（８９）

　鏑木が、センターに戻った裕二と喫茶室で打ち合わせを始めた。

「そうですか、上手く録音できましたか。」
「ああ、今日、所長がメアリーに戒告を出すだろう。」
「メアリーも、驚くでしょうね。」
「ああ、しかし、簡単には、あの毛髪に気づくまい。何しろ、あの髪の毛は、イー・ディスカバリーやレントゲン、ディティールセンサーに発見されない素材で作ってあるんだ。多分、横山の身体に仕組まれていたと思うだろう。」
「そうでしょうね。」
「ま、太平洋関連の会社は、全てシークレット化したし、後は、ベーカーさへ始末すれば、メアリーの今後の傍受は、内調に任せればいい事だ。ただ・・・・・」
「・・ただ・・・・何ですか？」
「個人的な逆襲があるかも・・・な・・・」
「・・・・・・ええ、只者ではないことは確かですし。」
「ま、一応、用心しておいた方がいいだろう。」
「そうですね。」

　そこへ、大丸造船から帰ってきた遠藤が顔を出した。

「鏑木っ。」
「あ、所長、どうでした？」
「んむ。」

　遠藤は、二人の横に座ると大丸造船での内容を聞かせ始めた。

「やはり、俺が睨んだとおり内容を把握している幹部職員は一人もいない。メアリーが単独で計画し、最終的に手の内に入れるつもりなんだろう。」
「そうですか。」
「トラップは、いま香川が仕掛けているが、情報端末の操作は、鏑木がやってくれ。」
「解りました。それから、先ほどメアリーと横山の会話を録音しました。成功です。」
「よし。俺は、本社に説明に行って来る。メアリーには、今夜、戒告を出す。」
「解りました。」

　遠藤は、二人の肩を叩くと、早速、本社に出かけていった。

「香坂、今夜、メアリーに戒告を出すという事は、明日から、センターには来ないという事だな。」
「そうなりますね。」
「明日、ベーカーと接触する事も考えておかないと、厄介だぜ。」
「・・・・・鏑木さん、片桐節子のマンションから、俺が後をつけます。」
「いや、それより、メアリーを自宅に足止めさせることを考えよう。」
「何かいい方法がありますか？」
「ま、任せておけ。お前は、直接、フェニックスに行ってればいい。」
「はぁ・・・」

　鏑木は、相変わらずのクールな表情で、自身有り気に煙草をふかしていた。

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　センターの業務が終わった後、メアリーは、横山を誘いホテルの一室で情報提供者となるべく説明を行っていた。

「わかったかしら？　ヨコヤマさん。」
「わかった。」

　横山は、そう言うとポケットに手を入れタッチフォンを押した。
　数分後、二人の居る部屋がノックされる。

「？・・・ボーイかしら・・」

　メアリーが、ドアに向かって歩き出した。
　スコープを除くとスーツを着た男が下を向いて立っている。
　顔がはっきりと確認できなかったが、メアリーは、ロックを外しドアを開けた。

「・・ボ、ボス・・」

　男は、遠藤だった。
　メアリーも直ぐに気がついたのだろう。
　横山の顔を確認すると横山は、メアリーにウィンクを返してきた。

（・・・く、薬が・・・効いてないってこと？）

「入っていいかい？」

　遠藤は、メアリーの返事を待たずに部屋の奥へ足を運んだ。

「横山、ご苦労だった。」
「はい。」

　メアリーが、ゆっくりと中に入ってきた。

「どうして、・・・どうして判ったんですか？」
「さて、どうしてかな。」
「・・・・・・・」

　遠藤は、胸ポケットから封筒を取り出しメアリーに手渡した。
　受け取ったメアリーは、理解しているのであろう、中身を確認しようとしない。

「見当はつくよな。君は今日限りで中央情報センターを辞めてもらう。」

　メアリーは、一寸の隙も見せずに遠藤に答える。

「・・・・マーベラス社との企業提携に支障をきたすんじゃないですか？」
「マーベラス社との、提携主導権は、太平洋グループに正式に決定した。」
「・・・ぇ・・・う・・・うそ・・できっこないわ。ブラフでしょ。」
「本社常務が渡米して協議決定したんだ。嘘と思うなら連絡をとってみるんだな。」

