およそ１０分ほどの間に２度の射精をして、幸夫はさすがに満足したのか、下半身を剥き出しにしたまま、ソファへ腰を下ろした。
　洋子はそんな幸夫の横へ突っ伏し、細かく肩を震わせていた。
　傍目から見たら、悲しみに打ちひしがれて泣いているとしか思えないだろう。
　洋子もそう見せるのが目的であった。
　しかし実際には泣いてなどいない。

　この子はこれで満足して、このまま帰ってしまうのだろうか？

　それとも・・・

　洋子が期待しているのは、もちろん後者である。
　このまま幸夫に帰られてしまったのでは、単に屈辱的な行為を強いられただけで、後に何も残りはしない。
　肝心要の仕上げはこれからなのだ。
「先生・・・ごめんなさい・・・」
　幸夫は洋子の演技に誘われるように、ぽつりと言った。
「ひどい・・・ほんとに・・・」
　洋子は悲しげな表情を作って幸夫を見上げた。
「・・・幸夫君が、こんなひどいことまでするなんて・・・」
　言いつつ体を起こし、幸夫の隣に座り直すと、顔を覆ってまた嗚咽を漏らした。
　そんな洋子の肩に、幸夫の腕が廻され引き寄せられた。
　洋子はされるがままに、体を密着させる。
「僕・・・前から先生のことが好きなんです・・・それで・・・我慢できなくて・・」
　幸夫は必死に女教師を慰めようとする。
　洋子は顔を覆ったまま、黙って聞いていた。
「信じてください！！・・・先生を傷つけるつもりじゃなかったんです・・・」
　そう言って幸夫は、洋子の手を顔から外させようとした。
　洋子はあらがわず、顔を上げ幸夫を見つめた。
　心配そうな表情でじっと幸夫が覗き込んでいた。

　この子・・・キスをしようとするわ・・・きっと・・・

　洋子は唇をうっすらと開けて美少年を誘い、涙で潤んだ瞳で見つめ返した。
　案の定、感情の高まった少年はまだ精液の匂いがする美人女教師の唇に、自らの唇を押しつけてきた。
「だめッ・・・」
　洋子は小さく叫び、両手で幸夫の胸を押し戻そうとした。
　しかし、再び欲望に火のついてしまった少年は、ますます洋子を抱きすくめた腕に力を入れ、執拗に逃げ回る女教師の唇を追い求めてくる。
「やめなさいッ・・・」
教師としての威厳を込めて洋子は、心にもないことを言った。
「先生・・・好きなんです・・・先生・・・」
　幸夫は譫言のように呟きながら、女教師を押し倒そうとする。
　洋子は男臭い腕の中で身を揉みながら、のしかかる少年の重みに屈した形でソファに横たわった。
　生々しい美人女教師との争いに挑発されて、またしても幸夫の肉棒は硬くなっていた。
　ふふ・・・もうおっきくなってる・・・

