（８６）

　剛士は、李の店を訪れていた。

「伊武、部屋は用意した。それから、これは口を割らせる薬だ。」
「口を割らせる？」
「朦花夢という一種の媚薬だ。楊貴妃が使ったといわれる女性の色香阻止の拷問で使用したと伝えられているんだ。」
「ほぉー・・・お前が持ってるくらいだから効きそうだな。」
「まあな。とにかく性拷問ほど辛いものはない。気が狂う寸前の恐怖は、尋常じゃないからな。」
「で、最初にやる事は？」
「んむ、やはり、娘の薫を先に捕まえておいた方がいいと思う。売春クラブを先に潰しておかないと証拠が残ってしまうからな。早めに薫が経営する店を見つけておく必要があるぞ。それさえ判れば、あとは俺が店を始末しよう。」
「わかった。今、沙良が店に潜ってるし、薫のマンションには、既に盗聴器を仕掛けてあるから、後は、いつ薫をさらうかだ。」
「早く、経営店全てを確認できれば、いつでもいいさ。その後、母親に薫を拉致している事を連絡すればな。」
「ということは、李、つかさをガードしている連中は、お前に任せていいか？」
「ああ。ただ、あの女は絶対にボディーガードをつけている。何処へ行くにも一人では行動しない。それが一番厄介だがな。」
「となると・・・車で移動中を狙うしかないな。」
「ああ、それも全員を眠らせる方法で。」
「わかった。幸三に作らせよう。」
「出来るか？」
「簡単だ。ただ、仕掛けが問題だ。」
「それは、俺に任せておけ。プロ並みの連中がいる。」
　李は、自信を持って剛士に答えた。
「よし、じゃ、薫の店の総数が判かり次第、即決行だ。」
「んむ。」
　剛士は、李に、そういい残して店を出て行った。

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「ねぇ・・教えてよぉ。」
　沙良は、甘ったるい声を出しながら隣に座る男から薫の経営する店の名前と責任者を聞き出そうとしていたのだ。
「でも、何で、そんな事を聞くんだい？」
「・・・まあ、そのぅ・・あ、そうそう・・つまり、ここよりお客が取れそうなら、他のお店に替わろうかなと思ってるの。」
「ふぅーん・・・でもな・・・・彼女から強く口止めされてるし・・・」
　沙良は、男の手をとって、スカートの中に導いた。
「お願い、触ってもいいから。」
　男は、驚いたような顔で沙良を見つめるが、瞬時に顔を崩しながら蜜壷に指を滑らせ始めた。
「・・・・確か、エリア以外に４店舗だと思ったけど・・まず・・・駅裏の○○ビルの地下と・・それから・・・」
　男は、沙良の蜜壷に集中しながら、しどろもどろに話し始めた。
　沙良は、必死に記憶をしようと集中しているためか、蜜壷の中に指を入れられているにも関わらず反応が少ない。
「へぇー・・・そんなに・・・・」
「どこも、客は多いよ。・・・・みな、若い学生ばかりだしね。しかし、君のココは締りがいいねぇ・・・ヒヒヒッ・・・・・」
「学生ばかり？」
「ああ、それがウリだからな。」
　男は、沙良の股間から手を抜く気配は全くなかった。

「しかし、学生が、そんな事業をよく出来るわね。」
「え？　若いオーナーとは思ってたけど、彼女も学生なのかい？」
　男は、以外だという顔をしながら沙良を見る。
「ええ、そうよ。・・・・知らなかったんですか？」
「ああ、だって、いつも高級外車乗ってるし贅沢な暮らしぶりで目立つからね。」
「・・・・・お金には不自由していない様ね。」
「そういえば、中年の男がいつも一緒にいたな。」
「中年男性？」
「ああ・・・どういう関係か全く判らないが、見た感じは厳格そうな男だったな。」
「どんな感じの人？」
「んー・・・・・あ、そういえばオーナーは、先生って呼んでたな。」
「・・・先生？」
　沙良は、この男の話を全て記憶していった。
　エリアを入れて５店舗の売春クラブを経営し、手広く運営をしている事実・・
　そして、先生と呼ばれる中年男性の存在・・・

