「それじゃあ今晩はここで失礼することにしよう・・・。奥さん、よかったですよ・・・とても・・・」

　部長がそういって玄関で靴を履き始めたのは終電をとうに過ぎた時間だった。
　玄関に見送りに出た由紀子と正夫。全裸のままの由紀子の美尻には拭き残した部長の精液がぬるぬると付着したままになっていた。
　目の前で見た愛妻と自分の上司との交わり・・・部長はリビングで由紀子を激しく突き上げ、強引に由紀子の口の中に射精し、精液を飲み込ませた。それだけでは終わらない。
　衰えを見せない部長のペニス・・・部長は寝室のベッドを借用したいと言い出した。
　由紀子と毎日いっしょに寝ているベッド・・・それだけはと拒もうとしたが、由紀子からも依頼があり、了承せざる終えなかった正夫。
　ひたすらテレビの画面を見つづけた。
　隣の部屋からは体と体がぶつかり合う音、そして部長の荒い吐息と妻の甘い声が時折聞こえる。
　正夫はただ・・・ただテレビの画面をじっと見詰めるだけだった。
　寝室から出てきた由紀子は正夫と目が合うと、申し訳なさそうに視線をそらした。
　そしてようやく・・・悪夢のような時間が終わろうとしていた。

「それじゃあ、また明日からよろしく頼むよ。係長！」

　部長はすっきりとした表情で正夫の肩をポンポンとたたいた。
　隣で無言のままぺこりとお辞儀をする由紀子。
　ドアが閉まり、部長の足音が遠ざかっていっても、二人は無言のままだった。
　はいていた下着は部長が持っていってしまった。新しい下着をタンスから取り出し、身につける由紀子。

「あ、あなた・・・」

　凍りつくような空気を打ち破るかのように由紀子が声をかけた。

「・・・仕方ない・・・もう終わったんだ・・・」

　そして二人を再び沈黙が包み込んだ。その晩、正夫はテレビをつけたまま、ビールを片手にリビングのソファで寝てしまった。
　由紀子はいつもどおり、先ほどまで部長と交わっていたベッドの上で眠りに落ちていった。

　あの晩から数日がたとうとしていた。夫婦の間はギクシャクしたまま・・・必要以上の会話はお互いに避けているような雰囲気だった。
　それに・・・今日は水曜日、あの町会長との約束の日だった。
　その日もいつもどおり正夫は会社に出かけていった。
　正夫の朝食の後片付けをしていると不意に電話が鳴る。

「はいもしもし・・・？」

「奥さん？私ですよ。人事の鈴木です」

「！！・・・ぶ、部長・・・さん・・・」

　由紀子の頭の中をあの晩のことが駆け巡る。

「先日はいろいろと・・・おかげで楽しい時間を過ごさせてもらいました」

「・・・い、いえ・・・あ、あの・・・主人なら・・・もう会社に・・・」

「いえ、今日は奥さんに用事がありまして。実は、ご主人の出世の件でね、ちょっと奥さんにいろいろと署名していただきたい書類がありまして・・・」

　真っ赤なうそである。人事の書類にわざわざ妻が署名する話など聞いたことはない。
　しかし社会人として出世した経験のない由紀子にそのうそを見破ることはできなかった。
　まじめな用事だとわかり、ほっとする由紀子。

