| ７４ 樽本の使用目的 パソコンの動画を止め、データ内にある時刻を確認している横山。樽本が果て、佳乃がうなだれ樽本の胸に顔をうずめる瞬間に、自分の股間が熱を帯びているのに気付く。 「やっぱり、怒りがわかない。・・・むしろ、普通に犯すよりも興奮を覚えてしまった。」 佳乃を佐々木に渡す時に言った、総帥と同じ嗜好ではなく、本来はその逆で佳乃の夫、友之の嗜好「寝取られ」が横山の脳裏に浮かぶ。 「このあと・・・浣腸を施したと、いっていたが・・・。」 動画を再生するアイコンをクリックできずに横山は再びデータを読んでいた。佳乃の牝度数を示すグラフは、１番高い数値が死を悟った１５秒後で、その次に続いたのが、樽本が足枷を解き、陰茎の挿入を果たした時であった。浣腸を施した時のデータはあまりさえず、逆に鈍化していた。 「アヌスの奥に、ツボがあると思ったのだが・・・・そうではないのか？」 その疑問を打ち砕くのには、あまり時間を要しなかった。アイコンをクリックすると樽本と佳乃の会話が聞こえ、その疑問は解決に向かう。 「はぁ・・はぁ・・・。」 息も絶え絶えの佳乃は、陰茎を抜き去った樽本の姿を見つめる。かいがいしく佳乃の体を蒸しタオルで拭き、自らが汚した陰唇廻りも念入りに拭う。 「はっ・・・はぁ・・・あっ。」 拭う力に押され、奥に打ち込まれた精液は押し出され拘束台を汚す。体を拭き終えたタオルでそれを拭うと、洗浄用のノズルを用い、佳乃の膣内を洗浄し始めた。 「奥さん・我慢してください。・・洗浄しておきます。」 「は、はいぃぃ・・・お、願いします。」 四つんばいの姿のままノズルを膣口付近に差し入れ、温水をゆっくりと流し始める。婦人科で経験したことのある佳乃は、その時とは違う熱量を帯びた膣肉を冷まされる感触に声を漏らす。 「はうっ・・・・あんっ。」 「す、すいません。・・きつ過ぎましたか？・・・これでどうです。」 「・・・はい、・・・だ、大丈夫。」 自ら放った精液を洗浄する樽本は、佳乃の恥じらいに、婦人科の実習医としての立場を思い出そうとしていた。赤く染まった佳乃の陰唇は、洗浄水により冷却され程よい赤みを帯びた状態に戻る。 「・・・。」 「ど、どうしました？」 「・・・。」 洗浄のキットを片付けると、尻をもじもじし、落ち着きのない佳乃の姿に気をむけた。問いかけにも無言になり、様子のおかしさに戸惑いを見せる。 「お、おトイレに・・・・。」 「えっ・・？」 「・・・おトイレに行かせて・・・も、漏れちゃう。」 「えっ・・・小さい方ですか？」 「・・・。」 「お、大きいほうで？・・・。」 「は、はい・・・さっきの・・・ドリンクが・・・。」 生死の境目で注入された、擬似の弛緩剤がここに来て佳乃の排泄を促す。戸惑いを見せぬ樽本の表情は、興奮を抑え低音で拒絶と交渉を同時に進行させる。 「・・・そうですか。・・もう一つ実験を考えられているんです横山先生は。その排泄に関する実験をね。」 「・・・。」 「心配しないで・・奥さん。・・・僕は、見ないから。・・・だから、もう少しお薬を入れさせてください。そうすれば、先生が帰ってきても、見ている前でしなくてもよくなるから。」 樽本の声は、蚊の泣くような声で耳元に届く。この部分は、マイクにも拾われず横山の耳にも届かない。 「・・・。」 そっと頷き、樽本を信じた佳乃は、その言葉を受け入れ、埋め込まれ続けているアナルプラグへの点滴チューブの接続を受け流した。体ではその行為を甘んじて受け流すことは出来ず、尻を振り二、三度、樽本の注意を受ける。 「お、奥さん・・嫌がっても、だめだよ。・・・ほら、もう繋がった。」 吊るされたチューブの内容物を変え、グリセリン水溶液を佳乃の直腸にダイレクトで送り込む。簡易型のポンプで圧力を加え、佳乃の直腸に残るドリンクとエア、そしてグリセリンが適度に混ざり合う。 