（９１）

「さて、片桐さん、約束どおり、元に戻してやるぜ。」

　裕二は、鏑木から預かった錠剤を節子の口に放り込んだ。
　恐怖を抱きながらも、恐る恐る飲み込んでいく節子・・・

「・・・わ・・・わ、私を・・・・ど、ど・・うする・・・の？」
「今まで悪事を働いてきたんだ。罰を与えないとな。」

　そう言うと、裕二は、節子にもオビファルビンを注射した。

「ウゥッ・・」
「さて、しばらくすると身体が疼いてくる。入れて欲しくなったら声を掛けるんだな。」

　裕二の会話を横目に、真央は、相変わらずベーカーの肉棒を責めていた。
　既に、真央の下腹に３回目の放出を開始している。
　そして、ベーカーは、激しく痙攣をしながら気を失ったようだ。

「ふぅー、私も一休みするわ。」

　そう言って、ベーカーから降りた真央は、うがいをした後、煙草を口に咥えた。

「ね、裕二さん、最後はどうなっちゃうの？」

　真央の質問に鏑木が代わりに答えた。

「半狂乱して、気が狂うんだ。最後に記憶喪失剤を打つんだが、その時の刺激体感が一生、脳の隅に残ってしまうんだよ。つまり、ずっと自慰かＳＥＸを続けてしまう。」

　真央が、鏑木の顔を半信半疑で見つめる。

「そ・・・・そんな事出来るんですか。」
「ああ、ま、簡単に言うと麻薬みたいなものなんだよ。人間の脳のコントロールは難しいんだが、中枢神経を刺激する方法を取ると意外と簡単に出来てしまうんだ。代表的なのが、マインドコントロールさ。真央さんも聞いたことはあるだろう。」
「ええ、まぁ・・・」

　鏑木の説明が終わると同時に、節子が絶叫をした。

「アゥゥ・・・ァァァ・・・・ぉ・・・お・・・オ○ンコに入れてぇぇぇぇぇーっ！」

　裕二が、無造作に棚からア○ルプラグを取り出すと淫らに叫ぶ節子に近寄りア○ルプラグを挿入した。

「ァァ・・アゥゥゥ・・・」
「快感を取り戻したんだ。今から存分に気持ちよくさせてやるぜ。」

　裕二は、腰を上下に振り、よがっている節子を見ると、固定帯を全て外した。

「ハゥゥゥゥゥ・・・」

　節子が、きつく乳房を握り締めながら、隣のベーカーの肉棒に舌を這わせた。
　鏑木は、再度、オビファルビンをベーカーに打ち、胸骨を刺激する。

「オォォッ・・・・・」

　痛みで目を覚ましたベーカーは、肉棒に舌を這わす感触に一気に硬さを増していく。
　節子が、慣れた動作で肉棒を咥えていった・・・・

「す、凄い・・・」

　真央が驚きの表情で節子を見入る・・・・・

「こいつの女だからな。」
「え・・そうなの？」
「ああ。何年もこのコックで仕込まれてきたんだ。何てことないだろうさ。」

　真央は、納得しながらも、巧みに口で奉仕する節子に驚愕していた。
　節子が、ベーカーの顔面に付けられた固定帯をもぎ取った。

「グォォォォォー・・・・」

　涎を垂らしながらベーカーが叫ぶ。
　その声を機に、節子は、上に乗りあがり股間をベーカーの顔に押し付けた。
　必死で舌を伸ばし節子の蜜壷を舐め上げていくベーカー・・・

「アゥゥゥゥ・・・ク○トリスを吸ってぇぇぇぇー・・・」

　ベーカーが、節子の声に反応して、それに応えた。

「ウッハァァァァァァァァーッ・・・ぎ、気持ちいぃぃぃ・・・」

　節子の蜜壷からは、大量の液体が流れ出している。

「さ、さすがに、気分が悪くなってくるな・・・」

　鏑木の声に裕二も相槌を打った。
　真央が笑いながら、声を掛ける。

「裕二さん、鏑木さん、隣の部屋でビールでも飲んでたら？」
「え・・・・あ、ああ・・・そうするか香坂？」
「そうっすね。・・・真央さん、君は？」
「勉強のために見ておくわ。」
「・・・べ、勉強？」

