７．

「美夏・・・・・なんかお前、最近下着の趣味変わったか？」
「・・・・・えっ？」
風呂上りの俊哉は頭を拭きながら妻に尋ねた。
「だってさ・・・前はあんな下着穿かなかったろ？風呂場の籠にあったような・・・・・Tバックとか・・・・小さいブラとか・・・・しかもあんなに派手な色・・・」
「ん・・・・・・・・・やーね、見たの？・・・・・・・・・・・・ほらっ・・・・最近ジムでジャズダンスも始めたって言ったでしょ？あれはレオタード用よ。Tバックじゃなくてソングっていうのよ。薄いやつを着てもラインが目立たない下着なの・・・・やだ、この前も言ったじゃない・・・・・・ほら、・・・・・・その、剃っちゃったでしょ・・・？あれもこの下着を着るためだって・・・・・。」
　俊哉は素直にヘー、と呟きながら冷蔵庫を開け缶ビールを出し、飲んだ。瓶詰めのザーサイも取り出している。
　居間で雑誌を読んでいた美夏は夫の思わぬ指摘に冷や汗をかいていた。
　先日剃毛したことが発覚したときも焦ったが、今回も夫をなんとか言いくるめることができた。
　下着は全て直人の指示で買い、身につけているものだ。
　普段夫の前では体のラインを崩さないためや身体に跡を残さないためにも今までどおりの下着をつけている。むしろ直人がそうさせている。
「お前の旦那なんかに見せるのは勿体ないからな。」
　という理由らしい。
　しかし直人と会う日はその指示に従わなければならない。
　透けて見えるほどの薄いものやTバックはまだましで、ちょうど陰部に当たる部分に穴があいていたり、遠隔操作のバイブがついているパンティーもある。
　美夏が直人の奴隷になることを誓ってから２週間がたっていた。その間美夏はそうした下着を着けさせられデパートや公園、繁華街を歩かされた。
　むろんそうしたときにはキャミソールやミニスカート等の露出度の高い服を着させられる。
　通行人は明らかに瞳で美夏を犯していた。
　直人の命令とはいえ、最初は恥ずかしくて一歩も歩けなかった。
　しかし、たった２週間で美夏にはその視線がたまらなく甘美な刺激となった。
　昨日などはホテルまで我慢できず、大学病院の車椅子用の広いトイレで直人を求めてしまった。

「明日から旅行なんだろ？もう寝たら？」
「・・・・・うん・・・」
「せっかく仕事辞めたんだからさ、ゆっくりしてこいよ・・・・・温泉だろ？いいなぁ・・・」
　美夏は勤めていたアルバイト先を辞めていた。１週間ほど前の話だ。収入にも困っていなかった夫は前から美夏に家にいるよう求めていたから怪しまれることはなかった。
　むろん辞めることも直人の差し金だ。好きなときに美夏を犯したいらしい。
　明日から美夏、寿子、聡美と直人の４人で二泊三日の「旅行」に出かけることになっている。どのような「旅行」になるかは大体察しがつく。
　美夏は不安であった。
　しかし不安と共に抑えきれない期待感、昂揚感がある。
　いったいどんなことをされてしまうのか。いったい自分はどうなってしまうのか。
　美夏はいつのまにか自分がそうした不安やあせりにこそ快楽を見出していることに気がついた。
　実際、旅行の準備をしている今も押しつぶされるような不安と共に、鳥肌が立つほどの昂揚感が全身に漲っている。
　今夜は全身が火照って眠れそうにない。
　しかし夫にねだって欲望の焔を鎮めてもらうことは許されていない。直人の許可なしに俊哉に抱かれることは禁止されているのだ。
　なにより俊哉とのSEX程度ではこの欲情を静めることができないのは既に実証済みだ。
　美夏は直人に指定された着替えを詰めたナイロンバッグを閉めた。

「おはよう、美夏さん。」
　聡美の運転する大型のワンボックスカーが美夏の家の前についた。赤いカットソーを着てティアドロップ型のサングラスをしている。助手席にはラルフローレンの白いシャツを着た直人が座っていた。
「おはよう・・・・」
　美夏はなるべく直人と目が合わないように後部座席に座った。二列あるうちの最後部座席には荷物や飲み物の入ったクーラーボックスが置いてあった。
「寿子サンを迎えにいくわよ・・・・」
　聡美は柔らかな手つきでハンドルを回す。

