十五

　冴子は、ううううっとうめいて腰を捻った。巨根がブルンと震え、宙に流れた。
「あかんか、入らんか――」
「もうちょっと濡らしたら？」
　みどりが横になったまま言った。
「いや、十分や、中も外も濡れ過ぎるぐらいびちゃビチャに濡れている」
「入口が小さいのかしら？」
「藤島さんのが大き過ぎるんですよ」
　大ちゃんがまた笑った。
「よっしゃ、ホナもういっぺんや」
　小男が同じ動作を繰り返した。
「無理ですよ、あまり無茶をすると。――裂けますよ」
「先ッちょがちょっとでも入ればしめたものだが――」
「その先ッちょがデカ過ぎるんだから」
　誰かがまた笑った。
「なにせ、真珠入りだからな。しかし、この入り口、見ればみるほど淫らですな。ほれ、見たげてぇな、入れてくれといわんばかりにピクピクしてますがな。――入りま、これなら！　キンチャクが入らいでかい」
　背で縛られた白い両手を蛇のようにくねらしながら、顎で半身を支え、獣のように這いつくばいになっている冴子の中心部を、小男は容赦なく背後から平手でまさぐった。
「ケツ、奥さん、もうちょっとこっちへ突きだしてみ」
　たった今、唇の間でグロテスクに震えていた小男の巨根が、冴子の目の底でチカチカと明滅している。その先端が、今、自分の部分にあてがわれていると思うと、全身にゾクリとするような戦慄が走った。
　無理よ、むり！！　入るものですか、あんな凄いもの――！。
　思いながら、小男の指示どうりに、尻を突きだしていた。　
　ドロドロに踏みにじられた冴子の陰唇が、小男の指で強引にこじ開けられ、巨根があてがわれた。その熱い塊を、構わず小男は冴子の陰部全体を押し潰すように力を込めてあてがう。信じられねほどの圧力であった。
「もうちょっと、腰、落として。そうそう。で、ここ、このケツ競り上げる。そう、上手い、上手いもんやがな」
　冴子は、びっしりと結わえられ両手を背後で握り締め、顎をほとんど床にくっつけるようにして歯を食いしばっていた。意志に関係なく、冴子の腰から下は冴子とは違う生き物のように、小男に命じられるままに動いていた。
　ああ、――だめ、ダメに決まってる！
　しかし、冴子はもはや小男の操り人形であった。操られるままひどく淫らに、臀部を後ろに突き出して、むしろ進んで臀部で小男を迎える姿勢をとっていた。汗が冴子の額を伝う。ドス黒い血管を浮きたたせた小男の熱い塊が冴子の股間の底部で、グリグリと喘いでいる。
　ああ！　大蛇！　大蛇が私を貫こうとしている！　冴子は喘いだ。
　ムリよ、無理。無理に決まってる！　入るものですか！　あんなすごいもの！　ああ、でも、入ったら！？　・・・もし、あれが入ったら！？　
　恐怖で全身が震えた。
「あ、いきんだらあかん。――抜く、力を抜く。そ、そうや、息を吸うて。深呼吸をする。そ、そうや、そして抜く抜く抜く、力を抜くんや」
　うううとうめき、冴子は息を止めた。
　と、不意にもの凄い衝撃が全身を駆け抜けていった。
　わっと冴子は声を呑んだ。
　何もかもを、引き裂くような痛烈な圧迫感。
　き、きつい！
　沈みかかった船を木っ端微塵に打ちのめすような荒々しさ。
　す、凄い！
　思わず臀部を手前へ引いていた。構わず大蛇は鎌首をくねらした。
