（６７）

　センターでは、所長の遠藤から新年度の訓示を受けたあとマーベラス社からの派遣職員、メアリーを紹介をするところだった。

「では、マーベラス社から来た派遣職員を紹介する。」

　メアリーが、遠藤の隣りに歩み寄った。

「マーベラス・コーポレーションの、ミス、メアリー･ブライアンだ。彼女は、日本語も非常に堪能で全く問題がない。マーベラスでもシステム部で活躍していた優秀な職員だ。今後、太平洋グループと完全な協定が完成するまで俺たちの仲間として勤務することになる。」

　メアリーが、日本式に頭を下げて挨拶を開始した。

「みなさん、始めまして。メアリー・ブライアンです。ちょうど３０歳になったところです。趣味は、読書、それと、小さい頃から習っている格闘技です。私は日本が大好きで、今回、来日できた事を非常に嬉しく思っています。ミセス・美津子と共に両社の良い掛け橋になれるよう努力しますので、よろしくお願いします。メアリーって呼んでください。」

　センター員から、拍手を受けたメアリーが、一緒に手を叩く裕二に気づきウィンクを送ってきた。
　遠藤が、追言した。

「メアリー、君と行動を共にするのは、香坂補佐だ。仲良くやってくれ。」
「はい。」
「じゃ、俺と一緒にきてくれ。」

　遠藤は、そう言うとメアリーを連れ製鉄に出向く事にした。
　メアリーを製鉄幹部に紹介するためだった。

　全員が、新しい配置部署につきミーティングを開始した。
　亜美は、今回の異動で野口が受け持つ第三課の業務係に配置が決まっていた。
　同じ、フロントには、特命課長の西田と、三課、特命課を担当する裕二もいる。

　野口は、西田の課と合同でミーティングを行うことを決めた。
　西田が、先きって指示を出す。

「野口課長とも事前に話し合いを済ませたのだが、３課と特命課は現場職だ。当然、危険な仕事もある。常に共同でペアを組むように野口課長とも話は出来ている。まず、当初は、残留組が新配置の職員とコンビを組むことにする。補佐の香坂は、基本的にフリーだ。」
「はい。」

　こうして、西田からペアになる職員を告げられると、野口からは、最初の仕事が与えられた。
　太平洋のグループ傘下における子会社の不正業務の情報を入手する事だった。

　主任の亜美は、外交係長の来栖慶子と組む事になった。
　来栖が亜美に言葉を掛けてきた。

「荒尾さん、よろしく。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
「荒尾さんと、組めて心強いわ。」
「そんな・・・」
「ううん、以前の荒尾さんとは、別人に思えるほど精悍さを感じるわ。私も判るの。荒尾さんと一緒にペア組む事によって成長できそうって。」
「係長・・・・私も一生懸命頑張ります。」
「ええ、頑張りましょう。じゃ、荒尾さん、さっそく関連会社の総務課を廻りましょう。」
「はい。」

　亜美は、来栖と情報取得のため各関連会社の総務課を廻る事にした。
　一方、裕二は、西田から、メアリーと接するに当たっての注意事項を指示されていた。

「裕二、とりあえず、所長からは、引抜きを匂わさなければ自由に、お前の好きな行動をとって構わんということだ。」
「そうですか・・・」
「それから、判ってると思うが、お前の行動如何ではアメリカの遠藤課長にも重荷が掛かってしまうからな。」
「はい。」
「ただ、矛盾した言い方だが、絶対にメアリーを買収しなくてはいかん。もちろん、金の手を借りずにだ。言ってみれば、太平洋がマーベラスを内の手中に入れる主要業務は、美津子課長と、お前に掛かっている。」
「ええ、それは十分、承知してます。」
「メアリーの分析は、鏑木に頼んでおいた。作戦や行動等は、鏑木の助言を受けろ。」
「判りました。」

