（８）

　下着専門店を出た明美は、早くマンションに帰りたかった。

　今日は朝から、高校の時のクラスメートの涼子と京都一の繁華街に出てきた。前からＯＬになったら、ブランド物の一つも欲しいな〜と思っていた。
　そんな時、涼子から久しぶりにメールが入り、一人では買いにくいものがあるのでついてきて欲しいと言われたので、出かける事にした。
　地下鉄の駅を出てと通りを歩き出した時、明美が聞いた。

「涼子が一人で買いにくい物て何？」
「笑わんといてや、で、誰にも言わんといてや」
「言わへんて」
「下着やねん」
「下着？って、どんな？」
「勝負下着」

　笑い出しそうななのを、必死で堪えた。涼子は美人で背も高く、中学高校とソフトボールで鍛えた体を横にもってくるのははっきり言って辛い。明美と違って合わない下着は無いだろう。

「勝負って、どんな？」

　涼子は国内でも１、２を争う商社に勤めている。仕事は忙しく毎日毎日残業の連続らしい。そんな中でも、ＯＬの間では、エリートの争奪戦が激しいのだそうだ。その争奪戦と下着にどんな関係があるのかは明美には解らないが、とにかく男を釘付けにする下着が必要なのだそうだ。
（で、なんで私となん？）

　メインストリートに面したお店は大きく明るい。入り口から、上下お揃いのカラフルな色をした下着が並び、明美は思わず恥ずかしくなった。ソフトボール時代には下着なんか気にもしてなかったし、現に今日だって、上と下は色も生地もバラバラ。

　涼子は、Ｔバックで、前もどこに三角の布があるの？と思ってしまうのと。限りなく薄く、何を隠すのと思うのと、極めてノーマルのを買った。明美は、Ｔバックものと薄ものは同じものを、３つ目はノーマルじゃなくアブノーマルものを買った。

　バットのグリップを使って以来、硬いものにあそこを擦りつける仕方に嵌っている。今夜も、１００円ショップで買った、直径３ｃｍ長さ２０ｃｍの擂粉木棒を使っている。

　明美はいつもの運動公園の野球場のベンチの中で、待っていた。

　デニム生地のロングスカートに手編みのセーターを着てベンチの奥に座っている。少し遅れて男が入ってきた。

「どすけべ姉ちゃん、今夜もお○こいじりに来たんか」

　いきなり汚い言葉を言われ、恥ずかしさでかぁーっと体が熱くなる。その熱さは一番敏感なところに集中していく。

「今夜もたっぷり見せてや〜、そのどすけべお○こ」

「おっぱい、吸わしてや。お○こ汁もいっぱい飲ましてや」

　乳首が立ってきた。クリトリスも大きくなってきた。もうスカートが濡れてきた。

「今夜は姉ちゃんが、お○こいじんの手伝だったるわな」

　男は明美を立たせ背後に回る。セーターの裾から手をしのばせる。お腹からゆっくりと掌を這わせ、乳房をめがけ上げていく。

「姉ちゃん、ノーブラか？」

　明美は小さく首を横に振る。男はセーターの裾を上げる。背中にはブラジャーのホックが見える。明美をこっちに向かす。

「エッチなブラジャーやな〜、紐だけか」

　明美が着けてきたブラジャーは、肩紐もあるホックもある、ただ乳房と乳首を隠す生地がない。乳房の輪郭だけをまわる紐があるだけ。このブラジャーは乳房を前に押し出させるだけの下着。乳首もいつもより飛び出している。

「こんなブラジャー着けて、乳首をいじめて欲しいんか」

　明美は小さく頷く。男はニヤニヤしながら顔を近づける。

「姉ちゃん、目ぇ閉じたらあかんで、じっとみとりや〜」

　男は、舌をだし、お椀のように飛び出した乳房を円を描くように舐める。なかなか乳首まで来ない。明美は言われたとおり、男の舌の動きを見ている。
（早く乳首を）
　声を出して言いたいほど、乳首に甘痛が溜まる。
（早く乳首を）
　男の舌先がやっと乳房より少し盛り上がった乳輪にきた。今度は絶対に乳首に触れないように舌先だけが輪を這う。
（もう駄目）

「姉ちゃんどうや？おっぱいだけでいきそうやろう？」

　男の言う通り、右側だけしか攻められてないのに、視界が揺らぐ。左側は何もしてくれていない。
（こっちも、して〜）

「姉ちゃん、ええ声だして感じてるんやな〜」

　自分がどんな声を出しているなんか、もう分からない。その時一瞬、男の舌先が乳首の根元に触れた。明美は崩れた。羞恥心が消え、何かが心の深い底から凄い勢いで広がっていくのを感じた。明美の口が開く、

「舐めてぇ〜！乳首舐めてぇ〜！スケベを吸い出して〜」

「噛んでぇ〜！乳首いじめてぇ〜！滅茶苦茶にしてぇ〜」

　男が乳首を軽く噛み、歯で挟んだその乳首を転がす。左の乳首は、舌を這わす事なくいきなり人差し指の先で少し強めに弾く。

「いく〜！」

　絶頂は突然襲ってきた。明美は乳房、乳輪、乳首だけでいった。