　巨大な大蛇の先端が、冴子の周辺部を侵食し、しかし、狭く、侵入しきれず、ブルルと喘ぎ、宙を掃いた。飛沫がしぶいた。さらに力ずくで、肉柱は冴子を割ろうとした。全身の力を鎌首に込めて、小男は背後から冴子を抱え、覆いかぶさった。その圧力に耐えかねたように、肉柱が僅かにくの字形にしなった。しなって、それでも受け入れられず、先端はクレバスの中央部から最端部までを、大きくズルルと滑って這い、宙に流れた。激しくまた、飛沫がしぶいた。同じ凶暴な動作が、三度、執拗に繰返えされた。都度、男の肉塊は、狂ったように、しなり、くねり、しぶき、喘ぎ、奮え、戦いた。三度目、ついに大蛇の鎌首の先端が、冴子の柔肉の一部を捉えた。捉えて激しくくわえ、武者ぶりついた。クレバス周辺の広範な冴子の部分が陥没するかのように大きくうねり、波うち、しかし構わずさらに凶暴な圧迫が加えられた。さらに構わず、さらに激しく、いま一度、鎌首がくねり、巨根がしなった。
　おお、来ると思った。
　来る、来る、入って来る！
　声にならない声を発して冴子は、獣のようにうめいた。
　すざまじい感触。肉の内側をえぐるような圧迫感と快美感が全身を突っ走っていく。
　震え、しぶき、喘ぎ、ついにたまりかねて、冴子の部分は、辛うじて亀頭の先端の一部をヌルリと包摂した。と、大蛇は、突然、冴子であった。冴子が大蛇に変身した。大蛇は、怒り、身を反らした。くねり、のたうった。狂い、荒れ、のたうちまわりながら、大蛇は、身の周りが自分の顎の優に三倍を超える仔牛を、いま、まさに呑みこもうとしていた。大蛇と仔牛の凄絶な命がけのせめぎあいが始った。呑むのは冴子であり、呑まれるのは小男だ。しかし、いまや、その勝敗は明かであった。おろちはすでに仔牛の頭部を含んでいる。おどろおどろしくのたうち、全身を揉み、顎を突上げ、深紅の口を裂いて、大蛇はむせかえるように大きく身をよじっていった。徐々に仔牛の二本の前脚が頭部もろとも内部に繰りこまれていく。おろちはさらに大きく全身を反らせた。身を揉むようにして、銀色の鱗ををくねらせ、よじり、のたうち、伸縮した。仔牛の最後のあがきが始った。悲しげに身を震わせ、後脚をピクピク伸縮させた。一瞬、炎のような真っ赤な舌をちらりと覗かせると、大蛇は身をすくませた。と、静止画像のようにすべての動きが一瞬止り、止ったとみると同じ瞬間、すぐに、ずずずずと、むなしく仔牛の全身は大蛇の内部へ沈んでいった。陥没していた冴子の周辺が逆に大きく醜く膨れ上がった。短くねっとりとうちしおれた柔かな繊毛が、波打ち、そよぎ、周辺の透き通るような白い皮膚の断層が、耐えかねたように、大きく、不気味に膨らんだ。肉と肉の僅かな隙間から白い油のようね粘ばっぽい男と女の体腋が滲み出、限りなく小さな粟粒を作って溢れた。
「――す、凄い！」
　誰かが叫んだ。
「く、くわえた！」
　暫く、誰も声がなかった。
「――ふ、藤島をくわえた！」
　大ちゃんとみどりと男と当の藤島の八つの目が、冴子のその部分に集中した。あっけにとられたような目と目が一つところで収斂した。
「こ、これは――」
　皆、呆然としていた。
　押し殺したような沈黙。
「す、凄いオマ×コ――！」
　誰かがうなった。
「い、一発で藤島を呑み込んだ」
「う、うしろから――」
　小男は誇らしげであった。
「どや、入ったやろ。見てみ入口、裂けてへん。ちょときつくて膨らんでるけど、裂けてない」
　言いながら小男は、そろそろとその小さい体を、背後から冴子の豊満な臀部に重ねていった。
　す、凄い！　もの凄い！
　冴子は歯を噛んだ。
　凄い、凄すぎる！　は、始めて！　こ、こんなの、は、はじめて！
　冴子の裂け口の豊かな肉襞は、巨大な肉柱に力づくで圧迫され、すでにうっすらと盛り上がり淡紅色に充血していた。しかし、小男のいきりたったそれは、お構いなく、縮れ毛と、小皺で膨らんだ周辺の冴子の桃色の恥肉もろとも、すざまじい力で内部へ押し潰すように、強引に突き立てられていた。裂け口から冴子のものとも、大ちゃんのものとも分からぬ樹液が逃げ場を失って溢れ出、続いて圧迫された肉の隙間からさらに小さなミルク状の白っぽい粘液が排出されつつあった。
