5

「うふふ、俊介は結婚前に『一度でいいからイヴのナース姿を見てみたい。そして脱がせてみたいな〜』って言ってたじゃない〜？それとももう忘れたのかな？」
「えっ？いや、そりゃあしっかりと憶えているさ。でも何で新年早々に？」
「いつも私のために励んでくれてる俊介に、私からのお年玉なの〜♪」
「ええ！？お年玉？？」
「そう、お年玉。いらない？」
「いや、欲しい！そりゃあ欲しいさ〜」
「なら、受け取って」
「うん、ありがとう・・・」

　俊介は妙な緊張感に包まれてしまった。
　目の前にいるのは妻であるイヴだというのにどうしてなんだろう？
　そもそも男性には女学生のセーラー服と同様に、ナース服に興味以上の感情を抱いている人が多いように思われる。
　その共通項は『聖なるもの』であり、そして『犯して（侵して）はならないもの』だからだ。
　つまり禁断の木の実を摘んでみたいと言う衝動に駆られたアダムとイヴの感情に酷似している。

　俊介はそばに立っているイヴを見つめた。
　まるで自分が入院中の患者であり、イヴは、朝の検温に来た看護婦ではないか。

「車山さん、おはようございます〜。体温を計りますので腕をまくってくださいね〜」
「えっ？ホント？マジで？？今日は家でも本気で看護婦をやってくれるんだ〜。うっは〜！何かワクワクするな〜」
「そうよ〜、私はナースよ〜。さあ、早く腕を出してください」

　家庭でも看護婦を演じている妻のイヴに、俊介は度肝を抜かれたが、
（よし！それなら僕も患者に徹してやろうじゃないか）
　と直ぐに気持ちを切り替えた。

　俊介は看護婦のイヴに言われたとおりパジャマの袖をめくった。
　差し出した腕はちょうどイヴの乳首の辺りに当たった。

「あ、車山さん、そんなことされたら困りますわ・・・」

　俊介は片袖を脱いで脇を高々と上にあげた。
　そして腋に体温計が挟み込まれた。

「１分だけじっとしててくださいね。動いちゃダメですよ」
「は〜い」

　返事は良かったものの、俊介は腋に挟んだ体温計を１分も経たないうちに外してしまった。

「まあ、ダメじゃないですか。しっかりと計らないと」
「今朝は目覚めて直ぐに美人看護婦さんの顔を見れたからすごく気分がいいんですよ」
「あ〜ら、お上手ね〜。でも嬉しいですわ」
「いつも患者の僕ばかりが計ってもらってるから、今日は僕が計ってあげますよ。さあ、ボタンを外して」
「えっ？でもこれは仕事だし・・・」
「まあまあ、いいってこと。気にしない、気にしない〜」
「あぁ、ダメですぅ〜！」

　俊介はそう言いながら、ナース服のボタンを強引に外しに掛かった。
　イヴは仰け反るしぐさを見せながらも、本気の抵抗でないことが俊介には直ぐに判った。

「ほんと、計らなくてもいいんです〜。私、この前健康診断を受けたばかりだし」

6

「まあ、そう言わないで。今朝は熱があるかも知れないですしね〜」

　イヴに有無を言わせないで前ボタンを３つほど外した俊介は、強引にイヴの腋に手を差し込んだ。

「ああ、ああ、そんなぁ！本当にいいんですぅ〜」
「まあまあ、そう嫌がらないで僕に任せなさい」

　体温計を持ったまま差し込んだ手は、脇まで行かないで横道に逸れてしまって、淡いピンク色のブラジャーの中に潜り込んでしまった。

「え？え？そこは、そこは違います！そんなとこじゃ計れないですぅ〜！」

　腋に伸びてくると思っていた手が、意表を突いてブラジャーに触れて来たので慌てふためくイヴ。
　その慌てっぷりはちょっとした名演技である。

「う〜ん、胸がちょっと腫れてますね〜」
「えぇ？あのぅ、ソコは元々腫れているんですけど・・・」

　俊介の指はブラジャーの上を這い回り、まもなく胸の谷間から中に潜り込んでいった。

「あぁん、ソコは調べなくても大丈夫なんですぅ〜」
「胸の腫れをよく調べないといけません。もしかしたら悪い出来物でも出来ているかも知れないですし」
「あぁん・・・そんなぁ・・・」

　いつしかベビーピンク色のストラップがパロリと落ちて、胸があらわになってしまった。
　決して大きいとは言えないが、実に美しい形の乳房だ。
　俊介の指は巧みな動きで、強すぎず弱すぎず適度な強さの愛撫をイヴに施した。

「はぁ〜ん、そんなところ触っちゃいけないんですぅ〜」

　俊介は乳房を触診する振りをして、イヴの乳房を揉んだり擦ったりと散々弄んだ後、厳かな表情でイヴに告げた。

「イヴさん、特に乳房は異常がないようですね。ただ・・・」
「ただ？ただ、何ですか？」
「ただ、あなたは病院の規則に違反をしてますね」
「え？病院の規則？違反？？」
「はい、イヴさん、あなたの今、淡いピンクのブラジャーを着けてますね。それって違反じゃないですか？この病院では白い下着以外を着用することは朗かに規則違反です。違反した看護婦さんは処罰しなければなりません」
「そんなぁ〜、そんな規則なんて」
「ダメです。あなたは違反者です。さあ、パンティを見せなさい。もしもパンティもベビーピンクならば、今すぐに処罰します」
「ええ〜？うそ〜！そんなぁ〜」

　俊介から逃げる振りをするイヴを、俊介はいとも簡単に捕らえて、イヴの白衣の裾を大きく捲り上げてしまった。

「あっ！ブラジャーと同じ色のベビーピンクじゃないですか！しかも派手なＴバックじゃないですか〜！？どうして規則が守れないのですか！？さあ、直ぐに処罰をします！」
「え〜っ！やです〜！そんなぁ〜！」

　俊介はベランダに行き、物干し用のロープを持って来て早速イヴを後手に縛り上げてしまった。