「あ、ああ・・・そ、そうですか。どのようにしたらよろしいでしょうか？」

「お手数ですがこれから会社のほうにお越しいただくことはできないでしょうか。私も今日はいろいろと忙しくてね」

「あ、は、はい。かしこまりました。すぐに伺います・・・あ・・・」

　二つ返事をした由紀子だったが町会長とのことがふと頭に浮かんだ。
　約束を破れば近所中にどんなことを話されるかわからない。

「どうしました？」

「あ、あの・・・午後からちょっと用事がありまして・・・」

「そうですか。午前中には終わると思いますので・・・お願いできませんかね？」

「あ、そ、それでしたら・・・わかりました」

　そして電話を切ろうとしたとき、由紀子の恐れていた要求が部長から突きつけられた。

「あ、それと・・・来るときはブラジャーとパンティの着用は無しでお願いします。ノーパン、ノーブラで。ストッキングもはかないできてください」

「！！・・・ど、どうしてですか！できません！そんなこと！・・・」

「奥さん、ご主人の出世はまだ決まったわけじゃないんですよ。それに出世後もいつだって降格させることはできるんだ。その辺をまだご理解いただけていないみたいですね」

「そんな！ひどいです！・・・あれだけ主人の前で辱めておいて・・・」

「お待ちしていますから。来るも来ないも奥さんの判断で結構ですよ。それじゃ」

　一方的に電話が切れる。由紀子は受話器を置いたまま手を離さず、うつむいたままだった。
　行ったらまたあの部長に何をされるかわからない・・・あんな思いはもう・・・。
　そう思っていた。しかし由紀子はふらふらと魅入られたかのようにクローゼットからOL時代に身につけていたスーツを取り出していた。薄く化粧をし、髪を束ねて、ブラウス、スーツを身につける。
　鏡の前に立つと一流企業のOLだったころの自分を思い出していた。
　思いに浸りながら、自分の姿を確認するように見つめながらスカートを捲り上げる。
　黒いタイトスカートの下から対照的な純白のパンティが姿をあらわす。
　由紀子はまるで他人でも見つめるような視線で鏡の中の自分を見つめながらパンティのゴムに手をかけ、ゆっくりと下ろして足首から抜き取った。
　ブラウスのボタンもはずし、鏡の前でブラジャーを取り去る。
　乳首のつんと立った形のいい乳房を再びブラウスの薄く白い生地が包んでいった。
　そして改めて下着を着けていないことを確認するようにスカートの上から腰周りを触った。

　由紀子は下着を着けずに外出した経験はなかった。
　外に出てからもスカートの中を巻く風が直接敏感な部分を吹き抜け、まるでスカートさえつけていないのではないかという錯覚にも陥ってしまう。
　必要以上にスカートのすそを抑え、周りを見渡しながら由紀子はなんとか最寄駅から一駅の正夫の勤務する会社にたどり着いた。

「あ、あの、鈴木部長さまとお約束させていただいていたのですが・・・」

　由紀子は恐る恐る美人の受付嬢に尋ねた。

「あ、はい。お聞きしています。どうぞこちらへ」

　由紀子はエスカレーターを上がらされ、２階の応接室に通された。
　あがっている最中も下から覗かれるのではとスカートのすそを抑えたままだった。
　引率した受付嬢も不思議そうに由紀子の様子を見つめる。

「鈴木部長、お客様です」

「うむ、入ってもらってくれ」

　部屋の中から聞き覚えのある声が聞こえた。

「どうぞ」

「失礼します」

　受付嬢はその場を去っていった。部屋に入るとソファに部長が座っていた。

「奥さん、来てくれましたか。待っていましたよ」

「書類を・・・早くお願いします・・・」

「まあまあ、そうあせらずに。ところで約束どおり下着のほうは？」

　そういいながら部長は立ち上がった。

「・・・は・・・はい・・・つけて・・・いません・・・」

　部長は由紀子の言葉を確認するとずるずるとスカートを捲り上げた。
　由紀子の裸の下半身がすぐに露出される。
　部長はブラジャーのボタンの隙間から手を差し込み、由紀子の乳房をもみながら、美尻をなでまわした。

「ふふ・・・素直でよろしいですね・・・相変わらずいい尻だ・・」

「は、早く用事を・・・」

「書類はこちらで終わらせておきましたから・・・」
「書類はこちらで終わらせておきましたから・・・今日は奥さんにちょっとお仕事をしていただきたくてね」

「し、仕事・・・？」

　部長は巧みな手つきで由紀子のスカートのホックをはずし、ファスナーを下げた。
　そしてずるりと下げると黒いスカートはすとんと由紀子の足元に落ち、あっという間に由紀子はパンプスを履いただけの下半身裸にされてしまった。