　裕二は、席を立つと鏑木のデスクに向かった。
　鏑木も、ちょうど部下に指示を終えたところだった。

「課長っ！」
「おう、補佐っ！」

　互いが、笑いあって呼び合った。
　鏑木が、裕二の言葉を予想して呟く・・・

「メアリーか？」
「ええ、心理的な行動手順を教えて欲しくて。」
「んむ、結論は、まだ出てないが、接し方は分析した。」
「そうすか・・」
「ちょっと、茶でも飲みながら話そうぜ。」
「ええ。」

　鏑木は、裕二を誘ってセンター経営の喫茶室に入った。
　裕二と鏑木が、ボックスを避けカウンターに座る。
　鏑木が指でコーヒーを二つ注文した。

「香坂、彼女はな、普通の女性とは、ちょいと性質が異なるんだ。」
「どういうことですか。」
「確かにセックスは、向こうでも盛んらしかったが特定の男がいないんだ。」
「というと・・・」
「んむ、肉体的に満足すれば、誰でもいいのか。或いは、恋愛感情を持たず仕事オンリーなのか。若しくは、意識的に違う自分を創っているのか。」
「で、どれなんですか？」
「いや、どれとは言えない。彼女は、超優秀な頭脳を持っている。恐らく、自分より実力が上の奴と接した事がないんだろうな。つまり香坂、お前が対等な条件で彼女に勝つ物が何かあるかだ。」
「対等な条件？」
「ああ、例えば格闘は対等ではない。お前は男だ。絶対的な力の差がある。確かに彼女もマーシャルアーツだったか？　それをやっているようだが、所詮、お前の実力とは雲低の差がある。これじゃ、彼女を落とせんのだ。」
「・・・・・」
「つまり、物理的ではなく精神的に参ったと思わせるものを・・・だ。」
「・・・・んー・・」
「ああいうタイプの女性を心理的に分析すると、これが最善だと思う。」
「こりゃ、非常に難しいですね。メアリーに勝てるものなんか俺は何もないですよ。」
「見つけろ。」
「み、見つけろって・・・」

　鏑木が、笑いながら答えた。

「何も学問や知識じゃなくてもいいじゃねぇーか。」
「え？」
「お前の得意なセックスで・・」

　そう言って笑う鏑木を不機嫌そうに見つめる裕二・・・

「馬鹿言わんで下さいよ、鏑木さん・・・」
「いや、お前無しでは、駄目だと思わせればいいじゃないか。」
「そ・・そんな・・」
「ふっ、まぁ、今言ったのは、あくまで一例だ。チェスやトランプゲームでもいい、とにかく、まず最初に、精神的なダメージを彼女に与える必要は必ずある。」

　裕二は、かなり悩んだ。
　自分の取り得は、武術と情報係で身につけた駆け引きくらいしかない。
　趣味で落とそうにも、チェロ演奏と天体観測くらいであり、とてもメアリーが興味を注ぐとは思えなかった。

（んー・・・鏑木さんが言ったセックスしかねぇーかな・・・・・）

「香坂、難しく考えるな。時間はある。彼女が興味を注ぐものを見つければいいんだ。」
「ええ・・・・・そうですね。」
「で、肝心の接し方なんだが、極力マイペースでな。」
「は・・・・？」
「つまり、惑わされてはいかんということだな。欧米では、ああいう出来る人間は、自然的に相手に対し、主導権を握りたがる傾向がある。特に彼女は、性格的にも、その傾向が強い。」
「・・・なるほど。」
「ま、お前から聞いた情報を元に俺も色々と練ってやるよ。」
「はい。お願いします。」

　話が終わると、裕二と鏑木は、何事もなかったかのように喫茶室を出た。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

