５　二人の性癖

　軽く解放された二人の性癖がいつもの夜に淫靡なスパイスを与える。
　
　拘束された両の手を頭の上に挙げられその手を友之の左手が押さえつける。
「ちょっ、ちょっと・・・パパっななっ何っ」
「・・どうしちゃったのっ・・まって・・こっこわいようぅ。」

「やっかましい。」
「俺はおまえの旦那じゃねえんだっ！」
「奥さんのエロい体に狙いをつけた連続レイプ犯なんだよっ。」

　佳乃は、少し状況を把握してきている。
（パパはレイプ願望があるのかな？よし、私もなりきってやろぅ・・ふふっ）

「いっいやっ、・・・子供が寝てるんですっ・・・たっ助けてくださいぃ。」
　と演技が始まり、更なる興奮をふたりは感じる。

「なんだ子供がいるのかい？」
「奥さんはっ。」
「じゃぁ子供の前で俺のオチンポ様を使ってお前のおま○こ、かき回してやろうか。えっぃ。」

　友之が犯される若妻の両手から手を離し、パジャマの前をはだけ、あらわになった両の乳首を親指と人差し指で刺激し、左足にパジャマの下を中途半端に脱がせたまま右手の二本の指でパンツ越しに湿ったおま○こをこすりあげる。

「おっおいっ。助けてほしいわりには、グチョグチョだぜ奥さんのおま○ことクリトリスはよぅ。」
　ありきたりな台詞で煽る。

「しっ知りませんっそんなことっ。」
「・・ゆっ指を・・あっあんっ・・離してっお願いしますぅ。」
　佳乃の方が演技ではない本気のような言葉を発する。

「よしっ願いを聞いてやる。・・その代わり、『ご主人様のおチンポをしゃぶらせて下さい』とお願いするんだっ。」
「いっ言えませんっ、そんなこと・・」

「よしっ。それなら子供の前でたっぷりと奥さんのいやらしい子守唄を聞かせてやろう。」
「なっ。」
「その後でたっぷりと奥さんの中で放出し、あの子の弟か妹を孕むまで犯し続けてやるとするかっ。」
「それでもいいんだぜぃ俺はよぅっ。」

　これは本当に友之かと疑いもせず、二人の世界へとのめりこむ。

「いっいや・・・そんなことはしないでっ・・おっお願いっ・・あっああっ・・うっううっん・・・」
　哀願をする若妻に対し、非道な乳首とクリトリスへの攻めは続く。

「わっわかりま・・っしたっ・・うっうんっ」
「・・・言いますっ・・から友佳の前ではっ・・堪忍っしてっ・・はっーぁーん。」

　クリをこすられおま○こをびちゃびちゃにされ、いつも以上に興奮している若夫婦。
　真っ赤に染まり今にも花が咲きそうで蕾のようなふたつの乳首が闇の中でゆれる。

　若妻の性癖の解放による演技なのか現実なのか分からなくなった言葉に、友之もお汁が鈴口からこぼれだす。

「ごっご主人様・・佳乃におチンポ様を咥えさせてください。」
「・・そっそのかわり友佳の前では・・犯さないで・・。」
「よーしっ。いい子だ奥さん。それじゃあお口でペロペロをお願いしようかねぇ。」

　友之は、佳乃の拘束した両手を自分の右手で押さえつけ、佳乃の後頭部にやった枕とサンドウィッチにするようにキンキンの肉棒を半開きの口に無理やりねじ込む。
　ねじ込まれ始めた肉棒はお願いしたペロペロではなく、ゴボゴボといった感じでピストンされる。

「おっ・・・おっうっ・・・おっぇぇ・・・ゴッポッゴポゴポ・・・・。」
　佳乃は嗚咽しながらもいつもより勃起した友之を喉奥で感じ、

（パパ、いつもよりおっきいっ・・興奮してるんだっ。うれしいっ。）
　と演技と対比した心境で行為に没頭する。

（佳乃も、もしかして感じてんのかっ？）
（こいつ、もしかしたら・・・おれのもう１つの願望も・・嫌、それはやめとこう・・）
　友之のもう１つの願望は、自己の快楽と幸せな家庭の崩壊との『諸刃の剣』であり、実現するときは佳乃が自分の物でなくなってしまう危険をはらんだものであるからして、友之には実現させる度胸がない。

「このまま口にだして欲しけりゃ頭を縦に振れ、嫌なら横にふるんだっ奥さんっ。」
　目を閉じながら、苦しいのかすこし涙が片方の目尻からこぼれる。そのまま顔を横に１度２度振る。

