その夜、貴美子との電話を切って・・・。
　寝室に行き、寝息を立ててる夫に心の中で謝りました・・・。
（あなたごめんなさい・・・、私は本当の変態になったみたいです・・・。あなた以外の男を知らない身体が・・・・お薬のせいとはいえ他の人とセックスに歓喜し・・・。友人のあれほどの侮蔑に快感をおぼえてしまいました・・・。）
　私は涙しながら横に寝ている夫に心の中で詫び続けました・・・。
　
　次の日・・・、夫を見送り、娘を幼稚園に連れて行き、家で一息ついた頃・・・。また携帯が鳴りました・・・。私は身体が引きつるかのようにびくっとしました。
（また貴美子からだわ・・・今度はどんな命令をされるんだろう・・・）
　少し間を置いて携帯を取りました・・・。夫からでした・・・少しほっとしました。
「もしもし・・・俺だけど！」
　元気な夫の声が聞こえます・・・。
「何？・・・こんな時間に？・・・」
　私が聞くと・・・。
「今朝千恵美の顔がなんか元気ないみたいだったからさ〜、身体でも悪いのかって思って・・・。どう？元気？？」
　私は勤めて平気を装って・・・。
「元気です！・・もう・・そんなくだらないことで電話したの？？忙しいんでしょ？」
「くだらなくは無いさ〜！！俺にとっては綾香と千恵美が宝物なんだから・・・。お前たちが元気ないと俺もつらくってさぁ〜・・・。」
　夫の言葉に感激しながらも・・・
「なぁ〜に、綾香が先で私が後なの？」
　私がおどけて見せると・・・。
「ばぁ〜か！俺は今こんなだからお前たちにあんまりかまってやれないから・・・・。悪いとは思ってるんだ〜。でも・・・」
　夫がしんみりというので・・・。
「私は今のままで十分幸せだし、元気です！！あなたもお仕事がんばって！！」
　私が明るく言うと・・。
「じゃ〜これで切るけど・・。なんかあったらすぐに電話しろよ！！」
　夫が言い電話を切りました・・・。
　私は跪き大きな後悔を胸に泣きじゃくりました・・・・。

　それから一ヶ月近く貴美子からの連絡はありませんでした・・・。
　わずかに残ってたお薬も勤めて使わないようにして、身体が疼きだすと家事や他の事に一生懸命気を紛らせました・・・。
　以前のような緩やかで幸せな生活が続きました・・。
　確かに性生活の不満はありました！翼君とのセックスやお薬を使ったオナニーに未練が無かったといえば嘘になりますが・・それでも夫の優しさや娘の愛おしさで満たされていました・・・。
　いつ貴美子から連絡があるのか・・・。それだけが不安でした・・・。

　もう二月ほど貴美子からの連絡がありません・・・。私の生活は既に以前と変わらなくなっていました・・・。
　貴美子からの連絡は以前にも増して心配でしたが・・、身体も以前に戻りあまりあのときのことも思い出さなくなっていました・・。
　そんな嘘で固めた幸せを崩すように電話が鳴りました・・・・。
　貴美子からでした・・。いつもの喫茶店で待ってるとだけ言い電話は切れました・・。
　私が急いで喫茶店に行くと、貴美子がニコニコしながら待っていました・・・。
「待ってたわよ・・・。よく来てくれたわ・・。」
　貴美子が言いました・・・。
「お願い！！私達・・・いえ私の身体がやっと元に戻ったの！もうこのまま見逃して・・・、お金なら好きなだけ都合をつけるから！」
　私が言うと・・。
　貴美子が怒ったような眼つきで
「やっぱりあなたはお嬢様ね！！私はお金なんて欲しくは無いわ！！」
　と言い捨てました・・・。
　私はしまったと思いつつ
「じゃぁ〜どうすれば許してくれるの？？」と言うと・・。
「あなたには少しお仕置きが必要ね・・・。あなたの身体の中にいるどスケベで淫乱な本性を思い知らせてあげる！！」
　そう言って私の手をとり喫茶店を出るととあるアパートの一室に連れて行かれました。何にも無い部屋の真ん中にベッドだけがある部屋でした・・・。
「服を脱いで！！早く！！」
　貴美子が怒鳴ります。
　私は観念して裸になりました・・・。
「今度の薬は今までに無い強力なものよ・・・。あなたがその誘惑に勝てたなら今までのことは綺麗に忘れてあげる・・・。」
「その代わり・・・、このお薬に負けてあなたがエッチなことをしたらあなたの負け！その時は潔く奴隷になるのね！わかった！！」
　私は頷きました・・・。我慢できる自信がありました・・。前の身体に戻ってると信じていました・・・。