５．

　６９、という性行為があるのは聞いたことがあった。

　お互いの陰部を寝そべって舐めあうということだとも知っていた。

　でも、実際にこんなに早く、ソレができるとは思ってませんでした！

　そんなわけで、僕は優子の部屋の床に寝そべって、今、毛が申し訳なさげ程度にしか生えていない優子の股間、ピンクの秘烈をドアップに見ている状況だったりする。

「ふぁ……　元気だよねぇ、ホント♪」

　僕の股間を目の当たりにしているはずの優子は、何度も放っているのにそそり立っている僕の節操なしのを握って、さっき攻撃してこなかったところを丹念に責めてきている。

　優子は背が高いので、この姿勢で僕に乗っかっても、体に余裕がある。ここからはよく見えないんだけど、彼女の舌は先ほどは責められなかった僕の分身の裏筋あたりから、今日はフル稼働に近い睾丸を包んだ陰嚢に伸びるスジまで。それに手とかも使って軽くその袋を握ったり揉んだり摩ったり。
　舌は縦横無尽にその辺りを責めまくり、正直、僕は優子の愛液したたる秘裂を前にしても、何もできないでいる体たらくだ。

「ふふふ〜ん、先走りクンが沢山でてるよぉ〜♪　ほ〜ら、ボクのを舐めたいんじゃなかったっけぇ〜♪」

　射精を堪えるので精一杯な状況だから、優子を責めるどころじゃない。でも、このまま何もせずに果てては、なぜか負けのような気がするので、僕は何とか股間に力をこめてその快感に耐えながら、両手を優子の尻たぶに乗っける。

　そこで、その柔肉を軽くつかんで、少し引っ張ってみる。

　あ、ここで初めて気づいた。

　秘裂の先に、肉の蕾が見える。ここが排泄器官とは信じられないくらいの愛らしさがある。

　そこで拙い僕の性知識が蘇る。

　アナルなんとかっていう行為もあるんだよね。ここに、さっきの優子のお義父さんみたいなのが入るのかな。

　沸いた興味のおかげで、射精感が少し遠のいてくれる。

　まず、人差し指を自分で舐めて少し濡らし、まず優子のヌメヌメと濡れた愛液をすくうように、肉襞をなぞっていく。

「ふぁ……　む、無条件コーフクで圧勝かと思ったのにぃ……」

　僕の攻撃が始まったのに、優子は敏感に反応してくれる。

　少し、指を膣中に入れる。人体とは思えない妖しい感触、指から伝わる興奮に息が荒くなる。

「はふぁ……　なんかぁ、微妙に出し入れされると、ゾクゾクするかもぉ……」

　僕の攻めが始まると、優子の攻撃は少し弱くなってくれる。おかげでこっちがしたいことをするまでは、高まりの発射は堪えられそうだ。

「これくらい、かな……」

　いい感じに濡れた指を膣口から抜いて、艶かしい感触とお別れする僕の指。

　でも、これから入ろうとしている場所は、どんな感触を僕にもたらしてくれるのか？

「ん？　なにする……　ふ、ふあぁあ！　だ、だめ！！」

　階下に親がいるとは思えないくらいの大きな声を優子が出した。僕の指が肉蕾に入り込むのを察した時だ。あまりの反応のすごさにビックリしてしまったが、その反動で意図もあっさり、ズボって感じで第一間接まで、僕の指が彼女の中に入ってしまった。

「だ、だめ、だめ、そこ……　よ、弱いの、ボク、そこ……」

　指は痛いほど締め付けれれているが、優子はただ、指が入っただけでこんなに凄い反応になってしまったようだ。

「ふぁぁ！　は、はぅ、う、うごかしたら、だ、だめだよぉ……」

　優子は異物の侵入を辛うじて堪えている、そんな有様で、さっきまで僕のを舐めたりしていた勢いはどこへやらだ。

「ほら、優子。下でお母さんお風呂に入っているんでしょ？　それにゆーくんが起きちゃうよ？」

　なんか、優子の今の声聞いていたら、背筋がゾクリとして、さらに興奮してきたのがわかる。肉体的な気持ちよさよりも精神的な気持ちよさが僕の中の何かを目覚めさせてきた感じがする。

