１．「出会い」

　その日は朝からついていなかった。予定していたアルバイトが急に中止になり、あてにしていた収入もないので、この週末をどうすごそうか。
　遊びにも行けないし、かといって家にいてもやることがない。そんな事を考えながらアパートに帰ってきた。薄暗い昔ながらのアパート。共同便所で風呂はついていない。
　部屋の鍵を開けようと思ってポケットを探った時だった。チャリン。鍵を落としてしまった。
　薄暗い廊下の床は真っ暗で、鍵を探すためにしゃがみ込んだ。
「シクシク…」女性の泣き声が聞こえた。「幽霊？」背筋がぞっとした。
　小さなかすかな声で泣き声が聞こえる。前の国道を走る車の騒音に消されてしまいそうだ。
「誰かいる？」勇気を出して聞いてみた。
「シクシク…」「…」泣き声がやんだ。
　おしっこをチビリそうなくらい怖かったが、もういちど聞いた。
「誰かいる？」
「…」
　なんだ、気のせいか…　とおもって手探りで探し当てた鍵をカギ穴に差し込もうとした時だった。
「はい…」
　か細い返事が返ってきた。
　心臓が口から飛び出そうだった。正直言って、ちょっと悲鳴を上げてしまった。
「ひゃ！」
　薄暗い廊下の向こうに白い影がうずくまっているのが見えた。
　鍵を開けようとした手が震えて、部屋に逃げ込むことが出来ない。
　足ががくがくと震えて腰が抜けそうだった。
「シクシク…」また泣き出した。
「誰？」おもわず聞いてしまった。
　するとその小さな白い影は立ち上がり、こちらにむかってかけてきた。
「ひゃー！」腰が抜けた。
　ドン！と小さな女の子がしがみついてきた。
「こわかった！こわかったの！」
　長い髪の女の子が泣き声で僕に抱きついた。
　僕は、幽霊だと思い込んでいるので、その少女の肩をつかんで引き離そうとした。
「いたーい！」女の子が顔を上げた。
　大きな瞳に涙をいっぱい潤ませていた。髪の毛はさらさらで腰の辺りまである。
　真っ白なワンピースに可愛らしいポシェット。白いハイソックスにつつまれた、ちょっと日に焼けた褐色の細い足。
　端正な顔立ちに、真っ白な歯。日に焼けているけどシミひとつないきめ細かい肌。
「こわかったの。おかあさん帰ってこなくて…廊下に出たけど薄暗くって…」
　女の子は顔を近づけて一生懸命に話してくる。可愛らしいピンクの唇は濡れていて、小さな舌がちょろちょろ見え隠れする。
　少し眉毛が濃いが、きれいに生えそろっている。
　細い肩で、手足は折れそうに細い。つかんでいた肩への力を緩めた瞬間に、また抱きついてきた。俺の腰に手を回して頬を胸に押し当てる。
「すごく怖くって。部屋に戻ろうとしたけど鍵を落としちゃって…」
　髪の毛から少女の青臭い匂いがする。何歳だろう。小学生の６年生くらいだったと思う。
　廊下の突き当たりの部屋の母子家庭の子だ。きれいな３０代前半の母親とは、廊下で会うとよく挨拶を交わしていた。いつも恥ずかしそうに母親の後ろに隠れながら会釈をしていた少女だった。
「えっと、なんて名前だったっけ？」
　女の子はぎゅーっと俺のシャツをつかんだまま少し震える声で「涼子…」といった。
「大丈夫だよ、お母さんが帰ってくるまで俺の部屋で待っていればいい。」
　といいながら少女を立たせた。身長は１５０センチくらい。とても華奢だけど大人びた顔立ちなので色気がある。
　おっと、しまった、部屋にはエロ本やＡＶビデオが散乱したまんまだった。
「あ、俺も鍵を無くしちゃって困っていたんだった。涼子ちゃんの部屋の鍵を探そうね。」
　薄暗い廊下が怖いのだろう。ぎゅっと俺の腰をつかんで身体をよせている。
「涼子ちゃん、歩けないよ。少し離れて。」
　コクンと頷いて少女は俺の腕をつかんでこういった。
「手はつかんでいていい？」
「いいよ。」少女の薄い胸が俺の腕に押しつけられる。少し膨らんだ胸の柔らかさはワンピースの薄い生地をとおして感じることが出来る。
　さっきまでしゃがみ込んでいたので、お尻の辺りの生地が少し濡れて足に纏わりついている。
　共同便所のすぐそばの溝に鍵はあった。
「これじゃない？」小さな猫のキーホルダーがついている。
　少女は小さく「それ！」といってニコッと笑った。
「よかったね。はい。」と渡そうとしたが、俺の腕を強くつかんでいて受け取ろうとしない。
　しかたないので、あの母親の部屋の鍵を開けた。
　むわぁ〜っと大人の女性の甘い香りが広がった。キャミソールやストッキングなどの洗濯物が干されている。
　足元のカゴにはちっちゃく丸まったパンティや色とりどりのブラジャーが入っている。
　頭がくらくらした。股間が元気になってくるのがわかる。
「はい、もう大丈夫だからね。」
　俺は早く部屋に帰って、このネタでシコろうと思っていた。
　少女は腕をつかんだまま俺を見上げた。
「こわいの。お母さんが帰ってくるまで…」
　俺は部屋を出ようとしていたので少女の姿勢が少し前かがみになった
　少女のワンピースの胸元から真っ白な小さな胸が見えた。日に焼けている顔や腕や足の部分とは別の生き物のように、青白い胸からヘソにかけてのラインがゆるんだワンピースの胸元から全て見える。
　ちょうど電灯の下だったので、くっきりと見える。薄い色の乳首は淡いピンク色で胸との境界線もわからない。
　青白い血管がうっすらと透き通っている。少し腕を引いたら胸がプルンとゆれた。
　完全に俺の股間は起立した。
　少女の手をそっと振りほどいて肩をつかんだ。
「なに？そんなにこわかったの。」
　肩をつかんだので、もっと胸元が緩んでくっきりと胸の奥が見えた。これじゃ全裸と同じだ。
　少女は俺の顔をじっと見ているのだが、俺の視線は彼女の陥没した小さな乳首と、息をするたびに波打つ胸にくぎ付けだった。
「じゃぁ、お母さんが帰ってくるまで一緒にいてあげるよ。」
「やった！」
　少女は俺の首に手を巻き付けて抱きついてきた。
　俺は少女を抱き上げた形になり、か細い背中に手を回した。
　少女の胸が押し付けられてつぶれているのを感じながら、俺は射精してしまった。

