（１８）

　沙良は、住宅街を越えた山頂にある、大学の正門前で滝沢信吾という男を迎えに来ていた。　

　信吾は、この大学の医学部に籍を置く２１歳の青年で、沙良とは、パブで知り合い、ひょんな事から、沙良が医師免許を持っている事を知り、その興味から付き合いが始まったのだった。
　当初は、沙良もお遊び気分であったが、付き合う内に信吾を可愛がるようになり又、信吾も沙良を心から慕うようになっていた。
　当然、歳が離れていても、男と女・・・・
　若い信吾は、沙良の魅力ある身体を貪ることも少なくなかった。
　そして、沙良も信吾の若いエキスで、ストレスを発散させる事を好んでいたのだ。

　今日は、沙良に渡したい物があるからと信吾から連絡があり信吾の講義が終わる頃を見計らって、わざわざ迎えに来たのだった。
　既に、秋の気配が感じられる柔らかい風が吹いている。
　沙良は、周りに植わる緑の木々を見ながら信吾を待っていた。
　その時、助手席のウィンドウが叩かれた。

「沙良さん。ゴメン、お待たせ。」
　沙良は、信吾に指で、助手席に乗るように促した。
「お勉強、ご苦労様。」
「いつも迎えに来てもらってゴメン。俺が車を持っていればなぁ。」
「いいのよ、医学生は、お金掛かるからね。車なんて贅沢よ。」
　信吾の両親は、普通のサラリーマンで、他の学生のように代々、医者を継ぐ人間ではなかったため、金では苦労をしていた。
　しかし、自らアルバイトをしながら学費を稼ぎ、奨学制度を利用して勉学に励む懸命さを沙良も気に入っていたのだ。

「でも、沙良さんの車は、広くて快適だよ。俺もこういう車欲しいよ。」

　沙良の車は、ステーションワゴン。白のフォード・トーラスだ。
　アメリカでは、比較的オーソドックスな車である。

「言わなかったっけ？　この車は、剛士の、お古だからね。」
「へぇー、あの人の？　・・・・で、今日は、いいの？」
「調子が悪いって寝てるわ。飲み過ぎかも。それより、どうする？」
「俺のアパートでいいかな？　プレゼントも置いたままだから。」
「いいわ、行きましょ。」
　沙良は、ハンドルを切るとトーラスをスタートさせた。
　信吾のアパートは、ここから、直ぐ近くにある学生専用のアパートでワンルームのシンプルな部屋だった。

　車を路上駐車し、沙良は、信吾の部屋に足を踏み入れた。
　信吾は、部屋のカーテンを開けて窓を開いた。
　そして、机の上に置いてある紙袋の中から、小さな木箱を沙良に渡した。
「はい、俺からのプレゼント。」
「ありがとう、でも誕生日でもないのに。」
「こんな俺のような学生に、会ってくれる感謝のつもりさ。」
　沙良は、信吾の言い方に笑いを見せた。
「・・・何かしら？」
「友達がイギリスに行くって言うんで頼んで買ってきてもらったんだ。」
　沙良は、木箱のラベルを確認して蓋を開けた。
　中には、濃紺の缶が二つ並んでいた。
「あ、グレイティーじゃない。・・信吾、ありがとう。」
　沙良が空けた箱の中には、アールグレイティーとアールグレイとの姉妹品でレディ・グレイティーが、一缶づつ入っていた。
　アールグレイティーは、インドや中国の茶葉にベルガモット等の柑橘系の香油で香りをつけたフレーバリー・ティ−である。
　もう一つのレディ・グレイティーは、ワイニング社のオリジナルでアールグレイの一種、セイロン茶葉のアールグレイにオレンジピール、レモンピール、そして矢車菊の花が加えられたフレーバリーティーだ。
　とても爽やかな味わいが人気のお茶である。
　どちらも、沙良の好物で、お茶好きの沙良にとっては最高のプレゼントだった。

