かれこれ３０分は経っただろうか。あたしは拓巳を膝の上に抱いたまま、ベッドの柵にもたれてバラエティー番組を眺めている。画面の中では大しておもしろくもないのに不思議と人気の芸人が笑い転げている。そのばかばかしさが、拓巳の姿とアンバランスでちょっと絵になる。
　拓巳は全裸に拘束具だけを纏っている。右足首と右もも、右手首を革ベルトで縛り、左手足も同じように。両膝をつなぐベルトを背中で絞り上げてＭ字開脚の出来上がり。身体の柔らかい拓巳はいろんな拘束のし方ができるので、チャレンジしがいがある。
　ボールギャグを咥えさせ、鼻フックを首輪につないで頭の自由を奪う。ボディクリップで左右の乳首をつぶし、垂れ下がった鎖にぶら下げた拓巳のキーホルダーを時々揺すぶってやる。キーの触れ合うカチャカチャと言う音が拓巳の上げるうめき声と素敵なアンサンブルを奏でる。

　くりくりとした瞳、柔らかな髪、あまり濃くない髭、とがり過ぎていないけど薄めのあご、ツンととがった細みの鼻、色白の肌、少しピンクの濃い唇、少しハスキーで高い声。どれもあたしの好みだ。本当にかわいい拓巳。もっともっとかわいがって上げる。
　拓巳のすべてはあたしのもの。拓巳の喜びも、悲しみも、苦しみも、痛みも、そして快楽も。全部あたしのもの。拓巳の物でさえない。全部あたしの思いどおりにするの。

　拓巳はあたしの太ももを圧迫しないように、体重をＭ字の手足で支えている。だけどバランスをとるのは大変そう。太ももに痙攣が見える。かわいい子。あたしの機嫌を損ねないよう必死。
　あたしに気づかれないように、そっと腰を持ち上げ、再び降ろす。でもお尻を貫くペニスバンドははっきりとそのひそやかな動きをあたしに教える。気づかないとでも思ったの？あたしは視線をＴＶ画面から動かしもせず、冷たく言い放つ。
「勝手に腰振っていいって言った？」
　鼻フックに自由を奪われながら、かぶりを振る拓巳。
「今日は罰なんだからね。判ってる？」
　小さく、だが何度もうなずく。ボールギャグから流れ落ちるよだれが卑猥だ。許せない、罰を与えているのに、感じてるなんて。
「さあ、どんな悪さをしたのか、言ってご覧」
　今日何度も繰り返される、質問と答え。
「は、はい。わふぁひはおあいーをひへひわいわひは」
（は、はい。私はオナニーをしてしまいました）
「何？よくわかんない！」
「わふぁひはおいいふへにほういへおあいーひへひわいわひは」
（私はお言い付けに背いてオナニーをしてしまいました）
「えっ？オナニーしたって言った？」
　小さくうなづく。たったそれだけのこと。だけど拓巳はあたしの許しなく気持ち良くなっちゃいけない。それはあたしから見れば浮気そのもの。拓巳はあたしの手の中でだけ、気持ち良くなっていい。
「さあ、おまえの誓いの言葉を思い出しなさい」
「はい、わ、わふぁひははふふぃはわのゆうひあふ、あいあふをうはおっへはあいあへん」
（はい、わ、私はさつき様の許しなく、快楽を貪ってはなりません）
「そうだね、おまえはあたしがいいというまで我慢してなきゃいけないのよね」
「はい」
「なのにお尻振っちゃったんだ」
　拓巳はアナル責めが好きだ。そりゃ３０分もただ突っ込まれるだけでもたまんないだろう。もっと気持ち良くなりたくて、出し入れしちゃったんだ。許せない。
「判ってる？おまえは誰のもの？」
「は、はふふぃはわのおのへふ」
（さ、さつき様のものです）
「本当に判ってるの？」
　あたしはキーホルダーを乱暴につかむ。
「うひー」
　拓巳の悲鳴は何度聞いてもあたしの心に響く。もっともっと。
「どうなのっ」
　掴み上げたキーホルダーをパッと離す。たくさんのキーがじゃらんと重そうな音を立てて落ち、乳首をちぎらんばかりに引っ張る。
「うはぁぁぁー」
「こんなに喜んじゃって。全然判ってないじゃない！」
　鼻フックを手繰り、形の良い鼻孔を引き伸ばす。壁にかかった姿見に映るもだえ姿がいとおしい。真冬というのに全身にうっすらと汗が浮かんでいる。だらだらとたれるよだれが拓巳の下腹部をぬめらせて行く。あぁ、なんて卑猥なの。あたしまで潤ってしちゃうじゃない。
「はぁはぁはぁ」
「さぁ、あたしはＴＶ見てんだから、おとなしくしとくのよ」
　本当はＴＶなんてどうでもいい。左手でキーホルダーをぶらぶら揺らせ、乳首を苛める。右手はあごから胸にかけてくすぐってやる。
「おとなしく、だよ？判った」
「は、はい」
　だがそんなことムリだ。拓巳はくすぐり責めに弱い。すぐに全身がくねり始める。だけどあたしはしばらくはそのままにさせる。乳首の痛みと肌から染み込むくすぐったさは拓巳を狂おしいまでに駆り立ててるだろう。くぐもった喘ぎが途切れなくなる。
「はぁぁぁ、はぁぁ、あっ、あっ、はぁぁぁあ」
　あたしは無視する振りして、手だけ動かす。チェーンを引っ張って乳首を飛び出させながら、へそをこそばしてやる。キーホルダーを上に引っ張り上げると拓巳の身体が浮き上がるようだ。だけどＭ字開脚してるからそんなに高くは背伸びできない。だけど肛門からはディルドがちょっと覗く。キーホルダーを落っことすと拓巳の腰が引っ張られて沈む。またディルドを深くくわえ込んで喜んでる。許せない。
「おまえは本当にちょっとの時間もおとなしくできないの？」
　あたしは語気を強めて叱り飛ばす。
「うふぅぅ」
「答えになってない！」
