しばらく悠希は萎えたものを挿入したまま彩乃のことを抱きしめていた。 　どれくらいそうしていただろう？ 　突然身を起こすと乱れきった彩乃の姿を驚いた目で見つめた。 　そしてザリガニが逃げるときのように後ろへ飛び退いた。 「あ、彩乃さん・・・ごめんなさい！　僕・・・僕・・・」 　悠希は土下座して彩乃に謝っていた。 「ゆうき・・・くん・・・」 　彩乃が乱れた服を直しながら言った。 　片方の足首にまとわり着いているベージュのショーツを取り上げる姿を見て、とんでもないことをしてしまったのだと悠希はあらためて思った。 「ほんとうに・・・ほんとうに・・・ごめんなさい・・・」 　ふたたび悠希は床に頭をこすりつけて謝った。 「ゆうきくん・・・自分を責めないで・・・私たちもいけなかったのよ・・・不注意だったし・・・」 　彩乃の言葉を聞いて悠希は顔を上げる。 「ねえ・・・教えて・・・偶然見つけちゃったの？」 　そう言う彩乃は怒っているふうではない。むしろ、いままで以上の何かを感じる口調だった。 「そうじゃないんです・・・あの・・・叔父さんから借りたカメラのデータをソフトで復元して・・・彩乃さんの裸を見てから・・・僕・・・おかしくなっちゃったんです。毎日・・・毎日・・・彩乃さんのことしか考えられなくなっちゃって・・・」 「そう・・・だったの・・・」 「今日・・・叔父さんのパソコンからデータをコピーようと思って・・・それで掲示板を見つけちゃったんです。そしたら・・・もう・・・悔しくて・・・悲しくて・・・自分が自分じゃなくなっちゃった・・・」 　悠希の目からは涙が流れていた。 「やっぱり・・・」 「えっ・・・？」 「身から出た錆ね・・・いつか、とんでもないことが起こるんじゃないかと思いながら・・・修一さんも私も・・・スリルを楽しんでいるようなところがあったの。でも・・・もう、やめるわ・・・」 　そこまで聞いて、悠希はとんでもないことに気がついた。 「あっ・・・」 「どうしたの？」 「ぼ、僕・・・中で出しちゃいました・・・どうしよう・・・」 「安心して。いまは修一さんの仕事を手伝わなきゃならないからピルを飲んでいるの。だから大丈夫よ」 　うろたえている悠希に彩乃は優しく言った。 「ああ・・・でも・・・」 「でも？」 「僕は・・・とんでもないことをしちゃったんだ。彩乃さんのことが大好きなのに傷つけちゃったし・・・叔父さんになんて言って謝ればいいんだろう」 　大好きという言葉を聞いて彩乃は胸が甘く締めつけられるのを感じた。 　強引に奪われてしまったのに、なぜ悠希に対して嫌悪感を覚えなかったのか理由がわかった。 「悠希君・・・これは二人だけの秘密。誰にも言わないって約束できる？」 「えっ・・・もちろん・・・誰にも言いません・・・てか・・・僕は犯罪者になっちゃったから・・・」 「悠希君・・・初めてだったのよね？」 「は・・・はい・・・ごめんなさい・・・僕・・・彩乃さんが・・・彩乃さんのことばかり考えていたら・・・」 「いいのよ」 「えっ・・・？」 「悠希君の気持ちがうれしいわ。掲示板を消してって頼んだときの悠希君の顔が忘れられないの」 「そんな・・・」 「初めての相手がこんなオバサンでごめんね」 「とんでもない。彩乃さんは最高です！　なのに・・・僕は・・・」 　罪の意識に駆られて悠希はうなだれてしまう。 「悠希君さえよかったら・・・やりなおしましょう・・・」 　彩乃は自分の提案に自分で驚きながら言った。 「どういう・・・ことですか・・・？」 「このままじゃ悠希君の方が心に傷を抱えてしまうと思うの。だから・・・」 　そう言いながら彩乃は立ち上がった。 「悠希君、お店の鍵を閉めてきて」 「は、はい！」 　悠希は何も考えずに彩乃の指示に従う。 「あっ・・・！」 　