（７４）

　島田は、何度も放尿シーンを繰り返し見入った。
　その間、山脇は、島田の肉棒を舌で刺激していく。

「博美ぃっ‥‥‥‥おぉっ‥‥‥もっと‥‥もっと強く吸ってくれぇっ！」

　山脇は、口を窄めて島田の肉棒を吸引した。
　唾液と舌の摩擦でバキューム音が部屋に響いていく。

「おぉっ‥‥‥いいぞっ‥‥‥‥」

　島田は、映像をスローに切り替えた。

「博美っ‥‥出るっ‥‥‥ぐぅ‥‥‥‥出すぞっ。」

　島田の合図で、山脇は、口を大きく開けて肉棒を扱き始めた。
　島田の肉棒が波打ちながら分身を爆発させる。

「ウォォォッ‥‥‥」
「ンアァァァァー‥‥‥‥‥‥ングゥゥ‥‥‥」

　山脇は、口を被せて島田の分身を吸い上げていった。

　一滴残らず飲み込む山脇‥‥‥‥‥
　その後も、島田の声が掛かるまで丁寧に舌で肉棒を舐め上げていく。

「‥‥‥‥うぅぅ‥‥‥博美‥‥‥‥もういい‥‥‥」

　島田は、博美から離れて映像を停止した。

　山脇の口の中で果てた島田は、満足した様子でソファに腰掛けた。

「ふぅぅー‥‥なかなか上手く撮れているじゃないか。博美、よくやったぞ。」
「ぁ‥‥‥はぃ‥‥‥‥」

　口周りを拭いながら島田に返事をする山脇‥‥‥

「しかし、よく撮れたもんだな。」
「え‥‥‥‥ええ‥‥‥‥苦労しました。」
「だろうな‥‥‥‥よし、博美、今度、伯父貴に君の事を話しておこう。」
「ありがとう、島田さん‥‥‥‥」
「なに、君には、まだまだ色々と世話になるしね。今日から完全に僕の愛人だ。」
「嬉しいわ‥‥‥島田さん。」

　山脇は、そう言って、島田の萎えた肉棒に舌を這わせていった。

「フッ‥‥‥博美、お前は、従順で可愛い奴だ。」
「‥‥‥‥一生、島田さんに着いていきますわ。」
「ところで、博美、近藤君が、いま付き合ってる男と別れさせる事は出来ないかな？」
「え？」
「近藤君も男と別れれば、僕と付き合うと思うんだが。」
「でも、まだ付き合い始めたばかりだし。」
「君もその男と付き合ってた事あるから知ってると思うが、奴は上手いのか？」
「‥‥‥‥え‥‥‥？」
「つまり、セックスだよ。」
「どうでしょう‥‥‥私は島田さんの、これが一番最高ですけど。」

　そういって、肉棒を擦っていく山脇‥‥‥‥‥‥

「んー‥‥‥、博美、今度、聞いておいてくれないかな？」
「何をですか？」
「つまり、彼との関係だよ。もう、近藤君は抱かれたのかどうかを‥‥‥」
「え‥‥‥‥ええ‥‥‥わかりました。明日にでも近藤の自宅に行ってきます。」
「ああ、頼むよ。‥‥‥‥しかし、それを考えると気が狂いそうだよ。」
「‥‥‥島田さん‥‥‥」
「近藤君が、制服を着て受付に座っている姿が、いつも目に浮かんでくるんだ。」
「‥‥‥‥‥‥‥制服？」
「ああ。‥‥‥一度、制服を着せたまま犯してみたいんだ。」
「着たまま‥‥‥ですか？」
「ああ、真昼間から会社でしてみたいねぇ‥‥‥まあ、無理だろうが。」