「あぁぁ・・・そ、そんなには・・む、無理ですぅ・・・外して・・ねっ・・・だめ。」 無言で見つめる樽本は、佳乃の尻を突き上げさすように背中を無理に反らさせる。背骨を弓なりに反らせ尻を上げると点滴チューブの残量は一気に減り、すぐの間に空になった。ポンプのスイッチを切ると、チューブを外し、隙間の出来たアナルプラグに小さな脱脂綿を埋める。 「ゴロォォォォォォ・・・・ゴロッ・・ゴロォォォ。」 佳乃の腹の虫は直腸に集中し、奏でる音が脂汗を額に浮かび上がらせる。 「まだっ・・・も、もうぅぅ・・やぁぁぁ。」 佳乃の腰のくねりに、実習で学んだ排泄のタイミングを見計らい、再び佳乃の足枷を施し、逆に手の拘束を解いた。直腸がグリセリン水溶液を吸収し始めると、佳乃の脂汗は次第に量を増し、言葉も拒絶の言葉から悶絶の吐息に変わる。 「うぐぅぅ・・・く、くるしぃぃ・・・。」 「奥さん・・・洗面器です。・・・これに・・・。」 手渡された大き目の洗面器を、尻にあてがうと樽本の視線を気にし、淵一杯に尻を預ける。繋がったデータ用ケーブルも折り曲げられ、洗面器の淵から垂れ下がる。 「はぁぁぁ・・・だ、だめぇぇ。・・・で、でるぅぅ。」 樽本がパソコンの画面に注目したのを見計らった佳乃は、肛門に力を入れ、差し込まれたアナルプラグを押し出そうとする。脱脂綿から伝わる液体の量が増え、茶色く染まった頃、三段にくびれたプラグの最後のくびれが肛門を押し広げ、排泄物と共に洗面器へ堰を切って流れ込む。 「うぐぅぅぅ・・あはぁぁぁ。」 「ゴトンッ・・・・・ピュゥゥゥゥ・・・ブ・ブリィィィィ。」 勢いよく噴射される流動物は、画像に残らず、洗面器の中に溜まる。排泄の臭気に恥ずかしさがこみ上げた佳乃は、顔を覆い嗚咽する。 「うっ・・うっ・・・うっ。」 「お、奥さん・・・終わりましたか？」 「うっっ・・・・は、はいっ・・・あ、足枷を外して・・・自分で処理します、だから足枷を・・。」 「いえ、僕がやります。・・・・奥さんはそのままで・・・紙を使ってください。」 目を合わせぬようにした樽本は、佳乃にちり紙を渡す。肛門周りの汚物と洗面器の跳ね返りの汚物を拭くように箱ごと渡した。 「拭き終わったら、洗面器の中に入れてください。」 「うっ・・・グスッ。」 嗚咽のまま箱を受け取ると、４枚ほど重ねて肛門の回りにあてがい拭き取ってゆく。それを数回すると、紙にうつる汚物の色も無くなり、続いて跳ね返りの部分も拭い落とした。 「・・・お、終わりました。」 「・・・では、処理してきます・・・濡れタオル使ってください。」 「・・・あ、ありがとう。」 佳乃が軽く腰を浮かすと洗面器を取り上げ、中に沈んだプラグを摘み上げると消毒液の中に沈めた。指先についた佳乃の汚物を気にすることなく洗面器一杯に浮かぶ、ちり紙の山を備え付けの和式便器に流し、流れきりそうにないのか、二回に分けて流水させた。 「ジャァァ・・・・・・ジャァァァ」 ゴポゴポと音を立て、溜まり水が一度大きく引くと、再び水は溜まり出し、汚物の残像を消し去った。 汚物の残像と共に動画も真っ暗になると、横山は椅子に仰け反り、画像の中の佳乃の行動を結論付ける。 「そうか・・・佳乃の奴。・・・樽本に気を許したために・・・浣腸時の牝数値が・・・伸び悩んだのか。」 嫌々された浣腸ではないことがわかった横山は、樽本の優しさの中に、佳乃への調教の本丸が築城されることに気がつきパソコンを閉じた。 横山はパソコンを閉じたその時、浣腸を承諾した佳乃への、樽本の聞こえない言葉の意味も理解していたのだった。 |
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| 2010.3.27掲載 |
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