13

　墜ちてしまったのはわたしかもしれない・・・

　一人暮らしのマンションから教え子を送り出した後、洋子はそんなことを思った。
　幸夫はきっと自分の体の虜になるだろう。
　そのためにはきっと、なんでも言うことを聞くに違いない。
　素晴らしい長太槍の持ち主である教え子を、自分の性の奴隷にする。
　それが洋子の望んだことだった。
　しかし・・・自分が幸夫の類い希なる若い力に、逆に翻弄されそうで怖かった。
　最後の行為の後、
「先生がすごいこと言って乱れた・・・」
　と、幸夫が嬉しそうに語った言葉を聞くと、自分自身が教え子の虜になってしまいそうな気がした。
　そんな洋子の恐れは、翌日幸夫を教官室に呼び出したとき、形となって現れてしまった。
　幸夫をまたソファに座らせ、その前に自分が腰を下ろしただけで、洋子の陰裂は蜜を溢れさせていたのだった。
　一昨日の記憶、前夜のめくるめく官能・・・幸夫の姿を目の前にし、その若い男の体臭を嗅いだだけで、それらが蘇り女教師の秘部を濡らしてしまったのだ。
　幸夫もどうやらそれは同じだったらしい。
　すぐにも立って、洋子を引き寄せようとした。
「やめなさいッ！」
　教師としての威厳を込めて、洋子はきっぱり言い放った。
「大声を出すわよ！」
　自分自身の胸中にあった恐れを吹き飛ばそうとするかのように、拒絶の言葉を幸夫にぶつけた。
　大声を出すと言われて幸夫は怯んだ。
「今日は我慢するの・・いいわね？！・・さあ、次の宿題よ。またできたら先生の家へ提出に来るのよ・・分かった？！」
　清楚で上品な教師の姿を崩さず言う洋子の言葉に、幸夫は、
「わ、分かりました・・・」
　と答え、宿題を受け取ると教官室を出て行った。

　本当は先生もしたいの・・・でも、そうしたらわたしが負けちゃう！

　この日渡した宿題の分量は、前回の２倍以上の量だった。
　おそらく今日中にはできないだろう。
　でも、それでいいのだ。
　自分自身が冷静になる期間が、洋子は欲しかった。

　とは言っても・・・・

　疼く股間に指を潜らせた。
「ああ・・幸夫君！・・」
　パンティの股布は最初の日のように、ぐっちょりと濡れている。
　思わず指が薄布越しに陰裂をなぞった。
「ぁ・・ぁぁん！」
　ビクンと腰が震え、声が出てしまった。
　くにゅくにゅと圧力を加えて指を動かす。
「あ・・ああ・・はぁぁぁぁ・・・」
　快感が、気持ち鋭さを増す。
　目の前に逞しくそそり立った幸夫の長太槍がちらついた。
　空いた手が知らず動いて、ブラウスのボタンを外す。
　ブラの上から激しく乳房を揉んだ。
　乳首が勃起しパッドに擦れた。
「あ・・あぁぁ・・幸夫君！」
　生な感触を求めて、陰裂をなぞる指をパンティの縁から中にくぐらせる。
　べっとりと溢れ出した愛液が指に絡んだ。
　潤みの中心に指を埋め込む。
「あふ・・・んん・・・」
　しかし指一本では、前夜のあの引き裂かれんばかりの横溢感にはとうてい及ぶはずがない。
　またあのぶっとい教え子の肉棒が、目に浮かぶ。