　島田は、溜息をつきながら、山脇の乳首を足で弄んだ。

「ァァァー‥‥‥‥‥島田さぁぁ‥‥ん‥‥‥‥」

　甘ったるい声を出す山脇は、島田の足を押さえたまま下から見つめた‥‥‥‥‥

　島田は、ニヤつきながら山脇の乳首を弄んでいる。
　その時、島田の脳裏を思いが過ぎった。

「そうだっ、博美、君も同じ制服を着てるじゃないか。」
「ぇ？‥‥‥ええ。」
「よし、明日、何とか１時間くらい受付を離れられないか。」
「‥‥‥それは‥‥‥出来ない事もないですけど。‥‥‥‥え‥‥‥ひょっとして。」
「そう、制服を着たままで着衣プレーをするのさ。会社でね。」
「会社で‥‥‥ですか‥‥‥」
「ああ‥‥‥興奮するぞ。」
「で‥‥‥でも‥‥‥‥」

　山脇は、島田の言葉に、かなり躊躇したが直ぐに思い直した。

（今のうちに、とことん気を使っておかないと‥‥‥）

「わかりました。」
「抜けられるかい？」
「ええ。‥‥‥１時間くらいなら、受付を外せますわ。」
「何時くらいに。」
「来客の一番少ない時間が、正午前なんです。」
「よし‥‥‥じゃ、１１時でどうだい？　この時間なら僕も暇が作れる。」
「わかりました。‥‥‥それで、場所は？」
「んー‥‥‥‥‥見つからない場所というと‥‥‥‥‥」

　島田は、頬を撫でながら社内を思い浮かべた。

「そうだ、備品保管庫がいい。あそこなら人は入ってこないし。」
「わかりました。では、明日１１時に備品保管庫に行きます。」
「クククッ‥‥‥楽しみだな‥‥‥‥博美、思いっきり淫らに頼むよ。」
「え？」
「つまり、下着もセクシーな物を穿いてきてくれ。そして、喘ぐ言葉も淫乱に口走って欲しいな。」
「フフッ‥‥‥島田さん、心得ていますわ。」

　山脇は、妖しい笑みを浮かべながら島田の肉棒を咥えていった。

☆☆☆☆☆

−　翌日　−

「これが写真です。」

　公室課長の大隈が、仙次郎と洋平に島田の部屋の写真を見せた。

「なるほどね‥‥‥」
「近藤君のものと思われる下着は、クッションに被せてあったり、ベッドに散らばっていました。」
「やはり、パラノイド系人格障害の気があるな‥‥‥‥」
「‥‥‥というと‥‥‥」
「今の録音内容からすると、更に島田の思想は過剰気味になっている。完全に、近藤君が、自分を好きだという事を認識しまっているようだ。通常に無いパターンなんだが、島田を放っておけば、延々と続くぞ。」
「んー‥‥‥‥‥」
「更に、山脇博美の存在だ。山脇に対する性戯は、近藤君に対しての行動だ。島田は、山脇を抱いている時も、相手は近藤君というイメージを持っている。」
「仙次郎、それなら山脇君を脅して離させてしまえばいいんじゃないか？」
「洋平、そこが、島田の性格ポイントなんだ。」
「ん？」
「多分、多分だが、奴は、普通の女性と付き合った事が無い。」
「え？」
「つまり、今まで風俗でしか女を抱いた事が無いはずだ。だから、山脇に対しての性戯も、異常であり、通常とはかけ離れた命令をしているんだ。今まで、自分で考えていた性の妄想が現実でも通用すると思い込んでいる。」
「なぜ、そんな事が判るんだ。」
「それは、昨日も説明したが、異常なまでのプライドの高さからなんだが、精神病系である被愛妄想をもっているからだ。つまり、島田にとって絶対に間違っていないという信念と、その行動や言動から判断できる。」
「ほぉぉー。しかし、山脇は、こんな短期間で島田という人間に適応したもんだな。」
「それは、山脇の欲求からくる意識障害さ。つまり、山脇も感化している。」
「なるほど。要するに、島田のプレーを拒まないから、島田自身もそれが普通と理解してしまっているんだな。」
「そういう事だ。そして、山脇は嫌がっている様子を微塵も見せない。」
「渉外部の異動を叶わせるためか？」
「ああ。まあ、しかし根っからセックスも好きなんだろう。」
「んむ、いくら島田が喜ぶとは言え、あそこまで普通はしないからな。」
「更に、島田の愛人になれば、金には困らないだろうし、事実、島田は、仕事は優秀だ。このまま普通に行けば、将来、榊原グループの幹部は間違いないだろうから。」
「つまり、山脇も、ずる賢いんだろうな。」
「‥‥‥さて‥‥‥洋平っ。明日あたり落とすぞ。」
「どうするんだ。」
「いま、島田と山脇の盗聴した内容を聞いただろう。」
「ん？‥‥‥‥ははぁーん‥‥‥‥備品保管庫でやるといっていたな。」
「ああ‥‥‥そこでだ。山脇の制服にマイクをつけて社内放送で流せ。」
「な、なにぃ‥‥‥来客も居るんだぞ。俺が社長に怒られるじゃないか。」
「全館に流さなくてもいいだろう。」
「え？‥‥‥‥そうか‥‥‥なるほど。来客が多い部署は、総合管理室でスピーカーをオフにしておけばいいんだな。」
「そういう事‥‥‥‥‥後は、現場に居合わせる社員を適当に選んでおけばいい。」