「ああ・・・いやです・・・こんな・・・」

「隣の部屋に大山商事の川島専務がいらっしゃっているんですよ。ウチの会社と大型の契約をしてくれるかどうか検討中でしてね・・・」

「！！・・・まさか・・・」

「ええ・・・奥さんのこの姿を見ていただけたら・・・お喜びになると思うんですよね」

　これ以上ほかの男性に自分の痴態を晒すなんて・・・。由紀子は必死で拒否した。

「困ります！・・・これ以上ほかの人にこんな姿を見られたら・・・私もう・・・どうしていいか・・・」

「ご主人の会社の大切な取引ですよ・・・奥さんのことはもう専務にも話してあるんです。期待してお待ちになっているはずだ・・・」

「そ、そんな・・・」

　部長は奥からお茶の乗ったお盆を持ってきた。

「さ、奥さん・・・これをもって・・・専務のところへ・・・」

「・・・・・・・・・・・ご、午後には・・・用事があるんです・・・」

「私が専務に午前中には奥さんを帰すように話しますから・・・」

「・・・・・・・・」

　黙ってお盆を受け取る由紀子。もう逃げ道は残されていなかった。
　意を決して隣の部屋への扉の前に立つ由紀子。

「奥さん・・・いいですね？この契約が破談になったらご主人はもう一度平社員に降格です。そのためにも専務をしっかりおもてなししないと・・・」

「・・・・」

　由紀子はうつむいたままドアノブを回した。

「し、失礼します・・・お茶をお持ちしました・・・」

　退屈そうにタバコを吹かしていた太った男性が下半身裸の美女が部屋に入ってきたのを見て、ソファから体を起こした。
　由紀子の後ろから部長が続けて部屋に入ってくる。

「ほう、なるほど・・・こちらが鈴木部長が調教したという人妻ですか。これはなかなかの美人だ」

「ええ、そうです。ほら！由紀子！専務にご挨拶しなさい！」

　そういいながら部長は由紀子の美尻をパシンと平手打ちする。乾いた音が部屋に響く。
「あぁっ！・・・っ！・・・は、はじめまして・・・由紀子と申します・・・」

「部下の奥さんなんですがね・・・淫乱な女なんですよ・・・特に専務のような熟年の男性が好みだそうです。今日も専務のお相手といったら、ブラジャーもパンティもはかずにここにきましてね・・・。この部屋に入るときも裸で専務にご挨拶したいと言って聞かなかったんですが・・・。初対面でいきなり裸は失礼だろうということで私が諭しましてね・・・」

「！・・・」

　自分の意思とはまったく反することを言われて、慌てて部長の顔を見る由紀子。

「鈴木部長も要らないところに気を配らんでも・・・。奥さんが裸になりたいといっているんだったら裸になってもらえばいいじゃないか。奥さん・・・遠慮せんでいい。全部脱いでしまいなさい」

「そ、そんな・・・でも・・・」

「由紀子、専務がせっかくそういっているんだから・・・そうさせてもらいなさい」

　由紀子はおそるおそるジャケットを脱いだ。薄いブラウスから素肌が透ける。
　ツンと立った乳首がいっそういやらしさを引き立たせる。
　一つずつボタンをはずし、ブラウスを腕から抜き取り、由紀子は全裸になった。
　いったんテーブルの上においたお盆を再び取り直し、専務の前にお茶を差し出した。
　専務はソファから身を乗り出し、目の前の由紀子の美尻に手を伸ばす。
　先ほど部長から受けた平手打ちの跡が赤く残っている。

