（３）

　オナニー、マスターベーション、自慰。どれもピンとこない。

「ひとりお○こ」何とも言えない、いやらしい言葉の響きが私は好き。明美は、ひとりお○こするのが好き。

　倉庫での秘め事があって以来、会社ではしていない。見えない場所だけど、もし誰かに見られたら何て言われるかと思うと恐ろしくてそんな事出来ない。でもあの時感じた、ドキドキ感。

　体中が熱くなり、今まで経験したことのないアクメ・・・・・

　３才上の姉は相変わらず帰ってこない。おかげで誰にも気を使うことなくマンション生活をエンジョイしている。最近、ひとりお○こしたくなったら、その時にその場所でするようにもなった。あの時のドキドキ感を思い起こすために、妄想もエスカレートしている。色んな場所で色んな格好、そういやらしい格好。私って淫乱？

「それじゃ、お先で〜す。お疲れ様でした〜」

　明美は午後７時過ぎに会社を出た。もう１０月の終わり、夜の風は涼しさから冷たさへと変わっていた。（ミニバイクで通勤はそろそろ辛いかな〜）なんて思っていたら、会社を出る前から我慢していた尿意をもよおしてきた。マンションまで１０分と掛からないけど、コンビニにも行きたかったので、少し回り道をした。お店に入ると、先客がいてるみたいでトイレが塞がっていた。トイレの前でじっと待つわけにもいかないので、手前のブックコーナーで立ち読みを始めた。

「明美・・・、明美と違うの？久しぶり〜」

　高校の同級生が声をかけて来た。お互いの近況や、ばらばらになった友達の事なんかを話しているうちに、すっかりようをたしにきた事なんか忘れてしまい、（じゃあ、またね〜）と言って再びバイクを走らせてしまった。信号待ちをした時、少し冷えたのか急に尿意をもよおしてきた。（しもた〜、話に夢中になりすぎてトイレ済ますの忘れた〜。もうドジやな〜、我慢でけへんかもしれん。そうや！）

　高校のソフトボールの試合でよく使った運動公園が帰る途中ににあり、比較的きれいなトイレがあるのを思い出した。目立たない所にあるので少し迷ったが、我慢出来そうになかったので公園の入り口付近にバイクを止め、小走りで駆け込んだ。勢いよく放水した後、言い知れぬ安堵感に浸っていた。と、そんな時、足音が近づいてきた。明美は急いで立ち上がり、身づくろいをした。このトイレは男女別々になってはいるが、仕切りの壁は天井までなく、隣の物音はよく聞こえる構造になっている。

　明美は少し不安になり、どのタイミングで出ようかと迷っていた。

（早よう来いや〜）

（えぇ〜そっち男子トイレやん。嫌やわ〜）

（嫌がるの無理やり入れてした方が、ええやん）

（私、変態ちゃうで）

（何でもええの！洋子もこんなん好きやろう）

（誰か入ってきはったらどうすんの〜）

（大丈夫やて、こんな時間誰もきょうらへんて）

　明美の不安はなくなったけど、好奇心が湧いてきた。

　少し前まで２人は同じ公園内の物陰でキスをしながらいちゃいちゃしていた。男の方が先にスイッチが入り、胸を触ったり、スカートの中に手を入れたりして、女の子をその気にさせようとしていた。これでいけると思い、トイレに入ってきたのだった。

（まさかこの人ら、ここでしはんにゃろか）

　ドアが閉まり、ロックが掛かった。

（うぅ、は〜はぁ。あぁん、ちゅるっ）

（キスしたはる。やっぱりここでしはんにゃわ）

（ホンマ、誰もきは〜らへん？あぁ〜ん）

（大丈夫やて）

（あぁん、そこ感じるぅ。乳首も噛んで〜）

（洋子のすけべが段々出てきたな〜）

（こんなふうにしたん、あんたやんかぁ〜ん）

（洋子のあそこベトベトになってきたな〜）

（恥ずかしい事言わんとって〜。あぁ〜、いいっ！）

（洋子、ここに片足置けや）

（またこんな恥ずかしい格好させて〜。いやぁ〜）

（お前こんな格好すんの好きなくせに）

（あんたが教えたんやんかぁ〜）

（あぁ〜我慢出でけへん。後ろから〜、お尻からなめてぇ〜）

（舌ぁ、中に入れて〜。吸ってぇ〜、そこ吸ってぇ〜）

（洋子入れるぞ）

（来てぇ〜、おもっきり突いて〜）

　お腹がお尻に当たる音と、くちゅっ、くちゅっ、明美は気がつくと、トレーナーは両手を抜き、首を通しただけ。

　ブラジャーのホックは外れ、両方の乳房は露になり薄いピンク色の乳首を親指と中指でつまんでいた。デニムのスカートは大きく捲れ上がり、ストッキングとパンティは膝まで下がっていた。もう片方の手は、中指の付け根の辺りでリトリスを擦り、指の先はひだをなぞっていた。いやらしい格好をしていやらしい事をしている。そんな状況を想像しただけでも、気が狂いそうなほど感じる。お○こ汁はもう膝まで垂れてきている。

（洋子、いきそうや）

（もうチョッと、し　て　ぇ〜）

（あぁ〜私もいきそう。きてぇ〜！中で出してぇ〜）

　明美は隣の現実と妄想の中にいた。高校の時の先輩のチンポが目に浮かぶ。

「明美、お○こ触りながら俺のチンポしゃぶってくれ」

「明美は相変わらず　いやらしいな〜」

（先輩が教えたんじゃない。でも、私は　いやらしい。）

（チンポお口に入れながら、ひとりお○こすると感じるの）

（お○こ汁が溢れてくるのが分かる。もっと　いやらしい事してぇ〜。いやらしい事言ってぇ〜）

　明美はそこには無いチンポをしゃぶるため、足を開き、お尻を突き出し、口を大きく開け舌を出し、よだれを垂らしている。左手の指でクリトリスを挟み、こねる。右手の中指でお○こを浅く出し入れする。堪らなく感じる。

（洋子、いくぞ！洋子のお○こ俺の精子で犯したる）

（きてぇ〜、出してぇ〜。私のお○こその精子で犯してぇ〜）

「明美、いきそうや。出すぞう！一滴残らず全部飲めよっ」

（私もいきそう。先輩の精子、明美のお口にぶちまけてぇ〜先輩の精子で私のお口を犯してぇ〜）

　マンションに帰ったら１１時少し前だった。シャワーを浴びて一息ついてもまだ体の芯が熱い。あの２人の会話が耳から離れない。（やっぱり、チンポ入れた方が気持ちいいんやろうか）

　裸で鏡の前に立って明美は呟いた。（私って、いやらしい女？）

　いつのまにか淫靡な汁が太腿を垂れているのを明美は気づかない。

つづく