「そうかっ。」
「そんなに俺の遺伝子胃の中にいれたくないんなら・・・」
「くちゅくちゅのおま○このなかに放出といこうかっ。」

　喉奥の濃厚な胃液とも唾液とも言いがたい粘液にまみれた肉棒を、佳乃はいったん吐き出す。

「いっいっ・・・いっやぁーお口にお口に出してくださいっ・・・おっおっおねがいっ・・。」
「お口ねー・・下のお口にきめたんだよっ。俺はっ。」
「だっだっめー。」

　股布の部分が濡れそぼった下着を片足のみ外しパジャマと同じように左の膝辺りに絡めたままにした。

「おっ・・・・おいおいっ。おま○こはお待ちかねだなっ・・・」
　いつも以上の勃起と、いつも以上の分泌液で肉棒とおま○こはいつも以上に引き合わされる。

　すぐには挿入せず、カチカチの亀頭を、膣からの分泌液で濡れ濡れの膣口から尿道口、膣前庭をさすり、包皮から少し飛び出した米粒ほどのクリトリスまでを撫でこする。

「ひっっ・・・・いっいやぁぁんっ・・パパっ・・お願いっ・・もうっっ・・」
　つい演技を忘れ佳乃はいつもの呼び方に戻る。

「パパじゃねえだろっ奥さんよっ。」
「・・お願いしろっ掻き回してやるからっ。自分の言葉でおねだりだっ！」

「佳乃のっ・・おま○こにパパのおちんちん入れてっ。」

　そろそろ演技に疲れたのか普通のことばで言ってしまった。
「もうっ気分でないなぁー。」
「最後だから犯されて言わされるようにいってよっ。ねっねっ。」

　少し呆れ顔で佳乃が、
「佳乃のっ・・くちゅくちゅのおま○こを・・ご主人様のっ。」
「・・・おチンポで・・おっ犯してっ・・くださいっ。」
　顔が真っ赤になると。

「よーく言えたっ。」
「ごほうびだよっ佳乃っ・・・っうっ。」ニュルッとした感触で簡単に挿入してしまう。

「あっ・・・はっぁぁんっ。」
「んっんんっ・・・・・・はっ。」
（いつもより簡単に入りやがった。こいつほんとに犯され願望が・・）
　と不安をよそに快楽に溺れてしまう。

「いっいっいいよっ・・・・パパっ・・いいよっ・・っくっはっぁぁぁ。」
「きっきもちいいよっ・・もっとおくまでっ。」
「・・ねっおっおくまで・・パパっ・・おくっおくがいいのっ。」
　拘束された両手を友之の後頭部に回し、下の口も上の口も同じ生殖器のように粘液まみれで絡み合う。

　友之は若妻の両肩に脇の下から手を巻きつけ、少し長さの足りない己の肉棒をサポートするように奥へ奥へと腰を密着させる。

「こっこうか？・・・んっんっんーん。」

　深く刺し入れようとすると、体が上へ上へと移動し部屋の壁に佳乃の頭をぶつける。
「痛ったっもうっ・・上になったげるっ。」後頭部に巻きつけた両手をテコにし騎乗位の形になる。

　騎乗位になり、主導権は友之から佳乃に移動し腰使いは、いっそう激しくなる。
「ヌッチャッ・・・ヌッチャッリ・・・・ヌッチョッ・・」
　激しい腰使いにより、互いの生殖器同士の摩擦で佳乃から分泌される膣液が白濁し粘性化する。

「っいいよっ・・パパっ・・はっはっ・・はっうぅぅぅ・・おくっ・おくにあててっ。」
「うっん。・・いいかっいいかっ・・よしのっ・・。」

　グリグリと佳乃は子宮口付近にまで肉棒を導こうと咥え、腰をすりつける。
「もっうっすこしっ・・・もっとおくっにっほしぃぃ。」

　女の本能か、それとも欲望か。全勃起状態のはずの友之の肉棒では子宮付近での快楽は求められない。

　子種を自分の子宮へと送り込み尚且つ絶頂をもとめるには自ら腰を打ち付けなければ牝の本能も女の快楽も成就できない。

「グチュルッ・・グチュルッ・・・・グチュ」粘性の音を６畳の部屋に響かせる発情した牝と雄。
「んっうんっ・・・いいっいいよっ・・・あっはぁっ・・・パパっ・・あっはぁっんっ。」

　佳乃の快楽の絶頂は、友之の雄としては不完全な肉棒では叶えられない。
　が二人には物理的でなく精神的なつながりで絶頂へと誘う。

「パパっ・・・だいすきっだよぅ・・っあっあっあっっっ・・・。」
　この言葉に友之は雄として奮い立ちいっそう腰をグラインドさせる。

　友之の肉棒は臨界寸前の熱いものがこみ上げてきた。

「佳乃・・もっうだめっ・・いきそうだっ・・でっでるっ・・。」
「パパっ・・・きょうはっ・・あっ・だいじょうぶな日だからっ。」
「・・ねっ・いいっよっ・・なかでもっ・・あっぁぁぁぁ。」聞いてか聞かずか、

「ぅうっででっでる。」
「ビッユッ・・ドクドックンッ。」

　夫の熱く白い遺伝子を佳乃は、少しだけほぐされた子宮口で受け止めた。