| ３６ （死ぬ…風花さんは…死んでしまうのか…） 弓華ちゃんの家に帰ってきてからも、僕の頭の中にはそのことが回り続けていた。バッド・スクエアのメンバーによる壮大な芝居の裏には、そんな事実があった。 僕にとっては、バッド・スクエアの存在や、そこで風花さんや聖架さんがしてきたことよりも、今を生きる風花さんの命のほうが大事に思えた。 例え、彼女が僕の父を殺めた人間であろうとも。 だからこそ、突然の彼女の抱擁を受け止めていたのかもしれない。風花さんの体は、あと数年のうちに命の灯火が消えるとは思えないほど暖かかった。 数年の命しかない風花さんは、自分のことを『幸せだ』と言った。僕が少しでも彼女の幸せに貢献できたというのなら…それはとても嬉しいことだ。 だから、ここで風花さんを悲しませるようなことを言ってはいけない。彼女を躊躇させるようなことを言ってはいけない。 僕は、僕の前に顔を寄せる風花さんの頭を、無意識的に撫でていた。今、この瞬間が…四人全員そろっているこの時間が永遠に続かないだろうか…。僕の頭の中には、そんな馬鹿げた妄想が浮かんでいった。 彼女の唾液と舌に絡め取られている間も、溶けるような快感の中で、僕は風花さんの未来のことを考えていた。 そんな中でも、僕のモノは舌を巧みに使った愛撫に反応し、やがて絶頂近くまで追い込まれようとしているとき…。 「…風花、そろそろおやめなさい」 という、聖架さんの静止がようやく入ったのだった。 （僕…一体何をやってる…いや、やられてるんだろう…） なぜか強い意志が篭った目で聖架さんに見つめられ、僕はモノをしまうまもなくベッドに座らされてしまった。 聖架さんはそんな僕の前にひざまずくと、いきなり服のボタンをはずし、さらに下着も取って胸をあらわにしてしまうのだった。 「ちょっ、何を…」 「…風花にも、弓華にもできないこと…この中ではわたしにしかできないことをするんです。…すごく恥ずかしいですけど…」 本当に恥ずかしそうな表情が可愛い。が、今の僕にはそれを愉しんでいる余裕はない。 「不快だったら、言ってくださいね。やめますから」 そう言うと、聖架さんは両腕でその綺麗で柔らかそうな乳房を押し上げると、その間に僕のモノを挟みこんでしまった。 「あっ…！」 声をあげたのは弓華ちゃんだ。なんだかんだいって、みんな凝視しているのは何故だろうか？ ともあれ、先ほど風花さんに愛撫されていた僕が、これに反応しないわけがない。 （うっ…や、柔らかい…それに、あったかい…） 「…あ…純水さん、すごく…硬い…」 「う、うん…さっきまで、風花さんにされてたし…それに…」 「それに？」 「…今も、すごく、気持ちいい」 僕が素直に言うと、聖架さんは優しく微笑んだ。弓華ちゃんとはまた違った安心感を持たせる微笑だった。 そんな僕の思いとは裏腹に、聖架さんは、僕のモノを挟み込んだまま体を上下に揺さぶった。自然に乳房の間にあるモノが扱かれる。 「…聖架、どこでそんなことを覚えたんだ？」 少し顔を紅潮させた風花さんが、苦笑しながら聖架さんに尋ねると、 「わたしも…ちょっとだけ、いろいろ調べてみましたから。これなら、わたしにもできそうですし、この中ではわたししかできないでしょうし…」 「ちょっとだけなのかいろいろ調べたのかはっきりしてよ…」 弓華ちゃんからツッコミが入るものの、当の聖架さんはまるで聞いていない様子だった。 「くっ…うっ」 僕が声をあげると、聖架さんは両腕で乳房をさらに強く寄せ、僕を締め付けてくる。彼女の胸の谷間にはうっすらと汗がたまっていて、じわりと暖かいのが心地よい。 「純水くん、気持ちよさそう…」 他の二人にまじまじと顔を覗き込まれるのがなんとなく恥ずかしいものの、この体勢では逃げられるはずもなく、僕は聖架さんの奉仕を体で…いや、モノで受け止めるしかなかった。 （うっ…すごい破壊力…さすが聖架さん…） 僕を締め付ける乳房の間から、モノの先端が突き出ている感じだ。つまり、聖架さんの胸は、僕のモノのほとんどを包み込んでいることになる。 「…純水さん…気持ちいいですか…？…ん…んっ…うんっ…」 控えめに尋ねられうなずこうとしたとき、僕はあらぬ快感を覚えのけぞっていた。 聖架さんが、乳房から飛び出したモノの先端を優しく舌で舐め始めたからだった。 「きっ…気持ちいい…」 僕は素直に声を漏らしていた。すぐ近くで弓華ちゃんが眉をひそめるのがちょっと怖い。 「くっ…くやしいが、わたしにはできない…今まで自分の胸の大きさなど気にも留めなかったが、今ほど聖架を羨ましいと思ったことはないぞ…」 本当に悔しそうな風花さんもちょっと怖い。 そんな間も、聖架さんはぎこちないながらも僕を刺激してくる。