　大隈が、洋平に声を掛けた。

「次長、マイクはピンバッチに仕込みましょう。」
「ピンバッチ？」
「企業博のキャンペーンバッチですが、受付業務の者は宣伝や広報も兼ねますから、必ずはめるようにしてます。」
「なるほど‥‥‥直ぐに仕込めるか？」
「はい。、大丈夫です。」
「よし、大隈、総合管理室でスピーカーの調節は、お前がやれ。」
「わかりました。」
「俺が、レシーバーで指示を出すから、来客部署意外は、全て会話を流そう。」
「はい。」

　洋平は、盗聴の録音テープと証拠写真をバックに詰めて席を立った。

「じゃ、仙次郎‥‥‥‥明日‥‥‥」
「ああ、上手くやってくれ。」

　洋平は、仙次郎に親指を立てて部屋を出て行った。

（さてと‥‥‥明日が見ものだな。）

　仙次郎は、明日、起こるであろう島田と山脇の醜態を想像しながら煙草に火を付けた。
　吐き出す紫煙に映し出される、二人の表情が鮮明に浮かぶ。
　仙次郎は、口元に小さな笑みを浮かべながら美味そうに煙草をふかしていった‥‥‥‥

☆☆☆☆☆

−　翌日　−

　山脇は、出社後、着替えを済ませ、更衣室から出ると受付けに向かった。

（あら‥‥‥‥近藤さん？）

　山脇は、既に受付けに座っている近藤に笑顔を投げた。

　それに気づく近藤‥‥‥

「おはようございます。」
「おはよう。昨日は研修だったんですって？」
「ぇ‥‥‥ええ‥‥‥‥そうなんです。」

　近藤律子は、先ほど、洋平から島田と山脇の全ての内容を聞かされていた。
　そのためか、山脇との会話も普段と違って妙に硬さが見受けられた。

「どうしたの、近藤さん‥‥‥」
「え‥‥‥ぁ‥‥いえ‥‥別に‥‥‥」

　自然と表情が曇っていく近藤‥‥‥‥
　今まで信用していた山脇の悪行に怒りを押さえきれないでいたのだ。
　しかし、洋平からの指示で、普段どおりに接してくれと言われており態度を改めていく。

「フフッ‥‥おかしな人‥‥‥それより近藤さん、今日、１１時から少し席を外していいかしら？」
「ええ‥‥‥かまいませんよ。」
「ゴメンね。ちょっと、用事があって。」
「ええ、大丈夫です。暇な時間帯ですし。」
「ありがとう、お願いね。」

　山脇は、白い手袋をはめると姿勢を正して席についた。

「あ、近藤さん、今日帰りに家によっていいかしら？」
「え‥‥‥ええ‥‥‥別にかまいませんけど‥‥‥‥」
「ちょっと、話したい事があるの。直ぐに済むわ。」
「ええ、わかりました。」

