６．４０４号（亜衣−１）

　小宮 亜衣は近くの高校に通う17歳で、母子家庭だった。
　徹は亜衣親子が引っ越してきた時に会っただけだったが、徹好みの小さな可愛い顔が印象に残っていた。

「どうしたんだい？こんなところで・・・今日は確か修学旅行だったんじゃないのかい？」
　徹は俯いていた亜衣に明るく声をかけた。
「えっ!?・・・岩下さん・・・」
「そう101の岩下だけど、何かあったのかい？」
「いえ！岩下さんには関係ないことです」
　亜衣はキッとした表情で岩下に言い、その場を立ち去った。
（何なんだ？何かあったんだろうけど・・・）
　徹はあまり考えないようにして映画館に向かった。

　映画館の入り口は大勢の人が入館を待っていた。
（ウソ・・・まいったなぁ〜）
　徹は映画館の裏通りに入り、喫茶店に行こうと思った。
（あれは・・・何をしてるんだ？あの娘は・・・）
　数人の男の子に囲まれた亜衣の姿を見つけ、徹は駆け寄って行った。
「やぁ、どうしたんだい？君たち、妹に何か用でもあるのかい？」
「チッ！保護者同伴か、おい！行こうぜ！」
　男の子たちは捨て台詞を吐いて、亜衣の傍から離れていった。
「何をしてるんだい!?」
　徹は叱るような口調で亜衣に言った。
「余計なことを・・・」
「何？それじゃ、男の子たち５人を相手に遊ぶつもりだったのか？」
「そうよ！セックスの相手を探してたの！それを・・・どうしてくれるの！せっかく見つけたのに・・・代わりに、岩下さん、相手してくれる？」
「何だ、その自暴自棄な態度は・・・もっと自分を大事にしたらどうだ！誰でもいいのか？」
「お説教ならヤメテ！聞きたくないわ！相手してくれるかどうか聞いてるのよ」
「そんなにセックスしたいのなら、相手してやる！だが・・・どうして修学旅行に行かなかったのか？どうして自分を大事にしないのか？話しを聞かせてほしいな〜」
　徹はカッとする気持ちを抑え、優しく亜衣に聞いた。
「話しを聞いたら・・・きっと逃げ出すわ！」
「そんなことないさ！話しを聞かせてくれれば、セックスだって何だってするさ！」
「へぇ〜そんなこと言って、いいの？フッ、約束できる？」
「あぁ、約束できるさ！」
　徹は亜衣の話しを聞かないではいられない気持ちだった。

　近くの喫茶店の片隅に、ふたりは向かい合って座った。
「どうしてそんなに世話をやくんですか？」
「別に・・・気になったから、仕方がないじゃない」
　亜衣は可愛い顔を曇らせて黙ってしまった。
　やがて飲み物が運ばれてきた。
「さぁ、飲むものを飲んで！話しを聞こうかな？」
　亜衣はミックスジュースを少しストローで飲んだ。
　無言の時間が流れていった。
（話したくなるまで待っていよう・・・）
　徹は亜衣が自分から話し始めるのを待っていた。

　しばらくして、ポツポツと亜衣は話し始めた。
「行きたかった・・・修学旅行・・・でも・・・行くと、みんな一緒にお風呂に入るし・・・」
「どうしてそれが行けない理由になるんだい？」
「・・・・・・わたし・・・背中に、大きな火傷があって・・・ケロイドになって治らなくて・・・」
「見られるのがイヤなのか・・・」
「うん・・・見られるのは仕方がないとしても・・・理由を聞かれるのが・・・ウソがあまり上手じゃないから・・・」
「だったら、生理だとか何とか言って、お風呂に入らなきゃ」
「あ・・・あぁ、そうか、そうね！そうだった！わたしってバカだわ〜そう、そう言えば、良かった・・・」
　亜衣は可愛い顔で苦笑いをしていた。
「いつ火傷したんだい？」
「引っ越して来る前・・・」
「じゃあ、そんなに昔じゃないんだ？」
「うん・・・どっちにしろ、あの火傷を見たら・・・誰も、わたしなんか！」
「僕は構わないよ！約束したとおり、君を抱くよ」
「ウソ・・・いいわよ！無理しないでも・・・見たら気持ち悪くて、そんなこと言えなくなるわ！」
「全てが完璧な人間なんて、どこにも居ないさ！君だって、可愛い顔をしてるし、スタイルも良さそうだ。火傷が酷くたって、君の良い点は沢山あるだろ！」
「・・・・・・じゃぁ、どうして火傷したか聞いたら・・・」
　亜衣は整った顔立ちを少し歪め、重たく話しを続けた。
「引っ越して来る前、お母さん、離婚したの・・・わたしのお父さん、わたしが小さい時に亡くなって・・・今から３年前、お母さん、再婚したの・・・

・・・・・・・・・回想・・・・・・・・・

　亜衣、14歳の夏休み・・・
　義父はトラックの運転手で、仕事時間は不規則だった。
　再婚後も、母親は勤めを続けていた。
　この日、義父は仕事が休みだった。
　母親は、いつものように勤めに出ていて、亜衣は夏休みなので、お昼近くまで眠っていた。