「は、ふぁ……　わかってるよぉ、そんなのぉ……　ゆーくん、もうちょっと、寝ててねぇ……　は、はむ……」

　優子は拗ねたようにそう言うと、ためらいなく僕のを口に思いっきり含んできた。中では長い優子の舌が、亀頭の形をなぞる様に、激しく動き回ってくれている。

「うわぁ……」

　その激しさに、僕は情けない声を上げてしまう。さっきの一瞬の優勢はどこへやらだ、これじゃ……

　負けたくないので、僕も何かをしてみようという気になった。よくわからないけど、やりたいことをやってみよう。

　まず、顔の前にある、優子の淡いピンクの襞に舌を伸ばしてみる。僕も舌は長い方なので、それを使ってまず犬のように大きく全体を舐めてみる。

「ふぁ、は、はふぅ……　ふぅ〜ん……」

　優子の口撃が止まった。いまだとばかりに、僕はさっきから入れたままの人差し指に侵攻を許可する。

　未だかって味わったことのない抵抗感の中、ジリジリと僅かずつ、僕の指は彼女の中へ進入していった。

「ふあああ！　あ、ああぁ……　そ、そこダメェ……　よ、よわいのぉ、ホント……」

　優子の口からチュポンという音を立てて、唾液に濡れた僕のが抜けた。

「こ、こらぁ……　ど、どーていのクセに、いきなり、へ、変なトコ、きょーみもつなぁ……」
「いや、だって、ねぇ？」

　興味でちゃったものはしょうがないでしょう？

　しかし、こんなにいい声だすんだ、ここ責められると……

　第二関節すぎたあたりで一旦停止。そこでゆっくりバックさせる。行きほどの抵抗なく、指が後退している。

　僕の指を中にいれて、少し開いた優子の蕾をじっくりみてみる。なんというか、その……　非現実的で……

「……わぁ、なんかエロい」
「え、エロいのは、武士くんの頭だぁ……　は、はずかしいんだぞぉ、そこぉ……」

　優子の声も可愛くなっているような気が。

「でも、指くわえ込んでさ、ほら……」

　再度、指を中に進入させる。さっきより抵抗なく奥に侵入できた。

　なんだろう、この暖かいゴムみたいな場所は。触っているだけでゾクゾクしてくる。

「あふぁ……　だ、だめぇ……　そ、そこ弱いの、ひ、秘密なんだからぁ……　パパだって知らないんだよぉ……」

　今の優子の台詞、なんか頭にゾクっと来た！　さっきの優子のお母さんとパパさんとの情事映像がフラッシュバックで蘇る。

　あのパパさんすら知らないのか、このことは……

　自然、僕の顔には笑みが浮かんでくる。

「へぇ……　そうなんだ……」

　僕はまた指の抽挿運動を再開する。今度はテンポよく、ためらいもなく。

「ふぁ！　はうぁあ！　あ、あ、あぁぁ……　はふぁ、だ、だめぇ、おかしくなるよぉ……」

　優子の声に、少し泣きが入ってきた。それがますます楽しく感じる僕だ。

　それに気づいた。目の前の優子の淫裂から、先ほどとは比べ物にならない量の透明な液体がしたたり始めている。

　舌でそれを舐めたいと思った僕は、自然にそこに舌を伸ばす。