　昼食を終え裕二は、亜美と談話室で会話をしていた。
　裕二は、亜美からアドバイスを求められていた。

「例えば、危険な場合は？」
「亜美は、本格的に格闘技を習ったわけじゃないから無理をしちゃいかんな。」
「で、どうすればいいの？」
「まず、駆け引きを身につけることさ。」
「駆け引き？」
「ああ、言葉だけで相手を落とすのも技術だ。」
「んー・・・難しいわね。・・・・私も武術を習おうかしら？」
「亜美、今から仮に習っても限界はあるし習得は難しい。洋子のように小さい頃から鍛錬していれば別だがな。」
「でも、業務係にいる以上は何か・・・・」
「ふーむ・・・なら護身術のようなものはどうだ？」
「護身術？」
「ああ、とりあえず、その場を凌げればいいんだから。」
「そういえば、前にお父さんが紹介してやろうかって言ってたけど、電話して聞いてみようかしら。合気道によくにてるって言ってたわ。」
「ああ、合気道ならいいかもな。あれも護身武術だし。」

　亜美は、早速、その場で康平に電話をすることにした。

　康平は、今から連絡をしておいてやるから今夜にでも言ってみろと亜美に告げ電話を切った。
　住所と名前を書いたメモをポケットにしまう亜美・・・

「仕事終わったら行ってみろって・・・」
「良かったじゃないか。」
「うん。」
「で、どういうところなんだ？　合気道なのか？」
「うぅん、古武術だって言ってた。」
「古武術？・・・・その先生の名は？」

　裕二の質問に、亜美はポケットに入れたメモを取り出し名前を読んだ。

「えぇーと、望月春堂っていう人・・・」
「へぇー・・・・・・・・・・？　・・・な、何ぃぃーっ・・も、望月春堂ぉぉー？」
「知ってるの裕二さん？」
「知ってるも何も古武術じゃ、日本では第一人者の人だぞ。」
「そうなの？」
「・・・護身百貨店って言われてるんだ。確か・・・気術とか言ったかな？」
「・・・・難しい事やるの？」
「俺も聞いただけだから詳しい事は知らないんだが、格闘技ではないんだ。また合気道とも違うんだが、簡単に言うと気当たりで底抜けさせるんだよ。」
「底抜け？」
「つまり、相手の気を抜くんだ。活を入れ直さないと立てないのさ。」
「本当？」
「ああ、これは自分の持つ気で、相手の心の底を抜いてしまう技術なんだが、言ってみれば催眠術に近いと言われている。実際は催眠術じゃないんだが、武道をする者は、長い鍛錬や修行中に自然と身につけることが多いんだけど、できる者は少ない。気術は、座禅と気視力で鍛錬するって聞いた事あるな。」
「・・・・何を言ってるのか解らないけど、とりあえず行ってみるわ。」
「あ、ああ・・・・・ま、頑張れ。」
「うん。」