（・・・・アラオ・・コウヘイ・・・・が・・・・）

　メアリーは、マーベラス社程の大企業をほんの僅かな時間で主導奪取させる康平の実力に舌を巻いた。

「なぜ、なぜ、薬が効かないの・・・」
「君なら教えるかい？」
「・・・・・・」
「さてと、横山、行こうか。」

　横山は、立ち上がって頷いた。
　メアリーの横をすれ違ってドアに向かう・・・・

「ヨコヤマさん、どこに盗聴器を隠していたの？」
「・・・・・君のアソコさ。」
「・・・・」

　そう言って横山は、遠藤とともに部屋を後にした。
　部屋に残ったメアリーが、発作的にスカートをたくし上げてショーツに手を掛ける。
　しかし、直ぐに横山のブラフジョークに気がつく・・・

「ブラァーッツ！」

　怒りと悔しさを同時に味わったメアリーが、大声で叫んだ。
　直ぐに、ベーカーに連絡をとるメアリー・・・

「私よ・・・・今、センターをクビになったわ。」
『な、なんだとーっ？・・・・何故だ。』
「バレたのよ。薬も効いてなかったわ。」
『あれが、効かなかっただと？』
「多分、免疫薬か予防薬を飲んでいたと思う。」
『しかし、なぜバレるんだ。盗聴されていたという事か。』
「そうとしか考えられないわ。」
『盗聴器を調べなかったのか？』
「もちろん調べたわ。プレサイズコレクター使ったのよ。」
『全く、反応しなかったのか？』
「ええ、それが不思議で仕方ないのよ。」
『クッソーッ。』
「それより、作戦が狂ってきたわ。ベーカー、あなたの情報しか頼るものがないわ。」
『わかった。・・・今ごろ、重工幹部と国土省の職員が会ってるはずだ。明日、さっそく、録音したテープを取りに行く。作戦はそれからだ。』
「ええ。」
『手に入れたテープを持って、直ぐに君のマンションに行く。そこで詳細を練ろう。』
「・・・・今後の情報収集は、ベーカー・・・あなたに掛かってるわ。お願いね。」
『任せろ。』

　メアリーは、電話を切ると顔を顰めて歯軋りをした・・・・

（・・・・私が・・・この・・・私が・・・・失敗ですって・・・）

　メアリーは、荒々しく英語でフロントに連絡をし、酒を大量に注文した。

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「さて、そろそろ行くか。」

　鏑木の声に、裕二が頷く・・・

「で、鏑木さん、メアリーの足止めは？」
「ああ、彼女のマンションに発電装置を取り付けた。」
「発電装置？」
「ああ、微量に電波を発するんだが、ランダムに発電するんだ。」
「というと？」
「前回の事もあるし、まず盗聴を疑うだろう。見つけるのに、かなりの時間が掛かる。」
「なるほど。いまからベーカーがフェニックスに行くまでには、見つけるのは不可能ですね。」
「ああ。しかし、見つけても、もう、ベーカーとは連絡が取れないがな。」

　裕二は、頬を擦りながら笑いを見せた。

「じゃ、俺は、先にフェニックスに行きます。」
「ああ、俺は、研究所にオビファルビンと記憶喪失剤を取りに行く。向こうで会おう。」
「わかりました。」

　裕二と鏑木は、それぞれ違う方向に向かって別れた。

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「なんだとっ！」

　ベーカーが、節子の頬を思いっきり叩いた。

「だ、だって大事な物だから持っていようと思って・・・」
「どこだっ？」
「フェニックスっていうＳＭクラブ・・」
「ＳＭクラブ？　店には確認したのか？」
「ええ、魔子っていうスタッフが預かってるって。」
「クッ・・・一緒に来い。直ぐに取りに行くぞ。」
「わ、わかったわ。」

　節子は、ベーカーに、強引に引っ張られて部屋を出た。

　マンションの外では一人の男が、マンションから出てくるのを見張っていた。
　その男は、二人を確認すると電話を取り出しボタンをプッシュする。

「鏑木補佐っ、香川です。今出ました。」
『よし、仕掛けは、大丈夫だな。』
「はい、念のため、ベーカーと片桐、両方の車に仕掛けましたが、片桐の車で向かってます。」
『わかった。ご苦労！』

