★同士との出会い

　麗美が大学に在学していたころの話です。
　どうして麗美が、こんなにも性の世界に没頭したのかそして翔太さんとの出会いについてお話します。

　固い話ですが、麗美は人文学部の行動科学を専攻しました。
　人間の個体間コミュニケーションなどが研究対象です。

　同じクラスに吉岡翔太という背の高い素敵な男子学生がいました。女子学生にとても人気があるのですが、本人はあまり女性には興味が無いのか特定の恋人はいないようでした。

　麗美は晩熟で20歳にもなるのに、いまだ処女だったのですが、なんとなくきっかけが無く、セックスとは無縁の生活を送っていました。

　そんな麗美でも、翔太のようなかっこいい人が恋人になってくれたらいいなと憧れていましたが、とても行動には移せませんでした。ただ遠くから、憧れの目で翔太を見つめているだけで幸せだったのです。

　そんなある日、大学からの帰りの電車の中で偶然に翔太さんと一緒の車両になりました。
　お互い目で挨拶しましたが、その後翔太さんは本を読み始めました。

　せっかくのチャンスなのにつまらない思いましたが仕方がありません。
　何となく翔太さんの読んでいる本のタイトルを見ると「セックスの行動科学」と書いてあります。

　ドキッとして翔太さんの顔を見ると、たまたま翔太さんも目を上げたので二人の目が会いました。お互いに慌てて目をそらしました。

　麗美は何だか心臓がドキドキして顔が熱くなりました。
　やがて、麗美の降りる駅に到着しました。
　心残りはありましたが、仕方ありません。足早に改札に向かっていると、後ろからポンと肩を叩かれました。
　驚いて振り返ると…翔太さんです！

「ここで降りるの？僕は1つ先の駅だけど、良かったら今からお茶飲みに行かない？」
　思ってもみない展開です。
「ええ。」
　なんだか恥ずかしくなって下を向きながら答えました。

　駅の近くの喫茶店に入りました。
　静かで雰囲気の良い店で、麗美は時々ここでコーヒーを飲みます。

　翔太さんは、さっきの本を取り出しました。
「これ、さっき電車の中で見ただろう？別にいやらしい本じゃなくて、卒論のテーマにしようと思って読んでいたんだ。」
「…」
「ほら。行動科学って主に個人間のコミュニケーションを対象にするだろう。その中でもセックスは人類共通の素晴らしいコミュニケーション手段だと思うんだ。」
「ええ。」

　なんだか難しい話ですが、翔太さんの言わんとすることは何となく分かります。

「なんて、小難しいこと言っちゃったけど、実戦経験は殆どないんだ！」
「実戦経験？」
「う〜ん。つまり女の子とエッチすること」
「…」
「あっ。ごめん。麗美さんにはちょっと刺激が強いかな？でも、もう20歳だから経験あるんでしょう？」
「…」
「えっ？もしかして…処女？」

　麗美は恥ずかしくて答えることができません。

「へぇ。そうか。そうなんだ。ふ〜ん。」
　翔太さんは麗美をじろじろ見ます。なんだか裸を見られているようで恥ずかしくなってきました。

「よしっ！試して見よう！麗美さんならうまくいくかも知れない。」
「え？何を？」
「まぁいいから。僕に任せて。今日は素敵な日になると思うよ！」


★初戦

　翔太さんは喫茶店を出ると、麗美の手を取ってどんどん歩いていきます。
　そして、ある建物の中に麗美を連れて入りました。

　入り口には部屋の写真と値段の書いてあるパネルがあり、翔太さんはパネルの上のボタンを押しました。
　レシートのような紙が出てきました。

　麗美にもここがラブホテルであることが分かりました。憧れの翔太さんと、こんな展開になるなんて思ってもいませんでした。とても強引なやりかただと思うけど、なぜかそんな翔太に何もかも任せる気になっていました。

　部屋に入ると翔太さんはベッドに腰掛けて話を始めました。

「セックスって最高のコミュニケーション手段だと思うんだ。言葉はいらない。本能に忠実に自己を表現し、相手と喜びを分かち合うことができる…」

「ええ。でも麗美は経験が無いから良く分からないわ。」

「そうだね。今日が初めてだからね。最初からセックスを楽しむことは難しいかも知れない。だけど麗美が快感を得られるように頑張るよ！」
「ありがとう。翔太さん。優しくしてね。」

