５　

　結局、俺は欲求不満のままコインシャワーを出た。涼子はモジモジとしながらずっと俺にしがみついている。
　小さな胸を俺のヒジにすり寄せている。張りのある小さな乳房の先が硬くなってＴシャツを突き上げている。
　薄暗い商店街を通ってアパートに近づいた。
　アパートの前には小柄な女性が心配そうに佇んでいた。
「おかあさん！」急に少女に戻った涼子が俺の腕をほどいてその女性に駆け寄った。
　涼子と違って少し肉感的な母親は疑わしい目で俺をにらんだ。
　しかし涼子は一生懸命になって俺を「いい人」と印象づけようとしていた。
「わたし急に生理になって…血がいっぱい出て…　おなかが痛くて…　そこで助けてもらって…お風呂屋さんにつれていってもらって…」
　普段無口な涼子が、笑顔で一生懸命になって話しているのを聞いて、母親が少し態度を軟化した。
「どうしたの…涼子…へんにはしゃいで…それよりお腹は大丈夫なの？」
「うん、すごく不安だったんだけど…おにいちゃんが助けてくれて…」
「はいはい、落ち着いて…　あ、すみません、うちの娘がお世話になりまして。」
　母親の目にはまだ少し疑いが残っているようだった。
「あ、いえ、なんにもしてないです。ただ付き添ってお風呂屋にいっただけですから。っていうか、ついでに連れていったって感じですから…」
「涼子、ほら、ちゃんと礼を言いなさい。」
「おにいちゃんありがとうね。」

　絶対にあの母親は疑っているな…というか当然なんだけど…
　俺の股間は勃起したまんまだった。射精できないままで痛くなっている。
　あの母親。どうみても20代後半にしかみえない。涼子と違って大人の色気たっぷりで。でも少女らしい面影が残っていて。涼子のお姉さんだといっても通用するだろう。
　薄いブラウスを突き上げていた豊満な乳房。すこし厚ぼったい唇。うっすらと化粧をしていたけど、透き通るような白い肌。そんな事を考えて自慰をしようとしたが、ついつい思い浮かぶのは涼子のあどけない顔だった。
　そういえば、涼子が母親と部屋に帰るときウインクしたな。
　俺に好感を持ってくれているし、うまくいけば…しかし…本当にこれは現実か？
　俺は夢を見ているのじゃないか？

　俺は膨張した股間を沈めることをあきらめて、床に寝ころび天井を眺めていた。
　ドンドン
「おるのはわかっとんのじゃ！」
　大きな音がアパート中に響いた。
　部屋を飛び出るとあの母娘の部屋のドアを図体のでかい男が蹴っていた。
「でてこんかい！」
　他の部屋の住人はかかわりたくないという表情ですぐにドアを閉めた。
　俺とその男の視線があってしまった。
「なにみとんじゃ！われ！」
　母親が出てきた。「すみません。明日には何とか…」
　男は母親の髪をつかんで廊下に引きずり出した。
「明日！明日！って　ふざけるな！」
　少女が真っ青な顔をして飛び出してきた。
「おかあさん！」
　男は少女の髪の毛もつかんで壁にたたきつけた。
　俺はとっさに廊下にあったモップを持って男の顔を突いた。
　見事に顎にモップの先が入った。
「ぐふ！」顎が砕け、口から血を噴いて後頭部から男は倒れた。
　白目を向いて口から泡を吹いている。
　俺はおろおろした。
　母親はきょとんとして俺を見ていたが。
「なんて大変なことをしたの。あなた殺されるわよ。」
　え？　
「とにかく逃げましょ！」母親は部屋に戻って小さな鞄を持って俺の腕をひっぱった。
「あなたも、身の回りのものを持って一緒に逃げましょう。」
　えええ？
　
　男は広域暴力団の者で、高利貸の取り立てだった。いつも、母親の身体を求め、食い物にしていたらしい。
　えらいことに関わってしまった。死んではいないだろうが、かなりの重傷を負わせた。ここは警察にいって…
　なんて考えたりもしたが、とりあえず逃げることにした。
　アパートの出口で男の相棒が外車にもたれ掛かっていた。
　その横をすり抜けて、男があぜんとしている間に俺達は商店街の狭い路地に逃げ込んだ。
　涼子はずっと泣いていた。ここでこの母娘を見捨てることは出来ない。
　とはいえ、逃げるあてはなかった。
　電車で逃げようと駅に行ったが、駅前にあの外車が止まっていた。

