１．

　自分の母親は不倫していた、または目撃してしまったという経験はないでしょうか。
　もしくは今振り返ると自分の母親の行動でアレ？と思い当たる事はないでしょうか。
　例えば学校帰ってきたら、母親と見知らぬ男性がいて、その時の母の態度がいつになく驚き、慌て、明らかにどこか不自然だった。
　またパートに勤め初めたら、ある時を境に次第に帰りが遅くなり、男性の車で送ってもらっていた。
　急に服装が派手になり、夜や休日よく出掛けるようになった。
　改めて返してみると思い当たる節がある人は、少なからずいると思います。

　これは僕の話ですが、高校の時の昼休みの時間に、友人の母親が他の男性とデートをしている所を、偶然同じクラスメートの女子達が目撃した事から端を発し、クラス全体でそういう話になり、その時おおよそクラスの３分の１くらいのクラスメートが、実に様々なきっかけで、自分の母親が不倫をしている、もしくはしていた事を知っているのに非常に驚いた事があります。
　実際にはまだ子供の方が気付いていない場合や、それ以降に母親が不倫を知ってしまった場合など含めると、実際はもっと多くなるでしょう。
　一昔前とは違い、テレビやドラマ、そしてインターネットなどのメディアで不倫をテーマにしたもの盛んに取り上げられ、婚外恋愛やダブル不倫など言葉が定着し、主婦達の不倫が、さして珍しくもなくなってきている現在、日常の何気ない所に潜む不倫という甘い誘惑にも負けずに、本当に浮気や不倫も経験した事などないという女性は、いったいどれ程いるのでしょうか。
　僕自身も母が不倫をしていました。
　とにかくあんな真面目だった母が、女盛りを迎え、一時の誘惑から不倫という名の禁断の世界に足を踏み入れ、他の男に抱かれ、オンナとして美しく変わっていく母の姿を思い出すと、そんな女としての生き方に対して今でも思わず興奮してしまいますね。
　そもそも母が不倫という禁断の恋に出会ったのは、僕が小学校５年生の時に、横浜に引っ越して来た時でした。
　僕は母が短大を卒業した翌年の２１歳の時に生まれ、母は当時３２歳というまさに女盛りを迎えた年齢でしたが、真面目な性格で、化粧とか特にせず、服装一つとって見てもトレーナーやＴシャツに、ジーパンやチノパンといった感じで、不倫とは無縁の存在でした。

　一方父は、測量士で大手の測量会社に勤め、主に高速道路関係の測量をして工事図面などを作る仕事をしているのですが、高速道路という都合上、現場が地方の田舎の山奥などが多く、その為会社が近くの民宿を借り切り、一年の大半は出張で一度出張に行ったら２〜３ヶ月は帰って来ません。
　引っ越してきて半年程は、母は家で専業主婦をしていましたが、やはり父も出張でほとんどいないそんな環境で、横浜という立地もあってか、色々な仕事が多く、周りの主婦達も空いている時間を利用してパートなどをし、そのお金で自由に欲しいもの手に入れている姿を目の当たりにして、短大卒業後すぐ結婚し、ほとんど社会経験がないそんな母も、次第に仕事をする事に興味を持ち始め、父に昼間はパートに行ってみたいと話し、最初は母が外で働く事に対して反対していた父も、銀行のパートだったらという事で父も納得し、結局母は銀行で働く事となりました。
　そして結婚後初めて外に出て働く事になった母は、最初は夕方5時に家に帰って来ていました。

　ところが半年ぐらい経った時を境に、次第に帰宅する時間が遅くなり、夜の９時ぐらいに帰って来る日が多くなり、月に２度ぐらいは午前0時ぐらいに帰って来るようになりました。
　そんな時は家の近くまで、誰かに車で送ってもらっているみたいでした。
　それと同時に服装もチノパンやジーパンを好んで着ていたのがぴたりとやめ、その代わりスリットの入ったひざ上ぐらいの長さのタイトスカートや、割とぴったりとしたワンピースなどを好んで着るようになり、そしてストッキング嫌いで、履いているのを見た事がなかった母が、急に黒っぽいストッキングも身に着けるようになりました。
　またいつの間にか玄関からは、よく履いていたスニーカーが消え、代わって黒のハイヒールや同じく黒のヒールの高い先の尖ったミュールなどが並び、また髪型も程よい栗色に染めソバージュのように変わり、うっすらと香水もするようになり、子供ながらに母がどことなく女っぽく、おしゃれになっていくのをはっきりと覚えています。
　休みの日は結構外出も多くなり、昼ぐらいからだいたい夜の９時ぐらいまで外出していました。
　もちろん久々に父が出張先から帰ってくる時は、早めに帰宅していました。
　不思議な事に、それまで性格も暗く、少しの事で怒っていた母が、明るくいきいきとした感じになり、性格も優しく、穏やかになっていきました。
　不思議な事に子供から見ても小さな事でよく喧嘩になっていた父と母が、目に見えて仲が良くなっていくのが驚きました。
　当然家庭の中も電気が点いたように明るくなり、母が外で勤め始めて良かったなぁとすごく実感しました。

