第２章 アクシデント

　俺と由紀の大人の契約が出来て、２ヶ月。
　由紀の子供は俺の家庭教師の成果が見え始め、徐々に成績が上がり始めた。
　そのせいか、由紀の俺に対するサービスも回数を経るごとに良くなっていた。
　今や毎週木曜日１０時過ぎに俺のアパートにやって来て、まず食事を作る、俺はこれをブランチのような感覚で食べ、食欲が満たされると次は由紀の体で性欲を満足させた。

　その日も１時間ほど由紀とのセックスを楽しんだ後、お互い裸のままコーヒーを飲みながらベッドで寝そべり一休みしていた。

「あぁ気持ちよかった・・・私、こんなにセックスがいいものだってヒロシとエッチするようになって、初めてわかった気がする、旦那と大違い（笑）」
「俺とのエッチじゃないと満足できない体になっちゃったって？（笑）」
「やだ〜（笑）でもそうかも・・・だってヒロシの方が若くて断然いいんだもん、特にさっきみたいに、両手を広げられてベッドに押し付けられてエッチする、あれ強姦されているみたいで、凄く感じちゃう〜（笑）」
「へえ〜、そうなんだ、由紀は案外Ｍっけがあるのかもな」
「そうかなあ〜、Ｍだったらどうしよう？考えたことなかったけど・・・」
「じゃあ、試しに手足縛ってソウトＳＭしてみる？旦那とできないエッチをしてみるのも刺激があっていいかもよ」
「いやだ〜恥ずかしいよ〜そんなの跡形残ったら困るし〜」
「大丈夫だって、跡形残らないようにしてやるからさあ」
　そういうと、俺は押入れに入れてあった、黒い布縄を探しはじめた。

「何？」
「いや、引越しの時に使った太い紐があったはずなんだけど・・・」
「やだ〜ぁ、それで私を縛るつもり〜」
「うん・・・そう・・・おもしろそうじゃない・・・・。あ、あった。これこれ」
　俺は、見つけ出したその黒い縄を彼女に見せた、彼女は好奇心一杯にそれをみている。

「それで縛られたら、身動きできないわね〜、でも痛そう」
「大丈夫だよ、ちゃんとタオルで巻いた上から縛るから、ほら、両手を前に出してみて」
　そういう俺に彼女は、まるで手錠をしてくださいと言わんばかりに両手を揃え俺の目の前に突き出した、俺はその両手首をタオルで軽く巻き、その上から黒縄を数回巻きつけて結び、最後にその縄と手首をベッドの頭もとの金具に結びつけた。
　彼女の両手首はベッドに縛り付けられた状態になった。

「やだっ〜なんか恥ずかしい」
「なに恥ずかしがってんだよ〜、そうだなもうちょっと気分を出して、口も縛ってやるよ」
「えっ？口も？」
「そう、ほら、口開けて」
　そう言われて、少し恥ずかしそうに口を開ける由紀

　俺は彼女の口に猿轡するように、折りたたんだタオルを咥えさせ、そのタオルの上からタオルがはずれないように縄で縛り、由紀の頭の後ろで結んだ。

「うう・・・ううんぐ・・・うぐぐぐ」
　声が出せなくなって、少し、もがくような様子を見せる由紀

「どう？声が出せないのが強姦されているみたいで、また興奮するだろ〜」
　もちろん由紀からの返事はない。

「じゃあ、ついでに足も縛ろう」
　そういうと、俺は由紀の片足首を、またタオルを軽く巻き、その上から縄で縛り、その縄をベッドの足元の金具に結びつけた、もう片足も同じように今度は反対側の金具に結びつけた。
　由紀はベッドの上に大の字になって縛られ身動き取れない状態になっている。
　俺も次第に興奮してきてペニスはすっかり勃起している、早く由紀の下半身に俺のこの肉棒を入れて、いつもより強引に彼女の下半身をいじめたい、そんな衝動にかられた