「痛かったろう、奥さん…。鈴木部長もこんなに強く叩くことはないじゃないか。ねえ、奥さん・・・？」

「…い、いえ…鈴木部長は…優しくて…すばらしい…方です…」

　由紀子の美尻をなでていた専務の手の中指が尻肉の谷間に分け入り、由紀子のオマ○コをまさぐり始める。

「わしも…優しいよ…奥さん…」

「あっ…あぁ……は、はい…」

部長はニヤニヤと笑みを浮かべながら由紀子を見つめていた。
　由紀子は一瞬部長と目が合ったがすぐにそらし、専務の手がもぐりこんでいる
　硬く閉じた股間の緊張を少し緩めた。
　その様子を見た部長が安心したかのように由紀子の脱いだ衣類を丁寧に拾い集めた。

「由紀子、着てきたものは更衣室のロッカーに入れておくから。それと専務、大変申し訳ないのですが、由紀子は午後からどうしてもはずせない用事があるとかで…今日のところは味見程度にしておいてやってください。午後からの会議には別の女を同席させますから」

「午後の会議にはうちの社長や役員連中もくるんだぞ？本当に女の手配は大丈夫なんだろうね？」

「もちろんです。由紀子に負けないくらいの飛び切りの美人を用意していますので…。アナルも調教済みですから、御社様の社長の好きな浣腸責めも準備しておきます」

　由紀子ははっとして顔を上げた。浣腸…自分が先日受けた屈辱の行為が頭によぎる。
　自分の代わりに今日誰かがあの行為を受ける。自分のせいで…。
　由紀子はいたたまれない気持ちになっていた。
　部長は由紀子の衣類を持って退室していった。

「奥さん…立っていないでここに座って…ほら…」

　専務は二人きりになると自分の隣に座るように言いながら、かちゃかちゃとズボンのベルトをはずし、パンツとひとまとめにして脱ぎ捨てた。
　醜く出た腹の下に浅黒い使い込まれたペニスがそそり立っている。
　由紀子は思わずペニスからさっと目をそらした。
　専務は由紀子の手をとると、自らの勃起したペニスを握らせた。

「どうです奥さん？太くて固いでしょう？ほら、手、動かして…」

「あ、は、はい…」

　由紀子はゆっくりと握った手を上下に動かし始める。
　専務も由紀子の足を割り開き、クリトリスと膣口を執拗に弄り回す。

「ぁあ…ふぅ…奥さん…部長から聞きましたよ…奥さんも…浣腸、好きなんですってね」

「えっ！？…そ、そんな、…」

　由紀子の手の動きが止まる。

「鈴木部長から…されたんですよね？浣腸…？」

「…は、はい…」

「鈴木部長からは奥さんが望まれて…浣腸をされたと聞いていますが…？違うのですか？」

「……」

　違う…あれは指示されて仕方なく！…由紀子はそう答えたかった。
　しかし今、自分の置かれている立場を考えると自分の本当の意思を示すことはできなかった。

「…はい…そうです…私が部長様にお願いして…浣腸を…していただきました…」

「さっきの話を聞いていたでしょう？うちの社長は大変な浣腸好きでね…社長に奥さんのことを話しておきます。直々にお誘いがあると思います。社長のプレーなら奥さんもきっと満足されるはずだ…」

「そ、そんな…私のような女のために…御社様の社長様がなんて…」

「遠慮しないで下さい。奥さんのような美人が相手だったら社長も喜ぶと思います」

　由紀子は都合のいい断り方をしたつもりだったがあっさりと否定され、諦めた。

「ありがとう…ございます…よろしくお願いします…」

　由紀子は再びペニスを握った手を動かし始めた。再びあの悪夢のような行為を…。
　しかもあったこともない男性との約束を取り交わされた。
　この先いったいどうなってしまうのか。由紀子は不安な気持ちでいっぱいになりながら、ゆっくりと手を動かし続ける。
（ごめんなさい、あなた…もう私…こうするしかないの…）
　夫に心の中で必死に謝罪した。
　頭の中で謝っても謝っても…由紀子の頭の中に笑顔の夫の表情は浮かんではこなかった。
　やがて専務は由紀子の頭を押さえつけ、自らのペニスのほうへと導いた。
　ポタリと専務の太ももに落ちる一粒の涙が抵抗を示すだけ…由紀子は素直に脈打つペニスを口の中に含んだ。
　唾液がペニスと絡み合う。由紀子の鼻息と、専務の快感に耐える吐息だけが静かな部屋の中に響いた。