　ボディクリップの根っこを掴んで、両側いっぺんに思いっきりねじってやる。
「あふぅぅぅぅ」
　拓巳は顔中しわくちゃにして苦しんでる。でもまだまだこれからだよ、お仕置きは。判ってる？
「ほっと、おまえってばすけべね。こんなんじゃ、またすぐに悪さするでしょ。今日はきついお灸、すえなきゃね」
　イヤイヤする拓巳。でもその瞳はキラキラしてる。絶対、いやそうじゃない。
　あたしはＴＶを消すと、かたわらに置いたカバンからプラスティック定規を取り出す。これなら至近距離からのスパンキングが可能。
　片端を右手で掴んで、逆の端を左手で十分撓ませ、薄っぺらな胸板に向かって一撃。ヒュッ、ビシッ。
「あふっ」
　空気を切り裂く音と肌を歪ませる音、そしてギャグ越しの悲鳴。あぁ、何度聞いても素敵。四角い赤アザがまるで赤短のように浮かび上がる。きっと痛みは拓巳の身体のすみずみまで広がって行くだろう。だけどそれにはもっともっと打たなきゃ。
　ヒュッ、ビシッ、悲鳴。ヒュッ、ビシッ、悲鳴。拓巳はわざと打たれ易いように胸を突き出してるのが判る。あぁ、なんていい子。もっともっと苛めて上げるからね。
　ヒュッ、ビシッ、悲鳴。ヒュッ、ビシッ、悲鳴。ボールギャグから流れ落ちるよだれがすごいことになってる。あたしのＴシャツにも涎が滴り、ぬめらせてる。
「あーあ、おまえの涎であたしの服汚しちゃったの」
　申し訳無さそうに、首を垂れようとするが、鼻フックがそれを許さない。そういいながらもあたしは定規を弾き続ける。
　胸の上半分を真っ赤に染める頃には、拓巳は肩で息をついていた。しびれる足が痙攣し、もうその姿勢を続けるのは無理そうだ。でもあたしは容赦しない。
「なにしてんの、涎垂らして。粗相して、おまけにあたしの足の上に座り込もうっての？ふざけんじゃないわよ」
　鼻フックと胸のチェーンで拓巳を吊り上げる。
「おぉぉぉん」
　苦しげな喘ぎがあたしの気持ちを盛り上げる。さぁ、乗って来たじゃない。あたしは両手を拓巳の尻の下に差し込むと、腕と背筋に力を込めて、拓巳の身体を持ち上げにかかる。あたしはジムに通って筋トレを怠らない。すべては拓巳を弄ぶため。そのためなら何でもやる。
　とは言え拓巳は細いけど、背は決して低くはない。その身体を持ち上げるのはそんなに簡単じゃない。一瞬だけ拓巳の足がベッドから離れ、身体が持ち上がる。でもそれで十分。あたしはパッと手を放し、拓巳の肛門にディルドが深くめり込むのを楽しむ。
「あふぅぅぅぅ」
「どう、おまえが待ち望んでいたのはこれでしょ？感謝なさい」
　きっと直腸壁にディルドの亀頭がめり込んで、吐き気に近い感覚をもたらしてるはずだ。だけどそれすらも悦びに変えているとしか思えない。いやらしい拓巳。もっともっといやらしくさせてやる。
　あたしはもう一度、拓巳を持ち上げ、落っことす。大きく上下に揺れるチンポの先っぽからしぶきが飛んでる。いやらしい。こんなにされて喜んでる。変態だ。もっとお仕置きだ。
「ったく、あんたは何しても悦んじゃうんだから、お仕置きになんないねぇ」
　プラスティック定規で今度はチンポをねらう。まず茎の部分。ヒュッ、ビシッ。
「あがぁぁぁぁぁ」
　これまでとは比べ物になんないぐらいの悲鳴。うっとり。拓巳は背中を反り返らせて首を左右に振る。もちろん鼻フックが許す範囲で。だめ、もう我慢できない。あたしは必死にこらえてもう一撃。ヒュッ、ビシッ。
「ふはぁぁぁぁぁ」
　もう一撃。今度は亀頭に。ヒュッ、ビシッ。
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ」
　先走りが定規に絡み付く。いやらしいったらありゃしない。あたしももう我慢できなくなっちゃうじゃない。
「これか？このチンポがいけないのか？」
　あたしは拓巳のぬらぬらのチンポを力任せに握り締める。拓巳が目を見開き、思わず痛みから逃れようと腰を引く。でもディルドが刺さった腰は逃れられない。
「ふぅぅぅぅ」
　絶対、痛くなんかないはずだ。気持ち良くて仕方ないはず。そう思うとなんか腹立たしくなって、握り締めたままのチンポをまるでスリコギでも使うみたいにこね回した。
「うほぉぉぉぉぉ」
「どう、引きちぎってやろうか？えぇ？」
　涎を垂らしながらのイヤイヤは説得力ゼロ。もっともっとだ。
「じゃあ、これか？これが悪いのか？」
　左手で今度はキンタマを握り締める。これをされると男は吐きそうになるらしい。さすがのあたしもちょっとだけ手加減する。でもちょっとだけ。どのくらいの強さで握るのがいいのか、解って来たから。
「むふぅうぅぅぅん」
　堅く目をつぶり、苦しそうにうめく拓巳。あぁ、かわいいよ。あたしの拓巳。こんな姿、絶対にあたしの前だけだよね？
　チンポとキンタマの責めはある意味禁じ手だ。だって拓巳をどうとでもできるから。簡単すぎるよね。でもあたしは抑えが利かなくなってた。ここはぐっと我慢だ。もっともっと、時間をかけなきゃ。
　ひとしきり握り締めた後、解放してやる。拓巳はもう足の力も限界に来てたみたいで、そのまま後ろ向きに倒れ込んだ。あたしは足をさっと開いてなるべくぶつからないようにする。なんて情けないの？これぐらい耐えられないなんて。せっかくのディルドも抜けちゃったじゃない、もうっ。
　拓巳は仰向けおまま、肩で息をしてる。かわいい。もっとめちゃくちゃにしてやりたい。もっとかわいくなるはず。