　あああ・・あのおっきなおちんちんが欲しい！

　洋子は思い立って立ち上がると、パンティを片足から抜いた。
　デスクの引き出しを開け、太めのポスカを１本手に取る。
　もう一度椅子に座り、片膝を立てると剥き出しになった陰部をそっと開いた。
　ぬちゃり・・と、音を立てて割れ目が広がる。
　間に溢れた淫汁にポスカを浸し、ぐりぐりと上下に動かした。
「んッ・・んんッ・・ぁぁぁ・・・」
　ブラの肩紐を片方外し、形のよい自慢の乳房を剥き出しにする。
　ぴょん・・と、尖り立った乳首が顔を出した。
　指に挟んで軽く捻る。
　鋭い快感が、股間に向かって走った。
　どろッ・・と、淫汁が溢れ出た。
　乳房を掌で覆い、乳首を挟み込んで揉み回す。
　自分でも分かる雌の匂いが、強くなる。
「ぁぁぁ・・幸夫君！・・入れて！」
　そう呟きながら、ポスカを押し込んだ。
　淫肉を割り開かれる感触・・・
「あッ・・ぁぁぁんッ！」
　前夜のあの感触が蘇った。
　じゅぼじゅぼ・・と、いやらしい音がするのも構わず、ポスカを抜き挿しする。
　胸を揉んでいた手で、クリを引き剥いた。
　淫汁を塗り込めるように、硬い肉芽を捏ね回す。
「あッ！・・ひッ！・・いいッ！！・・ああんッ！」
　自らの責めに思わぬ快感が駆け上がった。
　仰け反った背中に椅子の背が倒れ、ぎぎッ・・と、軋んだ音を立てる。
　小刻みに指先を動かして肉芽を責め立てつつ、根元まで深くポスカを出し入れした。
高まる快感が、前夜の激しいFuckを呼び覚ます。
「あぁぁんッ！・・もっと・・もっと突いてぇぇッ！・・激しく・・してぇ！」
　じゅっぷじゅっぷ・・じゅぶッじゅぼッ・・と、抜き挿しの音が教官室に響いた。
「先生のおま○こ・・壊してやるよ！」
　そんな幸夫の声が、頭の中でこだまする。
　熱いものがせり上がる感覚・・思わず椅子を、ぎしぎし軋ませながら豊かな尻を揺すった。
「あ！・・ぁぁぁッ！・・いいッ！・・いきそうッ！」
「いけよぉッ！・・そらぁッ！」
　教え子の声を、また聞いた気がした。
　膣が収縮し、ポスカを押し出そうとする。
　知らぬ間に自分で押し戻した。
　快感が一気に膨らんだ。
「だめッ！・・い・・いいッ！・・いやッ！・・いくッ！・・くぅぅッ！」
　下半身が痙攣した。
　にゅるッ・・と、ポスカが押し出され、からん・・と、床に落ちた。
　どっと蜜が溢れ出て、椅子を覆った布カバーに垂れた。
　なおもしばらく腰を震わせ、官能の余韻に浸る女教師・・淫靡な匂いは教官室に充満していくのだった。
　やがてのろのろと身仕舞いを始めた洋子・・ブラを直し、ブラウスのボタンをかけて立ち上がった。
　スカートを大きく腰まで捲り上げ、片足に掛かっていた下着をもう一方の足に通す。
　体を前傾させゆっくり引き上げかけたその時、がらがらっ・・と、音がして教官室の扉が開いた。
　反射的にスカートを落とした洋子・・その陰ではパンティが太腿までしか上がっていない。
　入ってきたのは同僚の小池だった。
　決して風貌がみすぼらしいわけではないし、体つきも男の貫禄を十分持ち合わせているのだが、35歳にもなって小池はまだ独身で、洋子がこの学校に赴任したときから、洋子に対して熱い視線を注いできた。
　しかし不器用で真面目な小池は、洋子を口説こうとしたことはなかった。
　そんな小池を小悪魔的に挑発したこともあった洋子だが、小池は顔を赤くするばかりで何もしようとはしなかった。
　常々洋子は、男としての経験が足りないのだろうと勝手に思っていた。
「あッ！」
　と、小池は声を発して一瞬入り口で立ち止まった。
「あら・・こ、小池先生・・・」
　慌てた声でそう言って、洋子も凍ったように動きを止めた。

　見られちゃったかしら・・・

　ドキドキと心臓が激しく脈打つ。
「は、入っても・・いいですか？」
　何を言っているのだろうと洋子は思ったが、心の動揺を悟られまいと努めて冷静に
「もちろんです・・」
　と答えた。
　同時に、自分の姿に不自然さがないか確かめようと視線を下げた瞬間、椅子の布カバーに淫汁が作ってしまった染みがあることに洋子は気づいた。
　その上、淫汁をこびりつかせたまま濡れ光るポスカが床に転がったままだ。
　洋子は慌てて腰を屈めると、極太の筆記具を拾い上げ素早く引き出しにしまった。
「あ、暑いですねえ・・ほんとに・・・」
　そう言いながら椅子をデスクの下に入れ、染みも見られないように隠すと、太腿の途中に下着が引っかかった歩きにくさをごまかしつつ、小池と入れ替わりに逃げるように教官室を出て行った。
　廊下に人影がないことを確かめ、急いでスカートを捲り、パンティを通常に戻す。
　それから職員トイレに行き、もう一度下着を下ろしてしっかり股間を清めると教官室に洋子は戻った。
　小池は何事もなかったように、夏の補講用の問題を作っていた。
　洋子は荷物をまとめ、
「きょ、今日は・・わたし・・これで失礼します！」
　と言い残すと、職員玄関に向かった。
　その時洋子は、自分の引き出しの中からポスカが一本なくなっていたことなど、知ろうはずもなかった。