愛欲地獄

あきさんの告白
メール

『亜季様　初めてメール致します。沢木と申します。突然のメールに驚かれたかと思います。当方貴女様との直接の面識はございません。貴女様の知人と名乗る方からあるご依頼をお受けしました。ご依頼内容はいたってシンプルでした。貴方様を性的に満足させること。
　当方、一元様のご依頼には堅くお断りするのが常ではございますが、貴女様の性癖、スナップ写真等を拝見いたし、いたく興味を持った次第です。
　尚、当メールは貴方様への御挨拶であり、貴方様の諾否を問うものではありません。これからは、しばらく当方の指示に従っていただきます。
　P.S　知人から頂きました画像を添付しました。また以下に貴方様の御住所、電話番号、旦那様のお名前を記しておきます・・・』

　私は添付された写真を見て、息が止まりそうになりました。添付された画像には、二人のオヤジに犯されている私の姿が克明に写されていたのです。オヤジの一人は私の叔父。その夜はまた異常な体験だったのですが、それはまた別の話。
　知人とは、このエロ叔父に違いありません。あのくそジジイ、とは思いましたが、あとの祭り。もとはといえば、自分が播いた種なのです。自分の馬鹿さ加減を呪うしかありませんでした。とはいえ、私の性癖まで漏らすとは。性癖って？　旦那がいるところで、他人に犯されること、なのです。
　今後の展開に恐怖を覚えながらも、頭の奥深くに住んでいる異形の蛇がまた鎌首をもたげ始めるのも感じる私でした。

　数日して、私宛に封書が届きました。中には、新幹線の往復チケット、ある温泉旅館の宿泊クーポンが入っていました。程なく私の携帯に例のメールが・・・。
『あなた方御夫婦を温泉にご招待します。ごゆっくり、楽しんでください。旦那様には、商店街の福引で当たったとでも言っておいてください。』
　主人は大喜び、子供のようにはしゃいでいます。そんな主人を見て、まさか、あんな地獄？のような旅行になるとは、さすがの私にも想像がつきませんでした。

　私たちは指定された新幹線に乗り込みました。行楽シーズンでもなかったので、車内に人はまばらでした。席は三人席のAとB。隣のC席には50過ぎくらいの労務者風のオヤジが座っています。こんなに空いているのにおかしいな、とは思いましたが・・・。
　主人は当然のように窓際席へ。続いて私がオヤジの前を通ろうとしたとき、故意に足を上げお尻にタッチしてきました。びっくりしてオヤジの方を見ましたが、知らぬ顔で私に話しかけます。
「夫婦で御旅行ですか。いいですなあ。」
　私は微笑みながら相槌を打つと、そそくさと寝たふりを決め込むことにしました。案の定、オヤジは本を読むふりをして、片手を下におろし、ワンピースの上から私の太ももに触れてきました。そしてまた、あの例のメールの着信が・・・。

メール『その隣の男は、痴漢の常習犯です。強姦歴もあります。男の見ている前でストッキングを脱いでください。』
　主人をみるとすでに爆睡中。私は仕方なく言う通りにするしかありませんでした。私のしぐさをじっと追っていたオヤジの目が、驚きから歓喜へと変わる様子が、ありありと伺えました。

　予想通り、オヤジの動きが大胆になりました。私の座席との間にある肘掛けをあげると、ワンピースの裾から手を入れてきました。オヤジの湿った手が私の肌の感触を楽しむかのようにゆっくりと執拗に動きます。足首からふくらはぎ、太ももを撫で上げてきました。
　私は、なすがままにされるしかありませんでした。私の心臓は、早鐘を打つように激しく鼓動しています。しかたなく私は前のテーブルを下ろし、ポーチを乗せました。オヤジはふくらはぎの下から自分の足を潜り込ませ、足を強引に開かせます。オヤジの手が、太ももの内側から付根、パンティにまで達した時・・・
　主人が突然、目を覚ましたのです。

「あとどれくらいかな。」
　私の心臓は凍りつきました。私は反射的に足を閉じ、ワンピースの上から相手の手を抑えました。
「え？何？」
「どれくらいで着くんだって。」
　オヤジは、足に力を入れてきました。私の足が再び開いていきます。パンティに到達した指先が、私の秘部をくすぐるように責め立てます。私は手の力が抜けていくのを感じました。
「い、１時間くらいじゃない？」
　無防備になったオヤジの手はパンティの横から指を滑り込ませました。中の茂みに強引に分け入ってくると、陰毛を弄びながら、敏感な部位を探り始めました。
「（い、いや、それ以上は声が・・・お願い。）」
「おまえなんか顔色悪いぞ。」と夫は、それだけ言うと、また居眠りを始めました。