　Ｍ字開脚のままだから、手を貸してやらないと身動きできない。いいや、次はこのままでスパンキングだ。えいっとひっくり返してうつ伏せにさせ、少しだけベルトをゆるめてお尻を上げさせる。
　スパンキングラケットを取り出すと、拓巳の後ろにあぐらをかいて座ったまま、ショートストロークでリズミカルにお尻をぶってやる。スナップを効かせてお尻を真っ赤に染める。ビシッ。
「むぉぉぉぉ」
　バシッ。
「おぉぉぉぉ」
　バシッ。
「うぅぅぅぅん」
　あぁ、素敵。拓巳の上げる泣き声はどんな音楽よりもあたしの心に響く。あたしを興奮させ、時には安らがせてくれる。この泣き声をもっともっと聞きたい。いつもこの声に包まれていたい。
　一発打つたびに、肛門がヒクヒクしてる。なんて奴。こんなにされても喜んでる。
「おまえ、なにケツの穴ひくつかせてんのさ。誰が喜べって言った？」
　必死に首を持ち上げて、かぶりを振る。でもそんなんじゃ、許さない。
「おまえは本当に変態だね。どんな罰も喜んじゃって。じゃあ、次はこれだ」
　アナルプラグを取り出して、ローションを塗り付けて、肛門に先っぽを押し当てる。ちょっとグリグリってねじ込んでやる。
「はぁぁぁ、うぅぅぅん」
「気分出しちゃって、でもいつもとはちょっと違うよ。ちょっときつく行くからね」
　先っぽだけが入った状態で、あたしはプラグの根っこを握りこぶしで釘みたいに打ち込んでやった。
「うふぅぅぅ」
「ほら」
　もう一発。
「ふぅぅぅぅん」
　いい声。もう一発だ。
「うぅぅぅん」
「ほらほらっ」
「おぉぉっぉん」
　プラグは普通はゆっくりと肛門広げながら挿れるもんだ、こんな挿れ方で入って行くのか、あたしは知らない。でもそんなことより、拓巳がいい声聞かせてくれるのなら、それで十分。あたしは左手でプラグのくびれをつまんで、右手で底を打ち付ける。少しづつ、めり込んで行くのが分かる。そう、めり込む感じ。
「うぃぃぃぃぃ」
「ほうら」
「うぉっ、おぉっ」
　プラグはかなり太い部分までめり込んで、肛門をぎゅっと押し広げた。もう支えはいらないかな。
「はきだしちゃあ、だめだよ」
　右手にスパンキングラケットを持ち直して、それでプラグを打ちすえにかかる。ぐんっ。
「はぁぁぁぁぁ」
　ぐんっ。
「おぉぉぉぉ」
　バシッ。
「ひぁぁぁぁぁ」
　今野は右の尻たぶ。プラグと尻たぶを交ぜて打ってやる。
　バシッ。
「おぉぉぉん」
　ぐんっ。
「おぉぉぉぉ」
　バシッ。
「むぅぅぅん」
　ぐんっ、ぐんっ、ぐんっ。一気に三発。立て続けにプラグを杭打ち。
「ふぁぁぁぁぁぁ」
　ずっぽん、ていう感触でプラグがはまり込んだ。いい眺め。でももっともっと。
　バシッ。
「あぉぉぉぉん」
　バシッ、バシッ。左右連打。
「おあぁぁぁぁ」
　バシッ、バシッ、バシッ。左右左。
「あぁっ、あっ、あぁぁぁ」
　バシッ、バシッ、バシッ。右右左。
「あおっっっっっ」
　バ、バ、バン、バッ。右右左右。なんか、ドラム叩いてる見たくなって来た。
「あおっ、あぉっ、あぉっ」
　パンッ、パンッ、コ、コ、バン、バシッ。左左、プラグ、プラグ、右、左っ。プラグを打つ硬質音がいいアクセントになる。
「あっ、あっ、おおっ、あぁぁぁ」
　さあ、そろそろいい感じ。あたしは拓巳の脇腹辺りにひざ立ちになり、大きく腕を振るった。
　バシィッ。
「おぉぉぉぉぉぉん」
　バシィッ。
「むぉぉぉぉぉん」
　拓巳のキュッとしまった小降りの尻が真っ赤に染まる。最後は、素手で、あたしの手形をつけてやる。まずは左に、バシッ。
「あぉぉぉぉぉん」
　今度は右に、バシッ。
「あぉぉぉぉぉぉん」
　腕に渾身の力を込めて、左に一発。バシィィィ。
「うぉぉぉぉぉぉん」
　あたしは一際大きな拓巳の泣き声の余韻を楽しみながら、ベッドを離れて汗をふく。はぁはぁはぁ。あたしもちょっと息が切れた。男を弄ぶには体力がいる。冷蔵庫から出した缶ビールを飲みながら、ソファで一息。拓巳がベッドに突っ伏して肩で息しているのを眺めるのは最高のつまみだ。
　飲み終えて股間のディルドからコンドームを外し、きれいに拭いておく。次の道具を準備して、さあ続きだ。
　拓巳をひっくり返して仰向けにさせて、顔をまたいで尻を落とす。
「うっ」
　拓巳の鼻とボールギャグが、あたしの股間に触れてちょっと気持ちいい。でもペニスバンド越しだし、本当にちょっとだけ。あたしの尻の匂いはどう？拓巳は苦しいだろうけど、それでも悦んでるのがビンビンのチンポでわかる。変態。またぬめらせてやがる。
「さあ、もう一回、おまえがどんないけないことしたのか、聞こうか」
「うぅ」
「それ、返事？」
「うあぃ」
「もっとはっきりしゃべんな」
「ふぁぃ」
　拓巳が声を必死に出そうとすればするほどボールギャグがビブラートするみたいに震えてあたしは気持ちいい。もっと一生懸命、しゃべらせてやろう。
　アナルプラグの蓋をとる。これは中空だから中にいろいろ入れられる。大きめのローターを入れて、スイッチをオンにするとプラスチック同士が触れ合う音がコリコリ言い始める。
「むぉん」
　拓巳のかすかなくぐもった声。そして息がまた少し荒くなったのが、あたしの股間に伝わる。いいねぇ。こんな感じで拓巳の変化があたしに伝わるのって。
　アナルプラグの蓋をして、ぐにゅって揺すってやる。腰がそれに釣られて動く。あぁ、酷い。なんてわがままな奴だろ。こんなんで感じちゃって。あたしは許してないよ。