　見つかるのも時間の問題だろう。俺達はとっさにラブホテルに入った。

　涼子は貧血でぐったりとしていた。
　俺達は大きなベッドに涼子を寝かせた。しばらくしゃくり上げながら泣いていた涼子は静かな寝息を立てはじめた。
　俺は事情を聞きながら善後策を考えることにした。
　母親の髪の毛から血が滴り落ちていた。
「だいじょうぶですか？」
「え、なにが？」俺の目の合図に自分の額を触った母親は激痛に顔を歪めた。
「痛い…きがつかなかった」
　ちょっと笑った。
　こんなときに笑えるなんて…　でも大きな瞳から涙がこぼれ落ちた。
「なんで、私たちばかりこんな目に合うのかしら…真面目に一生懸命やっているのに…」
　娘が眠って張りつめていた自分の気持ちをゆるめたのだろう。
　母親は俺にしがみついて泣き始めた。
「まず、傷口を何とかしましょう…」
　母親は俺の胸に顔をうずめながらしがみついて大声で泣いた。
「ほら、涼子ちゃんがおきちゃうから…」
　無理やり立たせて、肩を抱きながら浴室に連れていった。
「お願い、泣かせて…少しだけ…」
　俺を見上げた母親の唇に惹きつけられた。
　あろうことか唇を重ねてしまった。
　すると彼女のほうから俺にむしゃぶりついてきた。
　うっすらと香水の香りがした。
　小さな彼女の頭を抱えると「痛い！」といって唇を引き離そうとした。
　傷口に触ってしまったのだろう。
　俺は彼女を浴室に押し込んでドアを閉めた。
　唇を重ねながら急いでブラウスを脱がした。
　彼女は自分でホックをはずしてスカートを足下に落とした。
　薄いブラジャーに豊満な乳房が包まれていた。
　フロントホックをはずすと、ぷりんとダチョウの卵ほどもある乳房が揺れた。
　右手で乳房に触れるとピッタリと吸い付いた。もち肌だ。
　唇を離して俺はシャワーの蛇口を開いた。
　数時間前に涼子とシャワーを浴びていたことが思い起こされた。
　頭部の傷口あたりをシャワーで洗い流してやると、たいした傷ではなかったことがわかった。
　彼女は涙をこぼし続けながら俺を見ていた。
「大丈夫、たいした傷じゃないです。それよりだいじょうぶですか？」
「ごめんなさい。私どうかしている。　こんな大変なときに…」
　俺は彼女のパンティーを脱がしていないことに気がついた。
　びっしょりとシャワーで濡れている。ベージュのパンティーからうっすらと恥毛が透けて見える。
　猛烈に欲情していた。唇を重ね言葉を続けさせなかった。
「大丈夫ですよ。」根拠のない嘘をいって俺は彼女を抱き寄せた。
　彼女は俺ににしがみつきながらまた大声で泣きはじめた。
　俺はパンティーをはがし、彼女の股間に指をはわせた。
　涼子と同じでピッタリと閉じている。しかしクリトリスは大きい。軽く撫でてやると、彼女の泣き声がおえつに変わった。
　指で皮をそっと剥いてやると、肉感的な太ももをすり合わせて身悶えた。
　涼子との続き涼子の母親とするように、俺は太ももを持ち上げ母親を足の上にまたがせた。
　涼子と同じように腰をくねらせはじめた。俺を見つめる顔は泣き顔ではなく、艶っぽく男を求める顔になっていた。広い浴室にはエアーマットがあったので俺はそこに寝ころび、キスをしたまま彼女を俺にまたがせた。
　すると、細く柔らかい指で俺のギンギンに大きくなった肉棒を導いて、股間にうずめようとした。
　彼女の小さな顔を俺のごつい手で包んで見つめると、涼子そっくりな顔でつぶやいた。
「ねぇ、いいでしょ？。」
　俺の肉棒が熱い肉襞に包まれるのを感じた。俺を見つめていた彼女の顔が少し苦しそうだった。
「久しぶりなの…　おおきいわ」
　俺のはそれほど大きくない。でも久しぶりなんだろう。真っ白な乳房の先が俺の胸に触れる。
　まだ全部腰を落としていない。それでも小柄な彼女の奥に届いてしまっている。
　亀頭の先がちょろちょろと舐められている感じだ。
　俺は彼女の腰を持って引き付けようとした。
「だめ、もうはいらない…　だめ…」
　逃げようと張りのある腰を動かすと、きつい肉襞が刺激されるのだろう。
「あああああああん、だめ…」
　俺はぐっと彼女の腰に当てていた手をゆっくりと引きつけた。
　子宮を押し上げる感触、めりめりと音を立てるようにして俺の肉棒が全て収まろうとした。
「だめ、こわれちゃう！」
　キスをしようと頭を引きよせた時、激しい痙攣をしはじめた。
「い、い、いっちゃ…う…　　グフ！」
　全身の力が抜けて崩れ落ちた。すると、俺の収まりきらなかった肉棒が彼女の奥の奥を突いた。
「いやぁ！あああ！」俺にしがみついてさらに彼女はイッた。
　次々と押し寄せる快感に身をゆだねながら彼女は声を出し続けた。
「いいいいいいいいいく…　いく…いく…いっちゃう…だめ…だめなの…　ごめんなさい」
　ぎゅうぎゅうと俺の肉棒を締めつけてくる。
　そのときだった、浴室のドアが開いた。
　涼子が驚いたように立ちすくんでいた。