〜最終章〜

１．

　夏の暑さが終わりを告げ、初秋の心地よさが漂い始めた頃・・・。

　千恵美は純一とラブホテルの一室でまさにセックスの真っ最中だった。
「気持ちイイ！！〜〜〜っ」千恵美の喘ぎ声に純一も・・、
「イクぞ！！・・・いいかい？！・・・ぁぁ〜」
「いく！いく！！ぁアア〜〜っ！！」
　二人の叫び声が部屋に轟きました・・。

　ここ数ヶ月千恵美は純一に平日の昼間の三時間だけ身体を預けていた。
　毎日毎日、午前11時からお昼の2時過ぎまで純一のアパートやシティホテル、ラブホなどを使いセックスに明け暮れる毎日だった・・。
　方や純一も貴美子や義母には目もくれずただ千恵美だけを愛する日々を送っていました。

　千恵美はまだ未開発だった体の隅々まで純一によって開発され、身体の感度はおろかセックスに対する興味も増していき、濃縮したセックスを今では楽しんでいるようです。

　一方家のこともぬかりはなく、娘の送り迎えはおろか食事の支度、家事一切まで今までどうりにきちんとこなし、昼間はセックスを貪る娼婦、その他の時間は良き妻であり良き母であり続けました。
　生活に不自由がない千恵美にとって純一とのセックスはまるで『習い事』みたいな感覚で、一旦割り切ってしまえば女という生き物は貞操観念が消えてしまうのかも？

　純一も心の中では千恵美の亭主にジェラシィーを感じてはいるものの、約束どうりに千恵美の家族にはばれないように繊細な気を配り徹しました。

　二人はここ数ヶ月色んなことを試しながらお互いの身体を確認し合い、お互いの性感帯や弱点を探しあい・・・。
　オーソドックスなセックスをはじめ、道具を使ったり薬を使ったセックスや、ＳＭチックなセックスや、コスプレやアナル・・・ありとあらゆるセックスを互いに試していました。
　お互い羞恥を超えたところで出会っているのでその点での遠慮や気恥ずかしさがなく、お互いに純粋に相手の喜ぶ事をピュアに探りあってる様は、互いに羞恥を持つ夫婦やカップルよりもより良い関係だったんでしょう・・・。

　あるときふと千恵美が純一に尋ねました・・・。
「そういえば貴美子からアレっきり連絡がないけど・・・？どうしてるの？」
「なにしてるんだか・・・？貴美子には君に連絡するなとは言っておいたけど・・。」
「純一さんはぜんぜん会ってないの？」
「いや・・一緒に住んでるから会うには会ってるんだけど・・・。」
「お話とかはしないの？」
「・・・うん・・たまに『薬がなくなったから頂戴』とか『お金が足らないから・・』って言う催促はしてくるんだけど・・・。」
「へぇ〜そんなもんなんだ〜・・・」
「そういえばこないだ・・『男の人を良くする薬ってあるの？』って聞いてきたから、『作ろうと思えば作れると思う』って答えたら『じゃぁ作って頂戴！』みたいな！」
　純一が貴美子の口調を真似て面白おかしく話しました。
「そんなお薬が作れるの？？だったら純一さんも使えばいいのに！！」純一の話し方に合わせ少し笑いながら千恵美が言うと・・。
「冗談じゃないよ！！女のアソコみたいに粘膜に塗る薬なら少々効能が強くてもそこだけにしか反応できなく出来るから大丈夫だけど・・・」
「じゃぁ男の人は・・・？」
「男のモノは外皮で出来てるから・・塗り薬じゃだめなの！飲み薬にして血流を早めるか、もしくは覚醒作用を強くして身体の感覚を上げるか・・・。」
「それって覚醒剤ってこと？」
「まぁ〜それに似たような成分ってこと！！覚醒作用のある薬を内服すれば必ず一旦は脳に作用するわけだから・・・。」
「それって身体には良くないんでしょう？」
「いいわけないね！！それを使ったやつは間違いなく中毒になるかインポになる！！」
「・・・」
「千恵美が気にする事はないさ・・・貴美子が・・どうなろうがその相手がどうなろうが・・・いまさら僕の知った事じゃない・・・。」
「・・・・貴美子が・・・可哀想に思えて・・・。」
「貴美子の子供や僕の義母さんは僕が何とかする！！だけど・・・貴美子はもうだめかもしれない・・・。」
「・・・・・」
　千恵美は本心から貴美子が不憫に思いました、出来る事なら何とかしてあげたい・・・。そう思うのでした・・・。

