| 後編 ド迫力の体位写真に話題を移すと上手い具合に奈々子の目はそっちに釘づけ。なんとか話題を逸らせたみたい（＾＾：） ページを繰っていくうちに男女が絡み合う写真や挿絵が「これでもか、これでもか！」と言うくらいに飛び出してくる。 すでにふたりが実践した体位もあれば、未体験の見たこともないようなびっくりするような体位も載っていた。 奈々子がページをめくり、僕は奈々子の後から覗き込むような格好だ。 眺めているうちに、ふたりはどんどんと昂ぶっていく。 僕の股間はすでにギンギンに硬くなっている。 奈々子も声がうわずって来ており、おそらくアソコはびしょびしょに濡れているだろう。 変化は声だけではない。眼までがしっとりと潤んできている。 やがて僕は奈々子の胸元に指をこじ入れ唇を求めた。 奈々子は待っていたかのように積極的に応じる。 あちらこちらにたっぷりと愛撫した後、奈々子をお姫様抱っこしてベッドへ運んでいった。 奈々子は喘ぎながらも専門書を手から放さない。 本来ならその滑稽な仕草に思わず吹き出すところなのだろうが、僕は奈々子のその熱心さに思わず感動を覚えてしまった。 （よし、この子とふたりで徹底的に体位を覚えるぞ！） 最初は専門書を必要としない正常位からはじめ、次に奈々子からリクエストのあった『押し車』と言う体位（バック系）をやってみることになった。 「あああ〜、す、すごいわ！あああ〜、こんな感じ初めて〜、やだぁ〜！すぐにイクかも〜！」 奈々子は生まれて初めて試みた体位がぴったり填まったのか、その乱れようは半端ではなかった。 「押し車」で数分攻め続けた後、専門書を覗き込み次に掲載されている体位へと移行した。 ただし専門書を眺めながらエッチすると言うのは若干しらけそうな気がしたので、予め行なう体位をいくつか決めておき、モデルさんの姿を眼に焼き付けておくことにした。 結局、正常位以外に４体位試みた頃、奈々子よりも先に僕の方が果ててしまった。 「おおお！奈々子！かなりやばい！イキそう〜！」 「あぁん、Ｓｈｙ、いやん！まだイッちゃダメ〜！」 その後、汗を拭いながら冷えたドリンクで喉を潤したふたりは、ベッドに横になりまたもや専門書に目を走らせた。 そしていつしかまたもやイチャイチャ。 今度も先ほどと同じように、予め行なう体位を決めておき順番に実践することにした。 ふたりはまるで何かに取り憑かれたかのように長時間エッチに没頭していた。 気がつくとカーテンの隙間から朝の光が射し込んでいるではないか。 （ええっ！？もう夜明けじゃないか！） その後ふたりは、平日は時間的に厳しかったので、週末のデートには新たな体位をどんどんと試みることになった。 奈々子が自由が丘の実家から通っていたこともあって、泊りの場合はほとんどがラブホになっていた。 僕自身自分のマンションに女性を連れ込むのがあまり好きではなかったので、必然的にそのようになってしまった。 専門書に掲載されていて実践した体位の中には強烈に印象深い体位もあったが、逆にしんどいばかりで全然良くないよ〜って言うのもあった。 体験したことのない体位にチャレンジしてみたいという意欲と探究心が、奈々子と僕に多くの体位を覚えさせた。 それから数年後、僕が転勤で大阪に戻った際、奈々子も追いかけるように関西に移り住み、そのままふたりの交際は続き、ついには４８手習得まで至ることになった。 しかし、それから約１年後ふたりに秋風が吹きやがて破局を迎えてしまった。 別れた後も、奈々子はこっそりと「愛と官能の美学」を覗いていたようで、掲示板に別名で書き込みをしていたこともあった。 その後、知人を通じて奈々子が結婚したとの噂を耳にしたが、果たしてどんな男と４８手をこなしているのやら・・・ 少しでも彼女の役に立っているなら、良しとしよう。 終 |
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| 2012.3.10掲載 |
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