　そして母が働き始めてからおおよそ９ヶ月程経った遠足の日の事でした。
　僕も小学生最後の年となり、その日は朝から曇り空で、母が朝早く起きて作ったお弁当を持って登校し、学校に着いたらまもなく雨が降り始めました。暫らくは様子を見ていたのですが、結局遠足は雨で中止となり、午前中で家に帰る事となりました。
　帰宅途中あと５０メートル程で、家に着くという所で、自分の家の玄関からグレーのスーツ姿の男性が出てくるのが見えました。
　一瞬訪問販売のセールスマンかと思ったのですが、誰もいないはずなのに何故玄関から出てくるのかと不審に思い、走って玄関のドアまで行き、手をかけたら鍵が掛かっておらず、もしかしたら泥棒ではないかとドアを開け玄関に入ったら、銀行に行っているはずの母の黒のハイヒールが置いてありました。
「あれ、早く帰って来たのかな」と思い、居間やキッチンを見ても母の姿はなく、母がいつも寝ている２階の寝室に行き、ドアを開けました。
　その瞬間今まで見た事もない光景が飛び込んできました。
　部屋の中は母のスカートや上着が床に散乱し、黒のブラとパンティーがベッドの端の方に無造作に置かれ、そして母はベッドの上で、腿あたりまである黒のストッキングを身に着けたまま、他に何も身に着けず、仰向けで大の字になって、陰毛とそしてそこに隠れた女の大事な部分も露にしたまま、まるで疲れ果てた様にぐったりと寝息をたてて寝ていました。
　そして部屋の感じからして、さっきまで誰かいたような気がしました。
　今思えば、母が先程家から出て来た男性とセックスしていた訳ですよね。しょうがない母親ですよね・・・。
　オンナ盛りを迎えた３２歳の、夫が出張でほとんど家におらず、外で勤めた経験がない女性がいたら、当然職場の男性達はだまって見ている訳ないですよね。
　そんな男達の不倫という甘い誘惑に晒されたら、たとえ真面目な女性といえども、自然　と他の男性とそういう関係になるのも、無理もないことでしょう。
　職場といえどもやはり男と女が一緒にいるわけですから・・・・。まさしくこの頃が母にとって不倫デビューだと思います。
　ただその時の僕は、初めて見る母のオンナの姿に少なからず驚いたものの、笑ってしまうのですが、ここ最近帰って来るのが遅かった母は、仕事の疲れから、脱いだまま寝てしまったのだと、解釈してしまいました。