そしてリビングへ戻ったとき驚きの声をあげた。 　目の前に立っている彩乃は生まれたままの姿だった。 「あなたも脱いで・・・やりなおしましょう」 「あ・・・あやの・・・さん・・・」 　信じられない展開に悠希は言葉も出ない。 　ひたすら喉が渇いた。 　興奮でヒューヒューと荒い息しかできない。 「悠希君だから・・・見せてあげる・・・悠希君に・・・見て欲しいの」 　そう言いながら両手をひろげる彩乃から後光が差して見えた。 「い・・・いいんですか・・・？」 「いやなの？」 「とんでもない・・・感激です・・・でも・・・信じられない・・・」 「いらっしゃい。信じさせてあげる」 　彩乃の言葉に導かれるように悠希は一歩を踏み出す。 「こうして・・・ずっと見ていたい・・・」 　無意識にそう言っていた。 「見るだけでいいの？」 「えっ・・・？」 「私が全部教えてあげる。このままじゃ駄目。悠希君のほんとうの初体験の相手になってあげるわ」 　そう言いながら彩乃は悠希に近づいていった。 　Tシャツを脱がせる。そして、ひざまずいてジーンズとブリーフを一緒に下ろした。 　悠希は勃起している姿を見られるのが気恥ずかしかった。 　気がつくと彩乃の顔が目の前にあった。 「あやの・・・さん・・・」 　そう言う悠希の口が彩乃の唇でふさがれた。 　頭の奥が痺れるような感覚だった。 　柔らかい彩乃の舌が侵入してくる。 　悠希はそれに応えながら夢中になって彩乃の身体を抱きしめた。 　密着した肌から彩乃の鼓動が伝わってくる。 　生まれたままの姿で抱き合いながら触る彩乃の背中はすばらしい感触だった。 　それだけでも、さっき自分が犯した行為がひとり勝手なものだったのだと思い知らされる。 「彩乃さん、ごめんなさい。そして、ありがとう。すごく気持ちいいです。彩乃さんの気持ちが伝わってきて・・・」 　唇が離れたタイミングで悠希は言った。 「わかってくれたのね。私も、いまは悠希君の手のひらが気持ちいいし・・・それに肌が・・・合わさって・・・いい気持ち・・・」 「僕も・・・」 　悠希は感動して彩乃を抱きしめる。 「ああ・・・」 　彩乃の口から甘いため息が漏れた。 「悠希君・・・」 「はい・・・」 「悠希君の好きなことしていいのよ。触っても・・・見ても・・・何をしても」 「ほんとに・・・？」 「もちろんよ。なにがしたいの？」 「僕・・・彩乃さんを・・・彩乃さんの全部を舐めてみたい・・・」 「いいわよ。だったらベッドへ行きましょう。いらっしゃい」 　彩乃が悠希の手を引く。 　階段を上りながら修一の聖域を侵すようで申し訳ない気持ちになった悠希だった。しかし、同時に、それは男として乗り越えなければならないハードルなのだとも思った。 　ベッドに手を突いて、横たわる彩乃に上からキスをする。 　そして唇を首筋へと移動させた。 　もちろん舌先で彩乃の肌を味わいながらだ。 「ああ・・・すごい・・・悠希君・・・上手よ・・・」 　それだけで彩乃は甘い声を漏らした。 　悠希はていねいに時間をかけて舌先を移動させていく。 　首筋から肩へ、そしてバストへ。 「ああっ！　だめ・・・私の方がおかしくなっちゃう・・・」 　彩乃が身体をくねらせる。 「彩乃さん・・・やっぱり・・・さっきは乱暴だった・・・ごめんね・・・」 「いいの・・・いまの悠希君は・・・やさしくて・・・すてきよ・・・ああっ！」 　悠希の舌がバストの頂に触れたとき彩乃は喘いだ。 「ああっ・・・いいっ・・・おかしく・・・なっちゃうぅ・・・」 　語尾が甘く伸びた。 　悠希はヒクヒクと彩乃の身体が震えるのを見るのがうれしかった。 　気持ちを込めて乳首をていねいに舐める。 　高い声をあげながら彩乃は何度も痙攣した。 「彩乃さん・・・背中も舐めさせて・・・」 　時間をかけて左右の乳首を舐めて吸ったあと悠希は頼んだ。 