（また、下着を盗むんでしょ‥‥‥でも、それも、もう無理ね‥‥今から貴女は‥‥）

　近藤は、そう思いながら大隈に渡されたピンバッチの事を思い出した。
　引き出しから、それを取り出し山脇に差し出す近藤‥‥‥

「山脇さん、これ、企業博のキャンペーンバッチだそうです。」
「あら、そう‥‥‥」

　山脇は、何も疑う事無く襟にピンバッチを填めた。
　勿論、近藤の襟にも同じピンバッチが填められている。

　山脇は、昨夜の島田からの依頼を思い出していた。
　近藤が、既に付き合ってる男性と関係しているかを詳しく聞き出さなくてはならない。
　山脇は、極力、普通の会話のように心掛けながら話を切り出した。

「‥‥‥‥‥近藤さん、彼と上手くやってる？」
「ええ‥‥‥まぁ‥‥‥」
「そう、良かったわ。‥‥‥私も貴女が彼と幸せになってくれれば嬉しいわ。」
「‥‥‥‥ぁ‥‥‥ありがとうございます。」
「フフッ‥‥‥もう彼に抱かれたの？」

（‥‥‥‥来た‥‥‥‥）

　近藤は、洋平に説明を受けていたために、今の質問をされることも判っていた。
　洋平からは、嘘でもいいから、かなりの熱愛で、性関係も頻繁で激しいと言うように言付けられていた。

「ええ。‥‥‥一応‥‥‥」
「そう。‥‥‥どう彼は？」
「ぇ‥‥‥ええ‥‥‥その‥‥‥凄く激しくて‥‥‥一日に何度も求めてきます。」
「うわぁー‥‥‥やるぅぅー‥‥‥」

　山脇は、小声で囁きながら近藤の肘を突付いた。

「デートのたびに？」
「ええ。‥‥‥毎日、仕事帰りに家に寄ってくれるので。」
「凄いじゃない‥‥‥ラブラブなのね。」
「ええ‥‥まあ‥‥‥」
「フェ○チオもしてあげるの？」
「ぁ‥‥‥あの‥‥‥‥は、はい‥‥‥‥‥‥」
「どぉぅ？‥‥‥彼のモノは‥‥‥」
「その‥‥‥‥凄く大きくて‥‥‥硬くて‥‥‥‥」

　近藤は、顔を真っ赤にしながら嫌々答えていった。

　そうこうしているうちに、始業時間が来た。
　電話応対や来客が増え始めてくる。
　近藤と山脇は、受付嬢らしく凛々しさを途絶えさせず笑顔で応対をしていく‥‥‥‥
　始業後の忙しい２時間が、あっという間に過ぎていく。
　山脇は、時計を確認した。

（１０時３０か‥‥‥後、少しね‥‥‥）

　山脇は、今から島田に着衣プレーをされる事を想像し股間を濡らしていく。
　島田を喜ばすために、シースルーのショーツとガーターを着用してきたのだ。

　その頃、洋平は、総合管理室に居る大隈に指示を与えていた。

「いいか、大隅、俺の合図で、営業部と企画部、そして、１階フロアーは、スピーカーを止めろ。」
『わかりました。』
「そして、ラストに近づいたら、島田の居る事業部推進課の連中に名を名乗らずに内線連絡を入れろ。備品保管庫で、島田が戯れてるとな。鍵を掛けてるだろうが、俺が、マスターキーでロックを解除しておく。」
『クククッ‥‥‥‥わかりました。』
「よし、上手く頼むぞ。くれぐれも取締連中の部屋には流さないようにな。」
『はい。』