「ね、信吾、今すぐ飲んでいい？」
「もちろんだよ。」
「じゃ、信吾の分も入れるわ。アールグレイティーにしましょ。」
　沙良は、キッチンに立って湯を沸かし始めた。
　カップを取り出しサーティーに置くと、缶の箱を開けてネットに茶葉を落とした。
　ポットから吹き出る蒸気に茶葉を当てて蒸すように振っていく。
「沙良さん、何やってるの？」
「こうすると、発酵してる葉が、生き返るのよ。」
「へぇー・・・・さすがイギリスに長い間、居ただけの事はあるね。」
「紅茶は、イギリスが世界で一番飲まれてる国なのよ。」
　沙良は、お茶に関する事には、知識に長けていた。
　入れ方や、カップに対する拘りもあり、ショッピングは専ら、ティー関連の物が多かった。

　沙良は、熱湯を使ってアールグレイティーを入れた。
　二つのカップを信吾の座る小さなテーブルに持っていく。
「はい、どうぞ。」
「ありがとう。・・・いい香りだね。」
「独特の香りを楽しむには、当然、ストレートがいいのよ。でも茶を濃く出してミルクと一緒に飲んでも美味しいけど。」
　信吾は、沙良の話を聞きながらアールグレイティーを啜った。
「どぉう？」
「うん、美味いよ。」
「お湯の温度でも、味が変わるの、ホットとアイスとでは入れ方も違うしね。」
「へぇー、そうなんだ。」
　沙良は、興味深々に話を聞く信吾の顔が可愛くて仕方がなかった。

「ところで、信吾、友達って・・・彼女？」
「・・・え・・・・ぁ、ああ・・・・まぁ・・・」
「フフッ・・・・恥ずかしがらなくていいじゃない。信吾は、ハンサムだもんね。モテモテなんでしょ？」
「いや、そうでも・・・・・でも、俺は、沙良さんと居る方のが心地良いし。」
「ア・リ・ガ・ト・・・でも今日は、信吾は、私のものね。」

　それから、沙良と信吾は、色々な会話を始めた。
　医学の事、授業の事、沙良の仕事の事、等々・・・
　二人は、久しぶりに会うと、いつも溜まった分の話をするのが常だった。

　話を続けるうちに信吾が、妙にソワソワし始めた。
　沙良は、信吾の心を読み取り笑みを浮かべた。
　そして、会話は、一旦途切れ、妖艶な雰囲気が沙良の全身から溢れ始めた。

「・・・ね、信吾・・ベッドにいく？」
　信吾は、沙良の言葉で、飛びつくように抱きついていった。
「信吾・・・ベッドに運んで。」
　信吾は、顔を真っ赤にして沙良を抱き上げた。
　直ぐ後ろのベッドに、ゆっくりと沙良を降ろす信吾・・・・

　信吾は、沙良のジーンズのベルトとホックを外した。
　沙良は腰を上げて、信吾を手伝う。
　薄いブルーのＶカットショーツから女の香りが漂った・・・
　信吾は、沙良のショーツの上に顔を埋めた。
「アン・・ンゥゥゥゥー・・・」
　信吾は、唇で沙良の敏感な部分を探り当てて刺激した。
「アァァ・・・信吾・・替えのショーツがないの・・・汚れちゃうから脱がして。」
　信吾は、無言のまま頷き、ショーツを歯で挟むと、ゆっくりと脱がしていった。
　足首まで下げると、沙良は、もう片方の足で自らショーツを外した。
　恥丘に張り付いた陰毛を舌で掬い上げていく信吾・・・
「イヤァン・・・信吾ぉぉ・・・・」

　信吾は、沙良の足を大きく開かせ、じっくりと秘部を見つめた。
「あまり見ないで、信吾・・・恥ずかしい・・・」
「いつ見ても素敵だよ、沙良さん・・・」
　信吾は、沙良の大陰唇を両手で広げて舌を滑らせた。
「アゥゥー・・・・もっと、もっと強く舐めてぇぇー・・・」
　人差し指で女芯を優しく撫でながら流れる蜜を舌で舐め上げていく。
　時折休んでは、沙良の蜜壷を観察するように見入っていた。