　沙良は、この男から知ってる限りの情報を聞き出そうと更に酒を勧めていった。

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「ほぉー、５店も経営してるのか。」
「ええ。エリア以外、全て学生や若い女性の売春クラブよ。」
　事務所に帰った沙良は、剛士と李に詳しい報告をしていた。

「よし、伊武、店の名前は全部分かった。俺が全部潰しに掛かる。」
「出来るか？」
「ああ。従業員の女性は普通の人間だ。店自体を潰すんではなく、そこから天無教に入る金のルートを探って停止させてみよう。天無教がなくなれば自然と新しいオーナーが現われるだろう。」
「なるほどな。・・・ところで沙良、薫と一緒にいる中年の男性とは？」
「よく判らないけど先生って呼ばれてるって言ってたわ。」
「先生か・・・・・んー、盗聴したテープを聞いてみるか。」
　剛士は、有紀を呼びマンションの盗聴を録音したテープを持ってこさせた。

「はい、伊武さん。」
「んむ・・・」
　剛士は、テープをデッキに入れるとスイッチを押した。
　最新のレーザー盗聴器は、音を感知すると自動で録音を開始する優れものだった。
　しかし、テレビの音や歩く足音も録音してしまうのが難点だ。
　剛士は早送りを繰り返しながら薫の声の部分だけを選択していく。
「そこだ・・・」
　早送りを止め、会話に耳を傾ける剛士・・・・・
　剛士の声に皆が耳を済ませる・・・・・

≪薫君、もう、生理は終わったかい？≫
≪今日が最後よ。ね、明日来てくれるんでしょ。≫
≪ああ。就職相談もあるから少し遅くなるけどね。≫
≪なるべく早く来てね。もう、疼いちゃって・・≫
≪ハハハッ。ところで薫君、黒木紀子が大学にも顔を出していないようだが。≫
≪ええ。お店にも来ていないのよ。店のスタッフが駆けつけて連れ出そうとしたら、下着一枚でホテルから逃げ出したんだけど、追いかけたスタッフは、何処かの男に邪魔をされて逃がしたらしいわ。それから行方が分からないの。それとエリアの事務所の写真やビデオテープの中身が、全て消えているの。嫌な予感がするわ。≫
≪んー・・・特に変な動きはないようだが・・・≫
≪先生、絶対に慎重にやってくださいよ。≫
≪解ってる。私も命が掛かってるんだ。それより、もう少し学生を斡旋しないといけないな。かなり、店も人数が足らないようだが。≫
≪ええ。母も早めに資金を作ってくれって。≫
≪解った。数人、学費に困っている学生がいるんだ。上手くのせてみよう。≫
≪お願いします。じゃ、明日、待ってるわ。≫
≪解った。必ず行くよ。≫

　電話での会話は、そこで終わると、直ぐに、テレビの音声が流れ始める。
　剛士は、テープを止めると皆を見渡した。
「こりゃ、驚いた。恐らく大学の先生だ。」
「そのようだな。」

　剛士は、沙良に忠告した。
「沙良、もう明日から店に行くのは止めた方がいい。」
「・・ええ・・・解ったわ。」
「四郎にも電話して、黒木紀子を絶対に見つからないように言っておかないと。」

　李が、溜息をつきながら剛士に進言した。
「伊武、この男も落とそう。どうも天無教の金銭ルートを任されているようだ。」
「・・・・そのようだ。」
「伊武、こうしちゃおれん。明日、直ぐに決行しよう。」
「んむ。売春クラブの方は頼むぞ。」
「解った。」

−　翌日　−

　大学の構内にある学生駐車場には、幸三と豪がいた。
「豪・・・誰か来たら、直ぐに合図をしろ。時間が掛かりそうだ。」
「わかりました。」
　幸三は、薫の車のロックを開け車内に乗り込んだ。
　上部の内装材を剥がしクロロフォルムが噴射する装置を取り付けるのだ。