　洋平は、バックの中身を確認した。
　中には、近藤律子の下着や盗品が写った島田の部屋の写真が入っている。
　そして、盗聴した録音テープが小型デッキに挿されていた。

（さてと‥‥‥‥待ち伏せするか‥‥‥）

　洋平は、バッグを抱えて備品保管庫のフロア−に向かった。

　山脇は、近藤に断わって席を立った。

「じゃ、近藤さん、悪いけどお願いね。」
「ええ、わかりました。」

　山脇は、近藤に笑顔を振り撒いて備品保管庫に向かった。
　近藤は、すぐさま洋平に連絡を入れた。

「近藤です。‥‥‥‥いま、山脇さんが席を離れました。」
『わかった。‥‥‥‥近藤君、今日で君の悩みも解決だ。』
「‥‥‥はい‥‥‥」

　安堵の笑みが、自然と浮かび上がってくる。
　近藤は、大きく深呼吸をして電話を切った。

（７５）

　山脇は、備品保管庫の前で立ち止まった。
　左右を見渡し、人がいない事を確認すると中に入っていく。

　洋平は、それを確認して大隈に連絡を入れた。

「大隈、開始しろ。」　『はい。』

　大隈が、山脇のピンバッチに仕込まれたマイクのスイッチをオンにした。

「‥‥‥‥‥‥‥島田さん‥‥‥」

　山脇は、小声で島田を呼んだ。

　物音を立てずに奥の棚から島田が姿を表した。

「博美っ、待ったぞ。‥‥‥‥‥ククッ‥‥‥やはり、制服はいいな‥‥」

　島田は、博美の手を引き寄せスカートの中に手を入れた。

「ァァァ‥‥島田さん‥‥‥早くオ○ンコに入れてぇぇぇー‥‥‥」
「待て待て‥‥‥慌てるな、博美っ‥‥」

　山脇の股間部に、ショーツの上から指を滑らせる島田‥‥‥‥

「博美‥‥‥こんなに濡らしていたのか。ショーツがビッショリだぞ。」
「イヤァァン‥‥‥島田さんのオチンチンを想像してたら、こんなにぃぃ‥‥‥」

　島田は、博美の前にしゃがむと、スカートを捲ってショーツの上から顔を埋めた。

「んむぅぅぅー‥‥‥‥」

　呻き声を上げる島田‥‥‥‥

「ァァァァー‥‥‥島田さぁぁーん‥‥‥‥」

　山脇は、腰を突き出して島田の頭を左右から掴んだ。

　島田は、ゆっくりと山脇のショーツを下ろしていく。

「ん‥‥‥博美、ここの毛はどうしたんだ‥‥‥剃ったのか？」

　島田は、昨夜、山脇と交わらなかったため剃毛した事を知らなかった。

「え、えぇ‥‥‥‥‥‥‥パイパンは、嫌ですか？」
「いや、なかなか、いいじゃないか‥‥‥」
「良かったわ‥‥‥島田さんに嫌われると思って心配してたんです。」
「君なりに、僕に対して気を使っての事だろう。」
「そ‥‥‥そうです‥‥‥」
「ククッ‥‥‥やるじゃないか‥‥‥さすが僕の愛人だ。」

　島田は、気をよくしながら、山脇の股間に顔を埋めていった。

「ンハァァァァー‥‥‥島田さん、気持ちいぃぃぃー‥‥‥」

　島田は、山脇の蜜壷を念入りに舐め上げていった。

　備品保管庫の前では、スピーカーから聞こえる二人の卑猥な声に洋平が、笑みを浮かべていた。

（クククッ‥‥‥‥馬鹿めが‥‥‥‥）

　そして、各部署では、スピーカーから流れてくる二人の会話に、異様な、ざわめきが起こり始めていた。
　しかし、そんな事はいざ知らず、二人は、プレーに没頭していた。

「博美、マ○コを広げてオナって見ろ。」

　山脇は、妖しい視線を島田に送りながら頷いた。
　蜜壷を突き出し、指を自ら挿入して自慰を見せ付ける。

「ぁぁぁ‥‥‥島田さぁん、私のオ○ンコ見てぇぇぇぇー‥‥‥」
「ああ、よく見えるぞ‥‥‥‥ヒクヒク動いてるじゃないか。」
「早く、オ○ンコにオチンチン入れてぇぇぇー‥‥‥」