「信吾・・・もういいでしょ・・あまり見られると・・・ぁぁ・・」
「沙良さん・・・今日の講義の延長さ・・・」
「ァァァ・・・・きょ、きょうは・・・・解剖学だったの・・？」
　信吾は、小水が出る小穴を舌先で軽く突付いた。
「アァン・・駄目っ・・・早く、早く信吾の・・・ァァ・・信吾の太いカニューレを下のホールに・・・入れてぇ・・」
「ビニールじゃなくて、肉のカニューレをかい？」
「そう・・そうよ・・・早くぅぅぅー・・・」

　信吾は、興奮しながら、自分の着ている衣服を全て脱ぎ捨てた。
　沙良の要求を跳ね除け、乳房の上に跨ると怒張した肉棒を沙良の口元に近づける。
「ァァ・・・信吾・・・どうするの・・」
「沙良さんの口で、カニューレを消毒してよ。」
「んもぉぅ・・・」
　沙良は、両手で信吾の肉棒を握って舌を伸ばした。
　舌先で、根元から舐め上げていく沙良・・・
　信吾の肉棒は、沙良の舌攻撃で激しく脈打っている。
「おぁぁ・・さ、沙良・・さ・・ん・・」
　沙良の絶妙な舌技に、信吾は我慢が出来なくなった。

　信吾は、沙良の両手を避けて股間に移動した。
　いきり立った肉棒を濡れそぼった沙良の蜜壷に当てがい亀裂に沿って湿らせていく・・・
「ぁぁ・・・信吾・・・焦らさないでぇぇ・・・」
　信吾は、肉棒の先を中心に当てると感触を味わうように、ゆっくりと挿入していった。
「ンゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥー・・・・ァァァ・・・入ってくるぅぅぅ・・・」
「沙良さん・・・き、気持ちいい・・・凄く・・・最高だ・・・」
　沙良の暖かい蜜壷の感触に呻き声を漏らす信吾・・・
　肉棒に絡み付いてくる沙良の肉襞は、信吾の彼女とは段違いに快感度が違っていた。
（凄い・・・凄すぎる・・・・別の生き物が居るみたいだ・・・・）

「信吾ぉ・・・もっと、もっと、激しく動かしてぇぇー・・・」
「沙良さん・・・気持ち良過ぎて出ちゃうよ・・・・」
「アン・・・・いいわ・・・いいわよ・・・キテェェェー・・・」
　信吾は、沙良の乳房を鷲掴みにし前後左右に揺さぶっている。
　そして、信吾の顔が大きく歪んだ・・
「ウゥッ！」
　熱い分身が、沙良の蜜壷に発射された。
　若いだけあって、まだ放出を続けている。

　信吾は、出しきったにもかかわらず萎えない肉棒を再度動かし始めた。
「ウソォ・・・アァァ・・信吾ぉ・・まだ出来るのぉ？・・・・・」
「沙良さんなら、何回でも出来るさ・・・・」
　信吾は、そう言って沙良の足を折り曲げて左右に広げた。
　沙良は、結合部の出し入れする所を興奮しながら見ている。
「信吾、凄いぃ・・・・出したお汁がはみ出てるわぁ・・・」
　信吾の激しく出し入れする摩擦で分身が泡立っている。
　沙良は、女芯を指で擦りながら、信吾の顔を見つめていた。
「ぅぅ・・沙良さん・・・気持ちよすぎるっ！」
「・・私もよ・・・ねぇ・・後ろから入れてぇー・・」
「・・あ、ああ・・・わかった・・」
　信吾は、沙良を起こして四つん這いにさせた。
　沙良は、自ら指で蜜壷を広げて信吾を誘った。
　先程、発射された分身が、トロリとシーツに落ちてきた。

