−２−

　静香に凌辱されるかのように交接した京太は、官能の余韻と共に深い眠りに落ちていた。
　ふ…と目覚めると部屋を見渡す。
（どれくらい時間がたったのか）
　静香の居ない事に気付くのに時間は掛らない。
「しまった」
　誰も居ない部屋で叫ぶと跳ね起きて、階下を探すが、姉の姿はない。
　座敷牢に自分が入ったことで鍵が掛けられていなかったのである。
　ガサゴソと押入れの中を探って懐中電灯を手にすると、身なりもそこそこに家を飛び出していく。
　田畑ばかりの田舎、一番近いお隣は数十メートル先にある古寺。
　京太は感が働いたのか、迷いも無く古寺へ向かっている。
　夜もおそいのに寺の本堂に灯りが見える。
（どういうことだ）
　訝しがる京太は、忍び足になっている。
　数センチ締め切られてない障子の前に立つ京太。
（あっ）
　叫び声が出そうになるのを必死に堪た。
「旦那様、旦那様もう、止めて下さい」
　太い寺の大黒柱に背中を押し付けるように縛られた着物姿の女。
　足は大きくＶの字に広げられた足首は竹竿に止められている、非妙に尻は浮かされ乱れた着物の裾は白い太腿の根元までもあからさまにして、黒い恥毛が見えている。
「なんと、まだまだこれからじゃ」
　丸坊主の和尚が黄色い、いかにも上等品といった鼈甲の張方をこれ見よがしに振り回している。
　京太は１年ほど前、古寺の和尚が嫁をもらった事は知っているが名前は思い出せないでいた。
「まだまだ、濡れてはらぬといいおったがどうじゃ、これでは洪水ではないか罰じゃ」
　威嚇してはいるものの、嬉しさが滲みでた和尚の太い声。
「いえ、その時は濡らしておりません、旦那様がお調べになる時に…」
「うるさい、濡れておるものは濡れておる」
「ひつこくお調べになるのがいけないのです〜」
「えぇ〜い、まだ言いおるか、…きつ〜い罰が必要じゃ、これを見よ、こいつで昇天させてくれるわ」
　和尚は煙立つ香炉に新たな香を投げ入れると、のそっと女の股間に近づいた。
「ほれほれ、いい道具が近づくだけで汁が沸きでてきよる」
　リアルに形どられた鼈甲が縦スジを押し広げて上下になぞる。
「あっ、いやです…静香さんが見ています」
　京太はこの時初めて、障子の影に隠れて見えない姉の存在を知る。
「かまわぬ、わしの事を父上と呼んでくれたのじゃ気にすることはない、存分に見せてやりなさい」
　ブスリと鼈甲を突きこむ和尚。
「あぁ〜〜」
　鼈甲を迎えるように腰をせりだし歓喜の声をあげて身悶える。
「綾、どうじゃこの味は…答えてみよ」
「…」
　ゆっくりとした抽送をする和尚。
「痛いのか、え、辛いのか」
「あっ、あっ、辛ろうございます、あぁ〜」
「ほぉ〜、辛いのか、それだけじゃなかろう、正直に答えぬと罰が重くなるぞ」
　抽送のピッチを上げていく。
「あ、あっ、気持ちよくて辛いのでございます」
「フムフム、そうであろう、早く辛さを消したいのであろう」
「辛ろうございます、あっ、あっ、あっ、早く、消してくださりませ」
「しかしのぉ、何事も修業が大切じゃ、安易に悟りはひらけぬでなぁ」
　鼈甲を引いて浅い抽送になると、いっそう綾の腰は大きく揺れる。
「どじゃ、これは」
「あっ、あっ、たまりません、あっ、辛すぎます」
　秘口から滲む淫汁が本堂の板間に糸を引く。
「よほどほっしてるのじゃなぁ、よだれが垂れてきおったぞ」
「いやっ、あ、もっと速く、あっ、あっ、辛さを消してくださりませ」
「なんじゃと、もっと速くじゃと…こうか」
　いっそう抽送を速める和尚。
「あっ、あっ、もっと、もっと奥にも下さりませ、あっ、早くぅ〜」
「なんと！、贅沢よのう」
　
「そこの御仁、いつまでもそんな所で覗いておらんで出てこられよ」
　覗き見する京太に、いきなり声を掛ける和尚。
（気付かれてたのか）
　ギクッと体を強張らせた京太は、しぶしぶ顔をだす。
「京ちゃん」
　静香が声を掛けてくる。
「いつ来たの、お父さんとお母さん、すごく楽しい事してるのよ」
「…」
　意味不明の姉の言葉に返事も出来ないでいる。
「弟さんか、さあ、こちらへきて手伝ってくれ、綾を楽にしてやるんじゃ」
「あっ、旦那様、いやですぅ〜」
「綾は黙っておれ、さあ」
　和尚は身を引いて鼈甲の持ち手を代わろうとする。
　京太は踊る心を胸に近づいていく。
「あっ、あっ、あっ、旦那様、あっ、変になりそうです」
　京太が鼈甲を手にして和尚に押されるように抽送すると綾のいっそう淫れた喘ぎを醸しだす。
「あっ、あっ、○○○○、イくぅぅぅ〜〜」
　いきなり昇天してしまう。
「京太どの、京太どのでよろしかったのう、和尚の頼みをきいてくださらぬか、綾のために、そのスボンの中で窮屈にしているものを使って欲しいのじゃ」
　とてつもない事を言い出す和尚。
「そうよ、そうして上げなさい、その方がとっても好いものなのよ」
　静香が追い討ちをかけるように言う。
　和尚は、おじ気づく京太を言いくるめ、犬のように背中を吊った綾の剥き出しの尻を京太の目の前にさらす。
「さあ、しっかりしょう味して頂くんじゃ」
　綾の白い尻を叩いて渇をいれる和尚。
　何もかもが夢のように信じられない京太。
　今までにない大きさに張りきった腰のものを、ズブッと柔らかい蜜壷に埋め込んだ。
「あぁ〜〜〜」
　綾の喘ぎと自分の声が聞き分けられないほどの陶酔、京太は股間を異次元で遊ばせる。
「あっ、旦那様、あっ、これが一番、で、すぅ〜〜」
　京太は異様な雰囲気の中、獣のような交尾に究極を味わった。
・・
　初老の坊主の妻となって以来、初めての肉根の抽送に、綾は真の快感を知ってしまった。

−完−