　卑猥な言葉に、女子社員たちは眉を顰めていた。

「おい、島田って事業部の島田じゃないか？」「声もそっくりだぞ。」

　そんな声が飛び交う中、二人を探し出し、止めて来いと上司らの声が響いている。
　それぞれの社員が、社内を探し回るが、二人の居場所は判らなかった。

「博美っ、ク○トリスを捲ってみろ。」
「ァァ‥‥‥こぉぅ？」

　山脇は、薄皮を捲って突起した女芯を島田に見せつけた。

　島田は、興奮しながらズボンを脱ぎ捨てた。
　怒張した肉棒が、山脇の目に飛び込んでくる。

「ぁぁ‥‥‥島田さん、凄いぃぃぃー‥‥‥‥」
「博美、ヒップをこっちに向けてくれ。」

　山脇は、中腰になってヒップを後方に突き出していく。
　島田は、山脇のスカートを脱がすと横へ放り投げた。

「早くぶちこんでぇぇぇぇぇー‥‥‥」
「ああ、わかってる‥‥‥いくぞ、博美っ‥‥」

　島田は、これ以上なくいきり立った肉棒を山脇の蜜壷目掛けて一気に挿入した。

「ンアッ、ハァァァァァァァァァァァー‥‥‥最高ぉぉぉ‥‥‥気持ちいぃぃぃーっ！」
　山脇の絶叫した声が、スピーカから響いた。
　もはや、女子社員たちは、小恥ずかしい照れを通り越し呆れた声で会話に耳を傾けている。

「どうだ、博美っ‥‥‥気持ちいいいかっ！」
「ウグゥ‥‥イィ‥‥イィィ‥‥‥オ○ンコが‥‥ァァ‥‥イィィィィィィーッ！」

　更に、島田は、山脇の菊門に指を滑らせていく‥‥‥‥

「アア‥‥ウゥゥ‥‥島田さん‥‥‥お尻‥‥‥お尻の穴に指入れてぇぇぇぇっ！」

　山脇の声と同時に、島田の指が菊門に突き刺さった。

「フングゥゥゥゥゥー‥‥‥‥‥アゥ‥‥アゥ‥‥アゥゥ‥‥‥お尻もイィィっ！」

　外で待つ洋平は、頃合と見て大隈に連絡を入れた。

「大隈、推進課に電話を入れろ。」
『わかりました。』

　洋平は、マスターキーで音を立てないようにロックを解除した。
　そして、ゆっくりとドアを開け中の様子を伺った。

　二人は、両棚の中央で痴態を繰り広げていた。
　洋平は、バッグから島田の部屋の写真をばら撒き、さらに、盗聴したテープを小型デッキに差し込んで床に置いた。

（‥‥‥‥よしと‥‥‥‥）

　洋平は、二人に気づかれぬよう備品保管室を出ると、大隈に再度、連絡をした。

「大隈、備品保管庫のスピーカーをオンにしろ。」
『はい。』

　洋平は、もうじき駆けつけてくるであろう推進課の連中を待った。

　備品保管庫の中では、二人の様子がおかしい事に気づき始めた。

「ァァ‥‥オ○ンコがぁ‥‥‥‥‥？‥‥‥‥‥‥ぇ‥‥‥‥？」
「どうした、博美‥‥‥‥ん？‥‥‥‥」
「し、島田さん‥‥‥‥私の声が‥‥‥スピーカーから‥‥‥‥」
「？‥‥‥‥な‥‥‥どうなってんだ？‥‥‥俺の声も‥‥‥」

　島田は、山脇の腰を左右から握っていた。
　結合したまま、首を傾げる二人‥‥‥

　そこへ、推進課の同僚が勢いよくドアを開け備品保管庫の中に入ってきた。

「え？」
「キャァァァァァァァー‥‥‥」

　大声で叫ぶ山脇‥‥‥
　急いで結合を解くが二人とも慌てているのか、スカートやスラックスがなかなか穿けないでいる。

「島田君っ！‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥き‥‥‥君ぃ‥‥何を‥‥‥」
「か‥‥‥係長っ‥‥‥あ‥‥こ‥‥これは‥‥‥‥‥つまり‥‥‥‥」