　信吾の興奮は、ピークを迎えた。
　まるで獣のように沙良の蜜壷を襲っていく。
「ウグゥゥゥゥゥゥゥー・・・・もっと、もっと激しくしてぇぇぇー・・」
　沙良は、股間の下から手を回し信吾の袋部分を握った。
　信吾が、沙良の菊門に親指を入れる。
「アゥゥゥゥゥゥゥ・・・・気持ちいぃぃぃぃー・・・・・信吾ぉぉぉぉぉーっ！」
　腰を振り続ける沙良・・・・
　そして、信吾も、狂ったように沙良の身体を貪り続けた。

　沙良は、若い信吾の欲望を何度も受けながら甘い声を漏らし続けた。

（１９）

　信吾は、うつ伏せになって熟睡している沙良のヒップの割れ目を開いて顔を埋めていた。
　信吾は、沙良の菊門を丹念に舌で舐め続けている。
　沙良は、夢心地の中、信吾の愛撫に気づかないでいた。

　信吾は、沙良が寝ている事をいいことに怒張した肉棒を菊門に当て始めた・・・
「ンゥゥ・・・・・」
　信吾は、腰に力を入れ、ゆっくりと挿入し始めようとしている。
　肉棒の先が少し埋まろうとしたとき・・・
「あん・・・今日は、駄目よ・・剛士・・・・・・ん？・・・え？」
「あ・・沙良さん、起きちゃった？」
　沙良は、起き上がって目を擦った。
　つい眠りについてしまい、信吾の部屋に来ている事を忘れていたようだ。

「コラッ、信吾、ここは、駄目よ。」
　そう言って、手でヒップを隠す沙良・・
「だって、今あの人の名前呼んで、今日は・・とか言ってたじゃん。ということは、お尻も・・・・経験あるんでしょ？　沙良さん。」
「フフッ・・ここは、剛士とだけよ。」
「チェッ・・残念だな。」
「さっき、指を入れたじゃない。それに３回も出しておいてよく言うわね、信吾・・」
「へへ・・」
「あら、もう、こんな時間なの？　続きは、彼女としなさいね。」
　沙良は、そう言って服を着始めた。

「沙良さん、シャワー浴びていかないの？」
「うん、たまには食事作らないとね。最近、忙しくて外食ばかりだったし・・」
「剛士さんって人が羨ましいよ。いつも沙良さんと一緒に居れるんだから。」
「フフッ、信吾も剛士くらい渋い男になってね。じゃ行くわ。」
「また電話するよ、沙良さん。」
「ええ、待ってるわ。」

　沙良は、信吾の部屋を出て車に乗り込んだ。
（んー、どうも、満足感が今ひとつねぇ・・・・）
　沙良は、そんな事を考えながら、車をスタートさせた。

　途中、夕食の買い物をしようと食材マーケットに立ち寄った。
（そうだっ！・・・・・・今晩、剛士に抱いてもらおっと。）
　そう決めると、沙良は、剛士の好きなチリソーセージを買い、同じく好物のジョンブル・ビターを購入した。
　エールビールだが、肉類との愛称は抜群で、特に肉類を食べるときは剛士は、好んでこのビールを飲んでいた。

　買い物を済ませた沙良は、口笛を吹きながら事務所に帰った。
「ただいまぁ。」
　ドアを開けて中に入ると、剛士は、陣内四郎と何やら話しこんでいた。
「あら、四郎ちゃん、来てたの？」
「まあ、沙良ちゃん、お久しぶりぃー、相変わらずセクシーね。」
「あ・・・・相変わらず気持ち悪い声ね。」
「ヒドイ、言い方しないでよ。」
「それより、どうしたの四郎ちゃん？」
「ちょっと、剛士君に相談があってね。ちょうど帰るところよ。」
「そうなの・・・よかった。」
「よかったって、どういう意味？」
「え？・・あ、・・・・何でも・・・」
「・・・ま、いいわ。じゃ、剛士君、お願いね。」
「・・・ああ、あまり気が進まないがな。」
「そんな事言わないでよ。・・・あ、沙良ちゃん、たまには、お店に遊びに来てね。」
「・・・誰が行くもんですか。気持ち悪い・・」
「フフッ、人生観、変わるかもよ。」
　四郎は、そう言って事務所を後にした。