ゆっくりと柔らかい乳房を上下に揺らし、さらに体を寄せて胸を押し付け、左右から挟みこんで締め上げる。そして、先端には舌が優しく這い回る。 「くぅ〜…わたしじゃ天地がひっくり返って割れても無理なことやってるよぉ〜」 （確かに、弓華ちゃんじゃちょっと無理かなぁ…） …とか言うと、怒るだろうな、気にしてるみたいだし。 「あ、あ、聖架さん、もう、出る…っ」 硬く勃って敏感になっているモノが、ついに限界を迎えようとしていた。 僕が声を漏らした瞬間、聖架さんが僕のモノの先端を口に含んでしまった。 「うあっ！」 抵抗すらできず、僕は聖架さんの口と乳房に包まれたまま発射していく。 「んんんっ！？んーーーっ！？」 発射の快感に、体の力が抜けていくのとは対照的に、聖架さんのほうは僕のモノに吸い付いて離してくれない。 「…んっ…たくさん、出ました…」 結局、聖架さんは僕が出した大量の精液を全て飲み干してしまった。 「そんなに、無理しなくても…」 「ふふっ…大丈夫です。欲しくてやったことですから」 僕の言葉に、聖架さんが微笑んだ。が、さすがに恥ずかしかったのかすぐに顔をそらしてしまった。 「ひ、卑怯だよ、おねえちゃん…」 「まさに女の武器だな。女のわたしでも、今のは気持ちよさそうに見えた…」 なぜか涙ぐんでいる弓華ちゃんと、なかば呆然としている風花さん。 （そういえば、最初は風花さんだったんだっけ…？） なんだか主導権を握ったことがほとんどない自分がちょっと情けない。 「それじゃ、次は弓華の番だな。といっても、聖架にありったけ吸い取られて小さくなってしまっているが」 「へっ？わたし？」 モノをしまうまもなく、風花さんが弓華ちゃんの背中を押す。 「だだだ、だって、純水くん今出したばかりで…」 「だから、弓華の腕の見せ所だな」 （何の腕の見せ所だろう…） なんのかんのいって、完全にモノをしまいそこねてしまった僕の前に座り込む弓華ちゃん。しかし、やっぱり恥ずかしいのか、他の二人ほど積極的にはいかないようだ。 「…純水くん、あの、その…ごめんなさいっ！」 「っ！？」 ところが、彼女は何を思ったかいきなり僕に頭を下げると、両手を僕の股間に差し伸べた。 「んっ…あむっ…むぅっ…」 先ほど盛大に発射してしまったせいもあって、僕のモノはほとんど萎えていた。そのため弓華ちゃんも口に含みづらかったと思う。 けれども、彼女はぎこちなくも懸命に手と舌を動かして僕を刺激してくれる。 （別に謝らなくても…） そんなことを考えていると、僕のモノは素直に彼女の愛撫に反応し、また回復していく。快感ももちろんあるんだけれども、彼女の技術とかよりも、ひょっとしたらその献身に惹かれて立ち上がったのかもしれない。 「うへひぃ…まはおおひふふぁっへふへはぁ…」 「こら弓華、咥えながら喋るな。何を言っているかさっぱり分からないだろう」 風花さんに言われ、弓華ちゃんがようやく僕のモノから口を離すと、 「あ、ごめん。また大きくなってきた、って…」 「いちいち口を離して言い直さなくてもいいぞ」 「どっちよぉ…」 この三人が仲のいい姉妹だということを思わせる微笑ましい（？）会話の後、弓華ちゃんはこっちを向き直り、また僕のモノへの愛撫を始める。 今度は口に入れず、先端や付け根を舌先で撫でるように責めてくる。その舌先に触れられるたびに、ぞくぞくと背筋に快感が走っていく。 おそらく、勃起したことで敏感になっているのだろう。 思わず、僕はため息をもらしていた。 いけないことをされている、という後ろめたさもあるものの、それ以上に幸福感が大きかった。 「…純水くん、気持ちいい？」 「…うん」 弓華ちゃんの問いに、僕は素直に答えた。とはいえ、気持ちよかった、というのはわざわざ聞かなくてもモノを見てくれれば分かると思うけれども。 「…それじゃ、純水さんが回復したところで…弓華」 「…うん？…あ、うん」 「？」 聖架さんが呼びかけると、弓華ちゃんは僕から離れる。 （今度は聖架さんの番なのかな？） とか僕がちょっといかがわしいことを考えていると、弓華ちゃんと聖架さんは、突然風花さんに抱きついた。 「わっ！？な、何を…」 「…ごめんなさいね。でも、今日はやっぱり風花が主役でしょうし」 「問答無用、ほぉら、脱げー！！」 風花さんが抵抗する前に、二人はどこか嬉しそうに風花さんの服を剥いでいく。 「こ、こら、やめないか…」 上着もスカートも脱がされ、て半裸になってしまった風花さんが僕の前に押し出されるのに、そんなに時間はかからなかった。 「わ、わたしを脱がせてどうする…？それに、そろそろ離さないか」 僕の前に押し出されたものの、風花さんはまだ左右を二人に抑えられたままだ。 