　にっこり笑う真央に、裕二は、いささか不吉な予感が過ぎった。

（まさか、また誘われたりして・・・・）

　裕二は、苦笑いをしながら鏑木と隣の部屋に移った。

「おい、香坂っ。」
「え、何ですか？」
「真央さんって、意外と、ああいう格好もセクシーだな。」
「ああいう格好って・・・ま、あのコスチュームを着るのが仕事ですからね。・・・惚れましたか？」
「い、いや、そういう意味じゃなくてな・・・」
「ははっ、洋子に着てもらったらどうですか、あの衣装を。」
「何？　洋子に・・・・・・んー、しかし、本当にＳになり兼ねんからな。」

　裕二は、鏑木の言葉に声を上げて笑い出す。
　隣では、ベーカーの声と泣き叫ぶ節子の声が頻繁に交差していた。
　時折、真央の声が混じって歓喜の声を上げている。

　既に、１時間は、経過しただろうか・・・
　居眠りをする鏑木を置いて裕二は、隣の部屋に入っていった。

（ゲッ・・凄ぇな・・）

　節子が、菊門にベーカーの肉棒を挿入していた。
　蜜壷からは、肉棒をスライドするたびに分身が湧き出ている。

　真央が、淫艶な目つきで裕二を見た。

「ま、真央さん・・・今は駄目だぜ・・」
「アンッ・・・もう・・・お汁が止まらなくなっちゃって・・・・」
「まだ、美貢さんの仕返しが済んでないし。」
「・・そ、そうね・・・」

　真央は思い出したように、部屋にある最大のバイブを棚から取り出した。

「美貢もあんな太い物をお尻に入れられたんだ。同じ目に合わしてやるわ。」

　そう言うと、ベーカーに近づき、そのバイブをベーカーの菊門にあてがった。
　肉棒は、節子の菊門にぐっさりと挿し込まれている。
　真央は、躊躇せずに、そのバイブを掌で押さえ一気に押し込んだ。

「グオォォォォォォォォォォーッ！」

　ベーカーの括約筋が裂け血が迸った。
　痛みで腰を突き上げたため、肉棒が一層深く、節子の中に潜り込んでいく。

「グギャァァァァァァァァーッ！」

　しかし、ベーカーも節子も、直ぐに快感に変わってしまっているようだ。
　真央が、驚きながら裕二を見る。

「何度も言うようだが、恐ろしい薬なんだ・・・・・」

　真央は、もはや、なす術がなかった。
　苦痛を与えようとしても、全てが快感に変わってしまうからだ。

「もう、仕返しどころか・・手が・・・」
「なに、真央さん、奴に何度も射精させればいいんだよ。」
「でも、私の口とアソコが使い物にならなくなっちゃうわ。」
「その、女を利用すればいい。」

　真央が節子を見た。

「・・・そうね・・・・・・そうするわ。」

　今の一撃でベーカーは、節子の菊門の中に爆発をしたようだ。
　舌を出しながら気を失っている。
　節子も背中からベーカーの腹の上に倒れこんでいった。

　菊門から抜けた肉棒が、だらしなく下に垂れ下がった。
　ポッカリと開いた節子の菊門からは、白い液体が流れ出てくる。
　徐々に閉じていく菊門が、まるでＳＦ映画に出てくるブラックホールのように見えた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

　ベーカーと節子は、互いに性器を舐めあっていた。

　既に、プレーが始まってから６時間以上が経過している。
　ベーカーと節子の目は深く窪み、唇も真っ青に変色していた。

　何度もベーカーを射精に追い込んだ真央の大腿も自ら流した愛液が乾いて張り付いている。
　真央もさすがに疲れたのであろう。
　肉棒を何度もローションで、しごき上げた手の平が、ふやけていた。

