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別れて３年、再会した雪子とのセックスは満足いくものではなかった。肉体的にというよりも、彼女との関係に関する精神的な引っ掛かりが原因だったに違いない。もう会うのはやめよう、その時は率直にそう思った。
しかし、羽田のホテルから４か月後、雪子とのセックスは僕にかつてのような満足感をもたらしている。身体の何かが変わったわけではない。お互いの気持ちの中にあった何かが変わったということなのだろう。
たっぷりと射精した僕にじっとしがみつきながら、雪子は痙攣するようにときおりこみあげてくる快感に身をゆだねている。力を失いつつあるペニスを前後すると雪子はすぐに反応し、キュッと締め付けてくる。
「ダメ、こんなことしているから、また大きくなってきた」
ようやく正気に戻った雪子が笑いながらそう言った。
僕がようやく抜き去ると雪子はすぐにペニスを口に含み、吸い取るようにしてから全体を丁寧に舐めあげる。今までずっとそうしてきたようにだ。
「ごめんなさい、ちょっとシャワーを浴びてきます」
雪子が起き上った後のシーツはじっとりと濡れている。僕は冷たい炭酸水を飲みながら一息ついた。
シャワーから出た彼女に、僕は冷たい飲み物を渡す。ありがとうございますという彼女の顔はすっかり元通りだ。数分前、狂わんばかりに快楽に溺れていた淫婦はそこにはいない。
ベッドに戻ると雪子はすぐにフェラチオをした。
「もうこんなに大きくなってる」
と、はしゃぐようにしながら鬼頭に舌を這わせる。すると彼女の携帯にメールの着信があった。
「彼です」
そう言って僕から体を離すと、彼女はすぐに返信を打ち始めた。
例の塾講師とは結局付き合っているのだという。あっという間に分かれたと聞いていたばかりだが、とにかくうまくいっているらしい。
「彼、わたしが東京に行くことを気にしてるんです。前に交際していた男性、先生のことですけど、東京の人だということを知っていますから、どこかで会うんじゃないかって、今はメル友だって言ったんですが、続いてると思われてるかな」
今朝、夫からも電話があった。同じように何かを警戒しているのかもしれない。
「彼を心配させないようにしないといけませんから」
そう言う彼女は、僕のペニスを愛撫しながら、合間に何通かメールのやり取りをした。
「時間があったら僕の母校を見てほしい、だって。銀座でお買い物中って書くか・・・。はい、これで終わり！」
携帯をベッドサイドのデスクに放り出すと、雪子はむしゃぶりつくようフェラを再開する。
僕はすっかり勢いを取り戻している。さっきの射精が無かったかのようだ。体調がいい、ということなのだろう。
「先生、すごく気持ちいいの、こんなセックス久しぶりです」
からだ中に舌を這わせながら彼女は興奮気味にそういった。
「ああん、もうこんなにおっきい、先生、前より大きくなってるみたい」
唇と舌だけでなく、頬ずりするようにペニスを愛撫しながら雪子がつぶやく。
横たわったままの僕の全身を愛撫しながら、彼女は興奮を高めている。僕は何もしていない。
「あ、ごめんなさいね」
雪子は突然僕に背を向けてティッシュを股間にあてた。
「先生のがトロッと溢れてきちゃった、、、」
何度かふき取ってから向き直った雪子は、僕の胸に抱きついて恥ずかしそうに言った。
僕は乱暴に乳房を握った。
「キャ！」
っと叫んで僕を見上げる雪子の表情は少しおどおどしている。
犯したくなる状況だ。僕は彼女をベッドに押し付けると激しくキスをし、舌を吸い上げ、乱暴に乳房を揉みしだいた。
「あっ！ 先生、ダメ、痛いです」