「もう・・・悠希君に・・・こんなにされちゃうなんて・・・」 　悠希の頼みに彩乃は喘ぎながら応えてうつ伏せになる。 　背骨の筋とウエストのくびれ、丸く張りのあるヒップがベッドサイドの照明で浮かび上がった。 「すごい・・・きれいだ・・・」 　思わず悠希は賞賛の声をあげる。 「どうして・・・悠希君の声を聞くだけで・・・感じちゃうの・・・」 　はじまったばかりだというのに全身が蕩けてしまったようだ。これほど感じてしまうのは初めてだと彩乃は思った。 「だって・・・きれいすぎる・・・すごい・・・」 　そう言いながら悠希は彩乃の背中に舌を這わせた。 「あんっ・・・」 　その瞬間、彩乃は声をあげて震えた。電気が走ったような感覚が子宮を直撃した。 　悠希は彩乃のふくらはぎから、ふとももの裏側を撫でる。 　滑らかな肌の感触がたまらないと思った。 　自分の行為が彩乃を感じさせているのがうれしかった。 　彩乃は息を荒げて身をくねらせている。 　悠希は舌先を徐々に降ろしていく。 　そしてヒップを交互に舐めた。 「だめ・・・そんなに焦らさないで・・・もう・・・ああっ・・・」 　彩乃の言葉は熱いため息のようだ。 　もうすぐ達してしまいそうだと彩乃は思った。 「もっと・・・舐めたいんだ・・・彩乃さん、脚を開いて腰を浮かせてみて」 「こう・・・？」 　彩乃は悠希の言うとおりにヒップを突き出すような格好になる。秘所を舐めて欲しかったのだ。 「すごい・・・きれいだ・・・見たかったんだ、ここ・・・」 　悠希は双丘を両手でつかんでひろげた。 　すこしだけ色素が沈着したアヌスが顔をのぞかせる。 「ああんっ！」 　親指でアヌスを撫でると彩乃は高い声とともに身体を震わせた。 「ああっ！　そこは・・・ゆ、ゆうきくん・・・ああっ！　あんっ！」 　押し拡げたアヌスに舌を差し込まれたとき彩乃は激しく反応した。 「あっ！　ああんっ・・・そこは・・・だめ・・・ああっ・・・」 　意外な場所を責められて彩乃はたじろぎながらも感じてしまっていた。 「ここは・・・だめなの？」 　あまりの反応の激しさに悠希は行為を中断してたずねる。 「だって・・・きたないから・・・」 　彩乃の息が荒い。 「そんなことないよ。すごくきれいだ。でも彩乃さんが嫌ならしない」 「ゆうきくん・・・そんなこと・・・したいの・・・？」 「おかしいかな？　でも・・・したくて、たまらない・・・」 　悠希の好奇心をかなえてあげたいと彩乃は思った。いや、本音を言うと彩乃自身も興味があった。お尻の穴がこんなに感じるとは思っていなかったのだ。 「いいのよ・・・ゆうきくんがしたいのなら・・・したいようにして・・・」 「ほんと・・・？」 「ええ・・・でも・・・やさしくして・・・私も・・・そこは初めてなの・・・」 「わかった・・・」 　悠希はふたたび双丘の間に顔を埋めた。 「ああんっ！」 　電流が走ったような感覚に彩乃はたまらず喘いだ。 「ああっ・・・こんなのって・・・だめ・・・たまらなくなっちゃう・・・」 　悠希の舌は長くて器用だった。小学生のときから口の中でサクランボの枝を結ぶのが得意だった。その舌先が内壁を這い回っている。妖しくインモラルな感覚に彩乃は痺れた。そうじゃなくても、悠希との関係は背徳心をくすぐって彩乃を余計に感じやすくさせていたのだ。 「ゆ・・・ゆうき・・・くん・・・おねがい・・・まえも・・・さわって・・・」 　彩乃は絶え絶えに懇願した。 　察しのいい悠希は舌を差し込んだまま秘肉に触れる。 「ああっ！　いいっ！　いいのっ！　ああ〜んっ！！」 　彩乃が高く喘いだときには悠希の指が蜜壺へ挿入されていた。 「だめっ・・・こんなのって・・・すごい・・・ああっ！　もうっ！」 　尻を突き出した彩乃の身体が震えはじめる。 