「どうするって、こうするんです」 「…えっ？」 聖架さんの手が、薄い緑色のブラジャーに覆われた胸に伸びると、それに習うように弓華ちゃんの手も同じく薄緑のショーツに指を這わせていく。 「あっ…、ふぁっ…」 「純水くん…風花姉さんをよく見てあげて」 二人がかりの優しい愛撫で、風花さんの顔がゆがむのを見て、僕は自分の心音が高まるのを感じる。 二人で支えられ僕の前で膝立ちにされている風花さんを、同じく膝で立つ二人が左右から愛撫を加えていく。 「風花、なかなか下着選びのセンスがいいんですね…」 「うん。なんていうか、風花姉さん、綺麗…肌もすごく綺麗だし…」 どこか倒錯してるように見える二人の愛撫は止まらない。 「ひあっ！ゆ、弓華、下着の中はだめ…」 「風花姉さん、なんだか可愛い…」 弓華ちゃんの手がゆっくりと風花さんのショーツの中に忍び込んでいく。秘所を覆う部分が弓華ちゃんの手にあわせて蠢くのを見ていると、僕のモノも敏感に反応していく。 「弓華、そっちはどうなっていますか？」 「…うん、すっごい濡れてる…もうくしゃくしゃ」 「こ、こら！いい加減に…あぅっ！？」 今度は聖架さんがブラジャーの上から乳首を刺激したらしく、風花さんの体が大きくのけぞった。 その表情にはいつもの凛々しさはなく、弱弱しく可愛い印象しかない。 「純水さん、風花をベッドに乗せますね」 「うん」 聖架さんに言われ、僕はベッドから降りようとすると 「あ、純水さんはそのままでいいんです」 と言われた。 「さ、風花、ベッドに行きましょう。純水さんもいますから」 「あ・・・う、純水…」 なぜか従順になってしまった風花さんが、聖架さんに付き添われてベッドに仰向けに寝そべった。 薄い緑の下着に覆われた白い裸身がとても美しい。 「風花姉さん、綺麗…」 再びベッドの左右に陣取った姉妹が、寝ている風花さんに愛撫を再開すると、聖架さんが 「…純水さんも、風花を気持ちよくしてあげてください」 と声をかけてきた。 「…うん、風花さん…」 弱弱しくてそのまま消えてしまいそうな風花さんの体の前に座ると、僕はまずその裸身を眺める。 「純水…」 「風花さん、いい？」 顔を真っ赤にして僕を仰ぎ見る風花さんに、僕は声をかけた。 「…うん。純水の好きなようにして」 そういわれて初めて、僕は彼女のショーツに手をかけ、ゆっくりと下まで下ろしていく。弓華ちゃんがさっき言ったとおり、覆われていた秘所はもう溢れていて十分に準備ができているように見えた。 ショーツを取り去った後、そっと脚を開いてやる。僕はそこに体を寄せると、秘所にモノを押し当てた。 くちゅっ、と小さく音を立てつつ、僕のモノが彼女の中に入り込む。 「あああぁぁっ！！」 …と同時に、僕のモノが凄まじい勢いで締め付けられ、目の前の風花さんがびくん、びくん、と体を跳ねさせた。 「あっ…ふぁあ・・・ひぁっ…！？」 「…風花、ひょっとして、入れられただけでイッてしまったんですか？」 くすくす、と微笑をこぼす聖架さん。そういえば、聖架さんも前に入れられただけでイッてしまったのを風花さんに笑われていたっけ。 しかし、僕のほうにはそんなに余裕がない。いきなり絶頂に陥られたせいもあって、締め付けがとんでもないことになっており、勃起しきってしまったモノを抜くのも容易ではない。 さらに、膣内の襞と愛液に包まれ、今すぐにでも射精したい、とモノが言っているのが分かる。風花さんが僕でイッてくれたのは嬉しいけれども、つられて僕まで射精してしまうのはなんだかとても情けない気がする。そんなわけで、僕はしばらく絶頂真っ最中である風花さんの膣内でひたすら我慢しなければならなかった。 「…す、すまない、純水、続けて…」 うっすらと涙を浮かべた風花さんが言葉をもらすのには、数分かかったと思う。 （続ける、といっても…僕もすぐイッてしまいそうなんだけど） 僕がそう思っていると、 「風花、あわてなくてもいいんですよ」 と、聖架さんが風花さんのブラジャーを取り去ってしまった。 「…いいなぁ、胸とか乳首とかすっごく綺麗で…大きくて…」 「こ、こら弓華、見つめるな」 「…おいしそう」 「えっ？」 なんだか、弓華ちゃんがとても危険なことを言った気がする。 「こ、こら、弓華、やめっ…ひぁっ！？」 僕がそんなことを考えてまもなく、風花さんが悲鳴を上げるのだった。 |
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| 2007.10.31掲載 |
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