１　

　土曜の昼下がり。学校の授業をサボってはみたものの、今日はこれといって予定がなかった。
　最近すっかり秋らしくなって肌に当たる風は少し冷たい。寒さしのぎと暇つぶしをかねて、アルバイト先のハンバーガーショップに向うため、駅前の商店街へ自転車を走らせた。
　駅前の駐輪場に自転車をおいてショッピングモールをブラブラしてからハンバーガーショップに行くつもりだったが、僕の視線をくぎ付けにする光景が目に飛び込んできた。
　ショッピングモールのフリースペースでタバコのキャンペーンを行っている。キャンペーンガール達は一様にタバコメーカーのロゴが入った白のハイレグ姿で、通り過ぎる男性に笑顔でサンプル品を手渡している。　
「こんにちはぁ。新製品のご紹介をしていま〜す。よろしかったら試供品をどうぞぉ。」
　彼女達が喫煙者と思われる男性に近寄るたびに、アーケードの地面がピンヒールの音を響かせ、綺麗に商品がディスプレイされているカウンターに浴びせられるはずのライトが彼女達の脚を美しく見せる道具になっている。彼女達が動くとストッキングの光沢が反射し、キラキラと光っていた。
　僕はその光景に身動きが取れなくなってしまった。意思とは無関係に股間の血流が激しくなっているのが分る。
　美しい彼女達の中にひときわ僕をときめかせる女性がいた。綺麗な髪を肩でなびかせる長身の女性。肩紐のないワンピースからこぼれ落ちてしまいそうなぐらい豊かな胸。豊満な胸と反比例するかのようにくびれた腰。Tバックから惜しげもなく晒された綺麗なおしり。締まった脚首に輝くアンクレット・・・。風俗で童貞を捨てたばかりの僕にはあまりにも刺激的な眺めだった。
　凝視している自分から我にかえり、恥ずかしさのあまり、でももっと見ていたいの葛藤で意味もなくブラブラし、遠目からその光景を眺めていると、僕をとりこにするその女性が近寄ってきて声を掛けてくれた。
「こんにちは。君はもう二十歳になったかな？タバコを吸うなら持って行ってね。」
「い・・・いえっ・・・僕はその・・・タバコは吸わないから・・・。」
「そうなんだぁ・・・じゃあ見てるだけ？」
　僕の心を見透かすかのように口元に微笑を浮かべている。
「は・・・はぁ・・・別に・・・。」
「ふ〜ん・・・わたしは君の視線感じちゃったけど・・・。」
「いやっ・・・あの、お姉さんが綺麗だったんで・・・。」
「あはっ。ありがとう。そうだ！缶ジュースもある会社なんだ。タバコの替わりに持っていってよ。ね？」
　そういうと彼女は無邪気に腕にを組み、キャンペーンカウンターの方に僕を引っ張っていった。腕に当たる胸の感触で気が遠くなりそうだった。
「こっちに置いてあるの。来て。」
　彼女は僕の動揺を気にもとめず、カウンターの奥に設置されているプレハブに僕を半ば無理矢理連れ込んだ。心臓が破裂しそうなくらい鼓動が早くなっていた。気絶しそうなぐらい興奮し、ジャーパンに覆われていても形が分かってしまいそうなぐらいペニスが勃起していた。
「ふ〜っ。ちょっと休憩。あっ、そこのイスに座って・・・。」
「はっ・・・はいっ！」
　小さいパイプイスに座っていると、彼女は缶コーヒーを持ってきてくれて、僕と向かい合わせに腰を下ろした。
「ねえ・・・君って写真とか撮る人なの？」
「いや・・・違います・・・。」
「そう・・・写真撮りにくる人が多いんだけど・・・。じゃあ、君はたまたまなんだ。」
「あっ、はい。」
「すっごい見てたよねぇ・・・。エッチ！」
「ごめんなさいっ！・・・でも・・・お姉さんのカッコが・・・綺麗で・・・」
「それで・・・？」
「それで・・・興奮しちゃって・・・」
「ウフッ・・・いやらしい正直者ねっ。でも・・わたしも・・・見られて感じちゃったかも・・・。」
「・・・えっ！？」
　彼女は組んでいた脚を伸ばすとパンプスのつま先で僕の股間を踏みつけた。
「あっ・・・。」
　硬く気張りきった肉棒がハイヒールの刺激でピクピクと痙攣した。あまりにも予想外の彼女の行動に抵抗することすらできず、沸きあがる快感に身を震わせた。次第に刺激を受け入れるべく膝は左右に開かれ、彼女の脚での愛撫を求めた。白いハイヒールが器用にペニスの輪郭をなぞり、ふとももの付け根はハイレグがよじれ、彼女の股間に食い込んでいる。
「ウフッ・・・こういうの好き？こういうことしたかった？」
「あぁ・・・はっ・・・はいぃ・・・・すごい・・・」
「やらしいぃ・・・もっとしてあげるから、ズボン脱いで・・・」
「こ・・・ここで・・・ですか！？」
「そうよ・・・早く・・・」
「で、でも誰か入ってきたら・・・」
「そのほうがドキドキするでしょ？フフッ・・・大丈夫。３０分間はわたしだけの休憩になってるから。ほらぁ・・・したいでしょ？早く・・・」
「はいっ・・・・」
　すでに恥ずかしさより欲望が勝っていた僕はその場でジーパンとトランクスを脱ぎ捨てた。裏筋を見せ付けるかのように硬直して上を向いたペニスは期待感のあまり、先端に透明な滴を分泌させている。
　彼女は座りなおした僕の股間に向かって両脚を伸ばし、パンプスで挟みつけた。股間は大きく開かれ、ハイレグの食い込み部分が露になった。ヒールのつま先は僕の精液で糸を引いている。
「やあぁん・・・・すごいおちんちん・・・・どこを見てたの？ねぇ・・・」
「あぁっ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・お姉さんの・・・はぁ・・・いろんなところ・・・です・・・ああぁ・・・」
「そう・・・はぁぁ・・・あなたの視線で・・・わたしもいやらしい気分になっちゃった・・・」
「あひぃ・・・・いいぃ・・・もっと・・・もっとしてください・・・」
「してあげる・・・気持ちいいこといっぱい・・・」　
「あぁ・・・夢みたいです・・・こんな・・・」
「床の上だけど・・・そこに横になって・・・」
　彼女は立ち上がって僕の手を取った。下半身が晒され、どうすることもできないまま言う通りに仰向けに寝ると、彼女は僕の顔の上に立ってペニスの観察をしはじめた。
「すごくいやらしい眺め・・・恥ずかしいでしょ？フフッ・・・こんなにチンポ硬くしちゃって。おつゆも垂らしちゃってるのね・・・」
「あぁぁ・・・恥ずかしいぃ・・・ングッ・・・」
　彼女は僕の言葉を遮るかのようにゆっくりと僕の顔に腰を下ろしてきた。
「フグゥゥ・・・・はぅぅぅ・・・・あぁ・・・・柔らかい・・・・Tバックから・・・見えちゃいそう・・・お姉さんのオマンコ・・・・はぐぅっ・・・・」
「見えそう？やあぁぁ・・・・やらしいぃ・・・」
　彼女はひざを突いてふとももで僕の顔を挟みつけると、手を後ろに回して自らおしりを左右に開くしぐさをした。指に掛かったTバックの間から、ストッキング越しに押しつぶされた肉襞の輪郭がかすかに見て取れた。
「はうぅぅ・・・すごい・・・すごいいやらしいです・・・お姉さん・・・・」
「あふぅぅぅ・・・んんっ・・・あなたの鼻が・・・・当たって・・・擦れるっ・・・」
　彼女はすでに発情期の牝猫のように甘い喘ぎ声をあげ、おしりを僕の顔に押し付けてきた。腰の動きは徐々に早まっている。窒息しそうな圧迫と興奮で気が遠くなりそうだった。　　
「はぁぁぁ・・・素敵なおちんちん・・・・」
「ハァ・・・ハァ・・・しゃ・・・しゃぶって・・・下さい・・・ハァハァ・・・お願いです・・・」
　物欲しげだった彼女の瞳が獲物を捕らえたかのように輝きだす。次の瞬間、彼女は僕のペニスに口づけをした。
「チュッ・・・・」
　彼女の舌先は別の意識をもった軟体生物であるかのように、柔らかく、滑らかに僕のペニスを刺激した。ペニスの先端を尖った舌先で刺激され、カリ首に巻きついたかと思うと喉の奥に咥え込まれる。グチョグチョと淫靡な音がプレハブ内にこだまし始める・・・。
「はぐぅぅぅ・・・・いひぃぃ・・・・気持ちいいっ・・・・ああぁ・・・ダメッ・・・」
「グチュッ・・・グチュッ・・・ヌチュッ・・・ヌチャッ・・・」

