ある国に出かけたのですが、その時に、夫は井上が担当していた取引会社から苦情の電話を受け取ったのだそうです。「資材の代金が振り込まれていない。」と言う内容でした。不信に思った夫は、井上に任せていた他の取引先にも電話を掛け、それとなくお金の上での問題は無いかどうかを尋ねると、あちこちからトラブルが発覚したのです。そして社で内部調査をしてみると、計数千万のお金の行方が分からなく、それに井上が関っていることが明らかとなったのです。そこで、警察に連絡すると共に、井上のマンションを訪れると、そこはすでに蛻の殻だったそうです。
　私にとっては好都合でした。警察に追われている以上、私を犯す為だけに危険を冒して会いに来ることはないでしょう。それに、一緒に行動を共にしていた川田は、井上がいたからこそ強姦に参加したけれど、一人では何もできない小心者です。
　不安の無い心安らかな午後のひと時・・・、私は一人、ソファーに座ってテレビを見ていました。そこで流れていたのは、以前に放送されたサスペンスドラマで、ある奥様が夫の出張中に二人組みの男に輪姦された上、誘拐されてしまうと言う物語でした。人里離れた山小屋に運ばれ、そこでも男たちに犯される奥様。物語は、この奥様の夫の元部下だった男たちが、会社をクビにされた腹いせに奥様を強姦した上で、身代金を奪うと言うものでしたが、そんなストーリーには興味がありませんでした。
　火照ってしまった身体をどうしたらいいか・・・、そればかりを考えながら、スカートの中に忍び込ませ、恥ずかしい部分を弄ってしまう私・・・。
　あの玩具を使ってしまおうか・・・？！
　強姦された日から、戸棚の奥に仕舞い込んだまま一度も使っていません。あれを使ってしまえば、「井上に屈してしまう」「また、彼らに犯されたくなってしまう」と思ったからです。でも、今は彼らに犯される心配はありません。ですから、あのバイブを使っても精神的に苦しめられることはないはずです。
　私は二本のバイブと例の媚薬を取り出します。
　ソファーに身体を横たえ、極太のバイブを両手に持って、その先端に舌を這わせる。頭がクラクラするほどの興奮に包まれていき、やがて我慢ができなかった私は、それを無理矢理口の中に押し込みます。
「おぉぉぉぉっ！！！」
　亀頭部分を入れただけで口の中は一杯になり、息が苦しくなります。でも、私はそれに舌を這わせて愛撫します。そして男に犯されることを妄想しながら、喉の奥へと突き入れます！苦しくて、吐き気さえ覚えるのに、堪らない興奮を感じてしまう！！
　だめっっ・・・！！苦しいの・・・！！お願いだから・・・口は止めてっ！！！
　口にバイブを咥え込んだままスカートを脱ぎ、ショーツを引き下ろします。
　下半身だけ裸なんて・・・凄く恥ずかしい・・・！！
　私はそう思いながらも、ソファーの前に立って足を開き、身体を大きく前に倒すようにしてソファーに額をつけます。そして両手を後ろ手に組んでみます。
　後ろ手に縛られ、お尻を高々と上げた恥ずかしいポーズにさせられた、哀れな奥様・・・。
「奥さん。嬉しいだろう。・・・・また、俺たちに犯してもらえるんだからな！」
　妄想の中で井上が言う。
　私は片手を後ろに回したまま、もう一方の手で口からバイブを抜くと、濡れたおま○こにソレをあてがう。
「入れて下さい、と言え！！そうしないと、入れてやらないぞ！！」
「・・・・・・！！」
「それとも、あの時のように薬を二つの穴に塗り込まれて焦らして欲しいのか？！」
「あれは・・・使わないでっ！！」
「いいだろう。じゃあ。『私は淫乱なマゾ女です。どうかチ○ポをおま○こにぶち込んで下さい』と言え！」
「私は・・・淫乱なマゾ女です。どうか・・・チ○ポをおま○こにぶち込んで下さい！！」
　顔を真っ赤に染めて、叫ぶように言います。そして太いバイブを待ちわびて涎をたらしているおま○こに、ズブズブと突き刺していきました。
　片手を後ろに回したままの不自然な体勢なので、バイブが思うように動かせません。でも、自分の思うようにならないからこそ、男に無理矢理犯されているような錯覚を覚え、興奮は高まっていきます。
「あぁぁぁっ！！いやっっっ・・・・！！」
　太いバイブを奥深くまで突っ込み、浅ましい歓喜の声を上げてしまいます。
　ゆっくりと・・・、深く、浅く、バイブを動かしていく。スイッチを入れていないので、ヌチャッ、ヌチャッと言う卑猥な音がはっきりと聞えます。息が荒くなり、脈拍はどんどんと上がっていきます。
　もう・・・どうにでもしてっ・・・！！！
　私はバイブの付け根にあるスイッチを入れます。
「あああぁぁぁぁーーーーー！！」
　恥ずかしいのですが、この二週間ほどオナニーをしていなかったせいか、スイッチを入れてから数分ともたずに絶頂を迎えてしまいました。
　快感の余韻に浸りながらも、身体はさらなる快感を求めていました。
　目の前には、沢山のイボイボの付いたバイブがあるのです！これを使わない手はありません！勿論、おま○こ用のバイブなのですから、そう使っても構わないのですが、あの媚薬を二つの穴に塗られてしまった時のことが頭を過ぎります。
　きっと・・・、二つの穴を同時に責められたら、これまで以上の快感が待っている・・・！！
　私はそう思うと、ノーパンのままスカートを穿き、薬局へと出かけました。勿論、いちじく浣腸を買う為です。
　・・・・・・・・・・・・・・・・・
　それからと言うもの、二穴オナニーが当たり前になってしまった私。そして、それだけでは満足できなくなっていくのです・・・！本物のチ○ポで、二つの穴を同時に犯してもらいたい、と・・・・。
　井上にアナルの処女を奪われてしまった時、私は感じることはありませんでした。アナルに亀頭が無理矢理入ってくる時に感じた裂けるような痛み、「お前の全ては俺の物だ！」とでも言う傲慢な態度に屈してしまったら、あの男の手から逃れられなくなってしまうと言う恐怖、それらが、快感を得られなかった理由だったのでしょう。もしも十分なアナル拡張を済ませ、自分から不倫相手にアナルセックスを求めたのなら、きっと素敵な快感があるに違いありません！
　そして・・・・・・。あの夢のように、野外で男たちに穴と言う穴を犯されてしまったら・・・・・・？！！いえっ！！！それだけは、妄想だけでもしてはいけないのかもしれません。私が望んでしまえば、それが現実になってしまうような気がしたからです。
　　　　　　　　　　　　　　　　（ＥＮＤ）