（８５）

　仙次郎は、亜希子からの誘いで久しぶりに自宅マンションを訪れていた。

「亜希子、ワインクーラーは、何処にあるんだ？」
「奥の棚の上よ。」

　仙次郎は、先週、手に入れた特上ワインを二人で飲もうと持参していた。
　先ほど一戦を終え、亜希子は、キッチンで料理を作っている。

　麦パンを焼き終わり、メインディッシュに取り掛かっていた。

「ほぉー、いい香りがするな。」
「フフッ、仙ちゃん、楽しみにしててね。」
　
　亜希子は、真っ裸でエプロンだけを着け料理に精を出していた。
　程よく盛り上がったヒップを突き出し調味料に手を延ばす亜希子‥‥‥‥

　仙次郎は、亜希子のヒップを見て口笛を吹いた。

（んーむ‥‥‥パーフェクトヒップだ‥‥‥）

　思わず手を延ばして亜希子のヒップを撫でる仙次郎‥‥‥

「いやぁーん‥‥‥駄目よ、仙ちゃん。焦げちゃうわ‥‥‥。」

　妖艶な笑みを見せながら仙次郎を睨む亜希子‥‥‥‥

「フハハ‥‥‥‥つい‥‥‥な。」

　仙次郎は、おどけた表情でワインクーラーに氷を詰めリビングに向かった。

　重厚な一枚板のテーブルにクロスを敷き、その中央にワインクーラーを置くと、ピュリニー‥モンラッシェを挿し込んだ。

「よしと‥‥‥」

　仙次郎は、キッチンに戻り、冷蔵庫からテディポーターを取り出した。

「亜希子、料理できるまで飲んでるぜ。」
「ええ。あと少しで出来るから。」

　仙次郎は、リビングに足を運んでソファに座った。
　洒落た陶器グラスにテディポーターを注いで満足げな笑みを浮かべると一気に半分ほどを喉に流し込んだ。

　サミュエルスミス‥テディポーター‥‥‥‥‥
　イギリスの黒ビールで、ポーターの内、日本でも手に入りやすいビールである。
　しっかりとした泡立ちで味も良く優れた一品だ。

　煙草を燻らせながらキッチンを眺める仙次郎‥‥‥‥
　時折、亜希子が仙次郎に視線を向けながらセクシースマイルを投げてくる。

（‥‥‥‥‥クッ、クッ‥‥‥‥変わんねぇーな‥‥‥亜希子‥‥‥‥）

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「乾杯っ！」

　仙次郎は、亜希子とテーブルを挟んでグラスを交わした。

「美味しいーっ。」
「んむ、さすが、モンラッシェだな。」

　仙次郎は、亜希子の作った料理に手を延ばしながらそう答えた。

「料理のお味は、どぉう？」
「んむ、この鯛の昆布締めはいけるな。」
「でしょ。‥‥‥鯵の南蛮漬けも美味しいわよ。」

　そう言いながら、仙次郎のワイングラスにモンラッシェを注いでいく‥‥‥‥

「このワインに抜群に合うな。」
「仙ちゃんが、このワインに合う料理作れと言うから、朝から材料探しに買い物に出かけて大変だったのよ。」
「そのかわり、３回もイカせてやったじゃないか。」
「もぉう、お馬鹿っ！　それとこれとは別よっ。」

　頬を染めながら仙次郎に言い返す亜希子‥‥‥‥‥

「‥‥‥‥どうでもいいが、何か穿けよ。」

　エプロンを外した亜希子は、素っ裸のままで仙次郎と向かい合っていた。

「いいじゃない、仙ちゃんと二人だけなんだし。」
「そういう問題じゃないだろうが‥‥‥‥」
「いいの。食べ終わったら、また抱いてもらうんだから。」
「ぇ‥‥‥えぇぇーっ‥‥‥‥‥マジ‥‥‥」
「だって、１ヶ月ぶりに会ったのよ。」
「お前が、忙しすぎるからだろう。」
「でも、本当に忙しいのよねぇ。明日から、また学会が始まるし。」

　そういって、美味そうにワインを飲み干していく。

「しかし、本当に美味しいわ。‥‥‥‥これ希少なんでしょ。」
「ああ、年間生産量が、少ないからな。」
「どれくらいなの？」

　手にしたボトルを見ながら仙次郎に問いただす亜希子‥‥‥‥

「んー、確か‥‥‥年間３万本程度だと思ったが。」
「へぇー。‥‥‥‥‥ブルゴーニュなのよね。」
「ああ、コート‥ド‥ボーヌで生産されてるんだ。」
「かなり有名なんでしょ。」
「ブルゴーニュの白ワインの貴族って呼ばれてるからな。」
「そうなの？」
「ああ。世界一の白ワインって評価されてるくらいだからなぁ。」