　電話の向こうで、鏑木が笑みを浮かべた。
　さっそく、裕二にも連絡を入れる鏑木・・・・

『これで安心です。万が一、真央さんに危害を加えないとも限りませんしね。』
「お前の持っているリモートスイッチで噴射するはずだ。ま、失敗したら力ずくで、ベーカーを確保してくれ。」
『鏑木さんと香川が作ったんですから失敗しないでしょ。』
「ふっ・・・どうかな・・」
『ま、安気にしています。』

　冗談っぽく言葉を発し、裕二は電話を切った。

（９０）

　裕二は、真央と最終打ち合わせを済ませ、ベーカーと片桐節子が店に到着するのを業務係の部下と共に、路上の隅に隠れて待っていた。
　既に節子には、フェニックスの専用駐車場に停めるよう指示はしてある。

　しばらくして、片桐の運転する高級外車が到着し、裕二の前を通過していった。

（む、来たな・・）

　裕二は、駐車場に入る節子の車を注視した。
　節子が、車をバックしサイドブレーキを入れる瞬間を見計らい裕二が、リモートスイッチをタイミングよく押すと軽快な破裂音が聞こえた。

「グハッ・・・な・・」

　スイッチと連動して車のエアバッグが稼動したのだ。
　高圧ガスの噴射で二人がエアバッグに挟まれると同時に催眠ガスが猛烈な勢いで飛び出す。
　車の中は、真っ白なガスが充満し暴れる振動で車が激しく揺れていた。

　裕二が、ゆっくりと車に近づいていく。
　ドアに手を掛け、慎重に開けていく・・・・・
　中からガスが溢れ出し、気を失った二人を確認した。

（よし、よし、上手くいったぜ。）

　裕二は、完全にガスが出るのを待ち、エアバッグをナイフで切り裂くと節子を担ぎ上げた。

「すまんが、その男を運んでくれ。」
「はい。」

　部下が、３人がかりでベーカーの巨体を引きずり出す。

「よし、裏口から運ぶから後をついてきてくれ。」
「わかりました。」

　裕二と業務係の部下が、フェニックスの裏口に二人を運んでいった。

　ノックをする裕二・・・
　中から真央が顔を出し意味ありげな笑いを見せた。

「こっちよ、裕二さん。」

　裕二らは、真央の案内で個室に運ばれた。
　ベーカーを真っ裸にし鉄製の貼り付け台に降ろすと、真央が特注で用意した皮製の固定帯を手分けしてベーカーに取り付けていく。
　節子もベーカーの隣に同じようにして固定された。

「よし、ご苦労だった。後はいい。」
「はい。」
「それから、お前らは、バラバラで帰ってくれ。こいつの部下が張っているかもしれんからな。」
「わかりました。」

　業務係の部下達は、裕二に頭を下げ、裏口から静かにフェニックスを出て行った。

「裕二さん、この女の人はどうするの？」
「ああ、一応、お仕置きはしないとな。」
「お仕置き？」
「ま、機密情報を平気で流すような女だから。」
「ふぅーん・・・」
「さて、ベーカーに、皮製のフェイスロックを掛けておこう。」
「え？」

　裕二は、ベーカーの顔に皮製の顔面固定帯を付け口にはプラスチック製の筒製容器を装着した。

「よしと、これで周りは見えないし呼吸意外、言葉も喋れない。」
「でも、何言ってるか判らないんじゃないの？」
「ふっ、もう何も聞く必要ないのさ。ただ単に人間を廃業させるだけだ。」

　真央は、裕二の不敵な笑いを見て背筋に冷たいものを感じた。

（裕二さんって・・・たまに、物凄く怖くなるのよね・・・）

「さて、真央さん、こいつらが目を覚ますまで休憩だ。」
「ぇ、ええ・・そうね・・・」

　真央が、ベーカーの方に目を向けた。
　ベーカーの肉棒を見て息を飲む真央・・・・

「・・・・裕二さん・・・この男、物凄く大きいわね。」
「は？・・・・・・ああ、そうだな・・・」
「こんな大きいのを美貢は入れられたの。」
「・・・・ぁ・・あぁ・・・だろうな・・」

　真央の眉間に皺が寄っていく・・・・
　反面、怒りも心の底から湧いてきたようだ。

「裕二さん、どれくらいの事をやっていいの？」
「死ななければ何をやってもいいさ。」
「・・・そう・・・解ったわ。」

　真央は、道具が入った、ロッカーの鍵を開けて何やら取り出している。
　裕二は、煙草をふかしながら真央の後姿を眺めていた。
　その時、部屋がノックされた。
　真央がそっとドアを開けると軽く会釈をしながら鏑木が立っていた。