「ここの準備はどうかな？」
　そう言って彼女の股間に指をやると、案の定、彼女のそこはいつも以上に濡れている。

「すっかり濡れちゃって・・やっぱりＭだね・・縛られるだけでこんなに興奮しちゃう・・・」
「ううん・・・ううんぐ・・・うっぐぐぐ」
　違うと言わんばかりに彼女は左右に首を振るがそれは嘘であることは下半身が証明していた。

「ほら！それじゃ、俺の大きいペニスでおもいっきり犯してやるよ！」
　俺はわざと乱暴な言葉でそう言うと彼女の上になり、乱暴に下半身のそそり立つもので彼女の下半身をおもいっきり貫いた。

「うっ〜〜〜ん！うぐ・う・う・ん・・・うぐうぐうぐん・・・うっぐぐぐ・・・」
　彼女は下半身を一瞬左右にねじり、もがき苦しむような反応をする彼女。手足を縛った縄が一斉にピーンと張る。俺はいつもより乱暴に深く激しくピストン運動をした。

「うっ〜〜〜〜〜ん・・・・うんっ・・・うんっ・・・・うんっ・・・・」
　俺のペニスが深く入るたびに由紀はそれに呼応するかのようにうめき声を上げ首を左右に振っている。まるで嫌だという反応だが、実際はそれとは正反対にかなりの快感が押し寄せている事が、俺には手に取るようにわかった。
　さらに激しく腰を深く沈めピストン運動を繰り返す俺、やがて由紀の反応は次第になくなり動きが止まる。息が出来ない為か、顔はいつもにまして真っ赤になり、その目は虚ろになり天井の一点をボーッと見ている。どうやらこの新しい快感に酔いしれているようだ。

「う・う・う・ううううっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん！！！」
　と由紀は大きなうめき声を上げ、腰を一旦持ち上げる。と同時に由紀の下半身を貫いている俺のペニスは由紀の体の中で猛烈に締め付けられた。
（いきなりいったな。さすがにいつもと興奮の仕方が違う、しかもいくのがいつもより早いな）

　彼女がいったことを感じたが、俺はそんなことには、おかまいなく、なおも彼女の下半身をピストン運動で貫き続けていた。

　その時・・・・・・・

------ピンポーン・ピンポーン------------ピンポーン・ピンポーン------
　玄関の呼び鈴が鳴る。
（えっ？誰だ？こんな最中に！）

------ピンポーン・ピンポーン------------ピンポーン・ピンポーン------
「お〜い、ヒロシ！明日の-経済論-なんだけど、悪いけど代返を頼めねえかぁ〜」
　玄関のドアの外から友人のアキラの声がする

（アキラか・・・そういえば、あいつは玄関が空いているといつも勝手に俺の部屋に入ってくる。）

　俺は嫌な予感に襲われた。
（由紀はちゃんと玄関の鍵を閉めたて入ってきただろうか？）

　呼び鈴とアキラの声に気が付いて、真顔になった由紀を見る。
（まさか、締め忘れた？）（そうよ！締め忘れているわ！）お互いの目がそう語っている。
（どうしよう・・・まさか・・・・・）

　そう思ったが結果はその予感どおりの方向へ向かった。

　玄関で奴が靴を脱ぎ捨てる音がし、部屋に入ってはいってくる奴の足音が近づいてくる。
（まずい・・・こんな所見られたら・・・・）

　由紀も足音を聞いて、目を見開らき「助けて」と言わんばかりに俺を見ている。

「おい、ヒロシ〜誰か来てんのかよ〜、急に悪いけど・・・・・・」
　そう言いながらついに部屋に足を踏み入れるアキラ、ベッドに縛り付けた由紀の上に重なったまま裸体をさらしている俺と目が合った。

「お・・・・おい・・・・・・ヒロシ・・・お前！・・・何・・・まさか・・・・・」
「おい、勘違いするなよアキラ、これは遊びなんだよ・・・・彼女と俺との遊びなんだ」
「遊び・・・・？遊びって・・・・それ・・・・本当だろうなあ」
「ああ、、本当だよ・・・・だから・・・だから・・・いいから帰ってくれ！大体、ノックもなく勝手に俺の部屋に入ってくるな！そういうお前の態度が迷惑なんだよ」
　俺は興奮して何を言っているのか分からなくなっていた。