「こら、何悦んでんの？気持ち良くなっていいって、言ってないよ！」
　またキーホルダーを引っ張って乳首を吊り上げる。あたしが顔に乗ってるから背を反らして痛みを和らげることもできない。乳首がちぎれそうに引っ張られて、あたしの尻の下で拓巳がもがく。
「むぅぅぅう」
「わかった？あたしの許しなく気持ちよくなったら、お仕置きだからね？」
　キーホルダーをじゃらんと胸に落とす。喘ぎの調子がまた変わる。あぁ、おもしろい。
　さ、じゃあそろそろお楽しみタイム。
　あたしは目の前でおっ勃ってるチンポを鷲掴みにする。拓巳のチンポはそれほど太くないけど、ちょっと長め。長めっていいな。しごきがいがあるから。
「どう、こんなふうにしたの？」
　いきなり勢いをつけてロングストロークでしごいてやる。今にもいきそうだ。だけどそんな贅沢は許さない。今日はお仕置きだもの。
「それともこう？」
　亀頭を握り潰すように揉み上げてやる。先走りがどっと溢れてあたしの手のひらがぬめぬめになる。なんていやらしいの。腰を浮かせて、ぬめった手のひらを拓巳の顔になすり付けてやる。
「どう、こんなエッチなお汁流して？感じてんでしょ？だれがそんなに喜んでいいって言った？」
　かすかにかぶりを振る。しらじらしい。さあ、もう一回。どん、と尻を落としてやると、かすかなうめきが漏れる。もっともっとだ。
　もう一度、ぬらぬらの手のひらでチンポを掴んで、今度はゆっくり、長いストロークを活かして、ゆっくりしごいてやる。
「さぁ、どうなの？こんな風にしたの？こんなふうにチンポしごいて、気持ちよがってたの？」
「うぃぇ」
「何？聞こえない？そうなの、こんな風にケツにバイブ突っ込んで、チンポぬらぬらにして、ひぃひぃ言って、よがってたんだろう？え？」
　あたしはとてもイケそうもないぐらいに、ゆっくりとしたストロークで、でも止めずにそのまましごき続けてやる。こうすると、拓巳はいきたくても行けず、焦れったくなってくるはずだ。そんなお預け状態が、すごくかわいい。
「さあ？どう？こんなことしたんだろ？あたしとの誓いも忘れて、こんないやらしいことしたんだろ？どうなの？」
「うぃぇ」
　またキーホルダーを左手で掴んで、引っ張り上げる。テントみたいに吊り上がる胸。
「くぅん」
　尻の下からかすかな声と振動が沸き上がる。二度三度、キーホルダーの鎖をピンと張ってやる。
「おん、おん、おん」
　まるでスイッチの入った機械みたいに、正確に鎖の動きに反応する。もっともっと。鎖を張ってはゆるめを繰り返しながら、チンポをしごく手もゆるめない。先っぽからはいっちゃったんじゃないかと思うくらいだらだらといやらしいお汁があふれてくる。
「えぇ？どうなの？おまえ、ちょっと前に出したくせに、こんなにやらしいお汁出して。どうなの？正直にお言い。本当は毎晩こうしてんだろ？」
　ぐい、ぐい、ぐいとキーホルダーを引っ張り、そして三度目に引っ張ると同時にチンポも力一杯握ってやる。
「おぉぉぉぉん」
「なんだよ？またイキそうじゃないか。本当に、おまえには恥じらいってもんがないの？」
　まだいけないことは知ってる。だからもう少し、追い込んでやろう。
「ほら。ほら、どう？こんなにチンポぬらぬらにして。こんなにお尻振って。こんなに乳首勃たせて。おまえってば、本当にいやらしいことだけのために生きてるだろ？」
　本当はそれはあたしだ。よく知ってる。でも拓巳もそうさせてやる。チンポをしごくスピードを上げて、追い込みにかかる。拓巳の息が荒くなる。
「はぁはぁはぁ」
「こんなにぬらぬらにして、あたしの尻にいやらしい息吹きかけて。どうなの？何、ずりネタにしたんだよ？まさかあたしじゃないだろうね？」
　あたし以外をずりネタにしてたら、それこそ殺してしまいたくなる。だけどそれは今日はいいや。しごく手のスピードを上げて注意深く拓巳を観察する。
「はぁはぁはぁ」
　そろそろだ。チンポがびくびくし始めている。今だ。あたしは目一杯根っこを握り締めて、ねじ曲げてやる。
「がぁぁぁぁぁ」
　あたしの尻の合間から絶叫が漏れる。
「こら！いっちゃいそうだっただろ？どうなの？」
　握り締めたまま、ねじ切るみたいにチンポをぐいぐいって振り回す。どのくらい痛いんだろ。でも絶対、気持ちよがってる。
「おまえ、全然こりてないじゃない。誰がいっていいって言った？ねぇ？」
　チンポグリグリ、キーホルダービンビン。
「えっ、えっ、えっ」
「こんなチンポ、中からこらしめてやる」
　中から、それはあたしと拓巳の間の呪文。あたしは腰を上げると、拓巳をＭ字開脚のまま引きずり起こしてベッドの柵に寄りかからせて、ひざを柵にくくりつける。Ｍ字の磔って、なんか誘ってるみたいで卑猥だ。じゃあそのお誘いに乗ってやろうじゃないの。
「さぁ、おまえにはこれが必要だ」
　あたしの手のなかには、尿道バイブ。メタルボディが冷たく光る。銀色のちっちゃいマラカス。柄の先っぽが少し丸くなってて、挿入感を強める。一度だけ自分でも試したことがあるけど、これはきついよね。拓巳はこれが苦手だ。だから縛っておかないと、暴れたら手に負えない。
　拓巳は顔を大きく振り、許しを乞うてる。でもそんなので許すはずないじゃない。チンポを左手でぐっと握り締めると、ローションを塗りたくったバイブの先端をぬらぬらお汁のあふれている先っぽに押し当てる。
