５．横山 希美香

　希美香は夫の高志と小学生の息子の３人暮らし。
　高志は中堅の商社勤め、希美香はプランニング会社に勤務している33歳、平凡だが大きな問題も無く、ごく普通の家族だと思っていた。
　しかし、そう思っていたのは、希美香だけだった。
　仕事熱心な希美香は帰宅しても、頭から企画のことが離れず、高志も息子も、いつもピリピリとした希美香に気を遣っていた。

　お互いに仕事が忙しいのも理由のひとつだったが、希美香の雰囲気に圧され、夜の夫婦生活は途絶えていた。
　帰宅すると普通に家事をこなすが、その後は部屋に閉じこもり、毎晩、提案資料作りに精を出していた。

　この日、希美香の会社では、大きな案件を成約した。
「横山さん、ご苦労だったね」
「いえ」
「今回のクライアントは大変だったにも関わらず、横山さんの細かな対応が成約に結びついたと思うよ」
「そうですね！」
「そこで・・・来週末、○○温泉にクライアントを招待するんだが、横山さん、金曜日から土曜日にかけて１泊予定、大丈夫かな？」
「えっ！えぇ、大丈夫です」
　希美香は夫と子供のことが一瞬気になったが、営業部長の言葉に思わず応諾した。
（仕方がないわ！仕事だもの・・・）

　一方、高志と息子は、ファミレスで食事をしていた。
「お母さん、今日も遅そうだね」
「ん・・・あれだけ仕事に熱心だと、病気に近いな」
「何とかならないの？最近、お母さんの料理、食べたことがないし・・・」
「そうだな・・・今度、話してみるけど・・・あまり期待できないな」
　そんな親子の会話を、隣のテーブルでアキラが聞いていた。
（何となく面白そうだな・・・）
　アキラは、聞き耳を立てて親子の話しを聞いていた。
（ふ〜ん、仕方が無い母親、そして女房・・・話の内容から判断すると、母親はプランニング会社に勤め、家庭をかえりみない・・・旦那の年齢から判断すると、まだ30代前半かな？・・・すぐに調査させるか！）
　アキラは例のごとく、希美香のことを調査させることにした。

　２〜３日もすると、調査の結果が届いた。
「名前は、横山 希美香。年齢33歳・・・これが写真か・・・」
　アキラは調査報告書に添付されていた写真を手にとって見た。
「キャリアウーマンっぽい感じだな！鼻筋の通った理知的な顔。スタイルは・・・うん、まぁまぁかな・・・何々？来週末、○○温泉に一泊で接待・・・これはチャンスだな」
　アキラは、その日に照準を合わせ、準備に取り掛かった。

　翌週の金曜日になった。
　午後には、希美香は○○温泉ホテルに居た。
　一応、研修会という名目もあり、クライアントも他の社員も、皆、観光気分で各所を回っていた。
　夕方になると、それぞれ温泉に入り、浴衣姿で宴会場に集まった。

「ほら、横山さん！早く部長さんたちに飲み物を・・・」
「えっ!?あ、はい・・・」
　希美香は営業部長に促され、クライアントの部長たちに、飲み物を注いで回った。
「いやぁ〜嬉しいなぁ〜横山さんにお酌してもらえるなんて」
「ホント！ホント！仕事を離れた横山さんは、色っぽいですね」
「うん、中々の美形だ！後でカラオケも一緒にお願いしようかな」
「あっ、部長！抜け駆けはダメですよ！」
　クライアントたちは、一同に希美香を持て囃した。
（冗談じゃないわ！わたしはプランナーで、酌婦じゃないわ！）
　希美香は鼻の下を伸ばしたクライアントたちに嫌気を感じたが、仕方なく対応していた。
　宴会は10時ぐらいまで続き、その後、場所を変え、さらに続いた。
　12時頃になって、やっとお開きになり、皆、酔いつぶれるように部屋に戻っていった。
　希美香も自分の部屋に戻り、やっと解放された気分になった。
「こんなの仕事でも何でもないわ・・・堪んない！ふぅ〜もう外の露天風呂はお終いね・・・仕方が無いから、大浴場に行って来ようかしら・・・この時刻じゃ、誰も居ないだろうし・・・やっと落ち着けるわ！」
　希美香は身体中が酒臭いような気がし、早く温泉に入りたかった。