雪子は身体をこわばらして僕を見つめる。
しばらく乱暴に扱ってから、今度はゆっくりと時間をかけて愛撫する。
片方の乳首を指でころがし、もう片方を舐め、吸い、噛む。
「雪子、前より乳首が敏感になったね」
僕は彼女の感度を確かめるように乳首を責め続けた。
「ああ〜ん、すっごく感じます」
そう言いながら上体をよじって枕にしがみつく雪子の姿を堪能し、いよいよ股間に指を進める。
かすかに触れた瞬間、雪子はピクピクとからだを震わせ、
「あ、ダメ、ダメ、ああ〜ん、イキそう、ほんとにもうダメです」
と言って僕にしがみつく。彼女は自分から秘部への愛撫を求めて膝を立てた。
でも僕は軽くしか触らない。
「乳首だけでイッちゃうの？ ん？ ここ、噛まれたら気持ちいい？」
そんなことを言いながら、僕は両乳首を交互に弄び、指はかすかになぞるように割れ目を上下させた。
「ああ！ ああ！ んっ、んっ、んっ、んっ・・・ ダメ〜！！」
いきなり絶頂に達した雪子はエビぞりになって息を止め、大きく息を吐いて全身の力を抜いた。
「あ〜、なんだかすぐにイッちゃう、おかしくなりそう」
「クリにも触ってないよ、割れ目なぞられたらイッちゃうの？」
「いじわる・・・、乳首だけでこんなになっちゃったの、先生の責任よ」
僕は彼女に、乳首が敏感な女性が好みだと言ったし、開発もしてきた。乳首をたくさん愛撫してくれるよう彼にもせがんでいるらしい。
「でも・・・、先生だからです。声だけで感じるんですから、じわっと濡れます」
恥ずかしそうにそう言うと、雪子は僕の胸に顔をうずめてペニスを握る。
「違うだろ、メールだけで濡れるって言ってただろ？今もそう？」
「そうよ、先生の着信見た瞬間に中がじ〜んとするの、そうやって調教されたの、お買い物中も、お友達とお茶してても、条件反射ですね、今も抜けてないのよ」
雪子は目を閉じ、妄想を浮かべているような表情でそんなことを言う。
「さっきのセックスすごかった、ほんとのセックスっていう感じ・・・」
彼女は僕の乳首を舐め、次第に舌を下半身へと移動していく。
僕は６９の体勢に彼女を促し、腫れあがったクリに吸い付くと、指を差し込んでザラザラの部分をこすりあげた。
「ああっ！！！ ああっ！！！ ダメッ！！ 感じる！！ アッ、アッ、センセイ、ああ〜〜！！！！！」
雪子はペニスを握ったまま再び達している。
僕は彼女を四つん這いにさせ、後ろから挿入した。彼女の背中にはもうじっとりと汗がにじんでいる。
背中や脇、腰の敏感な部分に軽く指を這わせてみる。
「イヤ〜ン」
と言って雪子は腰を振る。今度は奥まで突き刺しながら乳房を握りつぶす。
「ああっ！！ ダメ、感じるっ！！」
と彼女は締め付け返してくる。ゆっくりと腰を使いながら、右のお尻を叩く。
「ヒイッ！！」
「ん？ ぶたれると感じるんだろ？」
「は、はい、もっと、おねがい・・・します」
再びゆっくりと出し入れをしながら、もう少し力を入れて叩く。
「ああっ！！」
雪子は叫びながら身体を震わせている。
「こうか！！」
僕はさらに力を入れ、尻を叩きながらゆっくりと突き続けた。
叩くたびに雪子は悲鳴を上げ、がくがくと膝を震わせ、腰をくねらせ、痙攣するようにペニスを締め付ける。
僕はその姿を鏡越しに眺め、収縮を繰り返す割れ目を堪能してはさっと腰を引くのを繰返す。
右の尻がうっすらと腫れあがってきた。今度はさらに力を入れて左側を叩く。
「あああっ！！！」
雪子は絶叫し、全身を硬直させる。
「いまのが、い、いいです、もっとぶって、ぶって、センセイ・・・」
喉の奥からかすれたような声を絞り出す。
僕はその願いを無視し、乱暴に雪子をあおむけにした。顔の上にまたがり、髪を掴んでペニスへの愛撫を強要する。