「ゆうひへぇ」
　まだ観念してない。もう、そらいくよ。あたしはバイブを握る右手にぐっと力を入れて、尿道を押し広げる。
「ひぇぇぇぇ」
　グリグリ捩りながら、少しづつ進めて行く。本当はこのバイブは拓巳の長いチンポにはちょっと短い。でもこれで十分ヒィヒィ言ってくれる。
「ほぅ、ほぅ、ほぅぅぅぅ」
　いっくら力入れても、括約筋は根っこにしかないから全然挿入の邪魔にならない。今まで見つけた最高の責め。これをやっている時に、最高に良い声で鳴くの。
「い、いやぁぁ、ゆ、ゆうひへぇ」
　だれが許すもんか。これが楽しみなのに。
「さぁ、全部入った。いいねぇ、おっきな銀の玉、先っぽにつけて。どうだい？これつけた格好で街を歩きたいだろ？」
　細かくかぶりを振る。でももうそんなのはどうでもいい。銀玉のダイアルを回すと、ぶぃ〜んと唸り出す。
「ひっ、ひぃぃぃぃぃ」
「さぁ、暴れたら中切れるかもしんないよ。おとなしくおし」
　尻に挿れたローターなんか、ぬるすぎて忘れそうなぐらい、こいつの刺激は強いみたいだ。拓巳の泣き声が止まらなくなった。
「ひん、ひ、ひぃぃん、ひ、ひひ、ひぁぁぁぁ」
「おまえは馬か！」
　ピシャリと平手でほおを打ってやる。それでも拓巳は鳴き続ける。
「ひぁぁぁん、ひっ、ひっ、ひあぁぁぁん」
　あたしはそろそろとバイブを引き抜きにかかる。でもすごくゆっくりと、だ。さすがにあんまりこね回したりしたら中が切れて結構めんどうだ。ま、そん時はそん時だけどね。
「おまえ、悦び過ぎ。きつくいくよ？」
「ひぃぃん、ひん、ひ、ひぃん」
　ボールギャグの穴からだらだら涎がたれてきて、拓巳の胸からへそに向かって滝みたいだ。目を開いたり閉じたり、痙攣みたいに繰り返してる。身体を揺すってベッドがギシギシ言う。捩りながらバイブを突っ込んで行く。　
「おん、おぉん、おんおんおん」
　全部突っ込んだら、今度はバイブの入ってる茎の部分をぎゅって握ってやる。手首を効かせてグリグリひねる。こうすると内側でこすれてたまんないだろう。
「ふぉぉぉぉん。おぉぉぉん、ふぉぉぉん」
　今度は、チンポを平手で揺すってやる。チンポがメトロノームみたいにゆらゆら揺れる。フニャチンじゃなくてよかった。こういうのも楽しみの一つ。
「ほらほらっ、ゆーらゆーら揺れて楽しいだろ？しっかり目開いて、見るんだよ！」
　髪の毛をつかんで下を向かせる。鼻がぐっと縦に広がって、変な顔。
「ふぅぅぅぅ」
　キーホルダーとバイブとアナルプラグとを順番にいたぶって行く。下向いたから、よだれがだらだら、すごい勢いでしたたってる。あぁ、あたしのエロいおもちゃ、最高だ。
　またバイブを捩りながら抜き差ししてやると、もう拓巳はたまんないみたい。
「おぉぉぉん、おぉぉぉん」
　ベッドをギシギシ言わせながら、大きく目を開きながら首を振ってる。たまんないんだろう。それはあたしもだ。
　ダメ、もう我慢できない。あたしは立ち上がって、拓巳の鼻フックとボールギャグをはぎとる。なかなか外れないのが、すっごくもどかしい。外してやったら、たっぷりの唾液があふれ出た。まだ、これからだよ。
「さあ、どういうの？」
「はぁはぁはぁ、さ、さつき様のおチンポを、しゃぶらせてください」
「ほら、しゃぶんなっ」
　本当はそんな儀式なんてすっ飛ばして拓巳の口にねじ込みたい位。仁王立ちになって拓巳の頭を掴んで、腰を突き出す。真っ黒なディルドが拓巳の少しピンクの唇に吸い込まれるのがエロくてすてき。
　フェラチオさせるって言うより、拓巳の口を犯す感じ。もう我慢できないから、あたしの腰が勝手に動く。本当は苦しいはずだ。こんなに深く突っ込まれたらむせちゃってもおかしくないと思う。でも拓巳は必死にこらえてるのが分かる。なんてかわいいの、あたしのセックスドール。
　あたしは右足のつま先でアナルプラグをぐりぐりしてやる。あたしの指を押し返す力がどんなふうに感じているかを教えてくれる。あぁ、おまえももう、いきたいんだね。
　髪の毛を掴んで、がんがん頭揺すってやって、拓巳の喉を犯す。そう、まずは喉を犯してやるの。拓巳も目を閉じてうっとりしてる。あぁ、そうだ、おまえもあたしと同じこと望んでる。だから、あたしはぐっと我慢して焦らせてやるんだ。
　腰を使って、足のつま先を使って、バランスを崩さないように壁に手を着いて、チンポを蹴飛ばしてやる。もうカチカチじゃない。チンポに刺さったままの尿道バイブがぶらんぶらん揺れて、あぁ、もうたまんない。
　あたしは拓巳をベッドにくくりつけてたベルトを外して、仰向けにゴロンと転がして、我慢し切れずにアナルプラグを乱暴に引き抜いて、ボールギャク越しじゃない、生の悲鳴を上げさせる。
「うはぁぁぁぁぁ」
　辛うじて思い出してコンドームかぶせてローションたっぷり塗って、まんぐり返しにした拓巳の肛門にディルドの先っぽを当てて、腰を一気に突き出した。
「ひぃぃぃぃぃ」
　あぁ、なんてすてきな鳴き声。もうあたしは止まんないよ、覚悟をおし。一番根っこまで突っ込んで、ちょっとだけ腰をグリグリ回して余韻を楽しむ。
「うぉぁ、あはぁはぁぁぁぁぁ」
　もっと聞いてたいけど、あたしの腰はもうあたしのじゃない見たく、勝手に動いてる。思い切り引き抜いて、小刻みに出し入れする。あぁ、止まんない。なんか、人間バイブになった見たい。あたしが男だったら多分、三擦りぐらいでイっちゃてただろう。その位、あたしは昂ってた。