「よく寝てるな・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　荒い息をしながら、義父が亜衣の部屋に入ってきた。
「最初に会った時から、この娘と姦りたかったんだ・・・中学生なのにオトナ顔負けの身体して・・・アンバランスな可愛い顔が堪らない！」
　義父は裸になって亜衣の寝ている横に入っていった。
「う、うぅ〜ん・・・な、何!?あ、お義父さん！何をしてるんですか！」
「いいんだ！ジッとしてれば！」
「い、イヤァ〜お母さんに言うわよ！」
「言えばいいだろ！言われたお母さんは泣いて哀しむぞ！」
（そう・・・お母さん・・・あぁ、だけど・・・）
　亜衣のパジャマを脱がそうとする義父に抵抗したが、母親のことを思うと、どうしても強く拒絶できなかったのだ。
　力ずくで処女を奪われた亜衣は、ひたすら泣くしかなかった。
「いい身体してるぞ！これからもっと成熟して、さらにいい身体になる。今日は痛かったろうが、セックスもだんだん良くなる」
　義父は、亜衣の若々しく張った乳房やお尻を撫でながら、母親のことを念押しし、部屋を出て行った。

　その日から義父は、仕事が休みになると亜唯を犯した。
　夏休みの間中、亜衣は３日おきぐらいに犯されたのだ。
　友達の家に行こうとすると、母親に言うと脅かされ、亜衣は義父の淫らな欲に従うしかなかった。
　新学期が始まると、土日は母親が居るので、さすがに義父も亜衣に強要できなかった。
　しかし平日の放課後、自分のトラックに無理矢理乗せ、運転席の後ろにある仮眠スペースで犯したのだ。
　３〜４ヶ月すると、冬休みが来て、義父は夏休み同様、否、それ以上に亜衣にセックスを強要した。
　朝から夕方まで亜衣の身体を陵辱し、亜衣の可愛い小さな口に肉棒を押し込んで腰を繰り出し、喉の奥に熱い粘液を放出し、丁寧に舐めさせた。
「もっと気持ちを入れて舐めるんだ！また大きくなるまでしゃぶったり舐めたりするんだ！」
　亜衣のフェラで復活すると義父は、その昂った肉棒を亜衣の締りのいい蜜壷に挿入し、部屋だけじゃなく、トイレや浴室でも犯し続けたのだ。

　そして・・・亜衣が17歳になった頃、セックスをしていた義父が足でストーブを蹴飛ばし、ストーブの上にあったヤカンが飛び、亜衣の背中にかかった。
　爛れるほどの火傷を負った亜衣は救急車で病院に運ばれたが、手術の甲斐も無く、大きくなケロイドが残ったのだ。

・・・・・・・・・回想終わり・・・・・・・・・

それでお母さんに全てが露見し、離婚になったの・・・」
　亜衣は小さな顔に不自然なくらいの大きな瞳を潤ませていた。
（信じられない・・・恵子は伯父さんだったが、亜衣は義理の父親に強姦されたのか・・・）
「言葉が見つからないよ・・・」
　徹は目を潤ませて亜衣に言った。
「岩下さん・・・」
　自分のために涙を浮かべる徹に、亜衣は親近感を覚えた。
（見た目も素敵な人だけど、性格も優しい人みたい・・・）
「それで、セックスの後遺症みたいなものは？」
「うん・・・いつも感じないようにしてたから・・・だけど、何か、誰とでも出来る気がして・・・」
「それで、さっきも？」
「うん・・・もう、どうでもいいような気がして・・・」
「ダメ、ダメ！これからじゃないか！修学旅行だって、今からでも追いかけて参加すれば？」
「うふっ、いくらなんでも、それは難しいと思うけど・・・」
「そうか、そうだね！アハハハ〜〜お母さんは、知ってるの？修学旅行に行かなかったの」
「うん・・・」
「仕方が無いか・・・じゃあ、僕が卒業旅行に連れてってあげようか？」
「えっ！本当？」
「あぁ、だけど、それこそ、お母さんには内緒だけど・・・」
「そうね！今からセックスするのも、内緒にしないと、また心配するわ！と、言っても・・・どぉ？わたしとセックスする気、無くなったでしょ？」
「どうして？」
「だって、わたしの火傷・・・それに義父とのこと・・・これだけ揃えば、みんな引いちゃうんじゃない？」
「そうかなぁ〜僕は亜衣ちゃんの、優しさに魅力感じるけど・・・」
「本気で言ってる？後で、後悔しない？」
「じゃあ、卒業旅行も出来ないよ！アハハハ〜〜〜」
　亜衣は徹の優しさに甘えたいと思った。
（わたし・・・変われるかな？）
（今日は、もぅセックスは・・・ふぅ〜だけど・・・）
「今日は、もぅ４時過ぎだし、お母さん、帰ってくるだろ？」
「えぇ・・・５時半か、６時には・・・」
（やっぱり、したくないんだわ！わたしなんかと・・・）
　亜衣はガッカリした。
「じゃあ、明日、10時ぐらいに部屋に行くから・・・いいかい？」
「えっ！えぇ、モチロン！本当に、いいんですか？」
「くどい娘はキライになっちゃうよ！」
「ゴメンなさい・・・ありがとう！待ってます」
「じゃあ、帰ろうか？」
「はい」
　ふたりは喫茶店を出て、団地に向かった。