「おおっ、そう・・・だな・・・ゴメン・・・取り込み中にゴメンな」
　そう言うとアキラは踏み入れた部屋から後ずさりするように玄関へと向かった。

（ちょっと待てよ、あいつ誤解したまま帰ったらまずい・・・）

　そう思った俺は、とっさに
「おい、アキラ！ちょっと待て！・・・・ちょっと待てよ」
「いい・・・のかぁ・・・・」
　そう言って玄関で立ち止まるアキラ

「おう、ちょっと、そこにいろ」
　俺はそう言って、ベッドの横に置いてあったバスタオルを腰に巻きつけ、アキラのいる玄関まで出て行った。

「勘違いしなでくれよ、ちょっとお遊びでやってるＳＭゴッコなんだからよ」
「わかったよ、俺も一瞬びっくりしたけど、まさか女にもてるお前が、女を強姦するわけがないしな。第一、強姦ならあんなにうまく縛れないよな・・・・新しい彼女が出来たんなら言ってくれたらよかったのに、水くせえ奴だな」
「すまん、ちと訳ありでな・・・・隠しててすまん」
「まあいいよ、それに、勝手に入ったのは悪かったよ・・・・ゴメンなヒロシ、この事は誰にも言わないから、安心しろよ」
　そう言うとアキラは靴を履き始めた。

「おお、そうしてくれ、俺はいいけど彼女に悪いからな」
「うん、ヒロシも俺の秘密を守ってくれているしな、だから俺も秘密は守るよ」
　そう言ってアキラは俺に笑いかけ玄関を出て行った。

　俺はそれを確認して玄関の扉の鍵を改めて内側から閉め、部屋に帰り、縛ったままの由紀に笑いかけた

「あぁぁぁ、びっくりした！本当にあせったよ！」
　そういいながら由紀の口に縛った縄を解き始めた、口を開放された由紀は
「ごめんなさい！鍵かけるのに今日は忘れちゃった・・・ごめんなさいね。あなたに恥じかかせたわね・・・・本当にごめんなさい・・・・」
　由紀は気が動転して半分涙声になっている

「いや、気にすることはないよ、あいつは絶対しゃベらないよ、その点は大丈夫」
　そう言いながら、俺は由紀の手足を縛った縄を解いた、それでも由紀はまだ心配している

「本当に大丈夫？あの人、本当にこの事しゃべらないでいてくれるの？」
「大丈夫だよ、第一あいつは由紀がどこの誰だか知らないしね」
「いえ・・・私の心配じゃなくて、ヒロシのことよ、大学で変な噂になったりしない？」
「ああ、大丈夫、あいつはしゃべらない、実は、あいつゲイなんだ」
「えっ？ゲイってホモってこと？」
「そう、同性愛者なんだ、それを知っているのはたぶん俺だけのはずだ」
「なんで、そんな秘密をヒロシが知っているの？」
「以前、この部屋で二人で飲んで、あいつが俺に興味を示して誘ってきたことがあるんだ、もちろん俺は男に興味はないからその場できっぱり断ったけど、その時、アキラに詰め寄ったらあいつは高校時代に部活の先輩に仕込まれて依頼、女を抱くより、男に抱かれるほうが好きらしい、もちろんもともとそういう性癖があったんだろうけどな。その時、この事は誰にも言わないと約束していて、俺は約束を守っている、だからこの話をするのは由紀が初めてだよ」
「へえええ〜そうなんだ、男の人にもいろんな人がいるのね」
　由紀が目を丸くして感心している

「ああ、だから、その事を俺が誰にも話さない以上、あいつも絶対にしゃべらないはずだよ」
「そう、そうゆう事なら安心したわ」
　由紀にやっと笑顔が戻った。

　しかし、このアクシデントは、アキラの同性愛嗜好とその友人、順子との性癖と絡みあって意外な方向へと我々を導くことになる。