|
（９０）
『伊武っ・・・・近藤つかさを捉えたようだ。いま、そっちに向かっている。』
「わかった。」
『側近らの男、３人は、船に乗せた。』
「そうか。」
船に乗せるとは、李らが使う言葉で冥土の旅に出した、という意味である。
『いま、教団は、手薄だ。さっそく乗り込むからな。』
「頼む。」
剛士は、そう言って電話切った。
「さて、そろそろ、母上様が来るぜ。」
薫は、朦朧とした目で剛士を見た。
４０分ほど経っただろうか、李の手下が近藤つかさを担いで山荘に現われた。
「伊武さん、連れてきました。」
「ご苦労っ。」
「・・お・・お母様っ・・・・・ぁ・・・ぅ・・・」
薫は、母親のつかさを見た瞬間、一気に身体の力を失っていった。
「それでは伊武さん、私達は、弦徳さんを手伝いに行きますので。」
「ああ、よろしく頼む。」
李の手下らは、急いで山荘を後にした。
剛士は、近藤つかさの作衣の下だけを脱がしはじめた。
そして、腰高のテーブルに寝かせると手をテーブルの足に縛りつけ足は上部に吊り上げて同じく強固に固定した。
つかさの格好は、まるで赤ん坊のオシメを替えるような体位だ。
蜜壷と菊門が、松倉の方に向かって露になった。
（さてと・・・）
剛士は、つかさの鼻を摘んだ。
見る見るうちに顔が紅潮し、息苦しさで目を覚ましていく。
「ウフゥゥッ・・・ウ・・ゥゥ・・・プハァァー・・・ハァ、ハァ、ハァ・・」
「お目覚めかな・・・教祖様・・・」
つかさは、状況が飲み込めなかった。
荒々しく呼吸をしながら周りを見渡す。
「・・・あ・・・あなた・・誰・・・・ここは？」
「お前の横を見てみろ。」
つかさは、剛士の言葉で隣を振り向いた。
「！・・・か・・薫ぅぅぅーっ！」
「ククッ・・・こういうわけだ。」
「何の真似よっ！・・・あんた、こんな事してただで済むと思ってるのっ！」
「それは、こっちの台詞だ。」
剛士は、つかさの上作衣を開き乳首を思いっきり摘みながら捻りあげた。
「イギィィィィィーッ・・・」
剛士は、乳首を離すと、つかさの顎を持ち上げ囁いた。
「いちいち説明は面倒だ。俺の質問に答えろ。」
つかさは、鋭い目つきで剛士を睨む。
「お前が加担して、共同体を結ぼうとしている極東独立民族戦線の本部は？」
「！・・・・・あ・・あんた・・・何者なの？」
「フッ・・・言うわけは、ないか。」
剛士は、つかさに目隠しをした。
「な、何するのよっ！」
剛士は、気を失っている薫に近づき金属製のクリップを全て外すとつかさの身体に嵌め替えた。
「ぅ・・・痛いっ・・・止めてっ！」
そして、朦花夢を全て瓶から掬い取り、つかさの蜜壷に塗りこんだ。
（ん？・・・・・このアマ・・・やってきたばかりか・・・）
剛士は、真珠を散りばめたバイブレーターを蜜壷に挿し込むと同じく菊門にも金属棒を挿入していく。
「・・・な・・何すんのよっ！」
剛士は、一切声をあげなかった。
それが返って、つかさの恐怖に追い討ちを掛けていくからだ。
剛士は、バイブレーターのスイッチを押した。
低いモーター音が唸っていく・・
「・・・ゥゥ・・・・・・」
剛士は、無言で椅子に座り、暫し、つかさの様子を見る事にした。
数分後、つかさの蜜壷から異常なほど蜜が溢れ出して来くる。
（・・・きたな・・・・）
剛士は、つかさの口に開口器をかませると、特殊なゴムで作った刺激根を挿入した。
これは、蒟蒻のように柔らかく、小さな窪みが無数に空いており、唾液を吸収すると口の中を吸盤のように吸い、舌や頬を巧みに刺激していくのだ。
口のデリケートな部分は、一種の性感帯であり脳の知覚神経を刺激し性ホルモンの分泌を促す効果があるのだ。
「ァワ・・ヮ・・・・ァガァ・・・アガガ・・・ァヮヮヮ・・・・」
つかさは、吐き出そうとするが、舌の力だけでは口から押し出す事は出来なかった。
つかさは、顔を紅潮させ唾液を大量に流し始めた。
それに比例し、蜜壷から流れる蜜も既にテーブルの上で溜まりを作っている。
「ンハァァァァッァー・・・・・アファァァー・・・」
剛士は、ハケでつかさの身体やうなじを愛撫していった。
「クフゥゥゥゥゥー・・・・ンアァァァー・・・」
早くも下腹部が快感で波打ち始めている。
菊門が、強く閉まり挿入してある金属棒が吸引で自然と中に入っていくほどだった。
「・・ゥゥ・・・ア・・アゥゥ・・・・ア・・ァ・・ァァァァァッァー・・」
（・・・・・）
剛士は、タイミングよく電流を流した。
「グギャァァァァァッァァァァァァァーッ！」
つかさは、ショックで放尿を開始する。
身体は痙攣し、小刻みに唇を震わせた。
剛士は窒息しないように、つかさの口からゴムを抜き出した。
「・・・グブフゥゥゥゥー・・・・・グゥゥ・・・ゥゥ・・」
目隠しをとり表情を窺う剛士・・・