　しかし、いまや、冴子の部分は、悪びれてはいなかった。堂々と、むしろ誇らしげに、しっかりと小男の部分を受け入れていた。もはや小男は仔牛でしかない。巨大なおろちの胃の内部で、自らが消化されてしまう時を待っていた。
　冴子は、しかし、呻いた。呻きながら、せり出していた尻をズズズと沈めた。沈めずにはいられなっかった。すると、小男が、あっ、といって、冴子の腰にしがみついたまま、あっけなく背後に倒れた。自然、冴子は小男に股がってその中央に尻餅をついた格好になった。小男は仰向けになり、冗談か真剣か、目を白黒させた。豊かな冴子の両尻が小男を完全に組み敷いた格好になった。はずみで、巨根が、ずるるると冴子の底に達した。
　ざまじい圧迫感であった。想像を絶する圧力！
　両手を背中でしばられたまま、小男を尻の間に挟み、冴子は排尿するときのようにしゃがみこんだ姿勢で、堪りかねて、弾むように、腰から上の部分を二度、三度、宙で上下させた。
　ずずずっ、ずずずっと、都度、魂を引き裂くような衝撃が全身を突き抜けていった。
　小男の肉の先端が、冴子の肉の底に達し、子宮と内臓ををえぐり取るように激しく突き立って貫いた。
　あまりの猛々しさに冴子はあああっとうめいた。
　全身がかっと赤く染まり、冴子は　短く、
「あっ、駄目っ！」
　叫び、縛れた背後の両手を、宙にのけぞらせた。
「だめっ！　イク！」
　はれんちな言葉が、唇をついて出た。
「イ、イクじゃない！」
　また大きくうめいた。もはや、その単語を発することへの羞恥は失せていた。
「うっ、イ、いくっ！」
　全身を揺さぶっていた。次の瞬間、あああっと絶句し、
「――い、いく、いく、いくっ、イクっ」
　――牝犬のような淫らな呻きを発し、狂ったように全身を痙攣させた。
「――――」
　たちまち激しく絶頂を極めた。そして、「ううう」と切なげに顔をあげ、大きく息をつくと、冴子は一瞬気を失った。
　すぐに気が付くと全身がビッショりと汗ばんでいる。
「何んや、もうイッタのか――」
　小男が、背後から、さげ蔑むように言って笑った。
「――可愛相に。大ちゃんに先にイカれて、このキンチャク、よっぽど悔しかったものとみえる」
　羞恥で全身が赤く染まった。
「それにしても、感じやすい×ソソやな」
　言いながら冴子の内部の巨根を揺すった。　　　
「ワシはこれからや言うのに――」
　冴子は訴えるような吐息をついた。
「ほんもののキンチャクかどうか、確かめたろうと思ってるのに」
　小男は未練気に腰をゆすった。
「もう、お願い、私。――ああ」
　辛うじて声が出た。
「ああ、もう――。このまま、このまま、そっとしておいて」
「イッたあとの余韻を、――ゆっくりと楽しみたいというのやな」
　冴子は額に小皺を作って、微かに吐息をついた。何とでも言うがいい。全身が綿のように疲れ切っていた。ただ、暫くグッタリと体を横たえていたいだけであった。
「困ったな。わし、まだ何もしとらん。入れただけや。寝そべってあんたの大きなケツに組み敷かれただけやおませんか。――これから楽しませてもらわんと」
「ああ、だめ。ねえ、体が、もう――」
「自分だけ勝手にイッて、そりゃないわな。キンチャクが泣きまっせ。ここ、ほれ、奥さんのこのオ×コ、まだやり足らん言うてブルブル震えてますがな。――そうやな、あと、五、六回、続づけさまに気イやってもらわんとあきませんな。これからがキンチャクと真珠の本当の勝負でっせ」
