３．吉岡 義男（55歳）

　月１回の清掃作業があった。
　各棟別に範囲が決まっており、沙也香は世話役として忙しく動き回った。
　草むしりをし、空き缶や煙草の吸殻などを集め、10時頃、やっと終わった。
　参加者に缶ジュースを配り散会したが、１軒だけ缶ジュースを渡し損ねていた。
「あっ、４階の吉岡さんに渡すのを忘れたわ！」
　道具を片付けた後、沙也香は吉岡の部屋を訪ねていった。

　ピンポ〜ン！
「あれ？どうしたんですか？小笹さん・・・」
「これ、皆さんにお配りしたのに、吉岡さんに渡し損ねて・・・」
「あぁ、すみません！わざわざ・・・どうです？ついでにお茶でも・・・」
「えっ、あぁ、それじゃあ・・・」
（吉岡さんは、確かひとり暮らしよね！奥さんは、５年ぐらい前に亡くなって、娘さんはお嫁に行って・・・）
　中はキレイに片付けられ、吉岡の几帳面さが感じられた。
「吉岡さんは、確か・・・食品会社にお勤め？」
「そう、レトルト食品の開発で・・・奥さんが食べられている商品の中にも、僕が開発したものが結構あるんじゃないかな〜」
「そうなんですか・・・」
「あっ、コーヒーでいいですか？」
「えっ、えぇ・・・すみません、逆にご馳走になって・・・」
　そう言いながら、沙也香は吉岡からコーヒーを受け取った。

　ふたりはしばらく談笑しながらコーヒーを飲んでいた。
「今、開発中なのが、簡単クレープセットなんです。クレープはレンジであっと言う間に・・・その他に、お好みに合わせて、バナナやオレンジ、チョコレートシロップやバニラなどを組み合わせできるんです」
「へぇ〜美味しそうですね！」
「そうですか？若い女性の方にそう言ってもらうと励みになりますよ！」
「若いだなんて・・・吉岡さんだって、まだまだお若いじゃないですか！」
「いやぁ〜男の更年期障害で、あちこち、ここ５年ほど・・・」
「そうなんですか？男性の方も更年期って大変なんですか？」
「個人差が大きいみたいですが・・・僕の場合、微熱にのぼせ、発汗、不完全ぼ・・・」
「はっ？不完全ぼ・・・って？」
「いや、女性の前じゃ、ちょっと・・・」
「えっ？・・・不完全・・・勃起？ですか？」
「あっ、はい・・・50歳前からダメになって・・・」
「うそ〜信じられないわ！まだ全然、若いのに・・・何か精神的な疲れとか？」
「いや、仕事はずっと同じようなことをしてましたし・・・丁度、妻が倒れた頃から・・・だったから、それが原因だったのかも・・・」
「そうですね！充分考えられますね！でも・・・まだ再婚だって考えられる年齢じゃないですか！わたしから見れば、素敵な紳士に見えますし、充分に青春できると思いますよ！」
「そうですか・・・でも、それも、しっかり勃起すればの話しでしょ！今の僕じゃあ、とてもとても・・・」
　沙也香は急に吉岡のために何とかしてあげたいと思い始めた。
　いつもの悪い性格が顔を出したのだ。

　沙也香はスクッと吉岡の前に立ち、少し胸を開いて言った。
「どうです！わたしを見て、何も感じませんか？」
「いや、感じますよ！あなたのような素敵な女性を見たら、すぐにでも抱き締めたいと思いますよ！」
「だったら、大きくなりませんか？」
「それが・・・気持ちと身体は別々で・・・だからストレスに感じるんです」
「・・・・・・・・・」
　ウンウンと、沙也香は吉岡の言葉に頷いていた。
「例え、大きくなったとしても、すぐに萎えちゃうと、アソコに入れられないから、意味が無いんですよね・・・」
「うぅ〜ん・・・じゃあ、もう少し・・・」
　沙也香は大きく胸を開いて、ブラから零れそうな乳房を吉岡に見せた。
「あっ・・・」
「立ったんですか？」
「いや、少しだけ堅くなって・・・」
「わたしって魅力が無いんですね〜？」
「そんなことないですよ！今すぐだって飛び掛りたいくらいに魅惑的ですよ！」
「そうですか・・・じゃぁ・・・ちょっと触ってもいいですか？」
　そう言うと、沙也香は吉岡の傍により、ズボンの上から股間を擦るように擦った。
「ホントだ！反応が・・・」
（ショック！このわたしの愛撫でも、乳房でも立たないなんて！）
　沙也香の悪い性格に益々、拍車がかかってしまった。