「はぁぁぁぁ、い、いっ」
　拓巳の喘ぎがどんどん色っぽくなってくる。そう、あたしが望む鳴き声にどんどん近づいて行く。たまんなくエロ。この鳴き声だけであたしはいっちゃいそうだ。そしてあたしの腰はもっともっと、この声にかき立てられてた。ディルドの長さを一杯に使って、長いストロークでずどん、ずどんって腰をぶつける。
「あひっ、いっ、さつき様っ。いっ、気持ちいっ」
「はぁはぁはぁ、な、何勝手に気持ち良くなってるの！だれが許したのっ！」
　そう言いながら、あたしだってもう歯止め効かない。いつの間にかバイブが尿道から抜けちゃってるチンポをしっかり握ってしごき立てている。
「あっ、だめっ、そんなの、いっ、いっ、で、出ちゃうぅぅ」
「だめっ」
　ぐいっと根っこを握り締める。痛みと快感がいっぺんに襲ったんだろう。拓巳は絶叫をあげる。
「いつぁぁぁぁぁぁぁ、あ、あ、あぁぁぁぁ」
　あたしのＴシャツも汗でぐちょぐちょだ。もちろん、拓巳の肌もぬめぬめ。あぁ、なんて卑猥な身体。あたしのダッチボーイちゃん。
　ちょっと握力を弱めて、でも動かさずに握り締めたまま、腰をたたきつける。チンポを引っ張って、拓巳の腰を引き付けたり。
「さ、さつき様っ、も、もう、だ、駄目ですっ」
「だめっ。教えたでしょ？おまえどうなってんのか、ちゃんとあたしに教えなさい」
　ギュッともう一握りして、思い出させてやる。そう、拓巳はまだあたしの言い付けを守ってない。あたしは拓巳の卑猥語を聞きたくってたまらない。
「はっ、はいっ」
「さ、言ってご覧！」
「お、俺は、はぁっ」
　この時だけは、『俺』って言うように躾けている。その方が『私』より言いやすいし、リアリティあるし。
「俺はっ、さっ、さつき様のぉっ、なっ、長いおチンポにぃぃぃ、ケ、ケツの穴を犯して、も、もらって、幸せですぅ。はぁぁぁぁ」
「そうだよね？おまえは長いの好きだよねっ？」
「はいっ。はっ、はっ。さつき様のっ、おチンポで、ケツをかき回してっ、うぅぅぅん。はっはっは。もらってぇぇぇ、気持ちよくてっ、くっ、くぅぅぅ、狂っちゃいそうですぅぅぅ」
「あぁ、おまえはケツの穴で感じる変態だねぇ」
　あたしは握り締めたチンポをぐいぐい振り回す。それに釣られて拓巳の腰もついてくる。
「あひぃぃぃ」
「どうしたの？まだもっと聞かせな１おまえのチンポはどうなんだ？」
　パンパンパン。拓巳の尻をあたしの腰がたたく音。
「あはぁぁ。はっはっはっ。お、俺は、さつき様にっ、チッ、チンポ握ってもらってぇぇぇ、はっはっ、もういきそうですっ」
「何言ってんの、男だろ。ケツ掘られて、いっちゃうのかい？」
「はいっ、おっ、俺はっ、ケツを掘って、掘ってもらったら、あっ、ああぁっ、い、いっちゃう変態ですっ、うぅぅっ」
「先っぽこんなにぬらぬらにして？うれしそうにケツ振って？」
「あぁ、い、いぃですぅ」
「どこがいいんだ？」
「ケ、ケツの穴がぁぁぁ。きっ、気持ちいっ。はぁぁぁ、変になりそううっぅ」
「なにいってんだ。もうおまえはおかしいじゃないかっ」
「はぁぁぁぁぁぁ。そうですぅ、俺はぁ、俺はぁ」
「でももっとおかしくなりな」
「はいっ、あっ、ああぁぁっ。いいですっ。いっ、いきそうっ」
　そんなの許さない。あたしはチンポを握りながら、またキーホルダーも引っ張って拓巳に罰を与える。悲鳴を上げる喉が震えるのがヒクヒクと震えるのさえいとおしい。
「いっ、いあぁぁぁ。いっ、ゆっ、許して下さいっ」
「ほらっ、ほらほらっ、どうなの？痛いの？気持ちいいのっ？どっち？」
　あたしは腰の動きを止めないように気をつけながら、チェーンを引っ張り回して乳首をいじめてやる。本当はケツもチンポも乳首も全部気持ち良くてたまんないはず。
「きっ、気持ちいいですっ。あっ、がっ、でっ、でもっ」
「おまえ、そんなに気持ち良くなっていいのっ？」
「おっ、お許しをっ。あっ、あっ、あぁぁぁぁっ」
「ほら、もっと聞かせなっ。おまえのケツはどうなってんだいっ？」
　こんどは長いストロークを使ってゆっくり出し入れしてやる。
「はっ、はぁっ。さつき様のおチンポがっ、ゆっくり入ってきますっ。ケツがっ、ケツの穴がっ、あっ、またっ、また入ってぇ、すっ、すごいっ」
　チンポがホースみたいに長くて、手みたいに中でグリグリできたらどんなにいいだろう。でもさすがにフィストはできそうもない。でもいつかは・・・。昔、ブラックジャックで読んだ心霊手術みたいに、拓巳の体に手を突っ込んで、心臓を揉みしだいてやりたい。
「ほら、おまえのチンポも長いじゃないか。どうしてだい？」
　こっちも長いストロークを一杯に使って、ゆっくりしごいてやる。ケツに突っ込むのとタイミングを合わせて。
「はぁっ、いっ、そっ、それはっ」
「どうしてだい？いいな！」
「さっ、さつき様がっ、長いのお好きだからっ」
「え？あたしのせいにするのかい？」
「い、いえっ、さつき様にっ、くっ、よっ、喜んでもらおうとっ、おぉっ」
「伸びたって言うのかい？」
　もう、言葉にはできない見たい。ただ何度もうなずくだけ。歯を食いしばってこらえてるのが、なんともいじらいしい。
　でも本当にこらえ切れないのはあたしの方だ。そんなあたしの気持ち、わかってんの？なんか急にすごく腹立たしくなって、あたしは拓巳のＭ字開脚のベルトをイライラしながら緩めた。で、そのまま拓巳の腰を抱いて、仰向けに寝転がる。拓巳に長いチンポを挿れたまま、あたしを跨がせる。騎乗位だ。