　今思い返すと、女性は不倫し始めると明らかにカラダつきが変わってきますね。
　そう感じたのは、先程の偶然全裸で寝ていた母を見てから１ヶ月ぐらい経ったママさんバレーの大会の日の朝の事でした。
　引っ越してすぐに、母が近所の人にどうしてもと、頼まれて入ったママさんバレーでしたが、元来バレーボールに興味がなく、練習も休みがちであまり行かなかった母にとって、最初の大きな大会であり、母もその日は朝から少し緊張しているのが分かりました。
　そして母が寝室で大会の準備をしていたら突然、
「キツイ〜」
　という声が聞こえたので、何かあったのかと思い急いで寝室へ行ってみたら、ユニフォームに着替えていて母が、丁度ブルマを履いたところでした。
　見ると「アレッ」って思うくらい、腰はくびれているのに関わらず、以前に比べ少しお尻が大きくなり、そんなお尻に対してブルマが小さくなってしまったのか、母のお尻に濃紺のブルマがピッタリと張り付きそして食い込み、腿は少しムッチリとしていて、子供ながらに、こんなヤラしい格好で試合に出るの？って感じでした。
　僕自身、引っ越してから、ブルマに対して少なからず違和感を覚えていました。
　というのも依然いた所では、男子も女子も同じ短パンでブルマというものを見た事が無く、ブルマという存在すら知りませんでした。
　引っ越してきてから、上は男子も女子も割とゆったりした白の体育着で、しかし下は上と同じ白でまとめられた男子の短パンとは対照的に、何故か女子は、ぴったりとしカットが入り下着の様な形で、色もまるでそれを強調するかのように濃紺色のブルマを履いていたのに、強いカルチャーショックを受けました。
　成長期に入り発育のいい女の子は、体の成長に対して小さくなったブルマを食い込ませる様に身につけ、そんなカットのきつくなったブルマはパンティーと思える様な姿で、小さい頃から人前でブルマを身につけている為か、別にブルマに対しては別段抵抗もなく、体育の時間以外の授業の時や、登下校時にもブルマ姿でいたり、また友人の家に遊びいった際にも、高校に入ったばかりのお姉さんが家の中をそんなブルマ姿で歩き回っていたりと驚きの連続でした。
　また近所にある高校の体育の時間や、放課後の部活の時間になると、折から来るハイレグブームの影響か、またスポーツに関して専門的になってきている為なのか、普通のものより角度のきついハイレグ風のブルマを身に付け、体つきも大人に近く、年頃である女子高生達がまるでパンティーの様な姿で、恥じらう事もなく平然と僕の家の前を走っていたのには、思春期を迎えつつある少年にとっては、非常に刺激的な光景でした。
　もちろんそんな僕の前で、きつくなったブルマを食い込ませて履いている母の姿は、息子である僕にとっても、白のロゴの入った体育着に、下はパンティーを履いているように見え、少々過激に映りました。
　やはり成熟した体の人妻にブルマは犯罪ですね。

　そして母親が僕に「先に体育館に行ってくれる」と言い、試合会場である僕がいつも通っている小学校の体育館について待っていました。
　まもなくして母親がブルマ姿のまま、男性が運転する車で来ました。その男性を見た瞬間、この前自分の家から出てきた男性である事に気付きました。
　二人は車から降りると、母は自分と同じぐらいの年齢のスポーツマン風の感じがするその男性を、会社の同僚でよくお世話になっている人と紹介し、その男性も僕に笑顔で挨拶しました。そして母は
「お父さん焼きもち焼きだから、誤解するといけないからこの事は内緒にしてくれる。」
　といった内容の事を言い、僕は母が以前より性格が明るく、そしてやさしくなってきたのは、会社でそういった友達がいるからなんだと、母の交友関係を好意的に受け止めました。

　そして試合が始まり、やっぱり母の姿が、選手で出ている他の近所の奥さんより少し浮いて、目立っているのが分かりました。
　しばらく試合を見ていたら、たまたま近くにいて応援していた４０歳ぐらいの同じ町内の人と思われるおじさん二人が、軽く母親を指差し、ヒソヒソと「いい尻しているな」「どこの人なんだろう」などと案の定、母親の事を言っているのが聞えました。
　そして母の体を、他の男性が性的な目で見ているとい思うと、何か複雑な気持ちに包まれました。

　そして試合は予定通り昼過ぎに終わり、やがて体育館の片隅で町内会が用意していたビールとジュースとおつまみで、ちょっとした宴会が始まりました。母も選手とした出場した手前、母も他の選手の人と一緒に近所の人と飲み始めました。
　初めての町内会の人と交えての集いなのか少し緊張した様子でした。
　やはり近所のおじさんが、母のそばに寄ってきて、明らかにヤラシイ目つきでそんなブルマ姿の母に下心潜めながらビールを勧め、そんな下心など知らない母は、緊張感と断り切れない性格が災いしてか、勧められるがままに飲まされてしまい、アルコールにさほど強くない母は、すっかり顔が赤くなっていました。
　そして何か母が狙われているような感覚に、何とも言えない感覚を覚えながら、早く終わらないかなと思っていました。

　そして結局この宴会も１時間程で終わり、周りの人達も帰り支度を始め、僕もそろそろ帰ろうかと思い、母の姿を探していると、飲み過ぎで気持ちが悪くなったのか、トイレがある体育館の裏の方から、少し青ざめた表情の母と、そんな母を心配しそうに見つめている会社の同僚と現れました。そして僕を見るなり
「今から別の所で試合の打ち上げであるのだけど、選手だったからどうしても出ないといけないの。もうお酒は飲まないから、今日はちょっと遅くなるけどごめんね」
　と酔いながらも、息子の前で酔い潰れた事に少し恥らっているような表情で、ご飯代と僕に対しての気持ちなのかお小遣いを貰い、母親は、ブルマ姿のまま、その男性の車に乗り込み、父が出張中とあってか、家に帰って来たのは夜の０時を過ぎた頃でした。
　もちろん食い込みブルマ姿のままでした。今思うと彼氏であるその男性と昼過ぎから夜までホテルに入りきり、妻や母と云う事を忘れ、食事以外は彼氏とセックスをし、いわゆるブルマプレイを楽しんだのでしょうね。オンナってヤラしい生き物ですね