　翔太さんは麗美の肩に手をかけて優しく引き寄せました。
　そして優しく軽いキスをしてくれました。
　もう、それだけで麗美の胸はドキドキしてきました。
　キスはやがて激しくなり、翔太さんの舌が麗美の口の中に入ってきました。

　麗美も舌を翔太さんの舌に絡めてお互いに唾液の交換をしました。麗美の胸は早鐘のように鳴り、顔が紅潮しているのが自分でも分かります。
　翔太さんはきつく麗美を抱きしめます。麗美も夢中で翔太さんに抱きつきます。

　やがて翔太さんはキスを止めました。
「さぁ。二人でシャワーを浴びよう」
「一緒に？」
「あぁ。これも前戯の一つさ！」

　翔太さんは手早く服を脱ぎます。しなやかで美しい鍛え抜かれた筋肉が現れました。麗美は思わず見とれました。
「すごい体ですね！」
「あぁ。良いセックスをするためには体もある程度鍛えておかないと駄目なんだ。僕はそのために総合格闘技をしてるんだ。結構、強いんだぜ。」
　どうやら翔太さんはセックスに対して特別な思い入れがあるようです。

「麗美も早く服を脱げよ！」
「ええ。」
　ちょっと恥ずかしかったけど、翔太さんもすでに全部脱いで先にシャワールームに入ったので、麗美も全裸になりました。
　これから起きることを考えると、興奮せずにはいられません。

　シャワールームに入ると、翔太さんはすでに体を洗っている最中でした。
　翔太さんが麗美を見ます。ちょっとびっくりしたようです。
「すっすごい体だね。なんか体全体が、セックスのためにあるような…。」
　そうです。麗美の体はオッパイがとてもいやらしいので、男なら誰でもセックスしたくなるようです。
　今まで数え切れないほど電車で痴漢に会いました。

　翔太さんのおチ○ポはとても大きくなってそそり立っています。体を洗う動作に合わせてブルンと動きます。
「はははっ。すごいだろう。もう戦闘体勢十分だよ。綺麗に洗っておくよ！麗美のオッパイを見たら、ますますチ○ポが大きくなったよ！」

　翔太さんは笑いながら麗美のオッパイを弄り始めました。
「あぁ。」
　麗美はとてもオッパイが敏感なのです。しかも石鹸の泡でヌルヌルになっているので、くすぐったいような感じもして、とても感じます。

「ほら。これが男のチ○ポだ！顔を近づけて良く見てごらん！」
　翔太さんはそそり立ったチ○ポが良く見えるように腰を突き出しました。
　麗美はひざまずいて、顔を近づけておチ○ポを観察しました。しわしわの金玉の間から、固いゴムの棒のようなおチ○ポが血管を浮き出させながら反り返っています。

　先端からは、もうチ○ポ汁が溢れています。
　とてもいやらしい形です。麗美は思わず金玉とおチ○ポを握り、弄りました。

「うっ。気持ちいいよ。麗美！」
　翔太さんも感じているようです。
　興奮したのと、面白くなったことで、夢中になって金玉とチ○ポを弄くりまわしました。
「ちょっちょっと待って！続きはベッドでやろうよ！このままだと出ちゃいそうだ。」
　翔太さんは腰を引きながら言いました。
「うふふ。かわいい翔太さん！」

　体を洗ったあと、二人は全裸のままベッドに入りました。
　二人は固く抱き合ったまま、再び濃厚なディープキスをしました。さっきよりもいやらしく二人は舌を絡めました。
　激しい唾液の交換で麗美はとても興奮しました。

　こんどは裸で抱き合っているので、翔太さんの固くなったチ○ポが麗美のマ○コの入り口あたりに当たります。
　二人は腰を動かして、その感触を楽しみます。

　やがて翔太さんは麗美の口から唇をはずして、顎から首にかけてキスをしだしました。
　その舌の動きが、とてもいやらしくて麗美は激しく感じてしまいました。
　やがて翔太さんの唇と舌は、麗美のオッパイを責め始めました。乳首の周りをいやらしく舐めるのですが、中々乳首自体は舐めてくれません。

　乳首がビンビンに立ってしまってとても敏感になっています。それでも、翔太さんは乳首ぎりぎりまでしか舐めてくれないので、麗美の乳首はとても敏感になってしまいました。もう頭がおかしくなりそうです。