「さ、動いていいよ。そうしたかったんだろ？」
「あ、ありがとうございます」
　拓巳はようやく少しだけ取り戻した手足の自由を一杯に使って腰をグラインドさせ始めた。でも手首と足首は繋いだままだから、そんなに好きには動けない。
「はぁっ、はぁぁぁっ、あっ、あっ、あぁぁっっ」
　もう、拓巳は乱れ放題だ。目も口もは半開きで、みっともないったらありゃしない。
　あたしは両手を頭の後ろで組んで、腹筋するみたいに頭だけ少し起こして、あたしの腹の上で悶える男の裸を鑑賞する。ボディクリップに繋いだ鎖がジャラジャラ揺れるし、おっ勃てたチンポがしなるみたいに揺れて、先っぽから粘液が弾け飛ぶ。
「そんないやらしいお汁、あたしにかけていいって言った？」
「あ、あぁ、ご、ごめんなさい。あ、はぁぁぁ」
　もう、拓巳は謝りはするけど、腰を止められないみたいだ。いい眺め。ベッドに寝転んで、ＡＶ見てるみたい。それもあたしの手の届くところでライブで、だ。かわいい男の恥ずかしいよがり姿をたっぷり楽しめるなんて。人生でこんな素敵な時間が他にある？
「あぁ、はぁぁぁぁ、いっ、気持ちいっ。はぁぁぁぁぁぁ」
　拓巳は壊れたおもちゃみたいに、ただ腰を振り続けてる。でもそれだけじゃ、いけない。まだ、ケツを掘られるだけでいけたことはない。だから今の拓巳の快楽は、体力が続く限りいくらでもやってくる。ま、そのうちローションが効かなくなって、ケツが切れるけどね。でも、まだ大丈夫だから、もっとなぶってやろう。
「何一人で気持ちよがってるんだ？このド変態」
「はぁぁ、で、でもぉぉ」
　拓巳のよだれもあたしのＴシャツにしたたってる。ビュンビュンしなるチンポを、時々指先で弾いてやる。でももう痛みなんてこれぽっちも感じないはずだ。キーホルダーを引っ張ったり、ほっぺたを平手打ちしてやったり。でも拓巳は自分の快楽の中でのたうちまわってるだけ。
「ひぃぃぃ、いっ、いいっ、さっ、さつき様っ。もっ、もうっ。はぁぁぁ」
　あたしは両手で拓巳の尻をつかんで、上下に揺さぶってやった。ついでに腰も突き上げてやる。ペースが変わったからか、一際大きなよがり声があがる。
「おぉぉぉ、おん、おぉん、おっ、おっ、おぉぉぉぉ」
　あたしは今のがただの気まぐれだということを分からせるために、すぐパッと手を放して、また元の姿勢に戻る。
「はぁぁぁ、さ、さつき様。も、もう、たまりません。おっ、お願いしますっ」
「なんだい？何のお願いだい？」
「いっ、いかせてくださいっ」
「だーめ」
　あたしは即座に拒絶する。
「おまえはあたしの言い付けを守らずに、勝手にいっちゃったんだろ？今日はその罰だって言っただろ？わかってるのかい？」
「はっ、はいっ」
「本当に分かってるのか？」
　キーホルダーを思いっきり引っ張ってやる。痛そうな顔をしてるけど、腰を振り続けている。なんて奴だ。罰だって言ってるのに。
「分かってないみたいだね」
　顔をしかめながらかぶりを振る。でもそんなの信じられない。あたしはボディクリップをねじ上げながら、言葉を続ける。
「今夜の罰は、これだ。あたしがいいって言うまで、おまえはこのままだ。腰を振るのは許してやるけど、勝手にチンポしごいたり、ケツから抜いたりしたら許さない」
「あぁ、お、お許しをぉぉ」
「何いってんだ。嬉しいくせに。ケツが切れるまで、腰振んな！」
　死ぬまで踊り続ける、死の舞踏？
「はぁぁぁ、はぁぁぁ、おぉ、はぁぁぁ。いっ、いかせてっ、くださいっ」
「さぁ、もっとケツ振って！」
「あぁぁぁ、はぁはぁはぁはぁはぁぁぁ。いっ、いかせてっ。ださせてっ、くっ、くださいっ」
　拓巳の肌はどんどんぬらぬらしてきて、まるで身体中が粘膜みたい。サンショウウオ？そう思うと、ちょっとキモくて、ちょっとエロくて、あぁ、たまんない。
　わかってんの？本当に我慢してるのはあたしなんだよ？おまえのつらさなんて、あたしのに比べたら全然ちっぽけなんだ。分かるかい？
「いん、ひぃん。はぁぁぁぁ。い、いかせてっ、いかせてっ」
「なに甘えたこと言ってんだ。もっと腰ふんな」
　あぁ、拓巳の声、たまんない。ぞくぞくする。あたしの背骨をそのまま走り抜ける感じ。あたしの敏感なところ、あそこだけじゃない。身体中の敏感な部分が反応してる。これって、エクスタシー？もう、たまんない。
「いっ、いかせて、いかせてくださいっ。お、お願い、お願いですぅ。おっ、おかしくっ、おかしくなるぅぅぅ」
　拓巳の切羽詰まったような、それでいて甘えた声があたしの決意を揺るがせる。あたしの我慢の限界を超えてビュンビュン飛び込んでくる。あぁ、だめ。いきそう。どのくらい持つか、自信ない。
「おっ、お願いですっ。さつき様ぁ。ごめんなさい。俺が悪かったですっ。もうしません。もう二度とっ。だからっ、だからっ、許してぇぇぇ」
　まるで子供が謝ってるみたい。笑っちゃう。でもそんな姿が実はあたしの心を突き崩すんだ。あぁ、もう駄目かも。
「うそ！おまえがやめられるわけない。だからもっと罰が必要だ。もっともっと自分を罰しなさい。もっともっと」
　そう、もっともっと腰を振りなさい。もっともっと苦しむ顔を見せなさい。卑猥な姿を見せなさい。泣き叫ぶ声を聞かせなさい。いやらしい汁を飛ばしなさい。それがあたしの快楽。