「・・・ゆ、裕二さん・・・もう限界・・肩が上がらないわ。」
「ああ、そろそろ終わらせるか。真央さん、その男の玉を潰すぞ。」
「えぇぇーっ・・・で、でも・・」
「真央さん、何度も言うが、この男は、極悪などと言う言葉では 表現できないほどの男なんだ。地獄を味わってもらわんとな。」
「・・わ・・・・わかったわ。」

　真央が、小型のボードクリップを取り出しベーカーの卵大の睾丸にクリップを挟んだ。
　節子は、相変わらずベーカーの肉棒を加えている。

「どうするんだい、真央さん？」
「一種のネズミ捕りに似た道具なんだけどバネは外してあるの。　このネジを締めていくと、段々と板の幅を狭めていくわ。」
「一気には潰れないわけか。」
「まぁ、苦しむ時間が長くなると言うわけ。」
「・・・な、なるほど・・・・」

　そう言うと、真央はベーカーの四肢を裕二に手伝ってもらい固定した。
　節子は、股間をべーカーの顔に移動して上下に擦り合わせている。

「さて、閉めるわよ。」

　真央は、徐々にネジを回していった。　
　板に挟まれたベーカーの睾丸が徐々に平たくなっていく・・・・

「！・・・ウッ・・・ウガァァァ・・・・・」
「フン、美貢の仕返しよ。苦しみなさいっ！」

　更にネジを締めていく真央・・・・
　節子は、ベーカーの顔から腰を離し、固定台から降りると肉棒に吸い付いた。

「・・・アガッ・・アガッ・・・・グギャァァァァァァー・・・」

　しかし、悲鳴とは裏腹に肉棒は、硬さを増してきている。
　肉棒を貪る節子とベーカーの苦しむ顔を見ながら真央は興奮を隠せなかった。

「あぁぁ・・いぃ・・その表情いいわぁぁー・・・」

　真央は、足を軽く開き腰を落とし気味にして震え出した。
　サドらしく、ベーカーの悲鳴と苦痛の表情に興奮しているのだ。
　真央は、一気にネジを回し始めた。

「グゥゥガガァァァァァー・・・・ウギャァァァァー・・・」

　蛙を踏み潰したような音が耳に届いた。

「あぁぁぁー・・・さ、最高ぉぉー・・・・」

　真央は、クリップを外すと、震える手でもう片方の睾丸に付け直した。
　そして、同じようにネジを締め付けていく。
　真央の顔は、淫艶な影を見せ唇は唾液で妖しく光っている。
　真央にとって最高の瞬間なのだろう。

「グゥゥゥゥゥ・・・・・グアァァァァァァァァァァァァァァァァァー・・」

　ベーカーが、白目を剥いて絶叫と共に気絶した。
　肉棒からは、小水が勢いよく飛び出し節子の顔に直撃していく。

「あぁぁー・・たまんないぃぃぃーっ！」

　真央は、身体を紅潮させて全身に鳥肌を立たせていた。
　そして、興奮によって真央自身も失禁が始まっている。

　裕二が、鏑木に振り向いた。
　鏑木は、無言で立ち上がり、小型クーラーから小瓶を取り出す。

「これが、記憶を喪失させ、生きている限り、性を執着させてしまう恐ろしい薬だ。」

　そう言うと、絡み合う二人に近づき、互いの腕に針を射した。

「・・・・これで、ジ・エンドだ。」

　ベーカーが、ぐったりと節子の上に覆い被さった。
　裕二と鏑木が、ため息をつく・・・・・・

（終わったな・・・・）

　裕二と鏑木は、苦労しながら二人に服を着せ、乗った来た車まで運び終えた。
　裕二が運転席に座り、鏑木は助手席に腰を落とす。

「真央さん、協力ありがとう。」
「裕二さん、いつでも頼ってきてね。」
「ああ、ありがとう。」
「鏑木さんも、たまには、お店に遊びに来てくださいね。」
「あ、・・・そ、そうだね・・・また・・」