　それ以降、週に１回ぐらいの割合で、バレーボールの練習があるからと言って、上は白の無地の体育着を着て、以前より角度のきつくなったハイレグ風のブルマを更に食い込ませ、そんなブルマ姿を隠すように上からコートを羽織り、練習といいながら何故か黒のハイヒールを履いて、家の近くまで誰かの車で送り迎えされているようで、大体日付が変わる頃に帰って来ていました。

　バレーボールの大会以降、何気なく家の周りを歩いていると、近所の主婦の人からは「素敵なお母さんね。」とか、また休みの日になると近所のおじさんから、よく母の事を聞かれた事などもありました。
　やはり夫が長期出張で、栗色の髪の毛にソバージュをかけ、むっちりとしてきたお尻に食い込ませている３２・３の人妻のブルマ姿を見たら、やはり男性達の興味をそそるのは当然の事でしょう。

　そうそう試合が終わった時、たまたまそのバレー大会に、僕と同じく選手として出場している母親を、応援しに来ていたクラスメートの女の子に声を掛けられました。
「さっき話していた女の人。お母さん？」
　突然彼女が僕に声をかけられ、何か母に対して興味ありげな感じでした。クラスでも活発で、それでいてある意味少しませているような女の子でした。
「そうだよ。なんで」
　僕はてっきり、母のブルマ姿が目立っていたのを、指摘されるのかと思い、少しぶっきらぼうに答えました。
「あの男の人は、お父さんなの？」
　以外にも彼女は母でなく、母の会社の同僚の事を聞いてきて、僕は少々拍子抜けしました。
「違うよ。母の友達だと思うよ。」　
　と僕は平然と答えました。そうしたら彼女は「アッー」と何か秘密を知ってしまったかのような表情を浮かべながら
「言っても驚かない！？」
　と彼女が言いました
「何が？言ってよ」
　僕は、彼女は明らかに僕に秘密を隠しているような素振りで、彼女は少し笑みを浮かべゆっくりと言いました。
「さっき体育館の裏でお母さん、そのお友達の男の人とキスしてたよ・・・。」
　僕は、「えっ！」と思いました。母が他の男とキス！あまりにも突拍子も無いことを言うので、僕をからかっているのかと思い。少し呆れたように言いました。
「何言っているんだよ。そんな訳ないだろ。」
　すかさず彼女はいかにも興味ありそうな感じで答えました。
「見ちゃったんだからしょうがないでしょ。あたしが嘘ついていると言うの。何でそんな事を嘘ついてまで言わなければいけないの。」
　と怒ったように少し強い口調で僕に言いました。
　僕は彼女の気迫に圧されながらも、確かに彼女はとても嘘を言っている様には見えませんでした。
　一瞬少し動揺しながらも、しかし僕の中では母が会社の同僚とキスしていたとしても、足がおぼつかない程酔っ払った母は、どうせ冗談半分でしたのだろう。
　人間お酒が入ると人が変わるのは、周りの人を見てよく分かっていました。
　テレビや映画でよく外人はよく知り合いとキスしているのも知っていたので、別にキス自体そんな悪い事ではないと気持ちがあり、それよりは、ただ彼女を通して学校で変に母の噂が広まったら・・・と思いがめぐり始め、しまったと気を揉んでいると、彼女はそんな僕を察してか
「大丈夫！そんな事誰にも言わないから、あたしのお母さんだって彼氏がいるもん。そんな事よりどこまでいっているの？もっと教えて！あたしだって内緒にしてあげるんだから」
　と言われ、少し安心した僕は彼女に連れられるがままに、人気の多い体育館を出て、隣のプールの入り口の階段に腰を降ろしました。
　つい何か独特の雰囲気に飲み込まれ様に彼女の口車に乗せられ、少しずつこれまでの母の事を話しました、ついつい母が銀行に働き始めてから、しばらくして急に服装が派手になり、帰りも遅くなり誰かに車で送ってもらっている事。
　１ヶ月ほど前に偶然見た、部屋に服や下着が散乱した中で、母がベッドの上でストッキング以外全裸の姿で、熟睡していた事など話してしまいました。