　推進課の係長は、驚きを隠せなかった。

「き‥‥‥君は‥‥‥‥受付の‥‥‥‥山脇君‥‥‥‥」

　山脇は、顔を蒼ざめさせて床に崩れ落ちる。

「‥‥‥島田君、一体、何をやってるのかね。君たちの会話は全て社内に流れているんだよ。」
「え‥‥‥‥‥‥えぇぇぇーっ？‥‥‥‥‥そ‥‥‥そんな‥‥‥」

　同僚達は、島田の哀れもない姿を見て薄笑いを浮かべていた。

「ち‥‥‥違うんだ‥‥‥俺は、この女に騙されて‥‥‥‥」

　一人の同僚が、口を挟む‥‥‥‥

「島田、そうは聞こえなかったぞ。‥‥‥博美、待ってたぞと言ってたじゃないか。」
「うぅ‥‥‥‥‥そ‥‥‥それは‥‥‥」
「島田、全ての会話を聞かれてるんだよ。」
「グッ‥‥‥うぅぅ‥‥‥」

　そこへ、仙次郎が、近藤律子を連れて備品保管庫に入ってきた。

「ゲェッ‥‥‥こ、近藤‥‥‥‥‥‥」

　島田は、近藤を見て焦りまくった。

「島田さん‥‥‥‥凄く変態なんですね。馬鹿みたい‥‥‥‥」

　近藤の言葉にショックを隠せない島田‥‥‥

「‥‥‥‥‥ぁ‥‥‥ぁゎ‥‥‥‥ぁゎゎ‥‥‥‥‥ち‥‥違う‥‥騙されたんだ。」

　仙次郎が、クールな声で聞き返した。

「騙されたとは？」
「こ‥‥この山脇が、私を抱いてくれたら近藤君との仲を取り持つと‥‥‥」
「し、島田さん‥‥‥そ‥‥‥‥‥そんな‥‥‥‥」

　山脇は、驚愕した表情で島田を見つめた。

「この女こそ、変態なんだ‥‥‥‥僕は、ただ、この女に‥‥‥‥」
「島田さん‥‥‥あ‥‥貴方って人は‥‥‥‥」

　山脇は、涙を浮かべて島田を睨んだ。

「それくらいにしておきなさい、島田さん。」

　仙次郎は、これ以上なく冷静な声で島田を制止した。

「常務‥‥‥」

　仙次郎に呼ばれ、後方から、伯父である常務の島田が入ってきた。

「！‥‥‥お‥‥‥伯父さん‥‥‥‥」
「馬鹿者ぉっ！‥‥‥何という様だっ、陽一っ！」
「違うんです。僕は‥‥‥」
「黙れっ！　いま、高輪先生から全てを聞いたところだ。」
「高輪？‥‥‥‥」