　大浴場の中は、誰も居なかった。
　希美香は着替えと浴衣を置き、酒臭い衣服を脱いだ。
「誰も居ない大浴場って、結構、解放感があっていいかも・・・」
　脱衣場から浴場の扉を開き中に入った。
「わぁ〜広くていい感じ〜」
　身体をボディシャンプーで洗い流し、温泉に浸かった。
「ふぅ〜〜あぁぁ・・・生き返るわ〜」
　希美香は湯に身体を浮かべるようにして、ゆったりと浸かった。
　30代の熟れ始めた身体が湯に浮き沈みしていた。
「そう言えば、最近、全くオンナをしてないわ・・・」
　仕事オンリーのような生活をしていて、自分の身体さえ満足に見ていないのが現実だった。
「昔は結構、プロポーションには自信があったのになぁ・・・まだ、捨てたもんじゃないと思うけど・・・別に、もう誰に見てもらうわけじゃないし・・・まぁ、いいか！」
　希美香は目の前の湯に浮かぶ乳房を撫で、身体を擦っていた。
　ガラガラ！
（えっ!?お客さんがいたんだ！）
　希美香は慌てて、湯に座るようにした。
　湯気でハッキリとは見えなかったが、確かに誰かが入ってきた。
（あまり目を合わせたくないし・・・）
　そう思った希美香は、浴槽の隅の方に寄り、新しく入って来たお客に背を向けた。

　しばらくすると、湯に浸かったのが分かった。
（反対側に入ったみたい・・・まぁ、関係ないわね）
　希美香は新しく入って来たお客を無視し、ゆっくりと湯を楽しんでいた。
「ウグッ！」
　ゆったりと温泉を楽しんでいた希美香の口が、いきなり誰かに背後から塞がれた。
「騒がない方が身のためだ！誰かが来て、恥をかくのはアンタだよ！」
　新しく入って来たお客はアキラだった。
　アキラは左手で希美香の口を塞ぎ、右手で乳房を掴んでいた。
（そう、だけど・・・このままじゃ、犯されちゃう！どうしたら・・・？）
　希美香は突発的な事態に頭が混乱していた。
（お、お尻に当たってるのは・・・堅くなったアレ、よね！
はぁぁ、助けを呼ぶと、みんなに見られて・・・痴情騒ぎと思われて・・・結局、わたしは・・・あぁ、だけど・・・）
　どのくらいの時間が経っているのか？
　希美香には、長いような短いような、困惑の時間だった。
「オヤ？感じてるのかな？乳首がこんなに堅くなって」
（えっ！ウソ？そんなことが・・・）
　アキラは希美香の口を塞いでいた手で希美香の手を取り、自分の昂った肉棒を握らせた。
「い、イヤ！」
　希美香は思わずアキラの肉棒から手を放そうとした。
　が、アキラはそれを許さず、希美香の手を包むように押さえ、自分の肉棒を無理矢理、希美香に握らせた。
（どうしよう？・・・熱く堅くなって・・・このままじゃ・・・はぁ、はぁ・・・凄く大きくて太いみたい・・・こんなのが・・・）
　希美香は最近仕事ばかりで、夫との性生活も無かった。
　久し振りにオトコのモノを握り、危機意識と併せて、不思議な感覚があった。
（わたしったら！こんな状況で、見知らぬオトコのモノを・・・）
　さらに、乳房を揉んでいた手を希美香の下腹部に滑らせ、柔らかな茂みの下に息づく希美香の秘部のワレメに、指でなぞった。
「あ、あっ！ヤメテ・・・」
「ヤメテと言いながら、ヌルヌルしたこの感触は、何なのかな？」
「えっ、そ、そんな・・・あぅぅぅ・・・」
　アキラは希美香の淫唇をなぞった指で中を弄り、クリトリスの両脇を擦り、貞淑であるはずの壷の縁を擦った。
「熟れた身体同様、アソコも快感を求めてるって感じだ・・・」
「や、ヤメテ・・・わたしはそんなオンナじゃ、ない・・・はぁぁぁ・・・」
「じゃあ、どんなオンナなんだい？今、握ってるモノを早く入れたがってるとしか思えないけど・・・」
「わ、わたしは・・・プロの、プランナーで、仕事が、好きなだけで、オトコに興味は、無いわ・・・セックスも・・・」
「プロ？フフフッ・・・本当のプロとは、愛情に溢れる感性を持って臨む人間のこと！どんなオンナかと聞かれて、貞淑な妻、母親で・・・と答えない。そんなあなたにプロを名乗る資格は無い！」
　アキラは少し凄んだ声で言い放つと同時に、希美香の眠っていた蜜壷に指を深く挿入し、肉襞を擦り始めた。
「うあっ、ぁぁぁぁ・・・ぁぁ、ゃ・・・」
（家族・・・あ、そう・・・わたしは、自分を表すのに、仕事を・・・夫や息子を忘れて・・・あぁ、なんてこと・・・）
　希美香はアキラに犯されそうになりながら、初めてオンナであり母親であることを自覚していた。
「家庭も仕事も、愛情があって初めて充実するもの・・・愛情の欠けた仕事は、いつか破綻をきたすし、愛情の欠けた家庭は、必ず崩壊してしまう・・・」
「そ、そうね・・・そうだったわ・・・ぁぅぅぅ・・・」
（こんなことをしていたら・・・夫に・・・高志に申し訳ない・・・）
「セックスの悦びを忘れたあなたは、夫に優しく接することも・・・きっかけも作れない・・・」
（ふぅぅ、ホント、その通りだわ・・・まるで私生活を見抜かれてるみたいに・・・でも・・・どうすれば・・・？）
　アキラは希美香の蜜壷から指を抜き、両手で優しく乳房を揉んだ。
「感じることの悦び・・・淫らになれる悦び・・・それを取り戻せば、自然と愛情も込み上げてくる・・・」
「あ、あぁ・・・そう・・・」
（あぁぁ・・・オッパイも感じるけど・・・アソコをもっと弄って・・・あっ、わたしって何を！強姦されそうなのに・・・）
　アキラは希美香の乳房を揉みながら首筋や耳を舐めた。
「ここでヤメテもいいけど・・・大丈夫？」
（あぁぁ、どうしよう？このままじゃ、素直に高志に接するのも・・・それに・・・これじゃ、蛇の生殺し・・・益々、イライラしてしまう。愛情どころじゃないわ！・・・どうしたら？）
　アキラは湯の中で胡坐を組み、その中心に希美香を座らせ、背後から優しく抱くようにしながら乳房と乳首を揉み続けた。
（あっ、ブッ太いオ×ン×ンがお尻のワレメを擦ってる！はぁ、ぁ、ぁ、ぁぁぁ・・・お尻の穴とアソコが擦られて・・・）
　希美香は少し前屈みになり、自らもっと感じるようにしていた。
「欲しいようだね？」
「はぁ、ぁぁぁ・・・ぁぁ・・・」
「誰が来るか分からないけど・・・脱衣場で・・・」
　コクッ！
　希美香は無言で首を垂れ、頷いた。
「それじゃ、このまま僕を見ないで脱衣場に・・・」
　希美香はアキラの言うとおりに湯から出ていった。