　沙也香は吉岡のズボンのベルトに手をかけ言った。
「わたしに試させてください！」
「えっ！ど、どうして？いいんですか？」
「えぇ、でも、ふたりだけの秘密ですよ！」
「えぇ、勿論！」
　吉岡はズボンとトランクスを脱ぎ、項垂れた肉棒を沙也香の前に晒した。
「いつも萎えたままなんですか？」
「えぇ、エッチなビデオを観ても・・・ダメなんです。たまに勃起しても、すぐに萎えてしまって・・・セックスなんて・・・」
「じゃあ、こうすれば・・・」
　沙也香は萎えた吉岡の肉棒を口の中に咥え、舌を巧みに絡ませながら舐めた。
「うっ、ぁぁぁぁ・・・」
「いいですか？」
「は、はい・・・気持ちはいいのですが・・・」
　沙也香は指で肉棒を扱きながら、亀頭やウラ筋を舐め回し、懸命に愛撫を続けた。
　少しは大きくなるのだが、なかなか硬度が上がらなかった。
（どうしてなの？わたしって下手なのかしら？）
　沙也香は自信のあったフェラで吉岡の肉棒が昂らないのに少し気落ちした。
「あのぉ〜すみませんが・・・あなたの身体に触ってもいいですか？」
「えっ！？」
「あなたのような素敵な女性の身体に直に触れられれば・・・もっと・・・あなたに上手に舐めてもらっているのだから、どうしても立たせたくて・・・」
　吉岡の言葉に沙也香は少し救われた気がし、承諾することにした。
（相乗効果？わたしのフェラと身体で・・・触感は確かな刺激よね！）
　沙也香は上半身を露わにし、豊かな乳房を吉岡に晒した。

　吉岡は前屈みになってフェラをしている沙也香の乳房を両手で掴んだ。
　張りのある果実のように沙也香の胸に実っていた乳房は、吉岡の手に瑞々しさと熱い淫らな感触を与えた。
「あぁぁ・・・素晴らしい乳房・・・指先が震えてしまいそうだ・・・」
「嬉しいわ〜ほら、少し堅くなってきましたよ」
「ほ、本当だ！奥さんの乳房が色っぽいから・・・それに・・・フェラも上手で・・・あっ・・・」
　沙也香は肉棒の下の玉袋も優しく擦りながら舌先で舐め、柔らかな玉を口の中で舐め回したりもした。
　それでもセックスに耐えられるだけの硬度は得られていなかった。
（これでもダメなの・・・重症ね！でも、反応があるのだから・・・もうここまできたら、お尻まで見せて・・・アソコも・・・）
　沙也香は下半身も露わにしようと決めた。
　身体の位置を吉岡の両脚の間から身体の右側に移動し、吉岡の手が乳房だけではなく、自分の股間や太股、お尻まで触れるようにした。
　自然と吉岡の手が沙也香の素肌の太股に伸び、擦るようにして動かし始めた。
（あうっ・・・わたしが感じてきちゃいそう・・・）
「滑らかな肌・・・ここも触ってもいいですか？」
「えぇ〜吉岡さんの役に立つなら・・・どこでも構いませんよ」
　吉岡は急に胸の鼓動が高まってくるのを感じた。
　身体中に血液が激しく流れ、肉棒の先まで実感できた。
「感じる！うん、奥さん、少し感じて着ました！もう、少しのような・・・あぁぁぁ〜」
　吉岡は夢中になって沙也香のスキャンティの上から豊かなお尻を弄り始めた。
「あぁぁぁ・・・いぃお尻・・・直に触って舐め回したい」
　吉岡は沙也香のスキャンティをスルリと引き下ろし、白桃のようなお尻を擦った。
「はぁ、はぁ、いぃ感じ・・・手のひらからアソコまで刺激が伝わるようで・・・」
「わ、わたしも・・・感じてきちゃったわ！吉岡さんの手つきが上手で・・・はぁ、はぁ・・・」
　吉岡の指が沙也香のお尻の谷間を擦るように這い、萎んだ菊蕾から淫らな液が滲み出した淫唇まで、擦るように動き始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・あふぅ〜っ、ソコは・・・あぁ、いぃ〜〜」
　沙也香は肉棒を舐めるのも忘れるほどに、吉岡の指の動きに感じていた。