　恐ろしさに身が竦んだ。ぼろぼろと涙が出た。声もなくすすり泣いた。背後からは、小男の短い両手が冴子の腰部にしっかりと、しがみつくような格好でに絡み付いている。そして、すぐ目の下の自分の両尻の間からは、毛むくじゃらな不気味な両足が逆方向にぬっと突っ張り出ていた。小男が喋るたびに、短い両足はブルブルと小刻みに震えている。別世界の醜悪な生き物のように、それは奇妙なうねりかたをしていた。
　自分は、今、この異次元の怪奇な生き物に、自分から股がるようにして、こんなあられもない姿で犯されているのだと思うと、そのおぞましさと汚らわしさにふっと気が変になりそうであった。
「ね、ね、お願い。動かないで。このまま、このままそっとしておいて――」
「動かないでどうするのや。まだまだ余韻を楽しんでいたいということでっか？」
「暫く、ね、お願い、――休ませて」
「へェえ？　入れたままで？　わしのチ×ポ、あんたのオメ×の中でっせ。わしをくわえたまま、奥さん、あんた、休憩できますんか？」
「――…」
「そうですか。よっしゃ、こんな美人にケツを振ってせがまれたんや。ほな、ちょっとだけ待ッたげましょ。そのかわり、奥さん、休憩している間に、そう、わしのチンポくわえたままのその格好でしゃがんだまま、わしの作文を読む。そのくらいのサービスは、よろしおましゃろ」
　作文――？　ちょっと意味が分かりかねた。
「みどり姐さん、そこにメモがおましゃろ。この奥さんが姐さんに可愛いがってもらっている間にわしが書いた感想文や。休憩の間に、それをこの奥さんが読んでくれるそうや。よろしいな、奥さん、わしのメモ、皆さんに聞こえるよう声を出して読むんでっせ」
　みどりが素早く、小男の書いたノートの切れ端を見付けた。
「これね、藤島さん？」
　小男の指示に従って、小さな紙切れを、みどりは冴子の目の下に広げた。ボールペンで書かれた何やら幼稚な文字が乱雑に踊っていた。
「さあ、奥さん、休憩している間にソレ読んどくなされ。よろしいか、その格好でわしをくわえたまま、皆さんによく聞こえるよう、しっかり声を出して読むのでっせ」
　冴子は露わになった豊かな両尻を小男の中央に股がって落としたまま、まったく身動きがとれずにいた。その冴子の白い臀部の底から、小男の醜悪な肉柱が冴子の内部に突き刺さっている。体をわずかでも動かすと、煮えたぎった巨大な塊が冴子の全部を力づくで圧迫した。そのままの姿勢で、背中にきつく結わえられた白い両手を、冴子は切なげに宙に泳がせ、ちょっと顎を突き出すようにして紙片に目を落とした。
　最初に、稚拙な字で「お礼」と書かれているのが目に映った。息も絶えるほど疲労しきった体をこれ以上いたぶられるより、小男の言うまま、素直にメモを読んでいく方が容易に思えた。
「よろしいか奥さん、声を出して読む。字が分からなかったら教えてあげます」
　冴子はふっと息を継ぎ、背中にきつくえ結えられた両手をきつく握りしめ、軽く左右に頭を振って髪の毛を後ろにたぐると、ゆっくりと文字を追っていった。
「お、お礼。こ、このたび、私の――」　　　

　そこまで読んで、冴子はあっと声をなくした。――読めない。ひわいな文字が目を射た。とても、声を出して読めるような言葉ではない。冴子は口ごもった。
「どうした奥さん！　さあ、読むんだ。――グズグズしてると、ケツの穴にこの真珠入り突っ込みまっせ」
　小男は腰を揺すった。
「――――」
「さあ、読むんだ、声を出して」
　冴子は覚悟した。どうせ、ここまで辱められている。もう、これ以上堕ちようがない。　奥歯を噛み、ちょっと息を継いだ。
「こ、このたびは、私・の――」
　それからもう一度息を継いで、小さな舌を出し上唇をわずかに舐めた。
「――私・の、――私・の、き、汚・い、オ、オ」
　冴子は、ああ、と三度息をついた。誰かがひわいな声で笑った。その笑い声を聞くと全身が小さくおこりがついたようにブルッと震えた。声が咽でつまった。