「っち！…もうこんな時間か…社長を駅まで迎えに行かないと…」

　快感に浸っていた専務が無念そうに言った。由紀子もいったん口を離し、壁にかかっている時計を確認する。時計は１１時を回ろうとしていた。

「奥さん、嵌めますよ。跨って下さい」

　勃起した専務のペニスは唾液と熱で湯気が上がりそうなほどになって大きく脈打っている。
　由紀子はそのペニスに恐怖すら覚えるほどだった。

「どうしました奥さん、さあ、こっちへ来て…」

　ソファから立ち上がったまま、ペニスから目をそらしてうつむく由紀子に専務が声をかける。

「は、はい…」

　町会長との約束がある。由紀子にも躊躇している時間はなかった。
　専務の前で足を広げ、腰をまたぐ。専務はいやらしい手つきで由紀子の尻肉を撫で回してくる。ゆっくりと脈打つペニスに向かって腰を落としていった。
　先端が膣口に触れると由紀子が想像していた以上の熱が由紀子の敏感な部分に直に伝わってくる。専務の手は尻肉をなでながらも由紀子の腰を自らの腰と密着させるように導いてくる。すでに専務の愛撫で蜜をたぎらせている由紀子のオマ○コがゆっくりと口を広げ、先端を飲み込んでいった。

「あぅぅ…あ…んん…」

　由紀子は震えるひざをさらに折り、腰を密着させた。
　専務のペニスは子宮口まで先端が届きそうなくらいまで深々と挿入された。

「アッ…っく…ああ…奥さん…ぅぅ…」

　専務も快感の声を上げる。専務は座ったまま軽く腰を突き上げてくる。
　由紀子もその動きにあわせるように腰を上下させた。
　専務は突き上げながら由紀子の乳首に吸い付き、舌で転がしてきた。
　興奮しきっていた二人の結合はそう長くは続かなかった。
　専務の腰の動きが激しくなる。
　そしてビクンと醜く太った体が痙攣した瞬間、由紀子の膣内に熱い粘液が吐き出された。由紀子もその瞬間、絶頂に達した。
　黙って…結合したままその性のほどばしりを受け止めた。

　由紀子がようやく帰宅を許可されたのは最初に入った応接室で専務との行為が終わるのを待ち構えていた鈴木部長に背後から犯されてから…まもなく１２時になろうというときだった。
　全裸のままの由紀子の服が置いてあるという更衣室に入っていくと、上半身はすでに裸の一人の髪の長い女性が背を向けてスカートを脱ぎ去るところだった。女性はパンティをはいていなかった。
　スカートが腰を滑り落ちると形のいい美尻が由紀子の目にさらされた。

「失礼します…」

　この人が…私の代わりに…由紀子はそう思うと顔を見れないまま少し離れた
　扉の開いたロッカーに自分のスーツがかかっているのを見つけるとそのロッカーの前に静かに進んでいった。