　脱衣場に行った希美香は濡れた身体を拭った。
（こんなに濡れて・・・この感じ、忘れていたわ）
　まもなくアキラも脱衣場の扉を開けた。
「そこのマッサージチェアに寝て・・・」
　アキラは希美香が移動すると灯りを落とし、脱衣棚から目出し帽を取り出して被り、媚薬を手にした。
（フッ、これは必要ないけど・・・）
　李奈の顔を想い出し、媚薬を持って希美香の方に向かった。
　希美香は目を閉じていた。
　薄明かりの中に全裸を晒した希美香の肢体は、熟れかかったオトナのオンナそのものだった。
「奥さん、オンナとして、充分すぎるほど魅力的ですよ」
　薄紅色に染まった希美香の白い肌は、その肉付きと相まって色香を漂わせ、仄かにオンナの香りを感じさせた。
　アキラは足元に媚薬を置き、希美香の身体を跨いで立っていた。
　希美香はそっと目を開き、目の前に立つアキラの全身を見た。
　目出し帽に一瞬ギョッとしたが、すぐに納得した。
（そうね・・・優しい強姦魔さん！顔を見ないほうが後々・・・でも、逞しいのは分かる・・・引き締まった筋肉と・・・凄い！こんなオ×ン×ン初めて見るわ・・・あぁ、舐めてみたい・・・）
　希美香は身体を起こし、目の前にそそり立つアキラの肉棒を握った。
「こ、コレ・・・舐めても、いいですか？」
「奥さんがそうしたいのなら・・・」
　夫の高志の肉棒をいつ舐めたか覚えていないほど、フエラチオから遠ざかっていたが、何故か無性にしゃぶりたかった。
（はぁ、はぁ・・・こんな気持ち・・・）
　下唇を舐め、肉棒を両手で挟み、根元から舐めあげた。
（あぁ、この感触・・・お願い、悦んで・・・）
　希美香は夫の肉棒を舐めてる錯角を覚え、夢中になっていた。
　玉の袋を優しく舐め、両手で擦りながら肉棒を口に咥え、肉棒全体を舌で舐め回すようにしながら口唇で激しく扱いた。
（さすが、人妻・・・久し振りとはいえ、濃厚なフェラだ・・・）
　アキラは頃合を見計らって希美香を肉棒から放し、寝かせた。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　希美香は夢中になってアキラの肉棒をしゃぶり、興奮していた。
（わ、わたし・・・）
　アキラは希美香の乳房と乳首を舐め回し、指を身体中に這わせた。
「あ、あぁぁぁ・・・はぁ、ぃぃっ・・・あ、あぁっ・・・はぁ、はぁ・・・」
　続けてアキラの舌は希美香の身体に這い、熱く濡れた淫唇から淫液に濡れた菊蕾まで舐め回した。
「あぁああああっ・・・はぁあああっ、あっ、ああ、ぁぁぁ・・・」
　アキラは希美香の両脚をＭの字に開き、何気ない愛撫の仕草で、媚薬を淫唇の中、蜜壷の中、菊壷の浅いところに塗りこんだ。
（熱い！熱いわ・・・あぁ、こんなにセックスがいいなんて・・・はぁ、はぁ、忘れていたわ・・・あぁぁ、早く、早く入れて！）
　アキラは媚薬の効果を引き出すために、あえて焦らした。
　指で蜜壷と菊壷を同時に責め続けた。
「あぁあああ、ダメ〜あぁ、はぁ、凄い！う、あっ・・・いぃ〜〜っ、はぁ、はぁ、はぁ・・・欲しい、あ、あ・・・あはぁぁ、ほ、し、い」
　アキラは希美香をチェアの上に四つん這いにし、白く張ったお尻を掴んで開き、覗き込んで弄り始めた。
（あぁぁ、こんな格好で覗かれて・・・夫にもさせてないのに・・・でも、あぁ・・・早く、早くしてぇ〜どうにかなっちゃう〜〜）
　アキラは肉棒を掴んで蜜壷と菊壷を行き来させ、希美香を焦らした。
「あぁ、あぁ、おねがい・・・もう・・・はぁ、ダメ・・・はやく・・・」
「どっちがいいのかな？」
「はぁ、えっ？あぁ、もぅ、どっちでもいいから、早く入れて〜」
　希美香は少し紅潮したお尻を左右に振ってアキラに懇願した。
「うっ、あっ、あっ・・・あ、はぁ、はぁ・・・ぅぅ、い、ぃぃぃ・・・」
　ズブズブとアキラの肉棒が、希美香の蜜壷に挿入されていった。
「は、はぁぁぁ・・・はぁ、いぃ、つ、突いてぇ〜あぁ、あぁ・・・」
　アキラは腰をゆっくりと動かし始め、同時に、中指を菊壷の中に少しだけ挿入し、動かし始めた。
「あぁあああああっ、あ、あぁ、はぁ、いい、ぃぃぃぃ・・・あぁ〜」
　希美香は狂ったようにお尻を動かし、淫悦を貪り始めた。
（結構なセックスが出来るじゃないか！勿体ない！）
　アキラは肉棒の挿入に深浅、強弱をつけ、さらに菊壷の指を肉棒同様、変化をつけて責め始めた。
「あぁ、あぁ、もぅ、イク！は、はぁ、いぃ、イッちゃうぅぅ〜〜」
　お尻をアキラに突き出し、背筋を弓なりに反らせ、獣が吠えるように頭を上げて嬌声をあげた。