　COACHのモノグラムのボストンバッグを持ち、大きめのサングラスを掛けた寿子も合流した。
　車はそのまま高速にのる。
　車内は意外と盛り上がった。寿子が会話の主導権を握り、２人に均等に話題を振る。
　直人は時たま頷くほか、窓の外を眺めていた。
（・・・今日は普通にこのまま行くのかしら・・・・・・・）
　美夏は安心すると共にどこかで物足りなさを感じていた。
　車が速度を落とした。渋滞だ。
　聡美がCDを止め、カーラジオをつける。
「んー・・・、渋滞らしいわね・・・・もうちょっとなんだけど・・・・。」
　寿子が形のよい眉を顰める。クーラーボックスから取り出したジントニックの小瓶を持っている。
「・・・・・・・・・・・ねぇ・・・・じゃあさ・・・ちょっと早いけど始めちゃわない・・・？」
　寿子は淫蕩な口調で直人に言う。
　その言葉に美夏は思わず全身を硬直させる。
（何・・・・？何が始まるの・・・？）
「そうだな・・・・・・・聡美、運転変わるぞ。」
「え・・？・・・あ・・・うん・・・・・・何するの・・・？」
　聡美もこれからおこることには感知してないらしい。

　既に車も止まっており、しかも広い車内であるから聡美と直人が運転を変わることも簡単にできた。
　結局聡美も後部座席に来た。三人が一列に並んだ形となる。
「・・・・さてと・・・・聡美・・・美夏・・・・後ろにおいてあるやつに着替えな・・・。寿子・・・・・二人に着替えの入ってる袋を。」
　寿子は頷き、最後部座席から３つの袋を引っ張り出した。袋には大きく『EGOIST』と書いてある。
「３人で別々の服なのよ・・・・サイズもあるし。はい・・・・これ、美夏ね。・・・で、はい、これ聡美さん・・・」
　配分していく寿子の瞳は既に欲情で霞みがかったようになっている。
「・・・・・・・これ・・・・・・！？」
　美夏は服を袋から出して絶句した。
　それはタイトな白いワンピースだった。ノースリーブのホルダーネックだ。したがって背中は丸見えだ。胸元も大きく開いているようだ。スカートもかなり短い。かろうじてヒップの曲線を隠す程度であろう。
　隣を見ると聡美の顔も真っ赤であった。その手にはかなり小さいデニムのホットパンツと青いチューブトップがある。
　寿子はカーテンを閉め既にマイクロミニの赤いスカートに着替え始めていた。
「・・・こんな・・・・・」
　無駄とは知りながら美夏は直人に抗議の眼差しを向ける。車はのろのろと前に進んでいた。
「どうした・・・美夏？早くしろよ・・・・・始まらないだろ・・・・」
　直人はバックミラー越しに美夏を見た。煙草に火をつけている。青いケースのアメリカン・ナチュラル・スピリットだ。
　聡美も着替え始めた。美夏もしぶしぶ着替え始める。背中が開いているためブラジャーも着けられない。
　ホックを外すとFカップの美巨乳がボロンとこぼれる。抗議とは裏腹に乳首はコリコリに立っていた。

「よし・・・着替えたな・・・・３人とも下着も取ったな・・・・？よし、じゃあオナニーしろ。」
　直人は３人に言い放った。フーッと紫煙を吐く。
　聡美と美夏は言葉を失う。
　寿子１人だけは理解していたらしく、再び最後部座席のほうを向きごそごそと荷物を探っている。
　マイクロミニスカートがめくれ上がりむっちりとした豊満な尻が覗いていた。おもわず揉み倒したくなるような桃尻だ。
「この先にＰ・Ａがある。そこまでに自分でイクことができればセーフ。」
「・・・・・・どういうこと？」
　聡美がかすれた声で聞き返す。
「イケなければ罰ゲームよ・・・・・前に私だけのときはこの格好でバイブを付けさせられてＰＡを歩かされたわ・・・・・・・・・・」
　寿子が答えた。聡美と美夏に袋から出したローターやバイブを手渡す。
「最後は結局全部脱いだろ？自分から・・・・・。ガキが乗ったバスの前で股開いて何度も潮吹いてじゃん・・・・・まあ、早く始めたほうがいいぜ。あと１０分もしないうちに着くぞ。」
　直人はゼニスの腕時計を見てからバックミラー越しに３人を見つめる。
　聡美は深い溜息とともにホットパンツのジッパーを下ろした。寿子は既に片足を窓枠に掛けローターを使っている。もう目は空ろだ。
　美夏も逃れられないことを悟っている。
（・・・・・ああ・・・・そんな・・・・寿子・・・・・・・聡美さんまで・・・・・・もしも・・・・・もしもカーテンが開けられたら・・・・・隣の車から見られていたら・・・・・・でも・・・やらないと・・・・・）
美夏は渡されたローターのスイッチを入れた。
　まずは固くしこった乳首に服の上から当てる。とたんに乳頭から全身に快楽の電流が走った。
「はぁっ・・・・・・・・」
　喉の奥から灼熱の溜息が出る。身体は既に甘美な刺激を待ちわびていたのだ。
「はは・・・３人とも乳首立ってるのが服の上からもバレバレだぞ・・・・・」
　直人がバックミラーを見ながら狼のように笑った。