「コンコン・・・。」プレハブのドアがノックされた。
「・・・！？」
「はっ・・・はいっ！・・・・ちょっと・・・んんっ・・・待ってください・・・」
（立って・・・もう出さなくちゃ・・・ね。）
　彼女の問いに慌てて首を縦に続けて二回振る。
「入っていい？」
「あ・・・あと１０分だけ待って下さい・・・・すぐ着替えますから・・・」
　そういうと彼女はプレハブの引き戸に手をついて、カギのない部屋にとりあえずのロックをして、お尻を突き出して見せた。
（ふとももに挟んで・・・イける？）
（はっ・・・はいっ！！）
　僕は彼女の腰に手を回し、ストッキングで光るふとももに向かって擬似挿入して、夢中で腰を振った。
「あっ・・・あっ・・・はうっ・・・はぁっ・・・・擦れるっ・・・」
「はあぁっ・・・はあぁっ・・・し・・・静かに・・・はぁ・・ぁああ・・・・」
　僕は後ろから乱暴に胸を揉み、欲望のままに彼女のふとももを犯した。ガマンしきれず吐息が漏れ始める。彼女は自ら股間に手を伸ばし、僕のペニスをクリトリスに擦りつけ、刺激した。
「いくっ・・・いっちゃうっ・・・」
「出して・・・いいよ・・・かけてっ！」
「ああぁぁ・・・イクッ・・・」
「わたしも・・・いっちゃう・・・いっちゃう・・・」
「あああっ！！」
　僕は欲望の白い液体を彼女のおしりに向かってぶちまけた。

「ありがとうございました〜。今度はタバコも買って下さいね。」
「はい。そうします。」
　僕達はニヤッと笑って、何事もなかったかのようにプレハブから出て行った。