１５．期待

　水ぽい潮の液、糸を引くねばっこいマン汁、真っ白でとろんとした本気汁。
　○○○○からこぼれた２人分の精子。
　地図のような模様のできたシーツ。
　すさまじい格闘の跡が見える。

　幸せそうに、横たわる響子、縄は外されている。
　このマンションの部屋にも、親しみが感じられるようになったのか、安らかに、余韻に浸っている響子。

「奥さん、ゆっくりしてられないだろ。早く服着な、シャワー使っていいぞ」
　森田の言葉に、やっと動きだす響子。

　着替えを済ませた響子。
　清楚で、いかにも良家の夫人という出で立ちに戻っている。

「今日は、よかったな、奥さん。ぶっ飛んだじゃないか。ＳＥＸに目覚めたんじゃないかハハハ」
　冷やかす森田。
「・・・・・」
　言葉のない響子。
「これ以上、欲しいものなんか無いだろ。また、連絡させてもらう。今度も凄い企画、用意しておいてやるからな、期待しててくれ」
　写真、渡そうとしない森田。
「期待なんかしません。写真は返してもらえないんですか」
　ほんのり赤く、火照った顔でいう響子。
「写真は渡せん、もっと気持ちよくなってもらいたいんでな、ハハハハ。こんどは、一泊できるよう手配してくれよ」
　きっぱりいう森田。
「時間もないし、おとなしく帰りな。悪いようにはしないぜ」
　響子を立たせながらいう川田。
「できません、一泊なんて困ります。」
　懇願する響子。
「同窓会とか、何でも適当に理由はつくだろ」
　冷たくいう森田。
　曇り顔の響子、しぶしぶ歩き始める。

〜・〜・〜

「川田、山田会長との話はＯＫか」
「例の件でしょ、問題ないです。日程調整だけですよ」
　気楽な川田。
「ふむ、商店街の眼鏡屋、なんていったっけな」
「林田さんですか、メガネ買うんですか」
　不思議そうに川田。
「いやっ、そうじゃない。コンタクトが欲しいんだ、目隠しになるような黒いの用意できないかな」
「ははぁ〜ん、そういうことですか。明日にでも聞いて見ますよ」

〜・〜・〜

　森田と龍二
「用意する女は、素人ですからね、暴力的なことは無しにして欲しい」
　と、きりだす森田。
「いいだろ、それで」
　落ち着いた龍二
「目が悪いんでね、恐怖を感じないよう気を配ってもらわないとこまる。人数は、できるだけ絞ってもらいたい、何人です」
　条件を出す森田。
「全部で５人だ、その方では、つわもの揃いだ。それだけか」
　威圧的な龍二
「その場には、私と、もう一人立ち会わせてもらう」
　最後の条件を出す森田。
「ふむ、監視つきか。口出しはないだろうな」
「女の世話をするだけだ、その場では、仲間どうしとして対応してもらう」
　なっとく顔で乾杯する両者
「では、３日後に・・」

　龍二たちの仲間は、虎次郎、鬼太郎、狂四朗、市の５人である。
　かれらは、毎年１回の竜神会の設立記念日に花パーティを開催している。
　今年は、新しい刺激をもとめて、山田に吹っかけてみたが、うまくいったとほくそえんでいる。
　
つづく