　そして、ついに翔太さんは麗美の乳首を口に含み、激しく吸い始めました。
「あぁ〜っ」
　思わず声が漏れてしまいます。
　処女だというのに、麗美のマ○コはすでにマン汁で濡れ濡れになっているのです。

　翔太さんはねちっこく10分ほど乳首を責めました。
　麗美はしだいに頭が真っ白になって体中が乳首になったように反応しました。

　翔太さんの指が麗美のマ○コをまさぐります。
　十分濡れていることを確認しているようです。
　麗美は腰を突き出してマ○コを弄ってもらいました。

　ここで翔太さんは一度麗美から体を離して、ごそごそと何かしだしました。
　どうやらコンドームを装着したようです。
　ということは、次は…

　またまた翔太さんは体を上に戻して、麗美にディープキスをし始めました。
　とてもとても激しくていやらしいキスです。
　と、同時に今度は本気でおチ○ポを麗美のマ○コに挿入し始めたのです！

　十分濡れているので、入り口まではスムーズに入りましたが、やはり痛みを感じます。
「お願い！優しくして！」
　麗美は痛さが怖くてお願いしました。
　翔太さんはうなずいて、一度おチ○ポをマ○コからはずしてくれました。

　こんなことを何度も繰り返しているうちに、ついに翔太さんは深く麗美のマ○コにチ○ポを挿入したのです！
　麗美もすでにだいぶ感じていたので、無理なく受け入れることができたのです。

　翔太さんはキスを止めて、麗美の顔を見ました。
「やっと合体できたね！処女は卒業。おめでとう！」
「ありがとう。とても嬉しいわ！」
「これから本番だけど、うまくタイミングを合わせてゴールしよう。麗美さん、逝きそうになったら、教えて。それに合わせて僕も逝くようにする」
「分かった」

　翔太さんはチ○ポを出し入れし始めました。
　麗美も腰を突き出して合わせます。
　また二人はディープキスをしました。
　どんどん快感が高まります。

　どうやらもう限界に近くなったようです。麗美は翔太さんの背中を数度軽く叩きました。
　翔太さんも分かったようで、ピストン運動を早めました。
　麗美も腰を突き出して快感を貪ります。

「うっ。」
「あぁっ。」
　二人の体が同時に硬直したのです！
　翔太さんのチ○ポがどくっどくっと動くのが分かります。
　射精しているのです！
　麗美もマ○コが熱く熱くなり、体が小刻みに震えます。

　翔太さんの動きが止まり、脱力しました。
「ふ〜っ」
　麗美の快感もおだやかに静まってきました。
　二人はお互いの顔を見つめて微笑みました。

「やった！同時ゴール！」
「うん！良かったわ。ありがとう！」
　二人は並んで横になりました。自然に手と手を握りあいました。

「麗美ちゃん。すごいよ。初めてであんなにうまく逝けるなんて」
「翔太さんがうまくリードしてくれたからよ。ありがとう。」
「僕たち、とても良いカップルになれるよ」
「うん。」

　こうして、麗美の初戦は大成果を挙げることができたのです。


★探求開始

　それから、二日後に、二人はまたラブホテルに行きました。
　初戦のときと同じ展開でセックスを進めましたが、前回と違ってだいぶスムーズに進みます。

　麗美も余裕があるので、快感を得るように舌をいやらしく動かしたり腰を動かしたりしました。
　なんと今回も二人は同時にゴールしました。そればかりか麗美は前回よりも激しく感じることができたのです。
　ベッドのシーツに大きなシミができてしまいました。

　二人は並んで横になり、激しい快感の後の心地よい脱力感に浸りながら、手をつなぎあいました。
　なんだか、いっしょにスポーツをして勝利を得たような満足感で満たされました。

「やっぱり麗美は最高だ！きっとこれからもうまく行くと思うよ」
「ええ。私もそう思うわ」

「でも、僕のセックスに対する考えは、もっと奥が深いんだ。」
「ふ〜ん。どんな風に？」

「麗美。カーマ・スートラって知ってる？」
「なんか聞いたことがあるけど…」

「古代インドの経典なんだけど、なんとこの経典はセックスについての教えなんだ」
「へぇ〜。なんだか面白そうね」

「そうなんだ。4世紀ぐらいに書かれたらしいんだけど性交について前戯、キス、体位、オーラルセックス、変態性欲までさまざまなセックスの方法が書かれているんだ」
「へぇ。そんな昔にそんなことが！」

