| ６２−１ ６０１号室の自室に荷物を置き、意を決し児島の居る６０６号室へと歩を進めた。 「コンコンッ・・・・」 「はいっ・・・どちらさ・・ま。」 浴衣姿の児島は、前をはだけたまま扉をあける。そこに立つのは、少し目を腫らした佳乃の姿があった。 「・・こ、児島さん・・・忘れ物です。」 「・・あぁ・・すみません。・・・」 その言葉の後が続かないこの男は、経験のない証拠で、佳乃は自らを奮い立たせるかのように声を発する。 「・・こ、児島さん、お時間よろしいですか・・今日の、お礼を・・・」 「・・あぁ・・じゃぁどうぞ・・・なかへ・・・。」 緊張し裏返りかけた声色ながらも、ホテルの一室へ女性を入れるなど児島にしては大冒険でこの先の行動は未知の領域ではあるが、牡の本能から来る信号を下半身がキャッチしていた。 「し、失礼します。・・・・・・ガチャン。」 扉を閉めた佳乃は、部屋の奥のベッドに腰掛ける児島の傍まで歩み寄る。 「児島さん・・・渡し忘れてました・・・今日の資料です。」 「あぁ・・・ごめんなさい。わざわざありがとう・・・取りに行ったのに忘れるなんて・・・ドジな男だねぇ僕は。」 資料を受け取る児島は、佳乃の白い指に触れ心音が一気に高まっていた。うつ向き気味の佳乃の顔すらまともに見れず、点いているテレビ画面を見て照れをごまかしていた。 「・・・・・・。」 佳乃はもじもじとし、次の言葉を捜していた。男からの誘いであれば体を預ければいいのだが、経験の少なそうな児島の振る舞いを見、このままでは先に進まないことを感じ行動に出る。 「・・・か、加山さん・・・・・なんだい。」 佳乃は、絨毯に膝立ちになり膨れ始めた股間のすきまに手を差し入れる。児島の経験のなさから来る敏感な体のビクつきは、この先の行為も女である佳乃がペースを握らねばならぬことを予見して指先の動きを鈍らせた。 「・・・だ、だめだよ・・・あなた、お子さんがいるんじゃ・・あっ。」 佳乃の身の上を案じながらも体を離すことなく、体を仰け反らせながら若妻の淫らな行為を受動し続けている。 肌触りの余り良くない安物のトランクスは、児島の手しか知らない肉茎の膨張を圧迫し、はちきれんばかりにテントを張り始めている。裏筋付近を上から下へと摩りながら、児島の目を見れない佳乃は、触れたトランクスからの臭いにこの男がシャワーを浴びていない事を認識した。 「うぅ・・・・き、きみ・・・・うぅ。」 どうしていいかわからない者同士が、互いにこの先の行為に戸惑いながらも事が進んでしまう。 「ご、ごめんなさい。・・・・わたしができるお礼は・・・これぐらいのことしか・・・・。」 「・・・えっ・・・い、いいのかい・・・きみには・・・旦那さんも・・お子さんも・・うぅぅ。」 「ご、ご迷惑でなければ・・・いいんです。」 「め、迷惑だなんて・・・あぁぁ・・・・きもち・・いいぃ。」 目を瞑り天井を見上げるような児島の動きは、佳乃の目にはっきり写り児島の女性経験の無さ、薄さがはっきり見えていた。 「・・・・。」 無言の佳乃は、児島の誘導なく肌触りの悪いトランクスのゴムに手を掛けずらそうとするものの、悦にひたっているこの男は腰を上げようとしない。 「・・腰を・・。」 「・・あぁ・・ごめん。」 ４０年近い童貞生活に別れを告げるべく児島はベッドに手を突き腰を浮かす。佳乃の両の手は硬いゴムにかかり恐る恐るトランクスを脱がす。すると余った皮が亀頭を隠す短めの牡の武器が顔を出した。 恥ずかしさからか児島の右手は半勃起した肉棒を隠し佳乃の視線を遮った。一回り以上はなれた人妻に皮の被った仮性包茎の肉棒を見られている事に動揺した児島は経験の無いことを隠し精一杯の強がりを言う。 「・・・ご、ごめんね・・最近、ご無沙汰でさぁ、こういう事。興奮してきちゃったよ、大人気ないね・・ハハハハッ。」 てれを隠しながらも自ら余った皮を剥きあげ、ピンク色の亀頭を露出させる。コンプレックスでもあるこの仮性包茎の陰茎をはじめて母親以外の女に目視された。そのコンプレックスのカリ首には恥垢がこびり付きチーズ臭さが鼻を刺す。 「・・・しゃ・・シャワーを浴びていないのですか？」 「あぁ・・・・まだだよ・・・。どうかしたかい？」 「・・い、いえ。・・・・ハムッ。」 半勃起の陰茎は、ムクムクと血流を増大させるがその大きさは、大島の沈静時よりも小さいものだった。いとも簡単に咥えた佳乃の口の中は、何日か分の恥垢とカウパー腺液が混じりあいながら咽喉の奥から鼻を伝いむせ返る臭気を伝達する。 「・・・あぁぁ・・・いぃぃ。」 「チュパッ・・・・・チュパッ。」 目を閉じたままフェラチオを始めた佳乃は汚れた亀頭を入念に舌先でクリーニングする。それは、旦那である友之にするように丹念に舐りとっていた。 『パパだと思えば・・・・いいの。パパの物だと・・・』 心の中で佳乃は、同じ大きさ程度の友之の物だと言い聞かせ、同じ仮性包茎の亀頭をいつもと同様に舌先を絡ませていた。 「チュルッ・・チュルチュルッ・・・ジュルッ」 「・・・き、気持ちいいよ・・・・君、上手いね・・・久しぶりだよこんなに気持ちいいのは・・・。」 童貞であることをばれまいと必死に取り繕う児島は、誰と比べてなのか佳乃のフェラチオを評価し始める。 「・・・そう・・そこそこっ。・・・・僕が・・付き合った中でも・・・上手な方だ。」 「ジュルッ・・・・ジュルジュルッ」 「あっ・・・あぁ・・・・。」 「ビクンッ・・・ビクンッ・・・ドッ・・ドクンッ」 尻を窄めた児島は、逃げ腰になると佳乃の口からするりと陰茎が抜け去り、尿道から白い精液をドクドクと勢い無く佳乃のあわてて開いた手のひらに放出させていた。 やまもと不動産の制服を一着しか持ってきていない佳乃は、制服への射精を免れたのは幸いだったが、手のひらの精液処理に戸惑い、児島と目を合わせてしまう。 「・・・ご、ごめん。・・・久しぶりの・・フェラ・・だったから・・・つい。」 「ティッシュ・・在りますか？」 「・・・・えっ・・あぁ・・・ごめん、気が利かなくて。」 児島は先端から零れる精液を絨毯に落としながらトイレへと向かいトイレットペーパーを取りに行こうとするが反転し、ひざまづき両手を合わせ精液のこぼれを堪える佳乃のもとへ陰茎を隠しながら戻る。 「・・の、飲んでくれないか？・・・・それを・・・。」 |
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| 2009.11.28掲載 |
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