　真央は、にっこりと笑みを見せて二人に手を振った。
　裕二も、軽く真央に手をあげ車を発射させた。

「香坂、・・・・俺は真央さんが怖くなったよ・・・」
「ハハッ・・・その割には、真央さんを気に入ってたみたいじゃないですか。」
「というか、彼女は、違う意味で魅力があるな。」
「・・・そうですね。」
「フゥー、しかし長い時間が掛かったな・・・・・・」

　そう言って煙草を取り出す鏑木を見ながら裕二は、終止符を打ったことを確認した。

（９２）

　所長室では、遠藤が裕二と鏑木に労いの言葉を掛けていた。

「鏑木、香坂、ご苦労だった。さっき、内調室長に連絡を入れておいた。」
「はい。所長もお疲れ様でした。」
「んむ。」

　そこへ、ノックをして香川が入ってきた。

「所長っ、先ほどニュースでベーカーたちの事が流れていました。」
「ん？」
「奴らの乗った車に、人だかりが出来ていたらしいんですが真っ裸で性行為をしてて、警察に強制連行されたようです。」
「そうか。・・・しかし、念のため、二人の状態を把握できるようにしておけ。」
「解りました。」
「まあ、一応、今件は、犠牲も出さず無事に終わった。室長も、初仕事ながらよくやったと褒めていたぞ。」

　裕二と鏑木は、満足そうに頷いた。

「それから、明日、マーベラスの会長と社長が来日するそうだ。」
「そうですか。調印ですか？」
「おそらくな。しかし、言ってみれば、今回のキーポイントと成功までのレールを敷いてくれたのは、・・・荒尾常務さ。」
「ええ、そうですね。」
「全く、凄い人だよ。」

　遠藤の実感こもった言葉に裕二らも同調を示す。

「さ、まだしかし、手を抜くなよ。メアリーが行方不明になっている。」
「え・・・」
「部屋に調査係の人間を入れたが、家具も全てそのままになっていた。」
「どうしたんでしょうか？」
「家財をもって逃げれないからな。置いていったんだろう。」
「彼女のパソコンを調べましょう。」
「無駄だったよ。全て物理フォーマットされていたようだ。その辺は、やはりプロさ。」
「・・・・・・・」
「室長が言うには、メアリーの持つ情報と調査項目がピットされたと勘違いするかもしれないと言ってた。」
「・・・・？」
「つまり、メアリーは、ＣＩＡからも、追われる身になるという事だ。」
「なるほど。」
「それからメアリーの盗聴は、全て内調の職員に任せた。もう、太平洋には直接は関わってこないだろうしな。」
「・・・・・・」
「さあ、センターの仕事もかなり溜まっているからな。頼むぞ！」
「はい。」

　裕二らは、気を入れ直し、それぞれ本業の仕事に戻った。

＜＜＜＜＜＜

「乾杯っ！」

　裕二は、亜美のマンションで、今件の祝杯をあげていた。

「それにしても裕二さん・・・・怖くて、難しくて、根気が要る仕事ね。」
「まったくだな。」
「でも・・・遣り甲斐があったわ。」
「そうだな。で、亜美の方は終わったのか？」
「ええ、今日全てのシステムにロックを掛け終わったわ。」
「大変だったな。」
「裕二さんに比べれば・・・・あっ、それで、どうだったの？　フェニックスでは。」
「ああ、凄い薬だった。あれで廃人にならない人間は、いないな。」
「へぇー・・・」