　豪は、幸三を見ながら落ち着きのない様子で周りを警戒していた。
　待つ事、２０分、幸三の作業が終了したようだ。

「豪、終わったぞ。」
「ふぅー・・・さすがに時間が掛かりますね。」
「気付かれちゃ、元も子もないからな。・・・よし、これが起動装置だ。」
　幸三は、豪に小さな箱型の装置を渡した。
「これを押せば、薬剤が噴射する。マンションの駐車場に入れた瞬間にスイッチを押すんだ。」
「解りました。」
「薫は、李さんの手下が運ぶから、それが済んだら男を待て。」
「了解です。」
「さ、急ぐぞ。そろそろ出てくる時間だ。」
　幸三と豪は、作戦を確認しあうと、その場で別々の出口に向かった。

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　豪は、薫のマンションの前で帰宅を待っていた。

（・・・・・遅ぇーな・・・まだかよ・・・）

　苛つきながら豪は、５本目の煙草に火をつけた。
　その時・・・・
　薫の乗る外車が豪の前を通り過ぎ駐車場に入っていった。
　慌てて煙草を消す豪・・・
　車から降りて駐車場の中を確認する。
　薫は、ちょうど自分の駐車スペースに車を入れ込んだところだった。

（よし・・・今だっ。）

　豪は、タイミングよく起動スイッチを押した。
　その瞬間、車の中が真っ白な薬剤で充満していく。
　その数秒後、何処からともなく数人の男たちが現われ薫の乗った車のドアを開けた。
　男たちは、グッタリとした薫を担ぐと駐車場の奥に止めてあったワゴン車に乗り込んだ。

（は・・・早ぇぇーっ。）

　何事もなかったように男たちは駐車場から出て行った。
　豪は、周りを見渡し薫の車に近づくとキーを抜き車のロックを掛けた。

　豪は、自分の車に戻ると、男の顔写真を確認した。
　男は、大学の助教授で松倉巌、自らの立場を利用して薫に女子学生を斡旋し経営に協力していると思われる。

（ヨシと・・・・・後は、この松倉って男を待つだけだな。）

　豪は、ポケットから缶コーヒーを出し、栓をあけると一気に喉に流し込んだ。

（８７）

　剛士と李は、デッドルームと呼ばれる山荘に来ていた。
　二人は、缶ビールを片手に、作戦の確認をしあっていた。

　外から車のドアが閉まる音が聞こえる。
「伊武、来たようだぞ。」
「んむ。」
　山荘の入口ドアが開き、数人の男が薫を担いで中に入ってきた。
「ご苦労、奥へ運んでくれ。」
　男たちは、奥の防音加工された部屋に薫を運び込んだ。

「よし、伊武よ、俺は、一旦店に帰って天無教の関連組織を調べてくる。今頃、知人に頼んでおいた情報が入っているだろうから持ってこよう。」
「ああ。来るときに沙良も連れてきてくれ。」
「わかった。」
　李は、薄笑いを浮かべて、男らと共に山荘を後にした。

　剛士は、薫を運んだ部屋に足を踏み入れた。
　薫は、まだ気を失っている。

（・・・・・極悪女め・・・・・）

　薫は、分娩台のようなベッドに寝かされていた。
　剛士の怒りが徐々に増していく・・・・・
　剛士は、薫の衣服を全て脱がせ手首と足首を固定していった。

（さてと・・・起こすか。）

　剛士は、薫の陰毛を鷲掴みすると思いっきり引き抜いた。
「・・ンッ！・・・・ウグゥゥー・・・」
　薫は、顔を顰めながら、ゆっくりと目を開き始める。
「・・・・お目覚めか、女狐さんよ・・・」
　薫は、自分が、おかれている状況が直ぐに判断できなかった。
　剛士を見て、身体を起こそうとするが、手足を固定されて身動きが出来ない。
「・・な？・・・・・な、なんなの？・・・ここは・・・」
　薫は、真っ裸で固定されている事に気付き大声を上げた。
「誰っ？・・あんた誰よぉっ！・・」
「俺か・・・俺は、神の使者だ。」
「ば、馬鹿なこと言ってないで、これを外してよっ！」
「そうはいかん。」
「いったい何なの？・・・何で、こんな事するのよっ！」
「さて、何故かな・・・よく考えてみろよ、近藤薫さん。」
　薫は、疑った表情で剛士を睨んだ。