　そんなある日千恵美は純一から「明日は少し変わった趣向で楽しもう」と言われ・・。いつものようにホテルやアパートではなく駅裏の人気もあまりない喫茶店で待ち合わせて、純一に言われるがまま路地裏の喫茶店とだけ書いてあるお店の前に立ちました。
　そこは昼間でも人の気配がなく寂れたビルの3階の奥にあるお店でした。
　入り口を入るとお店の中は薄暗く、純一が入り口のカウンターで受付を済まし。
　小さなろうそくの入ったグラスを受け取り、それに火をともして奥の席へ案内されました。
　店の中では喫茶店にしてはボリュウムのある音でＢＧＭが流れていて、千恵美はその異様さに少し気遅れていました・・。
　通されたところはコの字型で奥のほうはソファーの幅が広く取ってあり、手前に小さなテーブルがちょこんとあるなにやら異様な形になっており・・・。
「純一さん？ここは・・・？」
「いいじゃないか・・・まずは・・乾杯だ！」
　純一が小さなテーブルの上にあったグラスにビールをついで千恵美とグラスを鳴らした。
　純一は一気にビールを飲み干しテーブルの上に置いたローソクの入ったグラスに息を掛け火を消した。
　そして千恵美を奥の幅の広い場所へ倒して洋服を脱がせにかかった・・。
「いやっ！こんなところで！！・・・やめて純一さん！」
「いいじゃないか・・ここはこういうことをする場所なんだよ。」純一が優しく囁く。
「だって・・・他にもお客さんがいるんでしょ？・・恥ずかしい！」
「大丈夫！声はしても見えはしないから！」
　純一は千恵美にキスをしながら上着を一枚一枚脱がしていった。
　上半身が裸になった頃持ってきた薬を千恵美のアソコに塗った・・。
　純一は丹念に千恵美の上半身を愛撫しながら少しずつ自分の身体をもぐらせ自分のものがズボン越しに千恵美のまだパンティーをはいたままのアソコに当たるような体勢をとった。
　純一の執拗な愛撫と薬を塗られたアソコにズボン越しとはいえ純一の大きくなったものが密着してくる体勢に、千恵美の身体は従順に反応してしまった。
「ぁぁ〜・・・アッ・・・ぁぁ〜・・・」千恵美の口からは次第に嗚咽が漏れるようになった。
「気持ち良い？」純一が聞くと「もうっ！・・・ああ〜・・気持ち良い！！」
　千恵美は腰を使いながらそうつぶやいた・・・。
　千恵美はしばらくその体勢のまま腰を使いズボンの上からアソコをこすりつけながら喘いでいたが、いつしか純一の服を上から器用に脱がし純一にキスをしながら身体をそらし、片手でＧパンのベルトをはずし・・。
　純一を器用に素っ裸にした。
　純一も千恵美が身体をそらしたときに片手でパンティーを下げ器用に足から外すと、指で千恵美のアソコを愛撫しだした・・。
「ああぁ〜・・・イイぃ〜・・・」思わず千恵美の口から大きく喘ぎ声が出た。
　二人は身体を入れ替え６９の形をとるとお互いの性器に貪りついた。
　純一は千恵美の、千恵美は純一の一番感じる部分を攻め・・・、その頃には千恵美の頭には他の客の事など無くなっていた。