　そして彼女自身も母の事をしゃべり始め、彼女の母は物心ついた時には、既に家族に隠れて何人か男性と不倫を繰り返していたみたいです。
　ただ彼女の父親は、そんな妻の行動など知る由もなく、以外にも夫婦中も良いとの事でした。
　やはり不倫によって心も体も満たされると、明るくやさしくなれるのでしょう。
　また彼女自身母親が買ってくる女性週刊誌を、小さい頃からよく見ていて自然とそういった事に興味をもったらしく、そういう事柄に関しては今考えてみると、早熟な女の子だったと思います。
　そしてこの時初めて彼女から不倫という言葉を知りました。
｢じゃあ、私のカンだとお母さん完璧不倫だね。」
　と満足そうに、そしてどこか意地悪そうに彼女が言うと
「不倫？不倫って何？」
　僕は不倫という意味が分からず、すかさず聞き返したら
「不倫も知らないの？」
　と彼女は呆れたように僕を見て
「浮気はだいたい一度切りの関係。不倫はお互い恋愛しちゃって、恋人みたいな深いお付き合いしている関係かな。不倫の方が長くて深いから結構ヤバイかも。この間だってあたしの近くに住んでいた近所のお母さんが、不倫していて、結局離婚して彼氏のところへ行っちゃったみたい。ところでお母さん長くは無いけど、結構深そうだし・・・」
　と彼女は何か愉しんで言っているようでした。
　しかし僕は彼女の話を聞いている内にある疑問が浮かんできました。
　そしてまだ話の途中の彼女に聞いてみました。
「だけど、キスしたぐらいで浮気とか不倫とか言うのはおかしいと思うよ。母親は酔っ払って冗談半分でキスしただけだと思うよ。だって歩くのもやっとだったし、だいたい外人なんかキスとかよくするし、テレビでもよく男と女がキスしているところがあるじゃん。そんなキスしたぐらいで離婚するなんて、きりがないよ。」
　彼女はポカーンと呆気にとられた表情で
「もしかしてキスしただけで浮気とか不倫になると思っているの？」
「だってそうじゃないの。そんな風にいっているじゃん。」
　僕はすかさず言いました。
「はぁ？本当に何にも知らないんだね。キスしたぐらいで離婚なんかするわけ無いでしょ。浮気も不倫もエッチしちゃうから問題になるんでしょ。」
　と半分呆れながらも少し強い口調で言いました。
　僕はとんでもない勘違いをしていた事に気付きました。
　まだ小学校６年生の少年にはそんな大人の恋愛事情など知らなくても当然でしょう。
　そして間違いはないと思いつつも確認するように、彼女に怒られるのを覚悟で聞いてみました。
「エッチって？」
「エッチも知らないの！前に学校で習ったでしょ。セックス！」
　少し小さな声で、それいて怒った口調で僕に言い、更に彼女は続けました。
「だから結婚しているのに他の人とセックスするから、浮気とか不倫とか言って、バレたりして離婚とかになるの！」
　そして浮気や不倫の本当の意味を知った僕は、先程彼女に母が不倫していると指摘され、思い返してみると確かに彼女の言う通り母の行動に腑に落ちない部分があるのは事実でした。
　しかしまだ信じられない僕は、戸惑いを隠せず呟く様に言いました。
「まさか・・・。うちの母親は不倫なんかしないよ。」
　彼女はそんな僕の心情を悟ってか
「大丈夫だよ。お父さんには内緒だけど、うちのお母さんだって彼氏とセックスしているよ。だけど不倫していても、うちのお母さんとお父さんはすごく仲いいし、不倫しててもお父さんの事愛しているから、別に離婚なんかしないよ。ストレス解消みたいなものだよね。きっとお母さん、お父さんいなくて寂しいから不倫してそれでストレスを解消しているんだと思うよ。お母さんとお父さん前より仲がよくなってるんだったら、それはきっと不倫のおかげだよ。」
　と小さな声で言いました。
　僕は彼女の慰めているのか煽っているのか分からない言い方に、次第に僕自身母が不倫をしているのではと思うようになってきました。
　そしてついぼやくように
「そうかなぁ。うちの母親セックスしているのかなぁ。」
　と言いました
「だけどエッチなお母さんの方が絶対綺麗だよ。うちのお母さんだって今年で４０歳だけど、そんな風に見えないもん。さっきよく見ていたけどお母さんだって綺麗じゃない。それとも前みたいに暗くて怒ってばかりいるお母さんの方がいい？」