「おかあさん、遅いなぁ。」
「何時くらいに帰って来っていってたの？」
「遅くても７時には帰るって言っていたのに。」
　俺は濡れたパンツを気にしながら、部屋に上げてもらった。
　涼子は「ちょっと待っててね。」といいながら奥の部屋へのふすまを閉めた。
　部屋の中を見回すと、あの色っぽい母親の色香が漂っているような気がした。
　狭い部屋だが、きれいに整頓してある。ただ、気になるのは部屋の隅に敷かれている布団だった。
　その時、電話がなった。
　ふすまの奥で涼子の声が聞こえる。
「え〜　うそ！　明日は参観日なんだよ。」「それに、私…　」
「もー　いいよ。」「ごめんなさい。わがままばっかり言って。おかあさん頑張ってね。」
　ふすまが開いて、涼子が涙顔で戻ってきた。
「おかあさん、まだまだ帰ってこないって。残業なんだって。」
　ポロポロ涙を流していた。
　俺はこんな少女に欲情して射精してしまったことを恥ずかしく思った。
「夕食まだなんだろ。一緒になにか食べに行こうか。」
　涼子は、涙を流しながら無理に笑顔をつくって「うれしい。でも…」といってまた涙をこぼした。

　俺はとりあえず部屋に戻ってパンツを履き替えようと思った。
「もう、こわくないだろ？」
「ううん、すごくこわいの。」
「お化けとか幽霊とかはいないよ。」
「ちがうの…」涼子の頬が少し赤くなった。
「あのね、はじまっちゃったの…。それで…」モジモジしている。
　なんのことか分からなかった。
「なに？」
「えっと、いつもよりたくさん出血しちゃって、こわくなって…死んじゃうじゃないかなぁって…」
「もしかして生理？」
　涼子は黙って頷いた。
「なんだ、大丈夫だよ。」俺はまたドキドキしてきた。
「ちょっと部屋に戻って着替えてくるから…」
「ついていっていい？」
　ダメといえない雰囲気だった。
「出血はおさまったの？」
「ううん、まだ止まらなくって…　さっきもナプキンを換えたんだけど…」

