５．愛の営み

　まぶしい日差しが、車窓から美加の瞳に射し込んでくる。
　いつになく、まぶしさを感じる美加。
　気だるい身体が、なぜか心地よい。
　丸一日たったというのに、身体の芯は今も疼きが覚めやらない。
　何かが変わってしまった。
「遅い帰りだったわね、あの日どうだったの、何もなかったなんて言わせないわよ」
　明るい笑顔の文子。
「あなたはどうなの、先に出て行ってしまうなんて、反則よっ」
「ごめん、ごめん、いいノリだったからついネ、でも、ちょっと物足りないって感じだったわ」
　不満そうに記憶を蘇らせる文子。
「それで、美加の方はどうだったのよ」
「どうって？」
「うまくいったんでしょ、上手だった」
「あなたのように、経験ないから解らないわ、よしなさいよこんな所で」
「いやぁねぇ、隠し立てするなんて、まっ表情見れば判るけど」
・・・・

　土曜日の西崎家、学校が休みになる土・日は、お手伝いは休日。
　普段なら娘の和美の世話でバタバタしているのだが、９才になる男の子が居る、従兄弟の家に泊り掛けで遊びに行っている。
　夫の耕二は、プライベートゴルフに接待ゴルフと土曜、日曜ともゴルフ三昧。
　美加は今週、大した予定もなく、のんびり過ごした。
　和美のいない、静かな夕食を耕二と共に済ませ、役員の選考とかでＰＴＡの会合に出席し帰宅した。
　入浴し、耕二のいる寝室へ向かう。
　熱海の旅行以来、熟れた身体をもてあます美加。
　鏡の前で、髪を梳かす。
「遅かったじゃないか」
　雑誌を読みながら、ベットの上から声を掛ける耕二。
「ＰＴＡの役員なんて、誰もやりたがらないんですもの」
「でっ、何か役が付いたのか」
「ええ、体育部会の・・・」
　不安そうな返事をする美加。
「大変なら俺も手伝ってやるよ、さぁ、こっちに来いよ」
　雑誌を閉じながら、誘う耕二。
「ゴルフはどうでしたの」
　振り返る美加。
「もうちょっとだったんだがなぁ、２位だよ」
　とベットの脇から、四角い箱を取り出す耕二。
「商品がこれなんだ、着てみてくれよ」
　箱の蓋をあけ、薄いピンクのネグリジェを取り出す。
「なんです、それ」
　驚きながらも、広げて身体にあてがう美加。
「いやだぁ〜、なんだか子供っぽいわ」
　仕方なく、ガウンをぬいで、首を通す美加。
（肌触りは問題ないわネ）
「下着も脱いでくれよ」
　興奮気味にいう耕二。
「脱ぐの？、・・いやよ」
　耕二の前でも、ベットの外では裸を見せたこともない美加。
「今更、恥ずかしがることないだろ」
「・・・」
　薄いピンクの生地の下で、白いブラジャーのホックを外し機用に肩を抜く。
　後ろを向いて、すそから抜き取る。
　ネグリジェのすそを、少したくし上げ細いパンティの紐に手を掛ける美加。
　腰をくねらせ、押し下げる。
「前を向いて、見せてくれ」
　じれったそうな耕二の声。
　向き直る美加。
　ピンクの生地越しに、胸の膨らみと濃い乳首の色が、透けて見える。
　おすまし、したような恥毛がいじらい。
　恥ずかしい姿に、身体の奥から疼きを感じる美加。
「さぁ、ベットに上って」
　急かす耕二、パジャマを脱ぎ始める。
　モーフの中に潜り込む美加。
　耕二、覆い被さる。
　優しい接吻。
　すでに、怒り立ったこわばりを、腰の辺りで感じる美加。
　胸をまさぐる手。
　脇腹から太腿へ。
　着たばかりのピンクの生地を剥ぎ取ろうとする耕二。
　耕二の手の動きにあわせて、お尻、背中と順にを浮かせる美加。
　首を這う唇。
　乳首へ。
「あっ」
　胸、臍、恥毛へ
　美加の足を開く、耕二。
　淫列を下から上へなぞる唇。
「あぁっ」
　美加のそこは、しっとりと熱く、まろやかにふくらんで、光輝き、樹液を滴らせている。
　舌に心地よい弾力を感じる耕二。
　思わず手をだし、その感触を指で確認する。
　ヌメったそこは、弾力だけでなく、ヌルヌルした滑りを持ち、指ですら気持ちいい。
　淫列の隙間に潜り込ませた指には、秘肉の疼きが伝わりザワザワとした甘い刺激を感じる耕二。
　官能の波に、飲み込まれる。
　焦っている訳ではない、そこにいるのは自分の妻、思いどおりに扱う。
　すでに怒り立った、強張りを前後に擦り硬さを確認し、挿入する。
　根元まで挿入し、美加の恥骨辺りのまろやかなふくらみを感じる耕二。
「あぁぁ〜〜〜」
　入って来る時だけの特別な甘い喘ぎ声。
　早く、遅く。
　小さく、大きく。
「あっ、あっ、あっ、・・あっ・・あっ・・あっ」
　擦れあう男と女の花園と肉棒。
　グチュ、グチュ、グチュ・・・・・・・・・・・
「あっ、・・あっ、・・あっ・・・・・・・・・・・」
　ぶつかり逢う恥骨。
　パン、パン、パン、パン・・・・・・・・・・・
「あっ、あっ、あっ、あっ・・・・・・・・・・・」
・・・・
「うぅっ、ぅ」
　限界が近づく耕二。
「イくぞ、いいか」
　宣言するような、確認のことばを発する耕二。
　うなずく美加。
　パン、パン、パン、パン・・・・・・・・・・・
「あっ、あっ、あっ、あっ・・・・・・・・・・・」
「イくぅっ」
　放出を開始する耕二の喘ぎ。
　パン、パン、パン、パン・・・・・・・・・・・
「あっ、あっ、あっ、あっ・・・・・・・・・・・」
　ドクドクと男の精気を噴射する耕二。
　耕二の放出に合わせ、追いかけるように陶酔を呼び込もうとする美加。
　身体の中で、萎え始めた耕二の分身に、必死で腰を振りたてる。
「あぁ〜・〜・〜ん」
　妙な抑揚の喘ぎ、軽くイったのか、物足りなさへの苦情なのか、耕二は考えようともしていない。