「そんなことないけど。」
　と僕は言い、ふと彼女は気付いたように僕に聞きました。
「ところでお母さんはどこに行ったの？」
「ちょっと遅くなるって、さっきの友達の車で別の場所で試合の打ち上げがあるってどこか行っちゃった。ご飯代を貰ったから多分夜の８時か９時ぐらいには帰ってくると思うけど。」
　と僕が言うと。
「おかしいわね。試合の打ち上げがあるんだったら、うちのお父さんやお母さんだって出るけどね。ちょっと聞いてくる。」
　とそう言うと不思議そうな表情を浮かべながら、試合の後片付けをしている大人達の所に行き、一言二言言葉を交わした後、すぐに僕の所へ戻ってきました。
「今日は、この後試合の打ち上げなんてないよ。」
　そして少し笑みを浮かべながら言い、すかさず彼女は僕に聞きました。
「もしかしてブルマのまんまで二人で行ったの？」
　彼女の口調からは、はっきりと何かを期待するような感じ読み取れました。
「そうだよ。あの格好のままその友達の車で家から来たから、」
　と僕は答えると
「やっぱりね・・・。」
　彼女は再び意地悪そうな笑みを浮かべながら、何かを確信したように言いました。
「やっぱりって？」
　僕は少しせかすように聞き返しました。
「まだ分かんないの？あんな格好で街中でデートとか買い物とか出来る訳ないでしょ。まして夜、家に帰って来るんだったら。」
　そんな僕に彼女は少し苛立ちながら言いました
「だから何？」
　そんな勘の鈍い僕に一瞬少し呆れたような表情した後、急に小悪魔の様な表情浮かべゆっくりと僕に言いました。
「じゃあ、はっきり言うよ。お母さん今頃どこかでその友達とセックスをしていると思うよ。だから打ち上げだなんて嘘をついて、男の人とあんなブルマのままで行ったのでしょ・・・。だから不倫しているって言ったじゃない。エッチなお母さん！」
　その瞬間何かクラクラするような感覚を覚えました。
　そして彼女はそんな僕を見てなんだか愉しんでいるように見えました。
　僕は、一年程前偶然母が父とセックスするのを見てしまった事がありましたが、思春期を迎え初めうすうすセックスについては知っていたのと、丁度学校で性教育の授業を受けて間もなくの事だったので、夫婦が愛し合う行為としてさしたる驚きはありませんでした。
　しかし母が父以外の男性とセックスしているなど考えた事もなく、まだ信じられませんでした。
　そんな僕を見て、顔を少し赤らめながら、ドキッとするような大人の目をしながら彼女が言いました。
「だって結婚しているのに、そのような男友達がいるのが一番怪しいよ！だけどそれだけお母さんがモテるって事じゃない。その位綺麗だって事だよ。おじさん達なんかずっとお母さんの方を見ていたし。だってお母さんスゴク目立っていたし・・・。自慢のお母さんじゃん。」　
　僕は、そんな彼女の言葉は聞こえつつも、母があんなブルマ姿で、今どこかで他の男性とセックスしているという、強烈な感覚が僕の体の中を襲いました。
　母という女として一種の純潔であるべき存在の女性が、他の男性とセックスしてしまう。まだ小学生の僕には、想像すら出来ない事で、彼女の話は少し刺激が強すぎる話でした。

　結局彼女とは、すぐにお互い別の中学校にいってしまい、小学校を卒業するまで短い期間だったのですが、こっそりそういった話をするという奇妙な関係が続いていました。
　話している内にお互いに何か妙な雰囲気になっていたのを今でもはっきりと覚えています。
　彼女は母が不倫をしている事を最後まで指摘していましたが、そうは思いつつも、その一方僕自身は、実際に母が男性と交わっているところを見た事もない為、実は母は不倫などしていないのではないか気持ちも強かったのも事実です。
　まさにこの頃、母は一瞬の隙をつく甘い誘惑から不倫の世界に踏み入れ、結婚していつの間にか心の片隅に置き忘れていた恋愛という感情が、再び目を覚まし始めた時期でした。
　そして不倫によってオンナとして生まれて来た本当の悦びを知ったのでしょう。
　幸せな家庭があっても恋をし、好意を寄せた異性とセックスをしたくなるのは、男も女も一緒だと思います。
　不倫はオンナを綺麗にさせる一番の特効薬かもしれません。