「あふぁ！　な、なんか、う、うまいぞ、キミ……　ど、どこで覚えたんだぁ、それぇ〜……」

「さっきのビデオ」

　あの時の優子の舌の動きを、なんとなくイメージしながら、僕は熱い優子のを舐め始める。その内、膣口の中に舌を入り込ませるという技まで使って、僕は優子を夢中で責めた。

「あぅ！　は、はふぁ……　ふ、ふあぁあ！　だ、だめ、お、おかしくなりそう……か、体しびれちゃいそうだよぉ……」

　指の攻撃と舌の攻めの二重奏は、優子を確実に乱れさせている。僕はもっと乱れた彼女がみたくなった。

　もう、階下のお母さんとか意識から飛んでいるし。ゆーくん、もうちょっと寝ててください！

　第二関節あたりでとめていた指を、スムーズになってきたところで一気に押し込んでみた。ずぶり、と音が聞こえたような感じがした。

「あ、あぁ、あぁぁあ……」

　優子が身体を反らして、その異物の中への侵入を堪えている。

「あ、あぁう……　ふ、ふか、ふかすぎだってぇ……」

　優子の攻撃はもうない。存分に高まりを堪えながら、僕は今度は、左手の人差し指を、優子のもう一つの穴に入れようとする。

「な、何する気だぁ、こらぁ……　も、もう抜かないと、た、たいへんなことがおきるぞぉ……」

　優子が荒い息で切れ切れに言ってくる。

「いや、ちょっとねぇ」

　確かめたいことがあったので、やってみる。

　指が、ゆっくりと、でも後ろほどの抵抗はなく、熱い優子の中へ入っていく。この指に伝わる感触、たまらないかも。

　そこで、後ろの穴に入った指を少し曲げてみた。

「わ、わぁああ！　や、やめ、やめ……」

　優子がエビぞった。前に入った指が締め付けられる。

「わぁ、指の感触あるねぇ」

　僕はというと、彼女の中で指の感触を確かめられたことに、少し感動していた。

　彼女の中の二本の指を、半ば遊ぶようにして色々動かしてみる。

「あぁ！　も、もうだめ！　や、やばいよぉ！　で、でちゃう、でちゃうの！　し、刺激、しすぎなの、武士くぅん！　く、くるの、くるぅ……」

　優子は、指に翻弄され、もう僕のをやっと握っているって感じ。それでも何とか扱いているのはそういうのが好きだからか、負けたくないからか、どっちだろうか？

　でも、僕の湯だってしまった頭は、優子をイカせることが優先的になっていた。自分がいくより、そっちの方に興味が向いている。

「ふぁ、だ、だめ、イク、イク、イク、イカされるのぉ……」

　膣の中の指を少し曲げて、揺らすようにしたのが、トドメになって……

「イクイクイクイクイクぅ……」

　身体を震わせ、僕の太ももにしがみつくようにして、優子は絶頂へ上りあがったことを僕に宣言し、バタンと力を抜く。

　いった瞬間、指は両方とも痛いほど締め付けられたのが、少し可笑しかった。

　ハァハァと荒い息をしている優子の顔が見たくて、僕はまず、お尻のほうの指をゆっくり抜いていく。なんか、入った時とは別の液体で濡れている気がする。お尻のほうからもなんか出るのかな？