　沙良は、さっそく剛士に四郎の依頼を尋ねた。
「剛士、今度は、四郎ちゃん、何なの？」
「ああ・・・実はな・・・」
　剛士は、沙良に四郎から頼まれた内容を説明した。

　四郎が経営する、ゲイバー、ユートピアの常連客で中央銀行の南支店長、田口勉という男の妻、里子が、元暴力団上がりの岡島邦夫と言う男に寝取られたらしい。
　田口が言うには、里子は、脅かされて連れて行かれたといっているのだが、岡島は、里子も夫の田口を捨て自分の所に来ると言い張っているのだ。
　また、里子本人も岡島同様の理由を言うのだが、田口は納得がいかず、里子が、脅かされて無理やり言わされているのだと信じていた。
　銀行の支店長と言う事もあり、噂だけでも信用問題になりえるし公になりやすい警察よりも、単独で調べてもらう人間をという事で色々と探していたところ、四郎から剛士の名前があがったのだった。

「へぇー。でも、本当に奥さんは、その岡島が好きでくっ付いてるんなら、しょうがないと思うけどね。」
「ま、それを調べるわけだが・・・・・岡島邦夫って奴、何処かで聞いた事があるんだがなぁ。思い出せんのだ。」
「明日、私が麻衣子さんに会って聞いてみようか？」
「そうだな・・・警察なら暴力団関係の資料は、見れるしな。・・・そうするか。」
「それより、剛士、チリソーセージとエール買ってきたわよ。」
　沙良は、袋からビールを取り出して剛士に見せた。
「おっ、ジョンブルか！」
「フフッ、さっそく料理してくるわ。」
「おお、頼む。・・・それより沙良、お前、男とやってこやがったな。」
「え！　何で判るの？」
「朝出かけた時と、リップの色が違うじゃねぇか。」
　慌てて口を隠す沙良・・・・・
「・・・凄い観察力ね、剛士・・」
「ダテに探偵やってねぇーぞ、俺は。」
　沙良は、ごまかすようにして笑いながらキッチンへ消えていった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「乾杯ーっ！」
　ビールを口にする剛士と沙良・・・
「んー、美味いっ！」
　焼きたてのガーリックパンとチーズの香りが、いっそう食欲をそそった。
　剛士の皿に、茹で上がったばかりのチリソーセージを乗せて沙良は微笑んだ。

「ね、剛士・・・そういえば、先週、買った可愛い下着があるんだけど・・・」
「ふぅーん・・・・で？」
「で、って？　何よ、その言い方・・・女の私からアクションしてるのにぃー。」
「さっき、違う男とやってきた後に抱けっちゅーんかい！」
「お風呂で指入れて綺麗に洗ってくるからぁー。」
「アホォーっ！そう言う問題じゃないっつーの！　そもそも、お前の事だから３発は、やってきたんだろう。それ以上やると、擦れてヒリヒリするぜ。」
「大丈夫、鋼鉄の肉襞って言われてるから。」
「・・・・だ、誰に言われてるんだ？」
「そ・・・それは・・・・・ま、いいじゃない、そんな事は。・・それより、ね。」
　剛士は、ソーセージを食べながら、呆れた顔で沙良に呟いた。
「・・・・・やり足りないのか？」
「そうじゃなくて・・・・なんて言うのかな。信吾は、今ひとつ満足感が・・・」
「信吾？・・・ああ、あの医学生と一緒だったのか。で、満足感って、回数か？」
「回数と言うか・・・ちょっと説明しずらいんだけど・・・」
「言ってみろよ。興味あるぜ。」
「んー・・・何ていうのかなぁ？・・お互いの快感が調和していないって言うか同じ気持ち良さでも、行為そのものだけじゃなくて、本物の抱擁感がねぇー。」
「本物の抱擁感？・・・意味解らんな。」
「ま、いいじゃない。とにかく剛士に虐めて欲しいの。」
「・・・・気が向いたらな。」
「絶対に、その気にさせてあげるわ。フフッ・・」
　沙良は、意味ありげな笑みを浮かべてビールを口に運んでいった。