彼女は僕の腰を掴み必死にペニスをしゃぶろうとするが、堅く反り返ったものをこの体勢で飲み込むことは不可能だ。
狂ったようにペニスにしゃぶりつく雪子に僕の欲望は加速する。
両脚を持ち上げ、開脚した正常位で再び挿入する。
叫び声とうめき声で、雪子の声はかすれている。目の焦点はどこにも合っていない。
腰を打ち付けている間に、雪子はダブルベッドの端に追いやられている。
僕が体を重ねるようにすると、彼女は肩に噛みつこうとする。歯形を付けられては困る。僕は頭を押し戻す。
「セ、センセイ、したに、なって」
自分から騎乗位をねだった雪子は、浅く深く、前後左右に腰を振ってヴァギナ全体でセックスを堪能する。いきり立ったペニスの先端を子宮口にコリコリと当てたかと思うと、素早い前後運動でペニスをしごく。
乳首をひねっている僕の手を払うようにして、雪子は上体を密着させ、キスを浴びせ、耳を舐め、指先で僕の乳首を刺激する。こうしながら悲鳴とともに何度も果てたが、そのたびに雪子は僕の肩に噛みつこうとした。
少しぐったりした雪子を再び仰向けにすると、僕は一気に頂点へと向かって腰を打ち付けた。
「あああ！！ あああっ！！」
かすれた声で雪子が叫ぶ。
僕が指を彼女の口につっこむと舌をからませてくる。
「こうやって、上も下も犯されたいんだろ！」
彼女はただ僕を見つめて首を縦に振る。
自分から腰をグラインドさせ、僕の腕をつかみ、さらに深い挿入を求めるように腰にしがみつき、雪子は快感の海に溺れていく。
いよいよ快感の波が僕にも押し寄せてくる。打ちつける腰のリズムが一定になり、テンポがあがる。
それに合わせて、雪子は喉の奥から悲鳴を絞り出す。
「ん〜ん！ ん〜ん！ ん〜ん！」
それに促されてさらにテンポが加速する。
「んっ！！ んっ！！ んっ！！ んっ！！」
「いくぞ！！」
「イヤ〜！！ もうダメ！！ 早く来て！！」
全身を硬直させた雪子の中に、僕は射精した。
波打つペニスの動きが止まらない。
次第に力を抜いた雪子がベッドに沈んでいく。
二人は荒い呼吸のまま動きを止め、しばらくじっとしていた。
気がついたように、雪子は大きく深呼吸する。
それを合図に僕はペニスを引き抜いた。条件反射のように、雪子は愛液と精液にまみれたペニスに口を運ぶ。
「先生、イケましたか？」
「覚えてないの？絶叫する雪子の中にたっぷり出したじゃない？」
「だって、先生のまだ堅いから・・・」
そう言って根元からしごいていくと精液が少し絞り出されてくる。
「ああ、おいしい」
そう言いながら雪子はそれを舐め、ぐったりとベッドに身を横たえた。
今度は僕がシャワーを使う。戻ってみると雪子はメールを打っている。
「彼が心配してる？ デートってばれてるんじゃない？ いまちょうど銀座のホテルで犯されたところです、って返信したら？」
「いいえ、もう一人の彼です」
はにかみながら携帯を置いた彼女は、僕の胸に顔をうずめた。
「そっか、別彼さんとはどうするの？」
「このままではだめなので、別れるしかないと思います」
「でも、ぞっこんなんでしょ？ 雪子に」
「はい、先生との関係のことばらしても、たぶん我慢してわたしを放さないと思うくらい・・・。でも気持ちが離れるとセックスもちょっと気が進まなくて・・・。いろいろ理由付けてデートの回数減らしてるんです」
「なんだか残酷だな、新しい彼のことも言わずに済むなら言わない方がいいよ」
「そう、傷つけてはいけない人ですから、ちゃんとけじめ付けます。別れを切り出す材料、無いわけでもないので」
そんなことを言いながら、雪子は僕を見つめると急にいたずらっぽくペニスを握った。