　亜美は、そう言うと妖しい笑みを見せながら裕二の隣に移動した。

「ね、裕二さん・・・私の色気で、愛の廃人にしてあげようか？」
「ふっ、ふっ、・・・亜美、今日は、アソコが腫れ上がるぜ。」

　裕二は、亜美を引き寄せると強く抱きしめた。
　目を会わせた二人は、自然に唇が吸い寄せられていく・・・
　裕二が、亜美のスカートをたくし上げ、手を股間に忍ばせていく。

「ァァ・・・・・・」

　既に亜美のショーツは、湿りを見せていた。
　裕二は、亜美のショーツをずらすと指を亀裂に沿って撫で上げていく・・・

「・・・ァァ・・・・ィ、ィィ・・」
「亜美、ベッドに行こう。」

　亜美は、返事をする代わりに裕二の首に抱きついた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「どうした裕二？」

　特命課課長の西田が裕二に声を掛ける。

「え、ええ・・ちょっと、疲れが・・」
「そんなに疲れる事をしたのか？」
「ま、ちょっと・・・・・」
「・・・・・？」

　裕二は、昨夜の亜美とのプレーを思い出していた。
　貧欲に裕二の肉棒を漁る亜美の淫艶な表情が、裕二は頭から離れないでいた。
　亜美の長く柔らかい舌の感触を想像するたびに股間が疼きだしてくる。

<裕二さん、もっと激しくしてぇぇぇぇぇぇぇー・・・>

<そ、そこ、イィィィィィィーッ>

<ここにも、指いれてぇぇー・・・アァァァー・・>

<お口に、頂戴ぃぃっ！>

（い、いかん、３回もやったのに・・・思い出しちまう・・・）

　昨夜は、ベッドで２回、浴室で１回、裕二は、思い浮かべるたびに亜美の身体の心地よさを実感していた。

「裕二っ、・・・・？・・おい、裕二っ！」
「はい、気持ちいいです。」
「は？・・・何が気持ちいいんだ。」

　裕二は、西田が自分を呼ぶ声に、つい関係ない言葉を発してしまった。

「ぁ・・、ぁ、いや・・すいません。よそ事を考えていました。」

　呆れる西田が、気を取り直して裕二に話をした。

「ったく・・・・・・。出かけるぞ。」
「え、どこへ？」
「港湾線にある風俗街だ。ソープランドにな。」
「ソ、ソープ・・・・」
「車の中で詳細は説明する。」
「・・・解りました。」

　西田と裕二は、さっそく港湾線の風俗街に向かった。

　車に乗り込んだ西田が、さっそく説明を始めた。

「実はな、奇妙な噂が本社に流れているんだ。本社企画部の第三企画課を知ってるだろう？」
「ええ、課長を筆頭に全員が女性で構成する部署ですね。」
「ああ。」
「え・・ま、まさか・・」
「その、まさかだ。課員の女性がソープ嬢をしているらしい。」
「ハハハハッ・・・」
「笑い事じゃないぞ、裕二っ。」
「すいません。でも、俺達が出るほどの事ですか？」
「ヤクと恐喝が絡んでいる。さらに一人じゃないんだ。」
「一人じゃない？」
「驚くな、裕二・・・課員の女性全員だ。」
「・・・・な、なんですって・・・・」
「実に１８名だ。課長の青木順子だけが、ソープ嬢から漏れているが、しかし、一番怪しいんだ。彼女は、３７歳、２年前に課長職に昇格し本社の企画第三課に配属された。企画第三課は、外回りが主だから。」
「つまり、営業と見せかけて・・・・・」
「そういうことだ。それにソープだけではない。テレクラやヘルスにもな。」
「なんと、まあ・・・・、しかし、何故、何のために？」
「それを調べるんだよ。」
「つまり、風紀的な意味だけではないと言う事ですね。」
「・・・鏑木が、さっそく調べてくれているが、大元は海外シンジゲートだ。」
「なるほど。犯罪利益組織ですか。」
「たぶん・・・な。」

　二人は、それっきり言葉を発することなく
　先行く作戦のシュミレートを頭の中で練り始めたのだ。