　食事の後片付けも終わり、入浴も済ませた沙良は、自室で薄化粧を施し、下着だけの格好で剛士の部屋に向かった。
　剛士の部屋の中からジャズが微かに聞こえてくる。
「剛士ぃ、入るわよ。」
　沙良は、剛士の部屋に足を踏み入れた。

「ツ・ヨ・シ！」
「本当に来たのか？」
「当たり前じゃない。ここも綺麗に洗ってきたし。」
　沙良は、そう言うと、ベッドに寝転ぶ剛士の上に跨った。
　剛士は、読んでいた本を頭上に置き沙良を見つめた。
「・・・・・っとに、タフだな・・・沙良・・」
「・・・剛士となら何回でも・・・ＯＫよ。」
　沙良は、剛士に抱きつき舌を挿入していく。
　互いの唾液が、艶かしく音を立てて絡み合った。

「剛士、お口でしてあげる。」
　沙良はそう言うと、ショーツを脱ぎ、下半身を剛士の方に向けて肉棒を手にとった。
　剛士は、沙良の閉じている亀裂を人差し指で割ってみた。
　既に内部は、蜜が溢れ出ようとしている。

　沙良は、剛士の肉棒を根元まで咥え込んで舌をリズムよく動かした。
　袋部分を丁寧に揉みあげ、スライドするときも舌を絡める事を忘れない。

　一方、剛士は、女芯を隠す薄皮を親指で捲ると細い息を充血した突起に吹き掛けた。
「ンゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥー・・・」
　沙良は、快感で、喉を鳴らしながら腰を振った。
　その動作で亀裂が歪み、蜜が下に向かって垂れようとしている。
　剛士は、蜜を指で掬って落下を防いだ。
　蜜は糸を引きながら指に纏わりついていく・・・

　剛士の肉棒は、沙良の口による奉仕ではちきれんばかりに怒張していた。
（しょうがねぇ・・・）
　剛士は、起き上がって沙良をそのまま四つん這いにさせると蜜壷に指を挿入した。
　浅めに指を入れ恥丘側の肉壁を擦り上げていく。
「アフゥゥゥゥゥゥー・・・・・ァァァァァァァァ・・・」
　擦りあげるたびに、蜜壷からは淫音が響いた。
　既に、剛士の手は蜜でびしょ濡れになっている。
　シーツは、水を溢したように大きな染みを作っていた。
「沙良・・・お前のここから出る量は、尋常じゃないな・・・」
「馬鹿ぁぁ・・・言わないでよぉ・・・」

　後ろを振り向きながら剛士の肉棒に手を伸ばす沙良・・・
　剛士は、沙良の顎を撫でながら指を動かし続けた。
「もう、駄目ぇぇぇー、早く頂戴ぃぃっ！・・早くぅ・・オ○ンコに入れてぇぇー！」
　剛士は、沙良を引き寄せ股間に跨らせた。
　沙良は、肉棒を手に取り自ら導いていく・・・
「アフゥゥゥー・・・・ウゥゥゥゥッァァァァァァァァァー・・・」
　沙良は、激しく腰を動かし始めた。
「イィ・・イィィィー・・・・・気持ちいぃぃぃぃぃーっ！」
　剛士は沙良を押し倒し身体を横に向けると松葉崩しの体勢で蜜壷を貫いていく。
　剛士の肉棒は、吸い込まれるように埋まっていった。