「誰・・・警察なの？」
「そんな事はどうでもいい。それより俺の質問に答えろ！」
「私が、何をしたっていうのよっ！」
「惚けるな。全て解ってるんだ。売春クラブの経営も、稼いだ金を天無教を通じて、ある組織に寄付している事もな。俺が聞きたいのは、組織名と天無教の関係だ。」
「・・・・・・ア・・・・アンタ・・何者なの？」
「神の使者と言ったろう。」
「・・・・フンッ・・・・こんな事して、ただで済まないわよ。私がいなくなった事がわかれば、直ぐに仲間が駆けつけるわ。」
「ククッ・・お前の通う大学の松倉助教授か・・・・・奴も直に来るだろう。」
「ゥッ・・・ど、どうして・・・どうして、それを・・」
「おっと、それも聞いておかないとな。松倉は、どんな役目なんだ。」
「・・・・・」
「何とか言えよ。」
「アンタ・・・今なら勘弁してあげるわ。私を甘く見ると地獄を見るよ。」
「ほぉぅ・・・それはそれは・・・・」
「アンタとは、潜ってきた修羅場が違うって言ってんのよっ！私が、何人の人間を地獄に落としてきたか知ってんのかいっ！」
　薫は、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「クククッ・・・・・修羅場ときたか・・・・地獄にねぇ。あんた、何年間、生きてるんだ？勘違いにも程があるぞ。」

　剛士は、薄笑いを浮かべると李から渡された朦花夢を手にとった。
　蓋を開け指にクリーム状の薬を掬うと薫の蜜壷塗りつけていく。
「な、何すんのよっ！止めてよっ！」
「薫さんよ、話す気が無いならそれでもいい。しかし、今日この場でお前の人生は終わりだ。」
　剛士は、そう言って蜜壷の中にまで薬を塗りつけていった。
「ンググゥゥゥー・・・」
　剛士は、タオルで手を拭うと薫に言い放った。
「よく聞け、最後の忠告だ。天無教が、あるテロ組織に加担しているのは解ってるんだ。その組織の名前と目的を喋るんだ。何故、金が必要かもな。」
「誰が言うもんか・・・私を甘く見るんじゃないわよ。」
「・・・・そうか・・・なら身体に聞くか。」
　剛士は、薫の女芯を指で軽く突付いた。
「！・・ゥゥゥゥゥ・・・・」
　薫の蜜壷からは既に大量の透明な液体が流れ出ていた。

（なるほど・・・・よく効く薬だな・・・・）

　薫の女芯と乳首は、異常なくらい、硬く突起していた。
　剛士は、金属製のクリップを薫の女芯に挟んだ。
「ウグゥゥ・・・・い・・・痛いぃぃ・・・」
「・・・・・直ぐに快感に変わるさ。」
　剛士は、薄笑いを浮かべてそう言い放つとバイブレーターを無造作に薫の蜜壷に挿し込んだ。
「クゥゥゥゥー・・・ァァァ・・・ハァァァ・・・」
「フッ・・・身体は正直だな・・・」
　剛士は、バイブレーターが蜜壷から抜け落ちないように固定するとスイッチをオンにする。
「ハゥゥゥゥゥゥー・・・ウックゥゥゥゥゥゥゥー・・・・・」
　剛士は、薫の横に腰掛けると女芯に填る金属製のクリップに電気コードを繋げ、薫の変化を観察し始めた。

（さて、楽しませてもらうか。・・・・）

　剛士は、薫の乳首を摘んだり腹部をタッチしながら刺激を続けた。
「ァァァァァ・・・ウゥゥゥ・・・フゥゥゥゥー・・」
　しばらくすると、次第に薫の腹部が、波を打つように痙攣し始めた。

（ん？・・そろそろか・・・）

　薫が虚ろな目で左右に頭を振り始める。
「ァァ・・・ァ・・・ァ・・・・アアァァァ・・・アァァァァァァァァァー・・」
　昇天する寸前なのか、薫の全身に鳥肌が立ち始める。
　剛士は、すかさず薫の女芯に繋がった電気コードのスイッチを押した。
「ウッッギャァァァァァァァァァァァァァァーッ！」
　薫の全身が、硬直し快感が急激に停止する。
　電流が女芯を通して全身に流れたのだ。
　額から脂汗を流しながら充血した目で剛士を睨んだ。
「・・・うぅ・・・こ・・・殺して・・・・やる・・・」
「フッ、まだ、この状況が解ってないようだな。」
　剛士は、冷笑しながら薫を睨んだ。
　薫は、剛士の身体から醸し出される異様なオーラを体感し今まで経験した事のない恐怖が、全身を駆け抜けていった。