「ハァ・・・・ああん・・・・・・・・ん・・・・あ・・・・・」
「やぁん・・・・あ・・・・・んんんん・・・・」
「んんっ・・・・・・んん・・・・・んっ・・・・・・・」
　広い車内には凄艶な桃色の声がこもっていた。
　３人の美女が目を瞑り快楽の世界へ自らを誘っている。直人はその様子をときどき振り返りデジカメで撮影していた。
「あともうちょいだぞ・・・・・・・・」
　撮影しながら直人は告げる。
　いつのまにか寿子は聡美の、真ん中の聡美は寿子と美夏の、美夏は聡美のバイブやローターを握りしめ、動かし、突き上げていた。
「イヤァァ・・・・・・・・聡美さん・・・・・・・・・・んん・・・」
「ああっ・・・・ダメ・・・・寿子サン・・・・そんな・・・・・・クリトリスばっかり・・・あ・・・んん・・・美夏さんも・・・・」
「はっ・・・・・聡美さん・・・・早くイって・・・・・・・・・・・・」
　三人の美女は見つめあい、互いの性器を嬲りあっている。
　白蛇の交尾のように艶かしく絡み合う美女たちを撮影しながら直人は冷たい微笑を浮かべていた。
（ははは・・・・すげえな・・・・・寿子には促しておいたけど・・・・他の２人も元々レズッ気たっぷりなのかな・・・・・・・・この後が楽しみだ。）
　直人はリーバイスの股間が痛くなっていることを自覚した。

「あっ、あっ、んっ・・・・・・・・」
「はあっ、あぁっ、やぁっ・・・・・・」
「んっ・・・・んんっ・・・・」
　寿子は背を仰け反らせシートに後頭部を押し付けている。
　聡美は美夏に身体をくっつけ、その深い胸の谷間に顔を埋めていた。
　美夏は自分の目の前にある聡美のうなじ辺りを見つめている。
　寿子はもとより聡美も美夏もオナニーに夢中になっていた。正確には自分でなく互いに隣の者を攻めているのだからオナニーとはいえないが。
　三人とも声が上ずっている。呼吸が深く荒い。

（は・・・・あ・・・・・・・寿子さんと美夏さんの指が・・・・バイブが・・・・・ああ・・・・自分でするのとは全然違う・・・・・ああっ・・・）
　真ん中に座った聡美は美夏によりローターでクリトリスを、寿子によりバイブで蜜壷を攻められていた。
　ただし聡美の一番の弱点はアナルであった。自分で慰めるときもローターをクリトリスに当て、神経はバイブをいれたアナルに集中する。
　急所を攻めてくれないじれったさから、聡美は自分の代わりに両脇の女たちのアナルに人差し指を伸ばす。

（んんん・・・・ああ・・・気持ちいいわ・・・フフ・・・カーテン開けちゃおうかしら・・・美夏もあんな声出して・・・・ん・・・・んっ！？・・・・あっ・・・聡美さん！？・・・・そんな・・・アナルに・・・・あぁん・・・・・あ・・・・聡美さんの指・・・ああ・・・長いわぁ・・・・・とどいちゃう・・・）
（や・・・・・・あっ！！・・・・聡美さんの・・指！？・・・・お尻の穴に・・・・・・ああぁ・・・だめ・・・・・イク・・・・・・・）
　美夏が絶頂に達する寸前、まさに一歩手前、
「はいっ、終了・・・・・！残念。全員罰ゲームだな。」
　直人が嬉しそうに言い放った。
　フロントガラスの向こうには大きな駐車場が見えている。
　三人の美女は始まり同様、強制的にオナニーを中断させられた。