　沙良は、口を半開きにし、そして何度も白目になりながら絶叫を続けた。
　乳首は硬く尖り、吐く息も荒くなっていく。
　剛士は、沙良を執拗に責めていった。
「剛士・・・・つ、・・剛士・・・・・・イク・・・イキソォ・・」
　剛士は、沙良に覆い被さり正上位となった。
　激しく肉棒を打ち込んでいく剛士・・・
　沙良の身体が、剛士の体重でベッドに沈んでいくほど強烈な打ち付けだった。
「アグッ・・ウゥッ、ウゥッ、ウゥゥッ、ウゥッ、アウゥゥゥゥゥゥゥゥ・・」
　沙良の蜜壷の収縮が始まった。
　剛士も沙良に合わせようと調整をしていく。
「ンアゥゥッ・・つ・・・剛士・・・・・・イ・・・イグ・・・ゥ・・・ッ」
「沙良っ、俺も・・イクぜ・・・」
「つ・・剛士・・・お口に・・・お口に、頂戴ぃぃぃ・・・」
「・・・え？・・・」
　沙良は、剛士から離れて、自ら指を蜜壷に入れた。
　そして、剛士の肉棒を咥えると上下に擦りながら強く吸引していく。
「さ、沙良・・・・」
　剛士は、沙良の口の中で分身を爆発させた。

「ンンンゥゥゥゥゥゥ・・・・ンムゥゥゥゥゥゥ・・・ングッゥゥ・・ンゥゥ・・」
　沙良は、決して口を開ける事無く喉を鳴らしながら剛士の分身を飲み込んでいった。
　全てを出し終わっても、沙良は、剛士の肉棒に執着していた。
「さ、沙良・・・くすぐったくなってきたぞ・・・」
　沙良は、肉棒を口から離すと潤んだ目で剛士を見つめる。
「剛士・・・今度は、ここに出してね。」
　甘えた声で、洪水になった蜜壷を開いて強に見せつける沙良・・・

　そして、数十分後、２ラウンドが開始された。
　沙良の目は、快感の波に襲われ焦点が、全く合わないでいた。
　剛士の激しい責めで、沙良の全身がピンク色に染まっている。

　そして、３０分後・・・・
　沙良の全身が痙攣し始めた。
「・・・・ォ・・・オ○ン・・・コ・・・・イ、・・・イ・・ク・・」
「沙良・・・俺も、限界だぜ・・・」
　沙良が、目を開けて剛士にしがみ付いた。
　両足を剛士の腰に巻きつけ腰を突き上げた。
「ゥゥゥ・・キテッ、キテッ、キテッ、アァァー・・・イクゥ・・イクわっアァァァァァァ・・イクゥ・・キテェェェェェェェェェェェェェェェーッ！」
　剛士は、沙良の昇天の絶叫に合わせて肉棒を思いっきり打ち込んだ。
　沙良は、まるで肉棒がそのまま口から突き出るのではないかと思うくらいの衝撃を受けた。しかし、それは快感でもあり沙良は、一気に気を失っていく。

「ふぅー・・・・」
　剛士は、ゆっくりと肉棒を引き抜いた。
　開いた蜜壷がゆっくりと閉じようとしたとき放った分身が流れ落ちてくる。
（おっと・・・）
　剛士は、咄嗟に沙良のショーツを蜜壷に当てた。

「沙良っ・・起きろっ！」
　沙良は、全く微動だにしない・・
「おい、沙良っ・・シーツが汚れる・・・・・って、もうびしょ濡れか。」
　剛士は、悪戯心に、ショーツをそのまま蜜壷の中に押し込んだ。
（よしと・・・・・）
　剛士は、沙良の顔をじっと見つめた。
　声は聞こえないが、沙良の口が、僅かに動いている。
「！・・・」
　剛士は、自分の脳が痺れている事に気づいた。
　それは、沙良が愛するもう一人の男、平岡一馬の幻影が剛士の脳を過ぎったからだ。
（何で、こんなときに・・・・）
　沙良は、何か夢を見ているようだった。
（沙良・・・俺は・・ピエロじゃねぇーよな・・・・）
　剛士は、沙良の身体にシーツを被せるとシャワーを浴びるため浴室に向かった。