「そうだ、俺が料理をつくってやるよ。材料だけ取ってすぐに戻ってくるから。」
　そういって部屋を飛び出た。
　俺の汚い部屋に戻って急いでパンツを履き替えて、スパゲティの材料をもって急いで涼子の部屋に戻った。
　涼子は部屋にうずくまって泣いていた。俺が部屋のドアを開けると、少し恨めしそうに俺を見上げた。
　涼子の真っ白なワンピースの裾が真っ赤に染まっていた。
「私、死んじゃうの？」
　俺は詳しくないが、生理で出血多量で死ぬのだろうか？
「何歳の頃から生理があったの？」
「私、みんなより遅くて…中学に入ってからなの。」
　え？　中学生！　確かに服装は幼いが、さっきの見た胸の膨らみ具合は中学生くらいかも知れない。
　いや、まて、小学生にも巨乳はいる。この子、何歳だ？
「涼子ちゃんって何歳だったっけ。」
「私、小さい時に病気で入院していて、ホントは１５歳なんだけど中学一年生なんです。」
　頭が混乱した。今は５月だから…まだ、初潮から一月あまり…なのに１５歳？

「まだ、出血しているの？」
「わからないの。でも、どんどん血が滲んできて…」
「おなか痛いの？」
「ううん、全然痛くないの。」
　もしかして…
「涼子ちゃん、ナプキンってちゃんとつけている？」
「たぶん…さっき学校から帰ってきたら、急になちゃって…それで、おかあさんのを借りて…教えてもらった通りだと思うんだけど…」
「涼子ちゃん、多分、ナプキンが小さいんだよ。大きいのがあるはずだよ。」
「え？二種類あるの？」
「俺も詳しいことはわからないけど…　なんかＣＭで多い日でも安心とかいっているから…」
　板の間に座り込んでいる長い髪の美少女。真っ白なワンピースの裾が赤く染まっている。
　睫毛が長く大きな瞳で、俺を見上げている。
「勝手に部屋の中探しても良いかい？」
「お願い、探してください。」
　俺はだいたい目星が付いていた。母親の下着が入っていそうなタンスの上を探した。
　分厚いナプキンのパッケージがあった。急いでとると、コンドームのパッケージも一緒に落ちてきた。
　急いでいたので、そのままにして涼子のところに行った。
「私、うまくつけれないから…」モジモジしながら俺が差し出したナプキンを受け取ろうとしなかった。
「まいったなぁ〜。シャワーかなにかあればいいんだけど…」
　このボロアパートは共同便所の風呂なしだ。
　俺は湯沸かし器で洗面器にお湯をはった。
「服脱げる？」
「うん」
　バスタオルを涼子に手渡して俺はワンピースの肩の部分のヒモをほどいた。これで上から下に脱がすことが出来るはずだ。
　涼子は上手くバスタオルで胸を隠そうとしたが、一瞬、苺のような乳首が見えた。
　そーっと服を脱がして腰を浮かさせて、血に染まったワンピースを引き抜いた。
　小さなパンティーは真っ赤に染まっていた。グショグショに濡れたパンティーをそーっと脱がせるときに涼子の茂みが見ることが出来ると思った。
　しかし、そこはツルツルで幼女のようだった。
　ナプキンは小さく、パンティにちゃんと止まっていなくてずれていた。
「大丈夫だよ。」俺の心臓はバクバクいっていた。
　濡れたタオルを絞り涼子に手渡した。
「ちゃんと拭いて。」
　涼子は片腕でバスタオルを押さえながら股間を拭きはじめた。
　バスタオルがはらりと落ちて、左胸があらわになった。それをなおそうともせずに股間を拭いている。
　洗面器のお湯が赤くなってゆく。
　俺は自分の着ていたＴシャツを脱いで涼子の頭からかぶせた。このままでは俺の理性が狂ってしまう。
　涼子はうれしそうに俺の顔を見上げた。