「・・・・それで・・？何をすればいいの・・？」
　聡美が直人に尋ねる。気品のある切れ長の瞳は潤み、頬はバラ色に染まっている。
　罰ゲームによって一刻も早く欲情を満たしたいと願っていることは一目瞭然だった。
「・・・・・ダメだな・・・・そんな言い方じゃ・・・・・寿子？どうするんだ？こういうとき・・・？」
　直人は冷淡な笑いを浮かべ寿子を見る。
　寿子は凄艶な微笑を浮かべ片足を高々と上げた。
　学生時代に器械体操をしていただけにその足は車の天井に着かんばかりに上げられている。引き締まった太股や形のよいふくらはぎから色気が滲み出ている。さらに自分の両手で花弁を開く。サーモンピンクの内部が覗く。
「・・・・言いつけに叛き・・・・P・Ａまでに気をやることができませんでした・・・・・どうか・・・・・どうか・・・私に罰を・・・・寿子のマ○コに罰を与えてください・・・・・」
　多少はつっかえながらも寿子の口からは奴隷の言葉がスルスルと出てきた。
　１年間の調教の成果なのだろう。恍惚とした表情を浮かべた寿子は自分の言葉に酔いしれている。完全な牝奴隷だ。
「・・・よし・・・広げたまま待ってろ・・・」
　直人は助手席の足元から袋を出し、その中から大きな浣腸と黒いバンドのついた黄色の塊を取り出した。
　それを認めた瞬間に聡美の目がカッと見開かれた。頬がバラ色に紅潮する。
　美夏には何なのか良く分からない。
（・・・・・何・・？あれ・・・・蟹？・・・でも尻尾みたいのが・・・蠍・・？）
　美夏の当惑の視線に直人が気づく。
「これか・・・？美夏にはしてなかったか・・？・・・・聡美・・・・説明してやれよ・・・。」
　直人は着々と浣腸の準備を始める。
「・・・・・スコ−ピオンよ・・・・・ローターの一種なんだけど・・・・あの黒いバンドを太股に括り付けて股間に密着させるの・・・・体と鋏の部分でクリトリスや・・・入り口の辺も攻めるの・・・・凄い振動で・・・」
　聡美の視線は禍々しい蠍に釘付けとなっている。
「・・・・同時に尻尾の部分をアナルに入れるのよ・・・・・三点攻めなの・・・・」
　聡美が生唾を飲み込む音を美夏ははっきりと聞いた。
「ハアアァ・・・・・・・冷たいぃ・・・・・」
　既に寿子の股間には太い注射器が突き刺されている。ゆっくりと水で薄めた白ワインが直腸に送り込まれていく。
　聡美は座席の上で慌ただしく後ろ向きになり、ホットパンツを膝まで下ろした。引き締まった真っ白な尻を直人に突き出す。
「・・・私にも・・・お願いします・・・・私にもお仕置きの・・・・お・・お浣腸を・・・・」
「わかったよ・・・・・喜んじゃ罰の意味がないんだけどな・・・・」
　直人が寿子の蠍の位置を調整しながら答える。寿子は自ら尻尾をアナルに入れる。
　先ほど聡美によりほぐされていたアナルは難なく蠍の尻尾を咥え込んだ。
「よし・・・・ほら、聡美、お前の番だ。もっと尻を高く上げろ・・・・美夏・・・・お前もだ。早くしないと裸のまま外に出すぜ。」
　美夏は直後に控えているであろう惨劇の予感と、抑えきれない快楽への期待を胸に抱きながら聡美と同じように後ろを向き、震える手でスカートの裾をめくった。
「私にも・・・・・お仕置きを・・・お願いします・・・」
　美夏はシートに顔を埋めた。