　オヤジは私の苦悶の表情を舐めるように、ギラギラした目で見つめています。指は、探り当てたクリトリスをゆっくりと捏ねたり、さすったりを繰り返しました。ふいに敏感になったクリトリスをきつく摘みあげます。声が出そうになるのを、指を噛んで必死にこらえました。
　突然、私は「あっ」とうめき声を漏らしてしまいました。オヤジの指が一気に膣の中へ入ってきたのです。腰が浮きかけるのを必死で押しとどめました。指が徐々に奥へ・・・。私は堪らず立ち上がってしまいました。自然と抜けたオヤジの指は、私の愛液で妖しく濡れ光っています。
「どうした」という主人の寝ぼけた声を背に、私はすばやくその場を離れました。

　デッキやトイレ周辺に人影はありませんでした。後ろからオヤジがついてきているのは気配でわかりました。トイレに入り、扉を閉めました。壁際に立ち、扉を凝視したまま動けなくなりました。ロックしなきゃ。

　しばらくして扉は再び開かれました。私は壁に背を付けたまま、入ってきたオヤジを睨みつけました。扉にロックをかけると、オヤジはおもむろにズボンを脱ぎ始めました。私はゆっくり首を振ります。取り出したモノを見て、目が釘付けになりました。
　すでに勃起したそれは信じられないくらい大きくて、卑猥に赤黒く光っているように見えました。私は、いつ抱きついてくるかと身を固くしていましたが、オヤジは微動だにしません。オヤジは、ニヤニヤしながら、
「あんたの方から来いよ。欲しいんだろ？」と何事もないように言いました。そんな・・・。でも、おそるおそる手を伸ばしかけた時、不意に外から声がしました。
「亜季。大丈夫か」

　主人の声でした。私の中の何かが弾け飛びました。気がつくとオヤジに激しく抱きついていました。空いた方の手で屹立したモノを激しく撫で擦ります。
　オヤジはゆっくりと舌を出しました。私はその舌を躊躇なく、ふくみました。粘液質でいやらしい舌の感触。私の口の中で唾液と唾液が絡み合い、オヤジの舌がゆっくりうごめいています。私の唇や舌を味わいつくすかのようなオヤジの激しい接吻に、私の唇周りはオヤジの唾液でべとべとになっていました。
　オヤジのいきり立ったモノはさらに硬度を増し、先端からねばねばした液が溢れてくるのを感じました。
　私は、スカートが床に付くのも構わず、思わずしゃがみこんでいました。張り裂けそうなくらい怒涛したモノを間近に見た私は、最後の理性が消し飛びました。熱い陰茎をゆっくり擦りながら、陰嚢に口を付けました。それに舌を這わせたり、口に含んだりしながら、陰毛から立ち上る咽かえるような男の匂いを大きく吸い込みました。
　私は、オヤジの陰茎を一気に舐め上げました。オヤジのうめく声が聞こえます。舌に感じる熱い脈動。先端から溢れる液体を音を立てて吸い上げました。
　そして、口の中にいっぱい唾液をため、そのモノを先端からゆっくりと飲み込んでいきました。ゆっくりと出し入れを繰り返します。ゆっくり、ゆっくり、８の字を描くように回しながら、舌を陰茎に絡ませました。
　オヤジは堪らなくなったように私の頭を押さえました。そして猛烈に腰を動かし始めたのです。モノが喉に当たるのを感じ、涙が出てきました。私の唇からは唾液がこぼれ床に滴り落ちました。
　うっとオヤジのうめき声とともに、おびただしい量の精液が私の口中へ放出されるのを感じました。私はそれを必死で飲み込み、まだ硬度を保っている陰茎をゆっくりしごいてあげました。最後の一滴まで吸い取り、舐めとってあげました。ビクンビクンと脈打つ陰茎。
　でも、それは屹立したまま一向に衰えを見せません。私は期待に胸を膨らませながら、ぐっしょり濡れたパンティを下ろしました。その時・・・・。
　不快なハウリング音と共に車掌のアナウンスが聞こえてきました。それは無情にも私たちが下りるべき駅が近づきつつあることを告げているのでした。

（つづく）

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2010.12.12掲載