８．

　玲衣さんの腰はくびれていて、乳房のふくよかさが強調されている。
　乳房に手を当てるとしっとりときめ細かい肌が吸いつく。軽くもむとマシュマロのように柔らかい。
　それでいて形が崩れていない。表面の薄い肌が形を保とうとしているみたいだ。
　乳輪と乳首は涼子ちゃんを産んだとは思えない薄い色で、小さすぎるくらいだ。
　小さく細い乳首を口に含むと、硬くなっているのがわかる。
　俺は指を玲衣さんの股間にはわせた。すると、まるで失禁でもしたように愛液が滴り落ちていた。
　大陰唇は唇のように濡れて熱くなっていて、小陰唇は舌のような感触でひくひと動いていた。
　人さし指で愛液をすくって玲衣さんの顔に近づけた。
「ほら、こんなに…」
「いやん。恥ずかしい。」
　玲衣さんの細くて小さな指が俺の亀頭をつまんだ。
「あなただって…」
　少しの愛撫で二人とも準備ができていた。
「もう、入れたい。いい？」
「早く…お願い…」
　亀頭が肉襞を掻き分けていく感触をじっくりと感じながら腰を落とさせようとした。
　その時、あの組事務所での田中の真珠入り巨根を思い出してしまった。
　大げさではなく、ワインボトルほどの太さと大きさだった。
　あの巨根が玲衣さんの可愛らしい蜜壺に挿入されていたら…
　まるで大人が幼女を犯すような感じになっただろう。
　そう、涼子ちゃんを俺が犯すような…
　そう考えると、さらに興奮してしまった。
　俺の肉棒が人生最大の大きさになった気がする。もちろん勘違いなんだろうけど…。

　ずぶぶ…ぶ…

　玲衣さんが苦しそうに腰を動かす。

「おおきい…すごい…」

　こんなことを女性に言われたのは生まれて初めてだ。嘘でもうれしい。

「ああ…いっぱい…もう…だめ…まって…」

　玲衣さんは身悶えて逃げようとしたが、俺は構わずに一気に挿入した。

「いやあ…すごい…」

　亀頭の先で子宮があたってちろちろと動いているのを感じる。
　肉襞からあふれでた愛液が俺の肉棒と玲衣さんの肉壁の僅かなすき間から飛び散っている。
　その愛液が俺の陰嚢をつたっていくのを感じる。
　ぎゅうぎゅうと締めつけるのではなく、無数の小さな肉襞が絡みついてくる。
　昨夜はわからなかったが、これが名器というやつだろう。


　男の人の先っぽを感じていた。自分のあそこがじんじんと熱くなるのを感じる。
　中学３年の時に半ばレイプのようにして処女を失った。それ以来、性交渉に対して恐怖心があった。
　私を犯した１０才も年上の男は、私が卒業すると私の両親をだまして強引に籍を入れた。
　まだ少女だった私は、抵抗したのだが、両親は男のことを「誠意のあるいい人だ」と私を結婚させた。
　こんな奴の子供を産みたくないと思っていたが、毎晩のように私の身体を求めてきた。
　発育が遅く、背の低い私にとって性行為は痛いだけだった。前夫はいつも前戯なしで求めてきた。
　感じることはなかった。前夫の行為は挿入後すぐに射精して終わるので、少しの時間だけ我慢すれば良かった。
　愛液なんて出る前に、前夫の汚らわしい精液で汚される。両親が交通事故でなくなり、少しの遺産が入った頃から前夫の生活がさらに荒れた。仕事を辞めて遊びほうけて遺産はすぐに無くなった。
　１７歳の時に涼子が生まれた。一度だけ浮気をしたのだ。パート先の店長さんに優しくされて、罪悪感もなく一度だけ寝たのだ。
　その時も感じることはなかった。しかし、店長が涼子の父親に間違いなかった。
　涼子の美しい容姿はその店長の血をひいているに違いなかった。
　涼子が産まれてすぐに前夫は帰ってこなくなった。やがて他にできた女と家を出た。巨額の借金だけを残して。
　店長には幸せな家族があったので、私一人で涼子を育てることにした。
　性行為には嫌悪感を持っていたので、風俗で働くことはできなかった。もう二度とあんなことはしたくないと思っていた。
　それでも、仕事に疲れて帰ってきた夜などは寂しさから自慰を始めるようになった。
　やり方がよくわからなかったので、指先にコンドームを装着して股間に擦り付けていた。
　挿入はしたことはない。私は小柄なので壊れてしまいそうだったし、挿入が気持ち良いことだとは思わなかったからだ。
　でも、昨夜、ラブホテルの風呂場で、この人に愛撫されたときに、自分が求めていた優しさを感じた。
　あんな優しいキスがこの世にあるなんて思わなかった。
　涼子を産んでから、一度も男性に抱きしめられたことはないかった。
　この人は、壊れ物を扱うように私を抱きしめてくれた。
　あの時、全身が熱くなって気を失いそうになった。いや、一瞬、真っ白になった。
　でも、涼子がドアのところに立っていて…