「はぅ、お、お尻、犯されたぁ……」

　その優子の言い草が面白い。それで、今度は前のをゆっくりと抜いた時だった。

「おかえしぃ！」

　突如、優子が蘇生して、僕のモノにしゃぶりついてきた。凄い勢いで口をすぼめ、顔を上下させる。あまった場所も手で扱いたり、さっきみたく袋の方も責めてきたり……

「あ、わぁ、や、やばい……」

　攻撃が始まって三十秒もたたずに、僕は優子の舌技の前に屈してしまい……

「で、でるぅ！」

　情けない声を上げて、僕の中から精が放出された。今まで以上にゾクゾクとした射精感に眩暈すら覚えそうになる。

「ま、まいったかぁ……」

　僕のを口に含んで、それを一旦手のひらにだして、優子は言った。笑ったように、勝ち誇ったように。

「僕だってさっき、いかせたぞ」
「ふふんだ！　ボクが本気になれば、あっという間なんだから」

　そう言ってティッシュをとって、白い液体を拭いていく。よく見ると、口の端からこぼれているし。

　お互い、起き上がり、一戦交えた顔を見合わせ、笑いあう。楽しかったし、気持ちよかったし。

「でも、女の子って、お尻も気持ちいいの？」

　と、僕が疑問に思ったことを言うと、顔を赤くした優子がポカンと僕を殴ってくる。

「な、なにすんの？」
「うるさいやい！　は、はずかしいんだぞ、ボクだって！」
「でも、オッパイとかは進んでみせてくれたじゃな、あいた！」

　僕の言葉は再び拳固で止められる。

「でも、気持ちよさそ……　イタっ、いたた！　やめ、やめ！」
「わすれろ！　アソコはいたいけなオトメにいきなりやる場所じゃないんだぞ！」
「いたいけ、と、乙女、の意味知ってる？」
「う〜、ボクが乙女じゃないとでも言うのか！？」
「賛同できかねますが……」
「うるさいやい！　まだ、男の人のオチンチンは入ってないんだぞ、ボク！」

　衝撃の発言に、僕は次の言葉が継げずに、黙り込んでしまう。優子は、そんな僕の驚いた反応が不満なのか、顔を赤らめて頬を膨らませる。

「なんだ、武士くんは、僕が男とやりまくってる女の子とでも思ってたの？」
「いや、そうじゃないんだけど……」

　さっきの映像を見る限りじゃ、パパさんとやってるのかと思い込んでた。

「パパとエッチするのは、お母さんと一緒の時だけだよ。お母さんは、パパのモノなんだから。ボクはこう見えても、男の人とのHは武士くんが二人目だし、まだ、オチンチンは入ってません！」

　いや、そこで威張って言われても、どう返していいんだか……

「じゃあ、さ。今更こんなこと聞くのもなんなんだけどさ……」

　今日の一連の僕の性体験を誘った優子の気まぐれは、いったい何に起因するんだろうか？　やっぱり気になるなぁ。

「あ、なんで武士くんを誘ったかってこと。さっきも言ったとおり、自分のことを僕っていうのがパパに似ていたのと、後は勘だよ」

　と、自分の頭を指差す優子。

「勘なんだ？」

　好意とかはないんだろうか。そう言われるとラッキーだったけど、残念に思えてしまう。

「ボクのこの手の勘は、ホント、鋭いんだから。ほら、巻先輩っているでしょ？」

　巻先輩、たしか僕らの一学年上の真面目な女の先輩だ。綺麗な人だったけど、刺々しい雰囲気がある人で、男子の人気はイマイチだった気がする。

「あの人、ボクのえっち友達なんだよ。いぢめると、いい声だすんだから……」

　レズっ気があるとは匂わせていた優子だけど、マジだったんだぁ。少しショックかも。

　でも、あの先輩が、ねぇ……　いぢめられるんですか……　あ、ちょっと見たいかも。

「見たそうな顔してるけど、駄目だからね。マキマキは二人じゃないと燃えてくれないんだから」

　そうなのか、残念……

「まぁ、武士くんがどうしてもっていうなら、考えんでもないですけどぉ……」
「その説はぜひに……」

　そう勿体つけて言われ、僕は自然と考えなしに頭を下げていた。

　そんな馬鹿なやりとりしていたら、自然と笑いあっていた。

　そうこうしていると、優子のお母さんもお風呂から出た気配がして、ゆーくんも大人しくしてくれていた時間もすぎて、むずがりだす。

　そろそろタイムオーバーだとばかりに、僕と優子は服を着始めたんだけど、そこで優子がとんでもない提案をしてきた。

「そうだ、武士くん。よかったら泊まっていかない？」
「……へ？」

　ポカンと馬鹿面さらす僕を見て、優子、また小悪魔チックな笑みを浮かべて、僕に誘いかけてくる。

「泊まっていくんなら、さっきより凄いことできるよ？」

　−続く−