　仙次郎を見る島田‥‥‥

「貴方とは、初対面ですね。‥‥‥‥オフィスクリニックの高輪仙次郎と言います。」

　仙次郎は、そう言うと床に置いてある小型録音機のスイッチを押した。
　今まで盗聴した島田と山脇との会話が流れ出す。

　伯父である常務は、愕然としながら、その会話を聞いていた。
　同僚達は、島田を軽蔑した目で眺めている。

「ぅぅ‥‥‥‥や、止めろぉぉっ！」

　島田は、小型録音機を掴み上げると壁に放り投げた。

「ウググッ‥‥‥‥‥‥す、全て、この女の企みなんだ。俺は悪くないっ！」

　仙次郎は、目で、洋平に合図を送った。

　洋平は、仙次郎と近藤律子、そして常務の島田を残し、同僚たちを備品保管庫から引き帰させた。
　全員が、出て行ったのを確認すると、仙次郎は、話を再開した。

「島田さん、ここにいる近藤律子君に相談を受けたんですよ。」
「相談？‥‥‥‥‥‥」
「ええ。貴方からストーカー行為をされて困っているとね。犯罪なんですよ。」
「ストーカー？‥‥‥‥ぼ、僕は、ストーカーなんかした覚えはない！」
「この会話を聞いてストーカーじゃないなどと言いのけるとは、貴方は、相当狂ってますね。やはり病気の何物でもないですな。」
「びょ‥‥‥病気‥‥‥だと‥‥‥‥」
「ええ。貴方は、自己愛性人格障害という精神的な病気なんです。」
「ば‥‥‥馬鹿な事を‥‥‥」
「貴方に説明しても理解しないでしょうな‥‥‥‥そういう病気なんですから。」
「‥‥‥‥‥‥」
「とにかく、今、近藤君が言ったように、貴方の事など微塵にも思っていません。」
「嘘だっ‥‥‥彼女は、僕の事を好きなはずだ。」
「近藤君は、いま付き合っている彼と結婚を考えています。貴方の事など一切、頭にないんですよ。もう止めなさい。」
「‥‥‥‥‥う、嘘だ‥‥‥僕を騙してるんだろう。」

　近藤が、哀れみの表情を浮かべながら囁いた。

「島田さん、私は、貴方に興味の一欠けらも持っていません。そして私の全ては、今、付き合ってる彼のものなんです。」
「‥‥‥ぅ‥‥‥ぅぅ‥‥‥‥‥‥うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ！」

　島田は、異常な叫び声を上げた。

「よ‥‥陽一‥‥‥‥‥お前‥‥‥」
「常務‥‥‥‥ごらんの通りです。後は、お任せください。」
「せ、先生‥‥‥‥ご迷惑掛けます‥‥‥‥」

　常務の島田は、ショックを隠せない様子で備品保管庫を出て行った。

「さて、島田さん、山脇さん、どうしますか？　貴方たち二人の今していた行為は全て他の社員に聞かれています。それでも、この会社にいる勇気はありますか。」

　山脇は、唇を震わせながら怒鳴った。

「この、カス男っ！　何が、僕に任せておけよっ！　一生、盗んだ女のパンツの匂い嗅いでオナっときな。」

　山脇は、そう言って部屋を飛び出していった。
　ドアを開けると、会話を聞いていた野次馬社員達が薄笑いを浮かべて山脇を見た。

「ぅぅ‥‥‥あゎゎ‥‥‥‥‥‥い、いやぁぁぁぁぁぁー‥‥‥」

　山脇は、まるで発狂したかのような叫び声を上げて、その場を走り去っていった。

　仙次郎は、残った島田に止めを刺した。

「島田さん、今後、一切、近藤君に関わらない事だ。もし、諦めないのであれば警察に訴え、近藤君も名を公表して、メディアに投稿する覚悟だ。君の家族や家系の者達は、ショックを隠せないでしょうな。その勇気が君にあるかな？」
「‥‥‥‥ぅぅ‥‥‥‥」
「君は、仕事が出来る。事実、素晴らしい業績を今まで残してきた。このまま普通にやっていけば、将来、幹部も間違いなかったのに。」
「‥‥‥‥‥クッ‥‥‥‥‥」
「しかし、君のキャリアは、今日で‥‥‥‥‥ジ‥エンドだ。」

　仙次郎は、そういい残して、近藤と共に備品保管庫を後にした。

　二人が外に出ると、野次馬社員が、一目、島田を見ようと中を覗き込んでいた。

「おい、あいつが、島田って奴だぜ。」
「あんな、変態男と付き合いたくないわ‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥ゥゥ‥‥‥‥‥ゥッ‥‥‥‥ゥゥ‥‥‥」

　男性社員や女性社員が、薄笑いを浮かべて呟きあっている。
　そして、一人の男性社員が、島田に向かって声を上げた。

「おい、ケツの穴に突っ込んだ指を洗ってからオフィスに戻ってこいよ。」

　その男性社員の一言で、遂に遠慮のない笑い声が上がった。

　島田は、今まで経験のした事のない屈辱と恥辱を味わっていた。
　エリート意識が粉々に崩れ、一瞬にして全てを失った事を実感していたのだ。

　数日後、島田は、辞表を出す事無く、静かに会社から姿を消していった‥‥‥