「――――」
「さあ、早くや奥さん」
　小男が腰を揺すった。
「何してるのや奥さん、いまさら淑女ぶってもあきません。皆さんに見てもらいながら、あんなに派手に昇天したくせに。さあ、読むみなされ。読まんと――こうや！」
　背後からいきなり、小男は冴子の肛門に力ずくで指を立てた。少しの容赦もない荒々しい指の立て方であった。
「わっ」と冴子は悲鳴をあげた。
「さあ、メソメソしとったら、本当にこのケツの穴へ、真珠入り、突っ込みまっせ」
　冴子は苦痛のあまり、縛られた背後の両腕を宙に突き上げ全身をよじった。うううっと冴子が動くと、その動きにあわせて冴子を貫いているごつごつと堅い小男の巨大な塊が、冴子の内部をず、ず、ずと圧迫する。
「こいつを、ケツの穴に突っ込む！」
「お、お、お。や、やめて！」
　悲鳴をあげた。
「よ、読む、読みます。――読むから、――読むから、抜いて、お尻の、その指」
　冴子があられもなく尻を揺すった。また、誰かが笑った。
「ほな、もういっぺん始めからやで」
　小男は指を外した。冴子は、うっと息を継ぎ、ようやく目を開き、再び紙の上に目をやった。
「――こ、このたびは、私の、き、汚い、お、お、オ、メ、――お、オ、×、コ」
　言ってぶるっと震えた。
「な、舐めて戴いて――」
　涙が出た。
「――キ、汚いオ×コ、なめて頂いて、あ、有難うございました」
　小さな紙切れにボールペンの幼稚な文字がぎっしり埋まっている。今はただ屈辱の時間が一刻も早く終わることを願うしかない。　
「――私の、オ×コ、う、う、上付き？　下付き？　――ごらんになったでしょう。教えて下さいな」
　冴子は喘いだ。
「き、きっと、い、淫・乱・な形・を・し・て・る・で・しょ・ね――」
　――冴子は暫く押し黙った。肛門付近を、小男の無骨な指がいったりきたりしている。
「さあその調子だ。続けて」
　小男が促した。
「冴子、み、見・て・も・ら・う・の・が好きです。み、見られると・燃・え・ます」
　冴子は哀願した。
　続けられなかった。
「お、お願い、か、堪忍して！」
「あきまへんな、それともケツの穴に突っ込んでほしいのですか」
　小男は容赦しなかった。肛門の中心部に指の先端を持ってきた。
「や、やめて！　――よ、読みます、よみます！」
　冴子はうつろな目を再び紙片に落とした。
「――う・ず・いてる・のが・分かるでしょ・。いつだって・冴子の・オ・・マ・×・コ・、男を・欲しがってるの。入・れ・て・欲しいの。――男・だ・っ・た・ら・誰・だって・い・い！　入・れ・て・欲・し・い・の」
　小男が笑った。
「その通りじゃないか。ねえ、皆さん。正直の頭に神宿るだ。なかなかよろしい」
「ああ」
「さあ、続けてるんだ」
　冴子はうつ伏した。
「もう、か、かんにん！」
「あきまへんな。いやならケツに突っ込むだけや」
「――わたしのオ・・×・・ン・・コ・が、ど・、ど・、どの・くらい・男を・欲しがって・いるか、割・れ・具・合・や・、濡・れ・具・合、皆さんで、し、しっかりと・見て・下さい・な」
「さあ、もう一声や！」
「で、でも、見ていただくだけじゃ、いや――。舐めていただいたって、いいのよ」
　顎を反らして、デスペレートに、一気に続けた。
「い・い・気・持・ち・でした・わ・。え・、え・、藤島さん・ほ・、本当に・有難う・ございました。あなたの・おしゃぶり・、なんと・上・手・な・ん・でしょう・。あんまり・上手なので・つ・い・私・、そ・そ・、そ・の・気・に・な・っ・て」
　半ば、ヤケになってメモを読んでいた。読みながら、奇妙なことに体のどこかが恥ずかしげもなくうずいてくるのを、冴子は感じた。