　この人が涼子を説得した後も抱かれたいと思っていた。でも、張詰めていた気持ちが緩んで深い眠りに入った。
　涼子が入院したときに、また借金をしてしまった。定職のない私が借りられるのは消費者金融だけだった。
　パートを掛け持ちして新聞配達をしても、借金はいっこうに減らなかった。それどころか徐々に増えていった。
　涼子は寂しかったに違いない。疲れて帰ってきた私に抱きついて離れようとしなかった。
　学校でも仲間はずれに去れているらしい。いつも一緒に抱きあって眠った。
　あるとき、涼子が眠っていると思い込んで自慰をした。
「おかあさん、苦しいの？」
　私はびっくりした。
「ううん、なんでもない、ごめんね起こしちゃって。」
「おかあさん、そこ痛いの？」
　私はあわてて指にはめていたコンドームを隠した。
　涼子の小さな手が私の下半身にのびてきた。パジャマの薄い布をとおして涼子の手の感触が気持良かった。
「ありがとう、涼子。」
「まだ痛い？さすってあげるね。」
　私は自分の胸をさすりながら、ちいさなちいさな感触を楽しんだ。
　やがて涼子は柔らかく私の一番敏感な部分を直に愛撫するようになった。私が歓喜の声を出すのを喜んでいた。
　でも、私がイク前に、いつも涼子は眠ってしまった。細い手を股間にはさんだまま朝まで悶々として寝る日がたびたびあった。
　昨日の夜、涼子がいつものように私の股間を愛撫してくれる夢を見た。
　そして、この人が優しくキスしてくれて胸を愛撫してくれた。夢の中でイク体験をした。
　それまでの私の人生を埋め合わせてくれるような幸せな気分だった。
　だから、この人だけには迷惑をかけたくないと思った。
　でも、結局はすごく迷惑をかけてしまった。

　この部屋に入ってキスしてくれたときに、血の味がした。この人はすこし顔を歪めたが、何も言わずに我慢しながらキスを続けてくれた。ラブホテルでしてくれたように優しいキスだった。
　とろけるような感触だった。この人は引っ越ししてしまう。私たちは引っ越しをするお金もない。また、この薄暗いアパートで味気ない日々がつづくのだ。
　神様がいるのなら、せめて今夜だけでも幸せな気分にしてほしいと願った。それだけで残りの人生のすべてを涼子に捧げていい。せめて今夜だけ、一生分の幸せを感じさせて欲しかった。

　キスだけで理性が飛んでしまった。恥ずかしいとも思わなかった。
　太ももに自分の愛液が滴っているのを感じた。思い切ってこの人のモノに手を触れたら、先っぽが濡れていた。男の人でも濡れるのだ。
さっきこの人が言ったことは嘘じゃないのだろう。私のことを愛してくれている。信じられる。
　でも、この人に迷惑をかけることはできない。今夜一晩だけの関係で我慢しようと思う。
「もう、入れたい。いい？」
「早く…お願い…」
　思わず言ってしまった。私の身体は前夫に毎晩のように犯され続けて汚れている。
　でも、この人は丁寧に優しく愛撫してくれる。まるで少女だった頃の私のように。
　今日、組事務所であの男にあんなものを挿入されたら舌を噛んで死のうと思った。
　同じ男性のモノなのに、こんなに私は欲している。はやく、私の身体の中に入ってきて。
　熱くて太い物体が私の小さな入り口にあてられると、背中に電気が走った。
　すべての感覚がそこに集中した。ゆっくりと入ってくる。
　お願い。入ってきて。私の中に…
　この人の全身が私の身体の中に入ってくるような感触だった。
　子宮を押し上げているのがわかる。私はすべての感覚を研ぎ澄まして、この人のモノを感じようとしていた。
　下半身がずっしりと満たされていくのが感じられた。
「ああ…いっぱい…もう…だめ…まって…」
　閃光が走った。落下していくような気持ち。でも、この人は抱きしめていてくれる。
　不思議な気持ちのまま漂っていると、キスをしてくれた。
　私は小柄なので、この人は身体を窮屈そうに曲げながら挿入したままキスしてくれる。
　血の味がする唾液が送られてくる。
　私は舌をからませて一滴残らず飲み干そうとした。
　ずん！ずん！
　この人の腰が動くたびに子宮が突き上げられる。少し痛いけど気持ちい。
　ずん！ずん！　ぴちゃぴちゃ。くちゃくちゃ。
　愛液の音と体全体を突き抜く音がまざっていた。
　自分でも膣の部分に変化が起こったのに気がついた。
　この人のモノを私の膣が抱きしめている。この人が私を抱きしめてくれるように、私の膣がこの人のモノを抱きしめている。
　私の膣のひとつひとつの襞が、この人のモノを愛撫している。
　腰の動きが止まった。
　私は自分の腰を押し当てるように動かして、膣の襞でこの人のモノを愛撫した。
　ちろちろちろ…
　ここがさっき濡れていた先っぽね。形の違いがわかる。浮き出た血管が肉襞に刺激を与えてくれる。
　愛撫しているのかされているのかわからなくなってきた。
　この人のモノが少し動くだけで、私の肉襞を掻き分ける。私からでている愛液が熱くてしたがない。
　ときおり、このひとの付け根が自慰で敏感になっていた部分にあたる。クリトリスが刺激されるたびに腰がひけてしまう。
　すぐに感触が欲しくて腰を押しあてる。この人の陰毛の感触がさらにクリトリスを刺激する。
　自分の愛液がすき間から吹き出るのを感じる。「はずかしい…」
　ぐちゅぐちゅ
　大きな音がする。
　背中を愛撫していた手がお尻の部分に降りてきた。