「あっ！　いくぅ！　いっちゃうっ！　あああっ！！！」 　彩乃の背中が弓なりにのけ反り硬直した。 　激しく達してしまった彩乃を悠希は指と舌先で感じ取っていた。 　ふたつの穴は収縮を繰り返して悠希を締めつけていたのだ。 　悠希が身体を離すと彩乃は脱力した。 「ひどいわ・・・ゆうきくんに・・・こんなにされちゃうなんて・・・わたしが教えてあげたかったのに・・・」 　荒い息の中で彩乃が言った。 「彩乃さん、すごくすてきだった。感動しちゃった」 「もう・・・そんなふうに言われるなんて・・・でも、うれしいわ。悠希君もすてきよ」 「彩乃さん・・・」 「なあに？」 「彩乃さんが欲しい・・・」 「ああ・・・もう・・・好きにして・・・いいのよ・・・」 　彩乃は仰向けになって言った。 「だったら・・・ここをよく見てから・・・」 　悠希は彩乃の膝を立てて脚を開かせた。 「すごい・・・」 　悠希は彩乃の秘所に見惚れた。 「見たいのね・・・」 「うん・・・いや？」 「見られてると・・・たまらなくなっちゃうの・・・はずかしいのに・・・」 「彩乃さんのここ・・・きれいだ・・・」 「あん・・・」 　悠希に指でひろげられピンクの秘肉が露わになった。 「ここが感じるところだよね？」 「あんっ！　もう・・・悠希君のいじわる・・・ああっ！」 　クリトリスを撫でられて彩乃が震えた。 「だめ・・・ああっ！　ゆうきくん・・・じょうずすぎる・・・」 　もう彩乃の言葉は喘ぎにしか聞こえなかった。 「もうだめ・・・ああっ・・・おねがい・・・ゆうきくん・・・きて・・・」 　彩乃にそう言われるとものすごく興奮した。 「彩乃さん・・・僕が・・・欲しい・・・の？」 　ここまで来れば、あのとき盗み聞きしていたときのように「おちんちんが欲しい」と言わせてみたかった。 「ああっ！　欲しい・・・欲しいの。ゆうきくんが・・・欲しい・・・」 「僕の何が？」 　悠希は指の動きを早めながら言う。 「ああっ・・・いじわる・・・わたしに・・・エッチなことばを言わせたいのね・・・」 「うん。彩乃さんにエッチなことを言わせたいんだ・・・」 　悠希はさらに指を動かす。 「な・・・なんて子なの・・・いいわ・・・ゆうきくんの・・・お・・・おちんちんが欲しいの・・・ああっ・・・」 「どこに？」 「い・・・いじわるぅ・・・おちんちん・・・おま○こに・・・い・・・いれてぇ・・・」 　悠希は小さな勝利を感じた。あのとき彩乃は「おま○こ」とは言わなかった。 　潤いきっている彩乃に求められていることがうれしかった。 「彩乃さん・・・いくよ・・・」 　悠希は屹立に手を添えて腰を沈めた。 「ああっ！　ああっ！　ああっ！」 　感触を楽しみながら悠希はゆっくりと挿入していく。 　結合が深まるたびに彩乃は喘いだ。 　無理矢理にしたときと違って悠希には感触を楽しむ余裕があった。 　反対に彩乃は悠希の若さに溺れていく。 　柔肉が蠢くように悠希を包んでいた。 　彩乃とひとつになったのだと悠希は実感した。 　自分の下で喘ぐ彩乃が女神に見えた。 「彩乃さん・・・ありがとう・・・すごく・・・気持ちいい・・・」 　悠希はそう言いながら挿送を開始する。 「ああっ！！　ああんっ！！」 　その動きに応えるように彩乃が高く喘ぐ。 　シンクロして揺れるバストが眩しかった。 「ああっ！　すごいっ！　ゆ・・・ゆうき・・・くぅんっ！！」 　彩乃は悠希の名を呼びながら達した。 　それでも悠希の律動は止まらない。 　激しく腰を動かしながら身体を下ろしていく。 　下腹が密着して彩乃の体温が伝わってきた。 　つぎにバストが悠希の胸の下で柔らかくつぶれた。 　そして悠希は彩乃と唇を重ねた。 　舌を差し込んで絡める。 　彩乃も応える。 　もう限界が近かった。 　