　直人は聡美にたっぷりと浣腸をし、スコーピオンの尻尾で栓をすると三本目の浣腸を持ち美夏の尻と対峙した。
「美夏・・・これが始めての浣腸か・・・・？初めてが車の中なんてな？・・・ハハハ・・・・」
　直人は小指でしばらく美夏のアナルの蕾をマッサージする。
「・・・ひっ・・・・」
　美夏はアナルをきつく閉めるが、先ほど聡美の細長い指に解きほぐされていたため、しだいに直人の指を受け入れる。
「・・・とろけてきたか・・・？じゃあ・・・」
　ズンっと直人は浣腸を差し込んだ。
「ハアッ・・・・」
　美夏の尻がフルフルと震える。
（・・・・・あああ・・・・お尻の中に・・・・どんどん入ってくる・・・射精されてるみたい・・・・・・）
　美夏は恥辱と興奮で全身を硬直させていた。直人が浣腸のピストンを小刻みに押し込むたびに全身をピクピク震わせる。美巨乳をシートに押し付け、両手も爪を立ててシートを掴んでいた。
　既に直腸に白ワインを蓄え、淫らな玩具で股間と肛門を覆い終えた二人の女たちはそんな美夏の様子をじっと見つめていた。
　額にはうっすらとあぶら汗が浮かんでいる。

「最初だからこんなもんだろ・・・・・」
　直人は１５０ｃｃほど美夏の尻に注ぎ込み浣腸を終えた。
　そして蠍の装着に取り掛かる。
　黒いバンドを真っ白な太股の付け根に取り付け蠍を固定すると尻尾をアナルに送り込む。
「・・・ひっ・・・ひっ・・・ひっ・・・」
　アナルパールのようになっている蠍の尻尾の間接を１つ１つ押し込むたびに美夏は悲鳴を上げた。
「・・・・・よし・・・・・全員終わったか・・・・じゃあ行ってこい・・・・・。しっかり洗浄器とウェットティッシュでアナルを綺麗にしてこいよ。」
　直人は三人の牝奴隷たちに言い放った。

「おい・・・・見ろよ・・・・あれ・・・・なんだ・・・・？」
「ん・・・・？・・・おぉ・・・！！・・・すっげー・・・」
　P・Aの外で煙草を吸い、あるいは仲間同士でしゃべっていた男達は呆然となった。
　稀に見るような美女三人が悠然と歩いてくるからだ。
　しかもただの美女ではない。三人はそれぞれキャミソールやチューブトップ、ミニスカートやホットパンツ、胸元の大きく開いたワンピースという明らかに男を煽動するための露出度の高い服を着ている。
　P・Ａには平日とは言え、まだ夏休みの終わっていない若者やトラック運転手、それに親子連れもいた。
「・・・おい・・・見ろよあいつ・・・身長の一番高いやつ・・・・・モデルみたいじゃん・・・？すっごいスタイル良くない・・？・・・足長げー・・・・・嘗め回してぇ・・・」
「やぁねぇ・・・・・最近の若い子は・・・・恥ってものを知らないのかしら・・・」
「ほら・・・・真ん中のやつ・・・サングラスしてるけど絶対美人だって・・・・・・気ぃ強そうな顔で・・・ツンと澄ましちゃってよ・・・・・・露出狂なんじゃない？・・・あんなスカート・・・・尻のライン丸見えじゃん・・・・ムッチムチだな・・・・鷲掴みにしてバックからぶち込みてぇな・・・」
「馬鹿・・・・鷲掴みにするならあのワンピースの巨乳だろ・・・・？歩くたびにブルブル震えてやがる・・・・・たまんねぇ・・・・」
「・・・・三人ともブラしてねぇぜ・・・・・乳首がビンビンにおっ立ってやがる・・・・」
「AVの撮影か・・・？インディーズとか・・？」
「ダメ！！・・・雅彦チャン・・・！！あっち見ちゃダメ！！・・・・早く車に入りなさい！！」
　三人の耳には様々な声が聞こえてくる。
（・・・・ああぁ・・・見られている・・・・見られているんだわ・・・・私・・・・どんな風に思われてるのかしら・・・・・こんな服着て・・・・・ローターのコード見えてないかしら・・・・・・・・恥ずかしい・・・・・・・）
　美夏はサングラスを掛けているとはいえ、男たちのあからさまな視線を見つめ返すことはできなかった。
　直人が車を止めたのはP・Aの一番端だ。したがってトイレまではかなりの距離を歩かねばならない。
　男達は歩いている美夏を明らかに目で犯していた。
　ブラジャーを許されなかった大きな胸は自らの重みで一歩進むごとに上下に揺れ、乳首が布で擦り上げられている。
　視姦される乳首。直腸の鈍痛。そしてそれを覆い隠すようなスコーピオンによるクリトリス、膣口、アナルからの波状的な快楽。
　美夏は渾然一体となった快楽と恥辱と苦痛の波に何度も浚われた。
（んんん・・・・・ああぁ・・・もう・・・だめ・・・・・そんなに見ないで・・・・・ああ・・・・トイレまで遠い・・・・・やぁ・・・・バイブの振動が・・・・・くっ・・・）
　隣を見れば寿子や聡美も全身を細かく震わせ苦痛とも喜悦の表情ともとれる顔をしている。