　続けざまに昇りつめた希美香は、抑圧していた堰を切ったように、激流のように溢れ来る淫らな悦びを貪り、その欲は留まることを知らないようだった。
　アキラは、そんな希美香の淫欲に応じ、何度も体位を変え、希美香を淫悦の極地に導いた。
（あぁぁ・・・わたしは、オンナ・・・はぁ、そう、オンナなの・・・）

　土曜日の夕方、希美香は自宅に戻った。
「あなた、わたし、これからは家庭を一番にし、仕事はその後にするわ！」
「ん？どうしたんだい？急に」
「うん、温泉でノンビリしながら考えたの・・・わたし、悪い妻であり母親だったって・・・ごめんなさい！」
「そう・・・分かった」
　夫の高志は、希美香の急変をすぐには信じられなかったが、その夜の希美香は、信じるに値する変化だった。
「あなたには、淋しい思いをさせちゃって・・・これからは、あなたの思うようにわたしを可愛がって！」
　そう言って、高志の肉棒を愛しそうに舐める希美香だった。
（オンナはオンナらしく生きて、その上で自分を生かさないと・・・）

　その後、希美香のプランナーとしての評価は、大きく変わった。
『今までとは別人のような優しさがプランに盛り込まれ、女性として、人間として、愛情に満ちたプランになった・・・』
『雰囲気も接し方も、愛情に溢れてると言うか・・・とにかく、格段に魅力的な女性になった・・・』

（これからが、本当のわたし・・・ネッ！見てて・・・）
　希美香は胸の中で、そっと呟いていた・・・。