悠希は彩乃を抱きしめながら思いきり腰を振った。 　彩乃は悠希に抱きしめられながら何度も硬直した。 　熱いかたまりが屹立を膨れ上がらせながら通り過ぎていった。 　全身が痺れるような快感に包まれて、悠希は最後の一滴を振り絞るように腰を突き立てる。 　彩乃は大きく痙攣を繰り返していた。 「ゆ、悠希君・・・すごいのね・・・ちからが抜けちゃって・・・こんなの初めてなの・・・」 　長い間、余韻に浸っていた彩乃がようやく口を開いた。 「彩乃さん・・・ありがとう・・・」 　隣で横になっていた悠希が彩乃の肩から二の腕までを撫でながら言う。 「あ・・・まだ感じちゃう・・・」 　彩乃がヒクリと身体を震わせる。 「もっとする？」 　悠希は上半身を起こしながら言う。 「もう・・・降参・・・こわれちゃう・・・怖いくらい・・・」 「どうして？」 「悠希君・・・ほんとうに初めてなのよね？」 「そうだよ」 「はじめは教えてあげたいくらいに思っていたのに・・・感じ過ぎちゃって私が私じゃなくなっちゃったみたい・・・いまは離れるのが怖いの・・・」 　身体が合いすぎる。悠希は情事の天才なのかもしれない。悠希にだったら滅茶苦茶にされてもいいと思った。彩乃は、そう思っている自分の気持ちも怖かった。 「僕だって彩乃さんから離れたくない」 「でも私たちは許されない関係なのよ」 「う・・・ん・・・」 　悠希は渋々うなずいた。戻りたくない現実に引き戻された気分だった。 　しばらく重苦しい沈黙が続いた。 「悠希君・・・」 「なに？」 「あなたの気持ちはわかっているつもりよ。若いし、ひたむきで真っ直ぐで」 「うん・・・」 　悠希は返事ができない。 「だから私はそれにできるだけ応えたいと思うの」 「ほんとに？」 　悠希の顔が輝く。 「ああ、もう・・・そんなにうれしそうな顔されちゃうと・・・」 　彩乃の声に甘さが宿る。 　事実、キュンよりはジュンという感じだった。 「もう一回言うわ。絶対に秘密よ」 「もちろん、わかってるよ」 　悠希は力強くうなずく。 「それから・・・」 「なに？　僕・・・彩乃さんの頼みだったらなんでも・・・」 「修一さんのことよ」 「あ・・・」 「私は修一さんを裏切ったことになるの」 「そんな・・・」 「いえ、そうなのよ。悠希君とこうなったことは後悔してないわ。でも、わかって欲しいの。それでも私は修一さんを愛してるの。だから彼のためにも尽くすわ。それを見てもヤキモチを妬かないこと」 「そうか・・・僕がこうなったのも、考えてみれば叔父さんのおかげだよね。わかった。約束する」 　しばらく間を置いてから悠希は答えた。 「その代わり、私にできることなら、なんでもしてあげる。すごくエッチなことでも、悠希君がしたいんだったらしてもいいのよ」 　彩乃は悠希にアヌスへ舌を差し入れられたことを思い出しながら言った。 　悠希のものをアヌスへ入れられることを想像したら濡れてきたのがわかった。 「ほんと？」 「ええ」 「写真のモデルにもなってくれる？」 「いいわよ」 「ヌードでも？」 「撮りたいんでしょ」 　彩乃が艶然と微笑む。 「やった」 　また悠希の顔が輝く。 「でも、誰にも見せちゃ嫌よ」 「もちろんだよ」 　悠希はニコリと笑って言う。 「もうひとつお願いがあるんだ」 「いいわよ。なあに？」 　彩乃が微笑む。 「もう一回したい！」 　悠希はそう叫んで彩乃に飛びついた。 「きゃっ・・・！」 　それは彩乃が望んでいたことでもあった。 　悠希の楽しい夏休みがはじまった。

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2011.10.8掲載

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