1

　今秋に結婚をしたイヴ（２５才）は、初めてやって来る正月に心をときめかしていた。
　理由は簡単。初めて自宅で『姫初め』が経験できるからである。

　元旦の夜、特別番組ばかりのテレビのスイッチを早々と切り、そそくさと風呂に入ったイヴはドライヤーで髪を乾かしていた。
　俊介（３５才）は、リビングにおいてあるデスクトップの前に腰を掛けインターネットに耽っている。

「ねえ、俊介。まだ風呂に入らないの？」
「え？まだ、８時だよ。寝る前に入るよ〜」

　素っ気無く答える俊介に、イヴはプ〜っとほっぺを膨らせた。

「あ、そうなんだ。私、疲れたから先に寝る。お休み！」
「ええ？あ、ちょっと、ちょっと。どうしたの、そんなに膨れて・・・」
「だって、ふたりで過ごす初めてのお正月なのに・・・」
「あ、そうだったね。気が利かなくてごめんね」
「いいの。ネットしてていいよ。後から・・・来て・・・」

　ドライヤーを一旦止めていたイヴは再びスイッチを押した。
　またもや鈍いモーター音が響きはじめた。

　髪をブラシで解き始めたイヴは鏡台の視界の中に、まだ俊介がそのまま突っ立っていることに驚いた。

「どうしたの？俊介？」
「イヴ・・・」
「どうしたの？」
「イヴ、君が好きだ」
「え？ありがとう」

　イヴは俊介の言葉にニッコリと笑顔で返した。

「イヴ・・・君を今・・・欲しい・・・」
「え？」

　その瞬間、俊介はイヴの肩に抱き着いて首筋に強くくちづけをした。

（チュッ）

「あぁん、やぁ〜ん、そんなぁ・・・、俊介、まだ準備が・・・ああん」
「準備なんていらないよ。僕は今君が欲しいんだ」
「あぁん、そんな急に・・・」

（チュッチュッ）

「あぁ、そこはダメ・・・感じちゃう・・・いやぁん・・・」
「イヴ、愛しているよ」

　俊介の指はパジャマ越しにブラジヤーのつけていないイヴの乳房を触り始めた。

「いやぁん」

　てのひらでの乳房全体の愛撫から、やがて乳首に移った。
　親指と人差し指でコロコロと転がしている。
　俊介の指に少し力が入り過ぎた。

「痛い、ちょっと強すぎるわ。もっと優しくして・・・」
「イヴ！」

　突然俊介はパジャマ姿のイヴの背中と膝裏に手を廻して、近くのソファまで抱いて行った。

「え？ベッドまで行かないの？え？ここでするの？」
「いいじゃないか。どこでだって」

　イヴは化粧水もまだつけていなかった。
　身体も心もまだ準備ができてないのだ。
　こんな性急な俊介というのも珍しい。

　ベッドに押し倒されたイヴはすぐにパジャマのホックを外された。
　水密桃のような乳房が現れた。
　俊介は早速、乳房を握って乳首をしゃぶり始めた。

「あぁん！いや〜ん！」

（チュパチュパチュパ、ペチョペチョペチョ）

「はふ〜ん、あぁん、だめ〜ぇ〜」
「イ、イヴ、好きだ！愛してる！」
「ああん！私もよう〜、好きだよ〜、俊介ぇ〜！」

　パジャマに手が掛かり一気に引き降ろされた。

「おおっ、すごい！イヴ、すごい下着をつけているじゃないか〜」

2

　イヴが身につけていたパンティは黒のＴバックだった。
　縦布が前後とも『ヒモ』と言って良いほど細く、大事な場所が辛うじて隠れていた。
　雑誌等でモデルが着用している下着は別として、俊介が現実に見た中では縦布が最も細かった。
　これにはさすがの俊介も興奮し、鼻息が荒くなった。

「うふふ、いかが？似合ってる？」
「うんうん！すごくセクシーだね〜！いいね〜、素敵だよ〜♪」

　俊介の満悦な表情を見て、イヴは年末に著名なランジェリーショップまで出掛けて買い求めて良かったと思った。
　イヴが俊介と付合い始めた頃から、彼が少し下着フェチなのか、その日の下着によってベッドでの興奮度がかなり違っていた。
　風呂上りでも素っ裸の上にバスタオルを巻きつけて・・・等の姿はあまり好まないようであった。
（どうせ脱がせるくせに・・・）

　しっかりと下着を着用して彼の前に現れる方が喜んでくれた。
　彼は下着を脱がせることがきっと愉しみなのだ、とイヴは薄々感じていた。
（それなら、下着に凝って彼を喜ばせてあげよう。それがふたりのエッチを一層盛り上げる手段なんだわ）

　俊介はイヴのＴバックを指で優しく擦りながらその感触と過激さを愉しんでいる風だった。
　毛の処理もきっちりとしてあるから外見もきれいなはずだ。

「この縦の布はかなり細いね。ギリギリじゃないのかな？もう少し細ければ完全にはみ出すね」
「あ〜ん、ダメェ・・・そんなに見ないで。ねえ、灯りを消して」
「ダメダメ。せっかくこんなにエッチな下着を着けているんだからしっかりと見せてくれなきゃ」
「ああん、恥ずかしいよぅ」

　俊介はＴバックを脱がさないで、布の上からゆっくりと愛撫し始めた。
　１０代の少年のように性急に女性器を触ろうなどとは決してしない。
　遠い場所から少しずつ中心部に寄せて来る。
　太股から股関節に指が迫ってきても、花弁には触れないでそのまま恥丘に向かってしまう。
　焦らされることはもどかしくもあるのだが、次への期待がより一層広がる。
　ようやく最も敏感な部分に触れられた時の感じ方が数段違うのだ。
　まるで局所が焼けつくように熱くなってしまう。

　俊介の恥丘への愛撫を終えついに陰唇部に近づいて来た。
（あぁ、もうすぐアソコに指が来ちゃう・・・）
　イヴは胸の高鳴りを押さえきれなかった。
（あぁ・・・）
　しかしイヴの意に反して、俊介はＴバックのクロッチ部分の両端を指で掴み、まるで「こより」のようにさらに細くしてしまった。
　もうこれでは秘部は覆い隠せない。
　大陰唇は既に見え隠れしていたが、更には小陰唇までが丸見えになってしまった。

「イヴ、もう完全なヒモだよ。見えちゃってる」
「あぁん、や〜ん、恥ずかしい〜」
「さあ、この可愛い割れ目ちゃんにヒモを食い込ませようかな？」
「いや！やめて！」