つかさは、白目を剥いて気を失っていた。
（まだ、この程度じゃ済まさんぜ・・・・）
剛士は、電流を流しつかさを覚醒させる。
「グヒィィィィィー・・・・・・アウゥ・・・ハァ、ハァ、ハァ、・・・」
「目覚めがいいな・・・」
「や・・・止めて・・・・もう止めてよ・・・」
薫が、つかさの悲鳴で目を覚ましたようだ。
「・・・お・・・お母様・・・」
「か・・・・薫・・・・だ、大丈夫よ・・・直ぐに苗場が助けに来るから。」
「クククッ・・・・残念だが、アンタの側近さんは、もう旅に出たよ。」
剛士の言葉に、ショックを隠せないつかさ・・・・
「あんた・・・・いったい何よっ！・・何の目的で・・・お金なら上げるわ。」
「金なぞ、いらん。・・・・俺は、奴らのアジトとリーダーを知りたいんだ。」
「・・・・・知って、どうするの・・・・あんた程度が潰せる相手じゃないわ。」
剛士は、溜息をつきながらつかさを見据えた。
「あんたら親子は、その程度とか、潰せるわけがないとか考えが浅はかだな。」
剛士の言葉に追い討ちを掛けるように薫が呟いた。
「お母様・・・この人は、普通じゃないわ。色々な事を知りすぎてる。」
「・・・・あんた・・・警察？・・・・どこかの諜報員？」
剛士は、冷笑しながら返答した。
「フッ、よかったな・・・・・そのどちらでもなくて。俺は、単に悪を憎む一人だ。特にテロリストにはな。」
「・・・バカバカしい・・・・・あんたとは、野望が違うのよ。」
その言葉に、剛士のアドレナリンが急激に沸騰した。
怒りを押さえながら、つかさに言い放つ剛士・・・
「冥土の土産に話してやろう・・・俺は、元英国ＳＡＳの対テロ部隊にいた。」
「・・・・・・！」
（・・・・こ・・・この男・・・・もしや・・・・）
つかさは、一気に顔色を変えていった。
「カバーで探偵をやっているが、ホーピングという組織の一員だ。」
「・・・・・ホ・・・・ホーピング？・・・」
ドアの外で、物音が聞こえた。
沙良が、聞き耳を立てているのであろう。
剛士は、沙良を気にしながら大きく深呼吸すると続きを話し始めた。
「国連の武力緊急捜索員だ。」
武力緊急捜索員とは、極秘に包まれた武器等の緊急捜索を行う特殊部隊で各国に散らばって活動をしている。
主な人材は、各国の特殊部隊や諜報組織の出身者である。
この国連部隊は、国連エネルギー省の所属だが本拠地はない。
どの特殊部隊よりも極秘で部隊の構成、規模、訓練内容も知られていない。
活動内容は、ジャックされた核の捜索、探知、発見、奪回、回収が任務で、核が広大な市街地に隠されていたり、他国へ移動・隠匿されても対応が可能なのだ。
「今は、訳あって、俺自体は活動をしていないが、因縁の相手が全く知識のない、お前らと組んでいる以上黙っておけんのでな。」
「・・・ば・・・馬鹿にしないでっ！」
「俺が、言っている意味が解ってるのか？」
「私ら、天無教には関係ないことよ。・・・・・伊武さん・・・」
「！・・・・何故、俺の名前を知ってる？ お前に名前を言った覚えはないぞ。」
「そ、それは・・・・・・・い・・・いま・・・ＳＡＳの対テロ部隊にいたって言ったじゃない。」
「・・・・・」
「ゆ、・・・有名だからね・・・あんたは・・」
つかさは、そう言って剛士を睨んだ。
（こいつ・・・・間違いなく以前から俺を知っているな・・・・・・）
剛士は、そう思いながら、つかさに話を続けた。
「いいか、よく聞け。お前らの仲介している男は必ず殺らねばいけない男なんだ。奴は、国際指名手配どころか、抵抗無条件で殺害してもいいと国連から許可を出されている男なんだぞ。右京が嗾けてる極東独立民族戦線は、超武力組織になる恐れがある。そして、お前らが、調達して資金援助しようとしている金は、民族共同に使う金ではなく・・・・・・・巨大核兵器を買う資金になるんだ。」
「それがどうしたのよ？」
（駄目だ・・・・無知にも程がある・・・・）
剛士は、思った。
今頃、李が天無教の莫大な資金を運んでいるであろう。
仲介している右京とのコンタクトも恐らく途絶える。
薫が持つ５つの売春クラブも経営母体の変更は時間の問題だ。
しかし・・・・
今ここで、北と疑いを掛けている極東民族独立戦線の本拠地と指導者をつかさから聞き出さなければ、非常に危険であることには違いない。
剛士は、苛立ちを増していた。
（・・・・・そこまでして口を割らない理由は何だ・・・・いずれにせよ、この母娘は、消えてもらわないと危険だ。）
つかさと薫を見る剛士・・・・
二人は、無意識に目の焦点をずらしていた。
（間違いない・・・・こいつらは、対拷問訓練を受けている・・・・）
これだけの拷問を続けても喋ろうとしない。
剛士は、何とか口を割らせようと必死で思考を続けた。
| 