　仙次郎は、得意そうに答えながら亜希子に微笑んだ。

「へぇー、やっぱり‥‥‥だって美味しいもの。‥‥でも、モンラッシェって変わった名前よね。」
「モンラッシェという名前は、フランス語のモン、つまり山と、ラッシェ、まあ禿だな。これに由来してるんだが、昔、禿げ山と呼ばれていた丘の頂上部に畑があることを表していると言われてるらしい。ここの場所が世界最高の畑だと知らない人には驚くほど殺風景な、そして、ありふれた場所なんだが、南東向きの滑らかな斜面にある畑は日中の日差しを存分に受けて石灰岩土壌を石ころが覆うという土壌的条件に恵まれているんだ。」
「土地の条件も大事なのね。」
「ああ、そうだな。モンラッシェは、１７世紀のルイ王朝時代にはすでに宮廷を中心とした上流社会でもてはやされて１８世紀には一般市民にも知れわたり、その素晴らしさに数々の称賛の言葉が与えられたんだが、その中のもっとも有名なもののひとつとして、美食家でもあった文豪のアレクサンドル‥デュマがこう言ったんだ。帽子を手にし、ひざまずいて飲むべしとな。この言葉は、まさしくモンラッシェの素晴らしさを表しているといえるかもしれない。」
「へぇー‥‥‥」
「フランス革命により、荘園や教会の領地が、小作人に分配されるまでこの畑は、モントワゾン家がすべて所有していたんだ。だが革命後は、ラギッシュ候爵家、テナール男爵家などに分割所有されていたんが、現在では、１７人もの所有者によって、領地を分割されてるらしい。」
「そうなの‥‥‥‥」
「んむ。‥‥‥つまり、このワインは、高価なものなんだが、それ以上にモンラッシェの畑を持つということは、非常に自尊心をくすぐるものらしく、この畑には異常ともいえる高値が付けられているんだ。１９７０年に１ヘクタールの畑が売りに出されたときには、その価格がおよそ７億円だったというからな。」
「‥‥‥凄いわね‥‥‥」
「ああ、それに国家の大切な資産としても認められているから、１９６２年、パリとリヨン間の高速道路建設の際には、畑を迂回するため、１５０億円の巨額な資金が投入されたんだぜ。こんな価値観は、日本では、到底あり得ぬことだろうがな。」
「‥‥‥‥そんな話を聞くと、味わって飲まなきゃ損な気がするわ。」
「ハハッ、チビチビ飲んでも美味しくないさ。グーっといけよ。」
「そうね‥‥‥‥‥フフッ‥‥‥」

　亜希子は、モンラッシェを味わいながら仙次郎との会話を楽しんだ。

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「ゥゥ、ゥゥゥー‥‥‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子の蜜壷に深々と肉棒を埋め込んでいた。

　亜希子は、仙次郎の腰に足を絡め快感を表していた。
　絶妙に絡みつく内部の肉襞が、仙次郎の肉棒を刺激している。

「‥‥‥亜希子‥‥‥‥」
「ァァ‥‥仙ちゃん‥‥‥‥‥キスしてぇ‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子を見つめながら唇を合わせた。
　亜希子の舌が仙次郎の口の中に侵入してくる。
　ディープを繰り返しながら仙次郎は腰を動かし始めた。

「‥‥‥ンムゥ‥‥‥ァァァ‥‥‥‥ゥァァァァァァー‥‥」

　亜希子の眼が徐々に潤んできた。

「仙ちゃん‥‥‥‥も‥‥‥‥もぉ‥‥‥ぅ‥‥‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子を抱き起こして座位に変わる。

「どうした‥‥‥‥‥早いな。」
「だってぇ‥‥‥‥」
「ククッ‥‥‥‥‥ファイナルに突入するか。」
「アァーン‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子を抱き上げて背後位にさせた。
　両手をつきながら後ろを振り向く亜希子‥‥‥‥‥
　形のいい真っ白なヒップが仙次郎を催促するように揺れている。

「仙ちゃん‥‥‥‥‥早くぅー‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子にウィンクを投げながら、ヒップに両手を当てた。
　軽く開くようにしながら肉棒を割れ目に滑らせていく。