　昼の休憩が終わり裕二と亜美は、オフィスに戻った。
　亜美は、引き続き来栖と出かけていく。

　裕二は、一人、デスクで過去の資料に目を通していると、遠藤とメアリーが製鉄から帰ってきた。

「香坂、今帰った。あとは頼むぞ。」
「はい。」

　それだけ言うと、遠藤は、そそくさと所長室に入っていった。
　メアリーが、自席に座ると裕二に声を掛けてきた。

「さすが、センターの母体だけあって製鉄も立派な会社だったわ。」
「そうかい。」

　裕二は、特に喋ることも無く手を余していた。
　しかし、じっとしていても始まらない。
　色々と考えた挙句、メアリーを外に連れ出す事にした。

「メアリー、外に出るか？」
「ええ、いいわよ。」

　裕二は、西田に外出を告げ了解を得るとメアリーと共にセンターを出た。

（さて・・・どうしたもんかな・・・）

　裕二は、特に何をする予定もなかったため、思考をめぐらせながら地下パーキングへ向かった。

（６８）

　車に乗った裕二とメアリーは、駐車場を出た。

「どこに行くの？」
「いや、特にあては無い。・・・ま、今後の俺と君の仕事の話でもしようか。」
「・・・フフッ・・・そうね。」

　裕二が、ビル街を抜けようとした時、信号が赤に変わった。
　メアリーは、歩道を歩く人間や外の景色を見回している。

「メアリー、お茶でも飲もうか？」
「ええ、そうね。」

　信号が変わると裕二は、立体駐車場に車を入れた。
　ちょうど直ぐ隣りに洒落たカフェがある。
　裕二とメアリーは、そのカフェに入ることにした。

　店内に入る二人・・・・
　ちょうど、レジでお金を払って出ようとした客がいた。
　裕二が、何気なく、その客を見た。

「あ・・・・美貢さんっ！」
「・・・あら、香坂さん。お久しぶりです。」
「元気かい？　真央さんから聞いたが一人暮らしを始めたんだって。」
「ええ。仕事も見つけて、いま頑張ってます。」
「そうか・・・で・・・」

　美貢は、裕二の聞きたい事を察したようだ。

「・・・香坂さん、まだ、なかなかなの。でも、苦痛もないし彼とも今のところ上手くやってます。彼には正直に話したわ。」
「そう・・・・・でも元気で何よりだ。」
「・・・香坂さん、また、相談したい事があるの。今度電話していいですか？」
「ああ、もちろんさ。」
「じゃ、また連絡します。」

　美貢は、にこやかに笑顔を見せると裕二に頭を下げて店を出て行った。
　席に座ったメアリーが、さっそく美貢の事を聞いたきた。

「ユウジ、今の人、綺麗な女性ね、まさか愛人？。」
「ああ、彼女か・・・」

　裕二は、美貢の事をメアリーに話してやった。
　驚きながら裕二に聞き返すメアリー・・・

「え、フィアンセがいるのに・・・？」
「亜美か？　彼女も知ってるさ。亜美が色々と考えてくれたんだ。」

　２重に驚くメアリー・・・

「本当なの？」
「ああ。」

　メアリーは、妖しげな笑みを見せて裕二にアタックを開始した。

「・・・・・ね、ユウジ、・・・・・私とも寝てみない？」

　裕二は、無表情でメアリーを見る。

「俺と？」
「ええ、私とペアなんだし、お互いをよく知らないと。」

　興味深々に嗾けてくるメアリーに対し、裕二は、色々な事を推理した。
　これは、あくまでキッカケでメアリーが探りを入れるために誘っているのか。
　調査どおり、セックス好きなだけで興味で誘っているのか。

　一応、鏑木の調査分析では、マーベラス社が再度、太平洋グループをターゲットにしているとは、今のところ考えられないとは言っている。
　しかし、役員会議で野口と京本が言っていたように、太平洋をターゲットにするのではなくメアリー自体が違う目的で太平洋グループを利用しないとも限らない。

「私とじゃ嫌かしら？」
「・・・・」
「先日、私の胸を揉んで、いい、オッパイしてるって言ってたじゃない。」

　笑いながら言うメアリーに、裕二も苦笑いを見せた。

（虎穴に入らずんば・・・・・か・・・・・・実力を探らせてもらうか。）

　裕二は、いずれにせよ、こうなる事は予想していたが、まさか初日からとは思いもしなかった。
　しかし、所長からも自由行動が許されている。
　裕二は、考えた末、メアリーの誘いに乗る事にした。

「ふっ、君のお気に召すか解らんが、ラウンドをこなすかい？」

　メアリーは、裕二の承諾に一気に目を輝かせる。

「私、東洋人の男性は初めてなの。ワクワクするわ。ユウジは？」
「俺もアメリカ人女性は、始めてさ。」
「あら、私、日本人の血が流れているのよ。」

（ん！・・・自分から言ったな・・・・）

「へぇー、そうなのか？」
「ええ、曾祖父が日本人なの。私は３世なのよ。」
「でも、瞳はブルーなんだな。」
「祖父も父もアメリカ人だからね。そっちの系統よ。」

　裕二は、コーヒーを啜りながらメアリーを見つめた。

「ね、ユウジ、行きましょうよ。」

　急かすメアリーに、裕二は、腰を上げた。

「じゃ、行くか。」

　裕二は、カフェを出ると立体駐車場から車を出しメアリーを乗せて車道に出た。

「ね、ホテルとれるの？」
「そうだな・・・日本にはアメリカの様なモーテルがあるけど・・・それか、普通のホテルだな。ま、君の好みに合わせるつもりだが。」
「ね、私の家に行かない。そのほうがリラックス出来るし。」
「君の家に？」
「ええ、嫌かしら？」