「あ、鏑木さん、お久しぶりです。どうぞ。」
「こんにちは。・・・・真央さん、厄介な事を頼んでしまって申し訳ありません。」
「いえ、半分趣味ですし。」

　鏑木は、苦笑いをしながら中に入った。

「どうだ、香坂っ。」
「ええ、ごらんの通り、まだ眠ってます。」

　鏑木は、ベーカーと節子を確認すると、持ってきたバッグの中身を取り出した。
　中には、注射器が数本と透明な容器に入った液体が数種類入っている。

「凄いですね。」
「ああ、研究所の連中に何に使うんだと何度も追問されたよ。」

　そう言うと鏑木は、注射器に液体を入れてベーカーに近づいた。
　そして、ベーカーの首筋に針を刺し液体を注入していく。

　真央が、鏑木に質問をした。

「何の注射なんですか？」
「・・・んー・・・まあ、真央さん、数分も経てば解るよ。」

　そう言ってクールな笑いを見せる鏑木・・・
　真央は、首をかしげながらミネラルウォーターを喉に流し込んだ。

　鏑木の言ったとおり、５分もしないうちにベーカーの肉棒が巨大に怒張してきた。
　真央は、目を大きく開き、驚いた様子で口も半開きになっている。

「・・・ちょ・・・そ・・・ビ、ビール瓶みたい・・」

　真央の言うとおり、ベーカーの肉棒は、血管が浮き出てまるで巨大な丸太のように怒張していた。

「ほ、本当に凄ぇーな・・・」

　鏑木も、さすがに驚いたようだ・・
　しばしベーカーを注目し息を飲む・・

「どうだい、真央さん、入るか試してみたら？」
「な・・・」

　裕二の言葉に、鞭の柄で背中を冗談っぽく叩く真央・・・

「・・ご、ごめん、ごめん・・・つい・・」
「・・・でも、入れてみようかしら。」

　裕二と鏑木は、真央の言葉に、ガクっと拍子抜けを見せた・・・

「・・・・・・」

　その時、呻き声とともに、ベーカーが気付き始めた。
　ベーカーに近づく、裕二と鏑木・・・・
　ベーカーの口に、はめられた容器を取り外した。

「・・・ゥ・・ゥゥ・・・・・・・ナ、・・・ナンダ・・・ここは？・・節子っ！」
「アンタのウサギちゃんは、横でまだ眠ってるぜ。」

　目を塞がれているベーカーが、声の聞こえるほうに向かって叫んだ。

「貴様っ、誰だ？　これは何の真似だ。」
「お目覚めですか。ＣＩＡ日本支局エージェント、ベーカー・パワードさん。」

　裕二が、ベーカーの目隠しを外す。

「・・・・・・お、お前は・・・・・・・」
「太平洋グループ中央情報センターの香坂です。・・・ご存知でしょ？」
「・・・ググッ・・・」
「さてと、もう想像はつくだろう。今日限りで多忙なＣＩＡの業務にも終止符が打てるぜ。」
「・・な、何だと・・・俺をどうするつもりだっ！」
「それは、身を持って確認するんだな。」

　そう言うと、裕二は、再度ベーカーに目隠しをし、口に筒状の容器を咥えさせた。
　それと同時に、ベーカーの身体にも異変が起きはじめた。
　身体が高潮し、汗をかき始めたのだ。