　腹部の不吉な痛みに抗うように肛門を締めるよう意識する。するとかえって直腸に挿入されてる異物の存在が際立ってしまう。
　美夏は朦朧とする意識の中で必死に足を前に進めることだけを考えた。
　そのとき寿子の携帯が鳴る。相手は当然直人だろう。
　何事かを寿子に指示している。
「・・・・・・はい・・・わかりました・・・・・。二人にも伝えますわ・・・・。」
　寿子は電話を切るとうっとりとした視線で二人を見る。
「今・・・・・・ご主人様からご指示をいただいて・・・・・その・・・ここからトイレまで少しずつ・・おしっこ・・・・・・・ん・・小便を漏らしていくようにと・・・そう命令をいただきましたわ・・・。」
「・・っ！？」
　美夏と聡美は絶望に青ざめる。
「そんな・・！できるわけないわ・・！まだ駐車場の真ん中なのよ・・・！？・・・・そんな・・・そんな・・・・こんな外で漏らすだなんて・・・・。」
　美夏は小声で寿子に詰問する。聡美もさすがにそれは無理だという表情をしている。
　しかし寿子は汗を浮かべながらも涼しそうな表情で反論する。
「あら・・・？私はコンビニでやらされたことがあったわよ・・・？大丈夫よ・・・・。チョロチョロっとするの・・・・・太股に伝わるようにして・・・・。一気にやったらさすがにばれちゃうから・・・。すっごい興奮するわよ・・・・。」
　どうやら寿子は美夏や聡美の想像をはるかに越えた調教を受けていたようだ。
（・・・寿子・・・・そんなことまで・・・・・私も寿子みたいに・・・・・？いつか直人の命令を喜んで受け入れるように・・・？・・・・・それとも、もうすでに・・・！？）
　主人の命令を忠実に守る牝奴隷と成り果てた目の前の友人を見ながら美夏は絶望に打ちひしがれる。
「・・・・・どうしたの・・・？私は行くわよ・・・？もう・・・んっ・・・お腹も限界だし・・・・。でも・・言いつけを守らなかったことはご報告させてもらいますけど・・・？」
　寿子は高慢な態度で二人に言い放った。
　そうだ。寿子も聡美も美夏の２倍は浣腸をさせられている。二人とも額や鼻の頭に汗を浮かべていた。もはや限界なのだろう。美夏とて一刻の猶予もない。
　駐車場の真ん中で立っている美女３人へ、周囲もますます注目している。

「・・・・・やるわ・・・・・。」
　聡美が呟く。
「聡美さん・・！！」
　驚き見つめる美夏に聡美はゆっくり首を振る。
「美夏さん・・・・やりましょう・・・。誓ったじゃない・・・。奴隷なのよ・・・私達・・・・。それに・・・・それに、もう駄目なの・・・・我慢できないのよ・・・・。」
「・・・違うの、トイレじゃなくて・・・・もう一刻も早くこの肉体の疼きを鎮めて欲しいのよ・・・・・さっきからいろいろな人に舐められるように見られて・・・・変態扱いされて・・・・アソコとお尻にローター入れて・・・・生殺しにされて・・・・」
「・・もう・・・早くこのお尻を何とかしてほしいのよ・・・・・おもいっきりはめられたいの・・・・。こんなローターじゃなくて・・・あの人のを・・・ぶち込んでほしいのよ・・・・・。」
　一言一言を吐き出すように聡美は美夏に言った。目尻には涙を湛えている。
　美夏は言葉を発することができないまま、ただ聡美を見つめ返した。寿子はあぶら汗を浮かべながら満足そうに聡美を見ていた。
　股間のグロテスクな塊はそんな３人とは関係なく鈍い音と共に邪悪な快楽を発進し続ける。

　やがて３人はアスファルトに黒い染みを点々とつけながらP・Aのトイレに向かっていった。

つづく