「はっ、はいっ。はぁぁぁぁ」
　拓巳は腰を振り続ける。実際、今の拓巳にとって一番つらい責めだろう。すぐそこまで来ているけれど、決して手の届かない絶頂。穴の空いたバケツで水汲んでるみたい。でも腰を振ることをやめられない。
「はっ、はっ、はっ。お、お許しをぉぉ。お情けをぉぉ。はっ、はっ、はぁぁぁぁ。助けてぇぇ」
　もうだめだ。あたしまでいけず地獄の拷問に遭ってるみたい。もう限界。許して欲しいのはあたし。
　あたしは拓巳の腰を抱いてチンポが抜けないように気をつけながら、押し倒す。イライラしながら両手の手枷を解いてやって、足を抱え込んで腰を打ち付ける。
「さ、いいよっ！おまえがどれだけ出せるか、見てやる。自分でしごきなっ。あたしにかけるんじゃないよっ」
　拓巳はもう白目を剥いてた。まるで遠吠えみたいに叫びながら、長いチンポをごしごしやり始めた。
「おん、おぉぉぉん。ふおぉぉぉぉ。いっ、いきっ、いきますっ」
　あたしが思いっきり腰をぶつけるのと同時に、チンポの先が破裂した。
「いっ、いいぃぃぃぃぃぃぃぃ」
　長く、長く叫びながら、拓巳は何度も何度もチンポをしごき上げた。うっとりとした表情で、何度も達しながらそのたびに口を半開きにしてちょっと尖らせて、心のそこからの快感に浸ってる。あぁ、なんて贅沢。この表情、何度見てもたまんない。もっともっと見ていたい。
　でも本当にオナニーしたんだろうか？って思うぐらいたくさん、白いのが出て来て腹の上に飛び散った。
「えぇ？おまえ二日前に出したばっかなのに、すごい量だねぇ」
「はぁはぁはぁ」
　あたしは拓巳の手首をつかんで、自分の腹の上にぶちまけた精液をすくい取らせて、胸にこすりつけてやる。顔にもだ。自分で顔射したみたいでなんて恥ずかしい格好だ。でも拓巳はうれしそうな、満ち足りた表情で、目を閉じてあたしがするに任せている。身体は完全に脱力して、本当に人形みたいだ。
「ほら、胸だけじゃなくて、顔にまで塗れるぐらい、出てるじゃないか？」
「お、俺は、さつき様に、犯ってもらったら、いくらでも、出ます」
　荒い息の合間から、とぎれとぎれに答える拓巳。
「ふふ、うれしいこと言ってくれるねぇ、このド変態が。あたしに犯られるのがうれしいのか？」
「はい、とても、とてもうれしいです」
　あたしにチンポがないのがホントに残念だ。もしあったら、尻も、口も、鼻も、耳も、へそも、顔も、胸も、背中も、穴のあるところもないところも、拓巳の身体中をあたしの精液で穢してやりたい。拓巳の精液と交ぜて、拓巳の全身をぬめらせてやりたい。
　拓巳にフェラチオさせたら、それこそ狂うほどに気持ちいいだろうな。そんで喉の奥に、むせ返るほど射精してやるの。いっつもあたしはそんな夢を見てる。そんな夢から目覚めたら、あたしはいっつも濡れ濡れだ。
　拓巳は荒い息を弾ませながら、うっとりするような目付きであたしに子犬のような眼差しをよこす。あぁ、かわいい。これがあたしのペットちゃんだ。
「おまえ、おまえはだあれ？」
「はい、さつき様のペットです」
「おまえの体はだれのもの？」
「はい、すべてさつき様のものです」
「おまえの身体のどこが？」
「すべてです。すべてがさつき様のもの」
　拓巳はそういいながら、うっとりとあたしを見上げる。ゾクゾクするような快感が、あたしの背骨を駆け登る。
　かわいい男にあられもない格好させて、あたしの手の中で好き放題もてあそんで、素敵な鳴き声上げさせて、快楽をコントロールして、恥ずかしい思いさせて、心と身体にあたしを刻み付けて、イカせまくって、いやらしい顔させて、あたしに甘えさせて、抱き締めてやる。
　こんな素敵な一時、他にどうしたって手には入らない。あたしの生きがい。あたしの至高の快楽。
「おまえの心は？」
「はい、さつき様のものです」
「おまえの快楽は？」
「はい、さつき様のものです」
「そう、そうだね。おまえは賢い子だ。忘れるんじゃないよ、おまえはなあに？」
「さつき様のペットです」
　ウルウルとした、チワワのような瞳があたしを釘付けにする。だけどあたしは抱き締めて、キスして、そしてそして・・・いや、今夜はここまでだ。あたしは自分の欲望と必死に折り合いをつけて、冷たく言い残してシャワールームに向かった。
「今度だけは許してやる。二度とするんじゃないよ、分かったね！」
「はい」
　拓巳の返事をまともに聞きもせずに、シャワーそそくさとバスルームのドアを閉めた。そうしないと、きっと自分の欲望に正直になってしまうから。

　シャワーを浴びながら、余韻に浸る。もちろんあたしのマ○コは濡れ濡れだ。あぁ、また少し、拓巳の肌にあたしを染み込ませた。また少し拓巳のすべてに近づいた。そう信じてぬめるマ○コを洗い流す。

　だけど本当に支配されてるのはあたし。拓巳を支配するために、あたしは生活のすべてをつぎ込んでいる。どんなふうにすればもっともっと拓巳をひどく苛められるか、それだけを考え、準備し、稼ぎのほとんどをつぎ込んでいる。
　そう、あたしは愛する拓巳に貢いでいるんだ。体を飾るボディクリップも、拘束具も、拓巳をひどく喜ばせる責め具も、全部あたしからの贈り物、貢ぎ物。あたしの理想の拓巳にするために。
　あたしの心の中は拓巳で一杯。愛している。もっともっと愛したい。今日もあたしは拓巳を苛める手立てとシチュエーションを妄想する。
　拓巳の全部はあたしのモノ。誰にも渡さない。