「さ、真央さん、出番だ。奴のタンクが空っぽになるまで責め続けてくれ。」
「ふふっ、解ったわ。」

　真央は、不敵な笑いを浮かべてベーカーに近づいた。
　ベーカーの肉棒を握るとローションをたっぷりと塗りつけ巧みに刺激を与えていく。

「オワッ・・ンオゥッ・・・」

　ベーカーは、全身を硬直させて分身を発射させた。

「えぇーっ、もう出たわっ！」

　驚く真央に、鏑木が説明をする。

「さっき、奴に打った薬は強力でね。出しても出しても性欲が途切れる事はないんだ。」　

　真央は、信じられないといった様子でベーカーを見入った。
　ベーカーの肉棒からは、まだ放出が続いている。
　大量の分身が、自分の腹をめがけて飛び散っていた。

「す、凄い量だわ。」

　鏑木が、更にベーカーの首筋にオビファルビンを打ち込んでいく。
　ベーカーの肉棒は、一向に衰えを見せない。
　真央は、袋部分を揉みながら先の部分を口に含んでみた。

「んんっ・・おぁ・・・・・・」

　真央の口が裂けんばかりに広がり、ベーカーの肉棒を咥えていく。
　しかし、苦痛なのであろう、直ぐに離してしまった。

「・・ゥッ・・・・フゥゥー・・・む、無理だわ。舌も動かせないわよ。」

　真央が観念したように言葉を発する。

「真央さんでも駄目かい？」

　裕二の言葉に、ＳＭ女王のプライドに火をつけたようだ。

「裕二さん、私を舐めちゃいけないわ。一応ここならフィストも出来るんだから。」

　そう言うと、皮製のショーツを脱ぎ、ベーカーが固定されている台の上に乗った。
　ベーカーの下半身を跨ぐと、蜜壷にローションをたっぷりと塗りつけていく。
　裕二と鏑木は、椅子に座りながら真央の行動を見ていた。

　真央が、ベーカーの巨大な肉棒を掴み、ゆっくりと腰を落としていく・・・
　先が蜜壷に当たると真央は、再度、肉棒にローションをなじませた。

「真央さん、あまり無茶するなよ。」

　裕二の言葉を無視して、真央がゆっくりと挿入を試みた。

「・・ゥ・・ククッ・・・アゥゥゥゥゥ・・・」

　まるで押し開かれるような感じで、ベーカーの先の部分が真央の蜜壷の中に埋まった。
　真央が、ベーカーの竿部分に、もう一度ローションを塗りつける。

「オガガッ・・・」

　ベーカーは、左右に激しく首を振りながら呻き声をあげた。
　そして真央が、ゆっくりと腰を沈ませた。
　目をきつく瞑り、口を半開きに妖艶な声が響く・・・

「クァァァァ・・・・ウググッ・・・ゥゥ・・・」

　ゆっくりと、ベーカーの肉棒が中に消えていく。
　真央が、横に首をかしげながら腹部を手で押さえた。

「ウァァァァ・・・・・・」

　そして、遂に子宮の行き止まりのところで停止した。
　しかし、ベーカーの肉棒は、まだ半分以上が露出している。
　真央は、ゆっくりと慎重に上下を開始した。

　真央の恥丘に彫られた蜘蛛のタトゥが、肉棒の挿入によって盛り上がりを見せた。
　まるで糸を吐き出すような感じで踊っているように見える。
　真央が、裕二と鏑木を見て妖しい笑みを見せた。

「お二人さんも、正直者ね。チャックを壊しちゃ駄目よ。」

　裕二と鏑木が、それぞれの股間に目を向ける。

「おっ、鏑木さん、元気ですね。」
「お前もなっ！」

　真央は、二人の会話に満足な表情を見せながら腰の動きを早めていく。

「ウアァァ・・・３人の男が感じてるなんて最高っ！　・・・ハァァァァー・・」
「おい、香坂、真央さんって、凄ぇー、色っぽいな・・・」
「え？・・・・・え、えぇ・・そうすね。」

　そんな会話をしていた時、真央が声を上げた。

「うっそーっ・・・」

　真央が、急いで腰を上げた。
　真央の大きく開いた蜜壷からベーカーの分身が大量に流れ出てくる。

「今さっき、出たばかりじゃない。」

　鏑木が笑いながら答えた。

「真央さん、それは、恐ろしい薬なんだよ。でも、空になるまで君がもつかな？」

　真央の顔が、一層、真剣になった。

「こうなったら、意地よ。こいつを廃人にしてやるわ。」
「ふっ、・・・そう。・・・・・そうして欲しいんだ。」

　その時、隣で節子がうっすらと目を開け始めた。
　隣に固定されているベーカーを見ると、一気に顔が青ざめ身体を震わせ始める。

「お、目が覚めたようだな。」
「・・・わ・・・わ・・・私は・・・・・・た、助けて・・・」
「ああ、助けてやるさ。快感を戻したいんだろう。」

　冷酷に笑う裕二の表情で、節子は全身に強烈な戦慄を感じていた。