　太腿に触れるその肉棒の硬さに洋子は驚きつつも、期待に打ち震えながら被虐的な演技を続けた。
　洋子の乳房が、ブラウスの上から無遠慮につかまれた。
　その手をつかみ、どけようとすると、別の手がスカートの奥へと侵入してくる。
　その瞬間だけは、本気で洋子は身を揉み、腰をひねった。
　股間の恥ずかしい割れ目が、すっかり潤っていることを悟られたくはなかったからだ。　洋子の股間を覆う僅かな布地は、溢れた淫汁で狭小な割れ目にぴったりと貼り付いている。
　この時ばかりは、女としての羞恥が先に立った。
「こんなに濡らして・・・先生もやりたいんだ・・・」
　などと言われたら、言い訳のしようがない。
　この美人女教師の本物の羞恥は、美少年の燃え上がった欲望に油を注ぐ形となった。
　幸夫は体をずり下げ、がっしりと洋子の腰を抱え込んで抵抗を抑えた。
　下半身を押さえ込まれて身動きのできなくなった洋子は、
「幸夫君・・・お願いだから・・・やめて・・・」
　と、哀願してみせる。
　しかしそんな言葉が全く通じるはずのないことを、洋子は分かりすぎるほど分かっていた。
　もう一度足をバタつかせもがいてみたが、いたずらにスカートを捲れさせただけであった。
　幸夫の手が更にそのスカートを腰までたくし上げる。
「ああ・・・ダメッ！！・・・やめてッ！！」
　洋子は叫びながら顔を覆った。
　教え子の目に、スカートを捲り上げられて剥き出しとなった下半身が晒されている。
　洋子のむっちりと肉感的な太腿、その付け根に食い込む淡いピンクのパンティ・・・
　それらは少年をますますそそるに違いない。
「先生・・・はあ・・はあ・・きれいだよ・・・たまんない眺めだ！！」
　幸夫の声が聞こえた。
　荒い息が、剥き出しとなった太腿の辺りに吐きかけられる。
「ああ・・・お願い！！・・もう・・・堪忍して・・・許して・・・」
　再び哀願の言葉を口にする洋子・・・。
「先生・・・こっちこそ・・・お願いだよ・・・憧れだったんだ・・・」
　声と共に再び幸夫の息が、太腿の付け根に吹きかかる。
　美少年の好奇の目が、自分のその部分に注がれているのかと思うとさすがに恥ずかしい。
　きっとむせ返るような女の匂いも、幸夫の嗅覚を刺激していることだろう。
　だがもう、洋子の体は動かなかった。
　体重をかけて抑え込まれ、陵辱者のなすがままだ。
　そもそもは自分が仕掛けた罠なのだから、それはそれでよかった。
　ただ・・・自分の下着が濡れていることだけが恥ずかしいのだった。
　幸夫の手が風のようにそよいで、太腿の内側の柔肉を撫で回している。

　ああ・・・この子・・・じっとわたしのあそこを見てる・・・

　そしてもう一方の手が・・・いよいよパンティの縁にかかり・・・

　ああああ・・・とうとう・・・

　洋子の腰が自然と震えた。
　幸夫の手は乱暴にパンティを引き下ろそうとする。
「いやあッ！！・・・それだけは・・・いやあッ！！」
　叫び、洋子は腰を左右によじった。
　その言葉は洋子の本心でもあり、精一杯の演技でもあった。
　こういうことに不慣れな少年が、下着を引き下ろすのに協力したのだ。
　うまい具合に、教え子は一気にパンティを剥き取った。
「ああああ・・・」
　下半身を覆うものをすっかり取り除かれた美人女教師は、弱々しく、悲鳴を発した。
　今や一糸纏わぬ下腹部が、教え子の目に晒されてしまったのだ。

　これで・・・わたしが完璧に被害者ね・・・

　そう思い、心秘かにほくそ笑んだ瞬間、
「ああッ！！」
　突然下半身に、鋭い疼きが走り抜け、再び洋子の腰がブルッと震えた。
　目の当たりにした美人女教師の悩ましい陰毛・・・そこを撫でようとした幸夫の指先が亀裂に滑り込み、既に硬く尖り立っていたクリトリスを直撃したのだ。
　洋子は思わず、白くむっちりと肉感的な腰をよじって身悶えた。
　幸夫は、好奇心を満足させるためにまた美人女教師の悩ましい陰阜全体を指で撫で回す。
　声をあげさせた源を探ろうとしているようだった。

　あああ・・・そんな・・・

　洋子は焦った。
　逸ってすぐに挿入してくるものと予想していたのに、２度の射精が幸夫に余裕を与えてしまったのだ。
　被害者を演じ続けるためにも、官能に溺れるわけにはいかない・・・乱れるわけにはいかないのに・・・。
　先程フェラチオを強要され、若い迸りを口受けしたときからずっと疼き続けていたため、洋子自身の性感はかなりのレベルまで高められている。
　そこへもってきて、我知らず幸夫が施してくるソフトな愛撫は、洋子にとってはあまりにも甘い責め苦であった。
「やめて・・・お願い・・・」

　そんなところを愛撫していないで・・・早く・・・入れてッ！！

　心の中では裏腹なことを考えつつ、洋子はまた哀願した。
　しかし幸夫の指は、相変わらず陰阜を這い回りながら割れ目の付け根を刺激する。
　女教師の羞恥は裏切られ、恥も外聞もなく膣の奥から淫汁を溢れさせていた。