「ァァァァ‥‥‥‥‥入れてぇぇぇー‥‥‥」

　亜希子の蜜壷からは、透明な蜜が溢れ出ていた。
　ゆっくりと侵入していく仙次郎‥‥‥‥

「ァゥゥゥ‥‥‥ゥゥゥ‥‥‥アァァァァァー‥‥‥‥」

　徐々に入ってくる仙次郎の肉棒に、亜希子も低い喘ぎ声が漏れていく。
　完全に根元まで埋め込んだ仙次郎は、両手を滑らせ亜希子の乳房に移動した。
　指の間で乳首を挟み全体を優しく揉みあげていく。

「ァァァァ‥‥‥仙ちゃん‥‥‥‥イィィィィー‥‥‥‥」

　仙次郎は、亜希子の上半身を起こさせて項に唇を這わせていった。

「ァァァァー‥‥‥イ‥‥イィィー‥‥‥‥‥」

　後ろを振り向きキスをせがむ亜希子‥‥‥‥
　仙次郎は、軽くキスを交わすと腰の動きを早めていった。

「ウグゥー‥‥‥ァァ‥‥アンッ‥‥‥アゥゥゥゥー‥‥‥」

　亜希子は、堪らず上体を倒してしまった。
　両手の力が抜け、顔をシーツに当てていく。

「ウアァァァァァァー‥‥‥も、もっと‥‥‥もと、強くぅぅぅーっ！」

　亜希子の要望に応える仙次郎‥‥‥‥
　亜希子の蜜壷は、まるで肉棒を飲み込んでいくような感じで吸引を繰り返している。

（‥‥‥‥‥グッ‥‥‥こりゃ、たまらんぜ。）

　仙次郎は、亜希子の菊門に指を押し込んだ。

「ンッハァァァァァァァァァー‥‥‥‥‥」

　急激に蜜壷を締める亜希子‥‥‥‥‥‥‥
　背中が限界にまで反り、顔をシーツに埋めていく。

「ンゥゥゥゥゥゥゥゥゥ‥‥‥‥ゥゥゥゥゥゥー‥‥‥‥」

　くぐもった声が、全身に響き渡るようだった。
　完全に下半身を預けた格好になった亜希子は、遂に遠慮のない声を張り上げた。

「仙ちゃぁーんっ、もっと‥‥もっとぉぉぉぉぉぉー‥‥壊してぇぇぇぇぇぇーっ！」

（グッ‥‥‥亜希子っ‥‥‥‥）

　亜希子は、仙次郎の突き上げに合わせて腰を当ててきた。

「ウゥッ、ウゥッ‥‥‥ウゥゥゥゥー‥‥‥アハァァァー‥‥‥イイィィィィーッ！」
「亜希子‥‥‥‥そろそろだ‥‥‥‥」
「‥‥‥ゎ‥‥‥私も‥‥‥‥も‥‥‥もぉぅ‥‥‥‥ァァ‥‥‥‥」

　亜希子の全身が、瞬間にピンク色に染まった。

　亜希子の腰を持つ手に力を入れる仙次郎‥‥‥‥
　その瞬間、亜希子の全身に鳥肌が浮かび上がる。

「ンッ‥‥あぁぁっ！‥‥‥ィ‥‥‥イ、イックゥゥゥゥゥゥゥー‥‥‥ァァ‥‥‥」

　亜希子の菊門が、減り込むように締まっていく。
　同時に仙次郎の分身は、亜希子の最奥の壁に勢いよく放出された。

　亜希子の下半身が、小刻みに痙攣している。
　仙次郎は、全てを出し切ると、ゆっくりと肉棒を引き抜いた。
　グッタリとしながら前のめりに倒れていく亜希子‥‥‥
　仙次郎も亜希子の身体を覆うように身体を被せていった。

　互いの鼓動が肌を通して一致していく‥‥‥‥‥

「‥‥‥‥せ‥‥‥仙ちゃん‥‥‥‥‥‥最高ぉ‥‥‥‥」
「‥‥‥俺もだ‥‥‥‥亜希子‥‥‥‥」

　静まり返るベッドルーム‥‥‥‥
　奥の部屋から微かに聞こえるジャズが二人の身体を包んでいった。

「‥‥‥‥‥仙ちゃん‥‥‥‥Ｂｅｃａｕｓｅ ｏｆ Ｙｏｕよ‥‥‥‥」
「ああ‥‥‥‥‥だな‥‥‥‥」

　仙次郎は、そう言うと亜希子の身体を包み込むように抱きしめていった。

　Because of you

　Because of you these a song in my heart,

　Because of you my romance had it start,

　Because of you the sun will shine,

　And the moon will say you're mine,

　Forever and never to part.
　　

　I only live for your love and your kiss,

　It's paradise to be near you like this,

　Because of you my life is no worth while and I can smile,

　Because of you.