「ねえ、やっぱり雪子の中でイッちゃったのね。シャワーなさってる間、シーツに残った先生の匂いを確かめてたら奥がキュッと締っちゃったんです。そしたらたくさん出てきてびっくりしちゃった、一回目より多かったみたい」
雪子はすぐにペニスに口を運ぶ。
「ダメ、先生。こんなにすごいので犯されたら、もう誰ともセックスできなくなる」
すぐにでも射精を促すように、彼女は鬼頭を舐めながら素早い動きで竿をしごく。
僕の心配を察したのか、雪子は軽い言葉をつなげる。
「ねえ、今もいろんな女を泣かせてるな〜、彼女さんとはセックスの相性ばっちりなんでしょ？ 毎日？」
「いや、週に数回、かな」
「もう、ダメよ〜 先生それじゃ足りないからセフレいるな〜 あ、うぶな人妻調教してるんでしょ〜 ひどいな〜 」
そんなことはない。今の僕は一人の女性とだけ付き合い、浮気はしていない。雪子とのセックス以外は。
「いやいや、今の僕はすっかり改心してまじめに仕事一筋ですよ」
僕の返事に彼女は笑いながら、
「無理無理、前より強くなってるし、たぶん大きくなってる、ほんとですよ？ 成長するの？ここ」
そんなことを言いながらしごき続けたが、結局射精には至らなかった。
チェックアウトは２時だ。外で食事を、と言うことで少し散歩を楽しむつもりが、暑くてそれどころではなかった。
ランチをしながら彼女は今の僕の様子を聞いてきた。あまり言いたくはない気分だったが最小限は伝えた。相変わらず、僕のすべてを知る女性だ。
「ありがとうございました」
にっこり笑ってお辞儀をする彼女に悪い印象は無い。
ブランドショップの前で別れ、僕は地下鉄駅に向かった。
翌日夜、
「無事に帰りました、息子も東京を堪能したようです、お忙しいのにお時間とらせてすみませんでした」
とメールが来た。返信したのは火曜の朝だった。
「久しぶりでしたね、息子さん、喜んでいたならよかった。でも暑い中歩かせてごめんなさい」
「やっぱり東京は暑い、札幌も暑いと思いましたがやはりこちらが落ち着きます。ところで昨日、デートしてきました！」
「Ａ先生？ 別彼？」
「Ａ先生とです、二週間ぶりだったのでお互いすっごく燃えました」
「それはよかった、でもお尻の手形、ばれなかった？」
「あ、どうでしょうか・・・、きっと残ってましたね、バックでしたから見られたかも」
ホテルで着替える時、叩き続けた右側の尻はうっすら赤らんでいるだけで、一度だけ強く叩いた左側にくっきりと僕の手形が残されていたのを確認していた。
「だって先週の土曜だよ、月曜じゃ消えないよ、もしかして僕の手形目印にして叩いてもらったの？」
「笑えます！ ここが一番感じるから、って？ でも彼はＳじゃないので叩いたりしません」
「なんだ、普通のセックスだけか」
「はい、でも最高ですよ。わたしの身体、全部わかってるし。心身共にとっても満たされています。それにわたし、叩いて欲しいと思うの先生だけですから」
「僕もＳじゃないよ、ひどいことしたいのは雪子さんだけ」
「それならお互いのニーズが合ってる、ってことですね」
そんなやり取りを交わしたが、それ以来メールの交換はしていない。
次のメールはきっと彼とのトラブル相談だろう。長男の受験、二男が学校で困っているという相談かもしれない。いや、別彼との顛末を伝えてくる方が先だろうか。
雪子の方から、会いたいと言わないことは分かっている。僕もわざわざ誘うことはしないつもりだ。こういう関係を何というのだろうか。いずれにしても、この先まだ雪子とは会うことになる気がする。
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