「由紀子…さん…？」

　不意にその女性が由紀子の名を呼んだ。
　はっとして振り向く由紀子…そこに立っていた全裸の女性は夫の同期入社ですでに係長に昇進している高橋の妻、真由美だった。

「ま、真由美…さん…」

「ひさし…ぶりね…。そっか…由紀子さんも鈴木部長に…目、つけられちゃったんだ…」

　全裸の由紀子の体を見つめながら、真由美は悲しそうな表情だった。
　由紀子の太ももには膣口からあふれ出た専務と部長の精液が流れ出たままこびりついている。

「中で出されたんでしょう？…大丈夫なの？今日は…？」

「ええ…多分…今日は平気…」

　冷静に妊娠の心配をしてくる真由美の表情は悲しそうだったが、半ば諦めているようにも見えた。

「私はこうやって呼び出された日は…ピルを飲んでくるようにしてる…あの人たち…避妊をする気なんて…まったく…」

「今日は…私のせいで…うう…代わりが真由美さんだなんて…」

　由紀子は申し訳ない気持ちで涙を流した。

「いいの…もう…こういうの…私…なれちゃった…から…」

　一瞬苦笑いを見せた真由美だったが、すぐに大粒の涙を流し始めた。

「…ごめんなさい…ごめんなさい…本当は…すごく怖いの…今日は…誰の前で…どんなことをさせられるのかと思うと…うう…本当は…こうやって裸を見せるのだって…主人だけに…うう…」

「ま、真由美さん…」

　由紀子は知っていた…今日、真由美がどんなことをさせられるのか…。
　取引先の役員の集まる会議の席に全裸で参加させられ…おそらくその場で社長に浣腸をされるのだ…当然、全員のセックスの相手もしなければならないだろう…。
　由紀子はそのことを真由美に伝えることは到底できなかった。
　やがて真由美は鈴木部長に会議室へと連れて行かれた。
　由紀子は静かになった更衣室で素肌の上に再びスーツを着なおした。
　帰り際、真由美の連れて行かれた部屋の前を通ると、中からかすかに女性のあえぎ声のようなものが聞こえる。
　由紀子はぐっと目を閉じ、部屋の前を通り過ぎて会社を出た。

　平日の白昼、町を行き交う人々はそれぞれの生活をこなしている…
　衣服の下に下着もつけずに、まだ震えの残る腰、うつろな表情で歩いているのは由紀子だけだった。

　ようやく自宅のマンションにたどり着いた時、時計は１３時近くなっていた。
　昼過ぎに来るといっていた町会長…
　由紀子はいつしか時間を気にしながら早足になっていた。
　約束を破ったら…その思いだけが由紀子の足取りを早まらせる。
　幸い、自宅にはまだ町会長の来た形跡はなかった。
　鏡の前に座る由紀子…髪を整え、化粧を直す…そして…先ほど会社で身に着けたばかりのスーツを鏡の前で脱ぎ…全裸になった。
　町会長のために…。
　由紀子は全裸のまま…玄関先に立った。
　いつ来るかわからない町会長を全裸で…立ったまま待った。
（私…こんなことして…いいの…？でも仕方ないの…こうするしかないの…）
　そう言い聞かせながら待つ由紀子…。
　しかし…そのときすでに由紀子の心の中を今まで気づくことのなかったマゾの血が支配していた。
　自問自答しながら由紀子の股間はこれからの町会長との行為を思い、じっとりと濡れていた。

　ピンポーン…やがて由紀子が待っていた玄関のチャイムが鳴る。

「は、はい…？…」

　念のためドア越しに相手を確認する由紀子。

「奥さん？私ですよ…」

　ドア越しに町会長の声が聞こえる。
　由紀子はためらうことなく、玄関の鍵を開けてドアノブをまわした。
　町会長に向かって軽く会釈をする由紀子。

「お待ちしていました…今日はよろしくお願いします…」

　羞恥、嫌悪…そういうものは由紀子の表情からは消えていた。
　顔を赤らめ、うつむきながら淫らな行為を期待する美人妻…。
　先日とはまるで違う由紀子の表情に町会長は満足げな笑みを浮かべながら由紀子の美乳、美尻に手を伸ばしてきた。

「こちらこそよろしくお願いしますよ…奥さん、今日は一緒に気持ちよくなりましょう…」

「は、はい…」

　いやらしい手つきで体を撫で回す町会長に自ら寄り添い、由紀子は身をゆだねた…。

「・・・仕方ない・・・もう終わったんだ・・・」
　あの晩、そういった夫、正夫の言葉が今ではむなしく思える。
　すべては…夫のために…。
　…美人妻、由紀子は性奴隷に堕ちていくのだった。

完