「とても真面目な本なんだよ。『愛の欲求と性的な楽しみは世界調和の必須条件である』なんて書かれてるぐらいだよ」
「ふ〜ん。なんか格調高いわね。」

「僕も基本的には、カーマ・スートラに書かれていることは正しいと思うんだ。男女は性の快楽を享受してこそ調和できるんだと思う」
「麗美もセックスが大好き。とても気持ち良いもん」

「でも僕たちは、まだセックスの楽しみの、ほんの入り口にしか立っていないんだ。まだまだ色々な方法で快楽を高めることができるんだ」
「そうでしょうね。」

「麗美。僕と一緒に性の快楽を探求しないか？」
「もちろん良いわよ。翔太さんとの相性は抜群だもの！」

　こうして二人はセックスの快楽追及の探求を始めることにしたのでした。


★体位

　翌週のある日、二人はセックス快楽探求？のため、ラブホテルに行きました。

　これまでのように、ディープキスからシャワーのコースまでは同じでした。

　ベッドに入ると翔太さんは、ある提案をしました。
「今回から色々二人で試してみよう。とりあえず、今日は体位を試してみようと思う。」
「体位って正常位とかいう姿勢のことね。」

「うん。その正常位って言葉だけど、なんだかおかしいよね？」
「どうして？やっぱり正常位が普通なんじゃないの？」

「どうしてそう思うの？」
「だって自然だし、正常位でしてる人が多いんじゃないの？」

「それじゃ駄目だ」
「どうして？」

「まず自然ってなんだろう？人間も自然の中の動物の一つと考えると、正常位ってずいぶん変わった体位だよ。正常位でセックスする動物って見たことある？」
「そういえば…ないわねぇ」

「ねっ？ほとんどはバック、後背位でセックスしているだろう？だから人間も自然にするならばバックの方が感じるようになっていると思うんだ」
「でも。動物みたいで恥ずかしいわ」

「そんな常識や恥ずかしさを乗り越えてこそ本当のセックスの快楽お得ることができると思うんだ」
「ええ。考えてみるとそうね。やってみましょう！」

　こうして二人は後背位に挑戦することになったのです。
　いつものように十分前戯をして準備が整いました。

「じゃあ四つん這いになって。お尻を高く上げて」
「ええ。」

　麗美は言われた通りベッドの上で四つん這いになり、高くお尻を上げました。
　その姿を翔太さんが見ているのです！

「おおっ。すごくいやらしい！お尻の穴も濡れ濡れのマ○コも丸見えだよ！」
「恥ずかしいわ！」

「綺麗なお尻の穴だね。しわの一本一本まで良く見えるよ。うわっ。マ○コからマン汁が溢れてきたよ！麗美。感じているんだね！」
「恥ずかしいけど、とても感じるの！恥ずかしい姿を見られていると思うととても感じるわ！」

「じゃあもっと破廉恥な女になれよ！自分の手でお尻の穴が良く見えるように開くんだ！」
「あぁ。そんなこと！とても恥ずかしいわ！」

　恥ずかしいといいながらも麗美は発情してしまったので言われるままにお尻の丘を両手で左右に開いてお尻を突き出して、お尻の穴の中が見えるほど開いたのです！

「おぉっ。とてもいやらしい！俺のチ○ポが爆発しそうだ。よし！今度はマ○コを開きながら、お尻を左右に振るんだ！」
「分かったわ！麗美の恥ずかしい姿を良く見ててちょうだい！」

　麗美はもう恥ずかしい姿を見てもらうことが快楽になったのです。両手の指でマ○コを左右に思いっきり開いてお尻を前後に振りました。お尻を突き出したときには、本当になにもかもがいやらしく丸出しになるのです。
　マ○コからマン汁が垂れて、太ももを濡らします。

「すごいよ！麗美！とてもいやらしいよ！」
　そういうと翔太さんは麗美のお尻の穴に息を吹きかけました。
　ぴくぴくとお尻の穴とマ○コが反応してしまいました。
「あぁ。麗美はとても破廉恥な女です！」