　沙也香は指で肉棒を扱きながら身体を捩って悶え始め、その様子に、吉岡もまた興奮し始めていた。
「奥さん・・・魅惑的です・・・はぁ、はぁ・・・こんな気持ち、久しぶりで・・・」
「わたしも・・・興奮してきちゃって・・・吉岡さん、上手で・・・あぁぁぁ・・・」
　吉岡は沙也香のスカートを脱がせ、顔を股間に埋めるようにして淫唇を舐め始めた。
　同時に沙也香も吉岡の半立ちの肉棒を口に咥えなおし、快感に震えながら舐め続けた。
　吉岡の舌技は年輪を感じさせる巧みさだった。
（経験豊富よね〜年齢からして・・・凄いわ・・・あぁぁぁ、堪らない・・・）
　舌の動きに併せ、指の巧みな動きも沙也香をより淫らにし、夢中にさせた。
　クリトリスを舐めながら淫壷のＧスポットを的確に愛撫し、さらに菊壷まで同時に指を挿入し、愛撫し始めた。
「あぁぁぁ・・・こんな快感、初めて・・・はぁ、あぁ、は、あぁぁぁ・・・」
　いつの間にか、吉岡の肉棒が淫壷への挿入が可能なほどに硬度を増していた。
「吉岡さん、凄いわ！堅くなりましたよ！」
「本当だ！奥さん・・・感激だ！こんなの何年ぶりか・・・」
「せっかくだから・・・入れます？」
「いいんですか？」
「もう、ここまでしてるんだから・・・同じですよ！でも・・・秘密ですよ！」
　吉岡は沙也香の両脚を抱え、ゆっくり、ゆっくりと実感を味わうように挿入し始めた。

　ズブズブ・・・
　沙也香の淫壷を押し広げるように、吉岡の肉棒が少しずつ挿入されていった。
「ふぅ〜はぁ、はぁ・・・」
「あ、あぁぁぁ・・・吉岡さん、逞しいわ・・・はぁ、はぁ・・・」
　吉岡は沙也香の豊かな乳房を揉みながら、腰を縦横無尽に動かし始めた。
「あぁ〜あぁ〜あぁああああっ・・・いっ、いぃ〜〜はぁ、ふぅ、あぁぁぁ・・・」
　さらに吉岡は沙也香の菊壷に指を入れ、淫壷への振動で菊壷も刺激した。
「あぁああああ〜〜〜ソコは・・・い、いぃぃ・・・ふぅ、はぁ、か、感じるぅ〜〜〜」
「奥さん、いいオマ×コしてる・・・あぁ、名器だ・・・それにお尻も・・・」
「イヤァ〜どうしよう、感じる、感じちゃうぅぅぅ・・・あぁ、あぁ、あ、あっ・・・イッ、イッくぅぅぅぅぅ〜〜〜〜」
　前後の穴を激しく収縮させ、足の指を反らし、沙也香は大きな快感を感じた。
「奥さん・・・僕も・・・」
「はぁ、はぁ、ダメ・・・今日は、危ないから・・・中は・・・」
「じゃぁ、お尻・・・だったら？」
「えっ？・・・でも、わたし・・・経験無いから」
「大丈夫、奥さんだったら・・・」
　吉岡は沙也香の淫壷から昂った肉棒を抜き、身体を反転して四つん這いにし、白桃のようなお尻を掴み、ゆっくりと肉棒を菊壷の中に挿入した。
「あうっ・・・・・・」
　吉岡は淫壷の中に指を入れ、Ｇスポットを刺激しながら腰を送り始めた。
「あ、あ、あぁぁぁ、いっ、いぃぃ・・・ふぅ、はぁ、はぁ、ぁぁぁぁ・・・い、ぃぃぃ・・・」
　次第に沙也香の感じ方が増すのを見て、吉岡は自分の快感に気を集中した。
「奥さん、前も後ろも最高です！はぁ、はぁ・・・久しぶりに、イキます！」
「あぁああああ〜〜〜〜吉岡さん！わたしも・・・あぁあっ・・・また、イクぅぅぅぅ〜〜〜」
　ふたり同時に身体を震わせ、快感の絶頂に果てていった。

「凄かったわ〜吉岡さん、これじゃ、再婚だって問題ないわ！」
「そうですね！奥さんのお蔭で・・・なんか活力が沸いてきました！」
「良かった〜新しい出発ですね」
　沙也香は身支度を整えると、自分の部屋に戻っていった。
（ふぅ〜ぅ・・・これじゃ、どっちが感じさせたのか、分からないわ！お尻でもイッちゃったし・・・うふっ！今までで最高の快感だったわ〜）
　沙也香は火照る身体をシャワーで洗い流し、吉岡との情事を振り返っていた。