　剛士は、再び、薫の乳首を摘みながら刺激を再開した。
　薫は、必死で我慢をしようとするが、朦花夢が、蜜壷の粘膜を刺激し性感を蘇らせてしまう。
「・・・！・・・・・い・・・・いやぁ・・・・ウッ・・・ウゥゥゥ・・・」
　絶頂に至る時間は、徐々に短くなっていく。
　既に、薫の責めを開始して１時間以上が経過した。
　何度も絶頂に達する薫・・・
　しかし、その度に女芯に電気が流され、強制的に覚醒されていった。
　薫は、全身汗ビッショリになりながら呟いた。
「ァヮヮ・・・・ウゥゥ・・・・・・ゆ・・・許して・・・も・・もぅ・・」
「俺は、優しいんだ。さっきの質問に答えれば、直ぐに止めてやるぜ。」
　薫は、涙を流しながら唇を震わせていた。
「伊武っ！」
　そこへ、李が松倉を連れて山荘に戻ってきた。
　手を縛られ猿轡をされている。
　一番後から、沙良も部屋に入ってきた。

「待たせたな。」
「そいつか。」
「ああ、松倉巌だ。・・・・しかし、てこずってる様だな。その女に聞くより、男に聞いたほうが早いかも知れんぞ。」
「そうだな・・・」
　松倉は、驚いた表情で薫を見た。
「か・・・薫君・・・」
「せ、・・・先生・・・」
「お・・・お前らは・・な・・・な・・・何者だっ！」
「静かにしろよ、松倉さん。」
　李は、手下に合図をして松倉の服を全て脱がさせた。
「うぐぅぅぅっ・・・やめろっ・・・やめろぉぉぉぉぉーっ！」
　松倉は、懸命に抵抗するが、敵うはずもない。
　立ったまま、壁に直接、身体を固定させられると口を押さえられ鼻に、白い粉末を入れられた。
「ぐぅぅぅっ・・・」
　李の手下が、松倉の鳩尾に拳を叩き込んだ。
　勢いよく、その粉末を吸い上げていく松倉・・・・・
「・・・ウグッ・・・・ゲホッ・・・・ゲホッ、ゲホッ・・」
　咳き込む松倉・・・・
「よし、お前らは、近藤つかさの車に例のものを仕掛けて来い。」
「はい。」
　李の手下らは、部屋を出て行った。

「さて、伊武よ、始めるか。」
「ああ・・・そうしよう。」
　伊武は、薫の寝る台を松倉の方に向けた。
　薫の蜜壷に填るバイブレーターと蠢くその様子を見て肉棒に力が漲っていく・・・・
「ほぉー・・・元気ですな、松倉さん・・・」
　先程、鼻から吸わせた粉末は、意志に関係なく肉棒を怒張させる薬だった。
「沙良、そこにジェルがある。その先生の大事な物に塗って、もっと硬くしてやれ。」
「えぇー・・・わ、私が・・・・」
「お前にしか頼めんから、李に頼んで一緒に来てもらったんだ。」
「でも・・・」
「いいから、はやくしろっ！」
　沙良は、渋々、ジェルを取ると、それを手の平に広げて松倉の肉棒に塗り始めた。

（・・・ぅぅぅ・・こんな、男のオ○ンチンを・・・・）

　沙良は、顔を顰めながら松倉の肉棒を刺激していった。
　見る見るうちに、肉棒が硬くなっていく・・・
「沙良さん、これを根元に・・・」
　李が、沙良に、ゴム製のリングを渡した。
　沙良は、それを手にとると指で広げながら、怒張した松倉の肉棒の根元に嵌めた。
「ググッ・・・や・・・止めろ・・・」
　松倉を無視して沙良に声を掛ける剛士・・・・
「さ、始めるぞ。」
　剛士は、薫と松倉、二人の間に立って質問を開始した。