８　エイプリルフール

「駿君、今日夕方さぁ、時間空いてるかなぁ？」若妻は携帯で連絡を取る。
「えっ、あっまー空いてるっちゃ空いてるけどなんだよっ急に。」ぶっきらぼうな返答。
「っうん。最近あんまりあってないじゃない。」
「だから・・・ねっ、恥ずかしいからねっ。わかるでしょっ、今日旦那、遅番なの。」

「あー別にいいけど、俺今日あんまり金もってねーし。」
「連れと夜に約束してるしさー。」少しこの女が鬱陶しくなってきている。

「いいのっ、お金はわたしが出すし。友達と遊ぶお金も少しなら出してあげるから。」
「わかったよ。じゃー１１時くらいまでならいいよっ。」
「じゃ、いつもんとこ迎えにきてよ６時くらいにさっ。」
「うん。ありがとう、じゃっ６時に迎えにいくねっ。・・・ガチャッ。プーーー。」
「めんどくせー。まっ金くれるし、最近セックスしてねーし、たまにはいいかっ。」

　夕方６時、ネオンがまたたく郊外のパチンコ店の裏口付近で、駿は若妻の迎えを待つ。

「おっせーなっあの女。」
　
　咥えタバコのまま、ポケットに手を入れノーネクタイのスーツ姿で壁にもたれかかる。
「プップッー」
　軽自動車が駿の前で止まり、駿はタバコを靴で火を消し、軽の助手席に荒々しく乗り込む。

「何分またせんだよっ。誘った人間がおくれんなよっ、ったく。」最近の若者らしくキレやすい。
「ごっごめん。ちょっと込んでて道が・・・ごめん怒らないでっ・・・ねっ。」
　と若妻がおびえ、媚を売るように謝る。

　郊外から市街地を抜け、街の反対側付近まで車を進めその間ほとんど会話もなく移動する。

　ご機嫌を取ろうと、
「駿君さぁ、スーツ着てると大人っぽく見えるね。年下とは思えないよ。」あまり聞いていない駿。

「・・・・・・ねぇ。どこ行くこれから？」
「いつものとこ行きてぇーから、俺をさそったんだろっ。」
「あんま時間ねーからさっさと行こうよ。」とそっけなく言い放つ。
「っうん。じゃいつものとこ行くねっ。」従順な若妻は前を向きなおし、いつものところへ向かう。

　雑居ビルが並ぶ町の中落ち着いたネオンの『ペルソナ・エキセントリカ』というホテルへと車を滑り込ませる。
　鍵を開け、４０２号へ若妻とともに淫靡な空間へと誘われる。

　そこは日本語で変人というホテルの名にふさわしかった。

「駿君、いつもみたいにねっ。」
「あの椅子に拘束してっ、汚れたわたしをめちゃくちゃにいじめてっ！！。」

　若妻は着ている服をすばやく脱ぎ捨て、駿に抱きつき部屋の中央に鎮座した婦人科用の開脚椅子のような拘束台へ導く。

　駿は何度も来ているのか慣れた手つきで上半身裸で黒いＴバックに黒のハイソックスを穿いたまま状態で、女をＭ字開脚に拘束する。

「おいっ、Ｔバック穿いてくるならよっ、毛ぐらい処理して来いよっ。たくっ。」
「ブッチッ」はみ出た毛を一つまみし引き抜く。
「っつ、ごっ御免なさいっ。はずかしいっ。」若妻は潤んだ瞳で、男に刺激を求める。

「駿君、バックにおもちゃ入ってるからそれ使っていじめてっ・・・ねっ。」
　バックからイボ付の電池式バイブと釣針型のコードのないタイプのディルドーを取り出す。
　手足を拘束され卑猥なおもちゃで責められることを要求する若妻。

「わかってるって、この変態がっ。」
「もっと普通の女かと思ってたけど、とんでもない変態妻だなっ。旦那も好きなのかこんなのが？」

　釣り針型の先だけがこんもりと膨らみ根元になると急激な細さのディルドーを、Ｔバックを紐の部分だけをずらし若妻のまだあまり湿り気のないおま○こに無理やり挿入し、分泌液を引き出そうとする。

「風呂入ってねーんだろっ。」
「俺も入ってねーからシャワー浴びてくっからこっちのバイブと仲良くしとけっ。」
　と、駿は先に入れていたディルドーを抜き去り、イボ付のものを膣液が滲み始めたおま○こに、スイッチをいれ突き刺す。

「あっはっー。だっだっめー。」
「行かないでシャワー浴びちゃったら駿君のチンポの匂いが消えちゃうっっ・・・あぁっ。」

　そんな言葉も耳に入れず、シャワールームへ向かう。
「あっそうだ、鍵かけてねーから誰か入ってきたら、喜ばしてもらえやっ。」
　とにやけた顔で若妻を見下す。

「いっいやぁーんっ、ひっひっー・・・・はーっ。」
　Ｔバックの細い紐状の部分に固定したバイブがグネングネンとおま○こを犯し続ける。

　シャワールームからも拘束され放置され無機質なバイブの責めにむせび泣く、若妻のせつない喘ぎ声が薄く聞こえる。
「はっはっ・・・いいっいいっ・・はぁっはっんっ・・」
「しゅんっくんっ・・・・はやっくっ・・おかっしってぇっー。」
「もっもっうっ・・・だっだめっー・・もっもれっちゃっうっ・・・いいっひっー。」

「ジョッジョッ・・シャッーーーーーーーーー・・」
　若妻の膀胱に蓄積されていた、黄金色した小便で勢いよくタイル床をぬらす。

「ひっひっ・・・ひっくっ。」
「ガチャッ」駿が真っ裸でチンポをぶらぶらさせながらシャワールームから出てくる。

「あーあー、またお漏らししちまったのかっ。たく、小便くせー。」
　と床にバスタオルを投げやり足で拭き取り、

「おいっそんなにチンポほしいのかっ。小便もらすほどよっ。」

　無言のまま首だけを縦に振る拘束された若妻。
「よしっ、じゃぁ。」と拘束台のハンドルを回し、頭の位置がしだいに逆立ちした状態になると、
「ほんじゃお待ちかねのチンポ、咥えろっ！佳乃っ・・・」

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「・・・・っとこんな感じかなっ。今日は。」
　と小山が同級生である吉田とカウンターでビールジョッキ片手に談笑している。

　驚きを隠せない吉田は、
「ほんとかよっ。マジであの女そんなＭ気あんのかよっ。」
「結構かわいいし、女って見かけによんねーんだな。」

「それよか、俺と飲んでねーであの女呼んでよっ、３Ｐってのはだめかっ？えっ駿よっ。」
　少したじろぎ、
「いっいやっ。・・・旦那が夜中に帰ってくるらしいからさっ、かっ帰らしたんだよっ。」
「・・だから無理だって。」
　嘘のつじつまを小山は、あまり優秀でない頭脳で必死に合わせる。

　小山の作り話に、興奮し前を膨らませている吉田に、
「おい吉田。あんまりあの女しつこいから今度お前に貸してやるよっ。」
「あの女、外語大の前にある『やまもと不動産』に勤めてるからさっ。」

「ほっホントかっ！」吉田は目をぱちくりさせる。
「あー物件紹介してもらう振りして、アパートのなか連れ込んで・・楽しめよっ。」
　あまり嘘も大きくなると自分の首を絞めることになる。

　そんなこと今の若者に理解できようもない。この小山も同様に・・。
　
　自分がそんな作り話のネタにされてるとは知らず、悪魔への生贄はエイプリルフールの夜道、家路を急ぐ・・。