（何か企んでるのか？）

　メアリーは、裕二の考えてる事に気づいたのだろうか笑いながら答えた。

「心配しないで。全く意図的な事はないわ。」

　裕二は、目で頷くとメアリーを信じ了承した。
　メアリーの家は、この間、一戦交えた私鉄線沿いの丘陵地にあるマンションだ。
　車を走らせていた裕二にメアリーが合図をする。

「ここよ。」

　裕二は、メアリーの誘導で駐車場に車を入れた。
　メアリーの部屋は最上階の８階にあり、バルコニー付きの１等部屋だった。

「ほぉう、さすがマーベラスが探したマンションだけあってリッチだな。」
「そうかしら？」
「ああ、俺の部屋の倍はあるぜ。」

　部屋に上がった裕二が、周りを見渡す。
　広いリビングには、大型のソファが中央に置かれ高級そうなボードには洒落たグラスや酒が並べられていた。

「ユウジ、シャワーを浴びてくるわ。冷蔵庫から好きな物出して飲んでて。」
「ああ。」

　メアリーは、裕二の目の前で服を脱ぎ始めた。
　全く恥かしがることなく純白のレースショーツだけになると豊満な乳房を下から持ち上げ裕二に向かって意味ありげな笑みを見せる。
　裕二は、表情を変えずに口でおどけて見せるとメアリーは、ウィンクをしてバスルームに消えた。

　裕二は、ソファに座り再度、部屋を見渡した。
　ふと、奥を見るとドアが少し開いている。
　書斎であろうか、パソコンが置いてあり大量の本が棚に並べられていた。

　裕二は、立ち上がって、そっと部屋の中を覗いてみた。
　その部屋の奥には、さらに２台のパソコンが置いてあった。

（こんなに必要なのかよ・・・）

　その時、急にモニターの電源が点灯し英語の文字が現れた。
　一瞬、驚いた裕二だが、特に慌てることなくモニターを見入る。

（なんて書いてあるんだ。メッセージかな・・・）

　自動で、画面が流れ、数秒で消えてしまった。
　最後のセーリングバックに光るＭＩＢというロゴだけが確認できた。

　バスルームのドアが開く音が聞こえた。
　裕二は、ソファに座りなおしメアリーを待つ。

「ユウジ、貴方も浴びたら。」

　奥から聞こえるメアリーの声で裕二は、バスルームに向かった。
　メアリーは、黒のバスタブを羽織って髪を梳いている。

「そこが寝室よ。待ってるわ。タオルは中に何枚も入っているから使って。」
「ああ。」

　裕二は、そう言うとバスルームに入った。
　服を脱ぎシャワーを浴びる裕二・・・・
　裕二は、ノズルを背中に当てながらメアリーとの一戦を想像していた。

（さて、メアリーを満足させれるかな・・・）

　裕二は、焦らすように長めのシャワーを浴びると腰にタオルを巻き寝室に入った。

　部屋に入るとメアリーが、裕二に飛びついてきた。
　貪るように舌を絡めようとするメアリーに裕二もたじろいでいる。

「・・ゥッ・・メアリー、慌てるなよ。」
「ンンーッ・・・・・日本に来て、まだ１回もセックスしていないのよ。」
「ま、まだ来てから１週間も経ってないじゃないか。」
「アァァン・・・焦らさないで、ユウジ・・・」

　メアリーは、裕二のタオルを外すと肉棒に貪りついた。
　一気に怒張していく裕二・・・・

（・・ふぅー・・・どうなる事やら・・・・）

　裕二は、そう思いながら、真上から肉棒を頬張るメアリーを眺めた・・・

（グッ・・・・上手い・・・・・・）