（５）

「部長、やめて下さい。そんな事しないで」

「とか何とか言って、待ってたんだろう。して欲しいんだろう」

「そんな事・・・あぁ〜、いやぁ〜、やめて・・・」

「だんだん、その気になってきたみたいだね。どれどれ」

背後からスカートの中に手を入れお尻を撫でていた部長は、その手を前の膨らみに回しストッキングの上から執拗に揉み出した。

「そこは駄目〜。誰か見られたらどうするんですか？」

「大丈夫、この部屋には誰も入って来ないよ。そろそろその可愛いお口で咥えてもらおうか」

（会社でこんな事出来る訳ないじゃない。）明美はレディコミを見ながら思わず呟いた。最近姉の部屋で見つけたレディコミに嵌ってしまっている。暴力物レイプ物、近親相姦物は余り興味は無い。明美は、痴漢もの、露出物、不倫物そして調教物を好む。

　青い便箋に書かれている命令を一つ一つ読む。

１　上も下も下着を着けないで、Ｔシャツとミニスカートで外出。

　夜９時過ぎ。駅の前を通り５分程歩くと大きな公園がある。こんな服装で外にでるなんて恥ずかしい。男を挑発しているみたいで、すれ違う人の視線を感じる。卑猥な目見られてる。目で犯されてるみたい。

２　公園には入ったら外周路を北口に向かえ。

　北口へ向かう外周路は、街灯の間隔があいているのでジョギングする人も無い。左は高さ５ｍほどの丘が続き、右は垣根を隔てて博物館の壁が続く。

３　博物館の壁側を歩け。スカートは腰の上まで捲り、Ｔシャツも首のところまで上げろ。

　誰かに見られたらどうしよう。周りを見渡し人影の無いのを確認する。
　まずＴシャツを上げる。乳房が夜風に触れる、乳首はすでにこれ以上立たないほど硬くその先を尖らせている。もう一度見渡す。恐る恐るスカートの裾を捲り上げる。間違いなく濡れている。歩く度に膨らみ出てきたクリトリスが擦れる。

４　守衛室まで来たら裏に回り現場事務所の中に入れ。

　誰にもつけられてない、誰にも見られなかった。でも恥ずかしさで膝ががくがくする。あそこが熱い。歩いているだけなのに、溢れ出た秘液は止まらない。

５　裸になり、机の上に置いてある紐で猿轡をし手錠を掛けろ。窓に乳房を押し付けながら、立ったままオナニーをしろ。

　ゴルフボール大で幾つか穴の開いたプラスチック製の玉を口に入れ、玉の両サイドから出たベルトを頭の後ろに回す。口を開けたままになる。玩具の手錠を掛け、窓際に立つ。乳首に冷たいガラスが当たる。

　全身に電気が走る。手錠で繋がれた両手を股間に運ぶ。クリトリスは皮から飛び出し赤く腫上がっている。指先が触れただけで痙攣する。
　口が閉じられないので、よだれが落ちるのを止められない。顎を伝わりガラスに押し付けている乳房まで流れている。

（早く来てぇ〜、もっと私をいじめて〜）

　アクメに達しそうになった時、窓の外に人影が見えた。

（早く欲しい。太く逞しいチンポで掻き回して〜）

　痙攣で小刻みに動く体を辛うじて壁にもたれ支えていると、ドアが開き、男が入ってきた。

「この淫乱女！もういったのか！」

　男は突然しゃがみ込み、足を開かせ、女の秘部に手を伸ばした。陰毛と秘肉を握った。（うぅ〜ん）搾り出す様な声を上げる。

「まだ感じてるのか！もっとして欲しいのか」

　男は猿轡を外した。

「チンポ下さい。私の口を犯して下さい。精子をかけて下さい。」

（調教か〜）明美は本から目を上げ、ぼ〜と天井を見つめた。

（高校生の時、先輩に色々教わったというより、調教だったのか？）

　レディコミに出てくる隠語は殆ど知っている。ただ「おま○こ」にはピンとこない。やっぱり「お○こ」のほうが響きが卑猥。明美は言う。

（私も誰かに調教されたい。どきどきしながら、いやらしい事したい）

つづく