「もう我慢できない！麗美！後から俺のチ○ポをぶち込むぜ！」
「あぁ。お願い。獣のように麗美を犯してちょうだい！」

　すぶっという感触とともに後から翔太のチ○ポが挿入されました。いつもより大きく感じます。
　激しいピストン運動が始まりました。正常位のときより深くチ○ポが入ってきます。
　刺激される場所も違います。
　麗美もいやらしく腰を振ります。
「あぁ。麗美はいやらしく発情した雌犬です。どうぞ後からこの淫乱な雌犬を犯してください！」

　あぁ。正常位よりも、この体位の方がいやらしくて感じるのことが分かりました。
　翔太さんは後から手を伸ばして乳首も弄りはじめました。
　もう駄目です。絶頂は近くなりました。

「もう逝きそうよ！お願い、一緒に逝って！」
「よし！いくぞ！」

「あぁ〜！」
「うっ！」
　今回も二人はほぼ同時に逝くことができました。
　本当に相性抜群の二人です。

　いつものように快感が静まる中、二人で横たわりながら、今回のセックスを振り返りました。

　セックスに正常や異常という考えを強く持たないこと。
　固定観念にとらわれずに色々試してみること。
　恥ずかしさは快感にもつながること。
　二人の間では自分の欲望をさらけ出して良いこと。

　今回の収穫は麗美は後背位で感じることが分かったこと。
　恥ずかしいことが快感につながることが分かったこと。
　の二つでした。

　こうして二人の本格的な性の快楽の探求が始まったのです。


★セックス探求三原則

　三日後に人は喫茶店で会いました。
　翔太さんがこれからのことについて落ち着いて話をしたいというのです。

　コーヒーを飲みながら翔太さんはこんな話をしました。
「この前は新しい体位に挑戦したよね。どうだった？」
「とても良かったわ。あまり体位について深く考えたこと無かったんだけど、やってみると色んな発見があったわ」

「どんな発見？」と翔太さんが聞きます。
「一つは、後背位がより感じること。もう一つは、後背位の姿勢の恥ずかしさが快感に繋がること」
　麗美は恥ずかしながら答えました。

「ふ〜ん。恥ずかしさが快感にねぇ」
　翔太さんは少し考え込みました。

「麗美ってマゾの気があるようだね。」
「そうかも知れないわ。まだまだ分からないことが多いけど、色々ためして見たいわ」

「そこで、これから二人でセックスの探求をするときにルールを決めておいたほうが良いと思うんだ。」
「ルール？」

「そう。セックスは本能だから、ルールが無いと知らないうちにどんどんエスカレートして歯止めが利かなくなるかも知れない。逆に固定観念に縛られると探求の幅が狭まる」
「そうね。考えてみると難しいわね」

「そこで提案なんだけど…麗美はロボット三原則ってしっている？」
「ロボット三原則？聞いたことあるけど良く知らないわ」

「アイザック・アシモフという科学者というかSF作家が考えたんだ。
　第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
　また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
　第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
　ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合はこの限りでない。
　第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。」
「へぇ〜。翔太さんって物知りなんですね」

「いや。SFが好きなら誰でも知ってると思うよ。でも良くできたルールだろう？」
「そうね。簡単なルールだけどロボットと人間の関係の基本がしっかりと決められているわね。」

「僕は、このルールを参考にセックス探求三原則を考えたんだ」
「すごい！翔太さんってやっぱりセックスの天才ね」

「はははっ。まだルールを言ってないじゃないか！じゃあそのルールを紹介するよ。
　第一条 パートナーが嫌がることをしてはならない。
　また、法律に触れるような行為をしない。
　第二条 パートナーは相手に要求された命令に服従しなければならない。
　ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合はこの限りでない。
　第三条 二人は、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自由にセックスの快楽を求めなければならない。」

「やっぱり翔太さんはすごいわ！」

「まぁ簡単にいうと、自分がよっぽど嫌な場合を除いては相手の言うことに服従すること。法律に触れるようなことはしないこと。この条件の下で自分のセックスに対する欲望を全てさらけ出すことっていうことなんだ」
「うん。分かった」

「特に最後の自分の欲望を全部さらけ出すことが重要なんだ。恥ずかしいとか変態と思われるなんて考えたら、なかなか自由にセックスの快楽は求められなくなるんだ。」
「良く分かったわ。麗美はどんな恥ずかしいことでも挑戦してみるわ！」

　話をしているだけで興奮してきました。
　そう、二人のセックス探求の方向性が決められたのです。
　後は、二人がどこまでこの道を究めることができるか。
　それは、この物語を読み進めれば分かることでしょう。